切り分けたルーマニアのくるみコゾナック。断面にくるみとココアの渦巻きが見える
🍽️分量2本分(30cm型2台)
🌍料理ルーマニア料理

コゾナックの作り方|くるみとココアの渦巻き入り、ルーマニアの祝祭パン

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

材料を室温に戻し、酵母を起こす

手順1: 材料を室温に戻し、酵母を起こす

材料を早めに出して室温に戻しておきます。生地用の牛乳のうち100 mlを、ぬるめに温めます。原典の表現は「人肌程度」です。生イースト25 gをほぐして入れ、生地用の砂糖と粉から1さじずつ取って加えます。10分ほどおき、表面が泡立つまで待ちます。

STEP 22 / 8

生地を合わせ、バターを練り込む

手順2: 生地を合わせ、バターを練り込む

大きなボウルに、泡立った酵母液、残りの牛乳300 ml、卵黄6個、残りの砂糖、塩、バニラ、レモンとオレンジの皮、残りの粉を入れ、ひとまとまりの生地にします。そこへやわらかいバター150 gを少しずつ加え、そのつど練り込んでから次を足します。手で20〜30分こね、生地がなめらかで弾力が出るまで続けます。

この版では、材料表にある分量のほかに打ち粉は使いません。

STEP 33 / 8

倍にふくらむまで一次発酵

手順3: 倍にふくらむまで一次発酵

ボウルに覆いをし、暖かい場所で1.5〜2時間おきます。目印はおよそ倍の大きさになることです。時間が来たからといって、見た目が足りないうちに先へ進まないでください。

STEP 44 / 8

くるみとココアのフィリングを作る

手順4: くるみとココアのフィリングを作る

卵白3個を軽く泡立てます。そこへ、フィリング用の温めた牛乳100 ml、挽いたくるみ350 g、砂糖120 g、ココア大さじ3、ラムエクストラクト小さじ1を加え、塗り広げられる濃いペースト状に混ぜます。原典は牛乳を「温めた」とだけ書いており、具体的な温度は示していません。

STEP 55 / 8

生地に塗って巻く

手順5: 生地に塗って巻く

発酵した生地を4等分し、フィリングも4等分します。生地を1つ長方形にのばし、フィリングを4等分したうちの1つ分、縁にきれいな余白を残して均一に広げます。長い辺から巻いていきます。残りの3つも同じようにして、フィリングを巻いた生地を4本作ります。

STEP 66 / 8

2本ずつねじって型に入れ、二次発酵

手順6: 2本ずつねじって型に入れ、二次発酵

30cmの型2台にバターを塗り、オーブン用の紙を敷きます。巻いた生地2本をねじり合わせて1本分にし、型に入れます。もう1本分も同じように作ります。成形した直後の生地は、型の深さの半分以下にしてください。原典は型の長さしか示していないので、手持ちの型でそうなるか確かめます。そのまま45〜60分おき、生地が型の縁に届くまで発酵させます。

STEP 77 / 8

卵を塗って焼き、横に寝かせて冷ます

手順7: 卵を塗って焼き、横に寝かせて冷ます

オーブンを170°Cに予熱します。表面に溶き卵を塗り、出典の目安どおり45〜55分焼きます。原典はファンの有無や天板の段を指定していないので、お使いのオーブンの性質に合わせてください。2台が一度に入らない場合の、別々に焼く時間も原典には書かれていません。

上面の色づきが早いときは、出典どおり紙をかぶせます。オーブン対応の紙を使い、ヒーターに近づけないでください。

焼き上がりは、渦巻きの間に串を刺して、生地がついてこなければ合格です。原典はパンの焼き上がりの目安として、中心温度およそ92°Cも挙げています。温度計はなくても作れます。この数字はパンが焼けたかどうかの目安で、食品全般の安全のための温度ではありません。

焼き上がったら、型に入れたまま10分おきます。そのあと型から出し、やわらかく清潔なタオルの上に横向きに寝かせ、ときどき向きを変えながら完全に冷まします。

STEP 88 / 8

完全に冷めてから切る

手順8: 完全に冷めてから切る

切るのは、完全に冷めてからです。断面には、くるみとココアの渦がパンのなかを走っています。コーヒーを添えるのは、手軽な組み合わせの一例です。

一次発酵はおよそ倍の大きさが合図です。二次発酵は、型の縁に生地が届くことが合図です。どちらも時間より見た目を優先します。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量2人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

