黄色い分離油脂を取り除いた、レーズン入りのモンゴル菓子khailmagを小鉢に盛った様子
🌍料理モンゴル料理

khailmag(хайлмаг)の作り方|レーズン入りモンゴルの乳菓子

約11分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

クレームフレッシュを沸かす

手順1: クレームフレッシュを沸かす

小鍋にクレームフレッシュ250mlを入れます。中火にかけ、混ぜながら沸騰させます。

STEP 22 / 8

弱火にして混ぜ続ける

手順2: 弱火にして混ぜ続ける

沸いたらすぐ弱火にします。鍋底をなぞるようにスプーンを動かし続けます。

STEP 33 / 8

小麦粉を少しずつ加える

手順3: 小麦粉を少しずつ加える

混ぜながら、小麦粉1/4カップを少しずつ加えます。一度に入れず、少量ずつ振り入れるようにします。

STEP 44 / 8

黄色い脂が浮くまで煮る

手順4: 黄色い脂が浮くまで煮る

弱火のまま混ぜ続け、表面に黄色い脂が現れるまで煮ます。時間ではなく、見た目で判断してください。

STEP 55 / 8

塩と砂糖を加える

手順5: 塩と砂糖を加える

塩ひとつまみを加え、続けて砂糖1/8カップを加えます。混ぜて全体になじませます。

STEP 66 / 8

分離した脂を取り分ける

手順6: 分離した脂を取り分ける

黄色い脂が十分に分離したら、スプーンか小さなお玉で、別の小さな器に移します。鍋には戻しません。

STEP 77 / 8

ジャム状になったらレーズンを混ぜる

手順7: ジャム状になったらレーズンを混ぜる

全体が果物のジャムほどの濃度になったら、レーズン1/4カップを全量加えて混ぜ込みます。

STEP 88 / 8

小鉢に盛って出す

手順8: 小鉢に盛って出す

khailmagを小鉢にスプーンで盛り、そのまま出します。取り分けた脂は別の器に置いたままにし、上にかけて飾りにしないでください。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

5品目

材料

クレームフレッシュ、小麦粉、砂糖、レーズン、塩を並べたkhailmagの材料
この版で使う材料は5つだけ
材料 分量 代替・備考
クレームフレッシュ(市販品、殺菌乳から作られた高脂肪[約40%]のもの) 250ml 乳のベースで、黄色い脂が出てくるもと
万能小麦粉 1/4カップ クリームにとろみをつける
砂糖 1/8カップ 甘み
レーズン 1/4カップ 最後に混ぜ込む
塩 ひとつまみ 味を引き締める
0 / 0

khailmag:クリームと小麦粉、黄色い脂が浮く瞬間

この鍋で見ておきたい変化

クレームフレッシュを沸かし、弱火にしてスプーンを動かし続けます。小麦粉でとろみをつけると黄色い脂が浮いてくるので、それを取り分け、果物のジャムほどの濃度になったらレーズンを加えます。

khailmag(хайлмаг)は、モンゴルの濃厚な乳菓子です。モンゴルを拠点とするロッジ、Three Camel Lodgeは、この菓子を子どもの頃の家庭の味、そして旧正月や婚礼など祝いの食卓と結びつけて紹介しています。同じロッジは、khailmagがモンゴルの地域ごとに違うとも述べています。ひとつの配合がこの料理を決めるわけではありません。

この記事で作るのは、そのうちの一つの版です。ロッジが「家庭でいちばん簡単な作り方」として公開している簡便なレシピに沿います。伝統的なベースは urum(хөрсөн өрөм)で、ロッジはモンゴル国外で作る人にクレームフレッシュを勧めています。つまりこれは、ふつうの台所で作るための応用であり、urumを使ったkhailmagの再現ではありません。世界ごはん紀行編集部では、このレシピを台所で試作していません。

道具

  • 小鍋
  • 木べら
  • 計量カップ
  • 油脂を取り分けるためのスプーンか小さなお玉
  • 取り分けた油脂を入れる小さな器
  • 盛り付け用の小鉢とスプーン

選び方と代用

クレームフレッシュ:殺菌乳から作られた市販品で、脂肪分が約40%のものを探してください。加熱するまでは、ラベルの表示どおりに保存します。クレームフレッシュとurumは同じ材料ではないので、あくまで応用の一つと考えてください。