18品目

材料

コゾナック2本分の粉、牛乳、卵、バター、くるみ、ココアなどの材料
牛乳・砂糖・卵・バターは、使う場面ごとに分けておく
材料 分量 代替・備考
強力粉(原典は strong white flour) 1 kg 生地用。酵母を起こすときの1さじは、この分量から取り分ける
全乳 400 ml 生地用。100 mlは酵母用のぬるめの牛乳、300 mlは生地に使う
生イースト 25 g 生地用。原典の別の選択肢はインスタントイースト7 g。どちらか一方だけ使う
砂糖 200 g 生地用。酵母を起こすときの1さじは、この分量から取り分ける
卵黄 6個 生地のコクと色のため
やわらかいバター 150 g 生地用。こねながら少しずつ加える
バニラエクストラクト 大さじ1 生地の香りづけ
レモンの皮 1個分 生地の香りづけ
オレンジの皮 1個分 生地の香りづけ
細かい塩 小さじ1 生地の味つけ
挽いたくるみ(nucă) 350 g フィリングのもと
砂糖 120 g フィリング用。生地の砂糖とは別
ココアパウダー 大さじ3 フィリングの色とほろ苦さ
卵白 3個 フィリング用。くるみとココアをまとめる
温めた牛乳 100 ml フィリング用。生地の牛乳とは別
ラムエクストラクト 小さじ1 フィリングの香りづけ。原典の別の選択肢はダークラム大さじ2。どちらか一方だけ使う
卵 1個 焼く前に溶いて表面に塗る
バター 適量 型に塗る分。生地用の150 gとは別

牛乳、砂糖、卵、バターは、材料のなかで複数の場面に出てきます。始める前に、用途ごとに別の容器へ量り分けておくと迷いません。グラム表記の材料は重さで量ってください。大さじ・小さじで量るものは、この記事の編集上の定義として、大さじ1 = 15 ml、小さじ1 = 5 ml とします。酵母を起こすときの「1さじ」は量の指定がなく、前述のとおり粉と砂糖の総量から取り分けます。

アレルギーについて

このパンには小麦、卵、乳、くるみが含まれます。材料を置き換える場合は、エクストラクトなどの加工品の表示も確認してください。

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外から見たコゾナックは、てっぺんがねじれた、背の高いつやのある黄金色のパンです。本当の見せ場は最初の一切れで、やわらかな生地のなかに、挽いたくるみとココアのリボンが渦を巻いて現れます。コゾナック(発音はおおよそ koh-zoh-NAHK)は、クリスマスやイースターをはじめ、祝いの日に焼かれるルーマニアの甘いパンです。

切ってはじめて渦巻きが見える、お祝いの一本

決まった「正解のコゾナック」はありません。フィリングも成形も、地方によって、家によって違います。この記事で扱うのは、ココア入りのくるみのコゾナック、cozonac cu nucă(コゾナック・ク・ヌカ)の一つの版です。30cmの型2台で2本焼きます。ルーマニアのほかの料理はルーマニアの国別ページもご覧ください。

このパンで守りたいこと

卵黄、牛乳、バターを使ったリッチで甘い発酵生地を、濃い色のくるみとココアのフィリングに巻きつけます。長い手ごねと2回の発酵は急がないこと。そして、完全に冷めてから切ることが大切です。

このレシピについて

分量・時間・温度は、ルーマニアで公開されている一つのレシピに沿っています。そのレシピの公開元は、編集上の手が入っており、独立した台所での試作はしていないと明記しています。この記事のためにも、台所での試作は行っていません。各段階の時間は目安として受け取り、生地の見た目と手ざわりで進めてください。

クリスマスとイースターのパン、家ごとに形が変わる

コゾナックはお祝いの食卓のパンです。ルーマニアの消費者団体の概説は、クリスマスやイースターと結びつけて紹介しています。そこでは生地の共通の土台として、小麦粉、牛乳、卵、砂糖、バター、イーストが挙げられています。フィリングはいくつも示されていて、くるみが一般的で、ケシの実、レーズン、rahat(ロクム、トルコ菓子)も登場します。同じ概説は、レシピが家ごとに違うことも強調しています。旅行者向けのルーマニア料理ガイドでも、コゾナックは試したい国の甘いものの一つとして挙げられています。

作り方の骨組みは、どの資料でもほぼ共通です。長くこねたリッチな生地を発酵させ、フィリングを巻き込み、ねじるか編むかして、型に入れて焼きます。MIT Romanian Student Associationのレシピも、こね、発酵、フィリングを巻いて編むという同じ技法ですが、ずっと大きな分量の別配合です。その分量は、このレシピには混ぜていません。

隣の国にも近いパンがある

ルーマニアの概説は、ブルガリアの kozunak(コズナク)を、つづりと発音が違うだけの同じ食べ物として説明しています。それでもこの記事は、ルーマニアのくるみの配合だけにとどめ、他のレシピから分量を借りてはいません。

味わいの核心は、パンの組み立て方にあります。生地は卵黄とバターで甘くリッチに仕上げ、バニラと柑橘の皮で香りをつけます。フィリングは、香ばしいくるみと、ほろ苦いココアに、ラムのかすかな香りを添えたものです。


道具

  • 生地をこねる大きめのボウル
  • 酵母を起こす小さめのボウル
  • フィリングを混ぜるボウル
  • 長さ30cmのパウンド型2台(原典に幅と高さの指定はありません)
  • 型に敷くオーブン用の紙(クッキングシート)
  • 生地にかぶせる清潔な布
  • 卵を塗るハケ
  • 上面の色づきが早いときにかぶせる、オーブン対応の紙
  • 焼き上がりを確かめる木の串
  • 温度計(なくても作れます)
  • 焼き上がったパンを冷ますための、やわらかく清潔なタオル

選び方と代用

  • 小麦粉: 原典は strong white flour と書いています。日本では強力粉が実用的な代わりになります。
  • イースト: この版は生イースト25 gを使います。手に入らなければ、原典が別の選択肢として挙げるインスタントイースト7 gを使います。どちらか一方だけを使い、イーストの袋の説明も確認してください。
  • ラム: この版はラムエクストラクト小さじ1です。原典の別の選択肢はダークラム大さじ2で、こちらも一方だけを使います。
  • バター: 原典は有塩か無塩かを指定していません。無塩を選ぶのは編集上の提案で、元のレシピにあるものではありません。
  • 卵白: 卵黄6個を生地に使うと、白身が6個残ります。フィリングに入れるのは3個だけです。残りの3個はこのレシピには入れません。表面に塗る卵は、全卵1個を別に使います。
  • イーストを起こす1さじ: 粉と砂糖は、1 kgの粉と200 gの砂糖から取り分けます。追加ではありません。原典はスプーンの大きさを示していません。

つまずいたときの見直し

どの段階でも、時間より生地の状態を見て判断するのが基本です。迷ったら、手順の該当する工程に戻って確かめてください。

見えること 確かめること 対処
1.5〜2時間たっても生地が倍にならない 牛乳はぬるめだったか。工程1で酵母は泡立ったか。置き場所は暖かいか 覆いをしたまま暖かい場所におき、時間でなく大きさで判断する
こねている途中で生地がべたつく、ムラがある バターを一度に入れていないか バターは少しずつ加え、20〜30分こね続ける
フィリングが塗り広げにくい フィリングの材料が混ざりきっているか 工程4のとおり、濃くて塗り広げられるペーストになるまで混ぜる
切ったとき、渦巻きの出方が不均一 生地とフィリングを4等分したか。縁に余白があるか 次回は両方を均等に分け、縁をきれいに残して一様な層に広げる
成形直後に生地が型の半分を超える 型の大きさ 原典は型の長さ(30cm)しか示していない。深さの半分以下に収まるか確かめる
時間前に上面が濃く色づく オーブンの火力 オーブン対応の紙をかぶせる。ヒーターには近づけない
串に生地がついてくる 中心まで焼けているか 焼き続け、渦巻きの間で再度確かめる。中心温度およそ92°Cが原典の目安

伝統のなかのバリエーション

  • 生イーストの代わりにインスタントイースト: 原典の別の選択肢として、生イースト25 gの代わりにインスタントイースト7 gがあります。一方だけを使い、パッケージの説明にも従ってください。
  • ラムエクストラクトの代わりにダークラム: 原典の別の選択肢として、フィリングのラムエクストラクト小さじ1の代わりにダークラム大さじ2があります。
  • ほかのフィリング: ルーマニアの家庭では、ケシの実、レーズン、rahat(ロクム)を使ったコゾナックも作られます。このレシピが分量を示すのは、くるみとココアのフィリングだけです。ほかのフィリングはここでは扱いません。

よくある質問

「2本分」は、型の大きさでいうとどういうことですか?

出典では、生地を長さ30cmの型2台で、2本に焼きます。幅と高さの指定はありません。目安にするのは生地の高さで、成形直後は型の半分以下、二次発酵のあとは縁までです。

余った卵白3個はどうしますか?

このレシピには使いません。フィリングに入れるのは3個で、表面に塗るのは別の全卵1個です。余った白身をフィリングに足さないでください。

牛乳の量が3か所に分かれているのはなぜですか?

それぞれ用途が違うからです。生地用の牛乳400 mlのうち、100 mlは酵母を起こすため、300 mlは生地に使います。フィリングには、別に温めた牛乳100 mlを使います。分けて量ると、生地とフィリングのバランスが保てます。

温度計は必要ですか?

必須ではありません。渦巻きの間に刺した串に生地がついてこないことが、主な確認方法です。温度計があれば、出典が挙げる中心温度およそ92°Cも焼き上がりの目安になります。

なぜ横向きにして冷ますのですか?

出典の方法がそうなっているからです。10分後に型から出し、やわらかく清潔なタオルの上に横向きにして、ときどき向きを変えながら完全に冷まします。出典は理由を書いていません。書かれたとおりに行い、切るのは冷めてからにしてください。

手持ちの別のコゾナックのレシピと混ぜてもいいですか?

おすすめしません。コゾナックの配合は、家庭や資料によって大きく違います。あるレシピの分量が、別のレシピの作り方に合うとは限りません。始めから終わりまで、一つの版で通してください。

主な参考リンク

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