生クリーム:ふつうのホイップ用の生クリームが、同じ配合でうまくいくとは確認できていません。このレシピではクレームフレッシュを使ってください。

小麦粉:万能小麦粉を使います。日本の薄力粉など他の粉が同じように仕上がると決めつけないでください。

アレルゲン:乳と小麦を含みます。

うまくいかないときの見方

鍋の様子 確認すること 対処
まだ黄色い脂が出ない クリームが高脂肪(約40%)かどうか 弱火で混ぜ続ける。確実な時間は示せません。油を足すのはこのレシピの手順ではない
小麦粉がだまになる 粉を入れる速さ 混ぜ続け、残りの粉はさらに少量ずつ加える
鍋底が焦げつきそう 火加減と、スプーンが鍋底に届いているか 弱火を保ち、鍋底を止めずに混ぜる
中身がはねる 火加減 弱火を保ち、熱い脂に気をつける
表面に黄色い脂がたまる 十分に分離したか 別の器に移す。混ぜ戻さない
まだジャムほど濃くない 鍋の中のとろみ 弱火で混ぜ続け、その濃度になるまでレーズンは待つ
思ったより固い ジャム状の段階を過ぎていないか 水・牛乳・油でゆるめない。次回は、濃い果物ジャムのように見えた時点でレーズンを入れる

違うkhailmag:この鍋の代わりにはならないもの

Three Camel Lodgeは、khailmagが地域によって変わると述べていて、クレームフレッシュ版は家庭で作りやすい応用の一つです。Mongolia Tourist Information Centerは、白バター、小麦粉、分離した黄色いバター(shar tos)、砂糖を使う別の作り方を、分量なしで紹介しています。これは別の調理法なので、その手順や材料は上のレシピに混ぜていません。

urumを使うkhailmagも、この版とは別のものです。クレームフレッシュを使うとモンゴル国外でも作りやすくなりますが、二つの材料が同じになるわけではありません。

背景:モンゴルの乳加工と、khailmagの位置

khailmagは、モンゴルの広い乳製品の世界の中にあります。モンゴル国立文化遺産センターによる2022年の記録(アジア太平洋無形文化遺産研究センター[IRCI]が目録化)は、土地の条件に合わせた乳加工を説明しています。家畜の乳からさまざまな製品が作られ、副産物も使われ、羊やヤクの乳は脂肪分の高い乳製品に向くとされています。この記事が参考にしたのは記録の文章による説明で、目録化されている映像記録ではありません。

urumは、モンゴルの伝統的な凝固クリームです。Mongolia Tourist Information Centerは、牛・羊・山羊の乳を沸かして、表面に浮く泡状のクリームを集める作り方を紹介しています。ここでは背景の紹介にとどめ、urumの作り方、生乳の扱い、家庭での乳の発酵についての手順は載せません。

ロッジのページには、地元の実演者であるNarantsetseg(Nargie)が伝統的な作り方を見せる動画へのリンクもあります。ここに書いたレシピはロッジ自身による簡略化した応用で、Narantsetsegの作り方として紹介してはいけません。また動画からは手順を取っていません。子どもの頃の思い出や、旧正月・婚礼の食卓の話は、この料理についてのロッジの説明です。起源の年代や、保存食として始まったという話は、資料から裏づけられないので載せていません。モンゴルの食卓をもっと知りたい方は、モンゴルのページもご覧ください。

よくある質問

これはkhailmagの標準的なレシピですか?

いいえ。Three Camel Lodgeが紹介する家庭向けの簡単な版で、khailmagはモンゴル各地で違います。この料理に入るための、取り組みやすい一つの道筋と考えてください。

クレームフレッシュの代わりに、ふつうの生クリームを使えますか?

このレシピでは代用として勧めていません。ホイップ用の生クリームが同じ配合でうまくいくかも確認できていません。ロッジがurumの代わりに勧めているのは、脂肪分約40%の高脂肪のクレームフレッシュです。

カップは何を使えばよいですか? グラムに換算できますか?

レシピにはどの規格のカップかが書かれていないため、分量は公開されたまま示し、換算はしていません。そのため、日本の200mlカップなど他の規格と同じだとも確認できません。

何分かかりますか? 何人分ですか?

レシピには調理時間も出来上がりの量も書かれていないため、この記事でも示していません。代わりに、沸騰、黄色い脂、ジャム状の濃度という見た目の変化を目安にしてください。

取り分けた黄色い脂はどうしますか?

別の器に移しておきます。レシピにはその後の使い道が書かれていないので、この記事でも足していません。仕上がったkhailmagの上に戻しかけることはしないでください。

残ったときの保存はどうしますか?

この記事の資料には、仕上がったkhailmagの保存方法や日持ちの情報がないため、案内しません。未開封のクレームフレッシュは、ラベルの表示どおりに保存してください。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る