ドラニキ:生のじゃがいもをおろし、縁がカリッとするまで焼く
じゃがいもは粗くおろして、余分な液をしっかり絞り、外側は焼き色がつき、中まで火が通るまで焼きます。玉ねぎとにんにく、添えるサワークリームなど、ほかの材料はすべてこの対比を引き立てるためのものです。
ドラニキ(дранікі)は、生のじゃがいもから始まる料理です。じゃがいもを細切りにおろして余分な液を絞り、細かくおろした玉ねぎとにんにく、卵、数さじの小麦粉を混ぜます。ざらりと湿った生地をスプーンですくって熱い油に落とすと、小さく平たいパンケーキになります。縁はきつね色にカリッと、中はやわらかく仕上がります。粗くおろすことで縁が不揃いにほぐれた形になり、この記事がもとにしたレシピも、粗くおろしたじゃがいもは特にカリッと焼き上がると書いています。
ここで紹介するのは、JDCが掲載しているDaria Gorokhさんのベラルーシの家庭のレシピです。書き手は、ドラニキを「どの家庭も自分流に作ることを誇りにしている料理」と表現しています。つまりこれは一つの家庭のドラニキであって、唯一の正解ではありません。レシピには主な材料の分量はありますが、塩・こしょう・油は作り手に任されていて、人数や枚数も書かれていません。この記事もその数字は足しません。このレシピは世界ごはん紀行で試作していません。焼き時間と下のめやすは目安として使い、一枚ごとに焼き色と中心の火の通りで判断してください。
ドラニキとは:ベラルーシで広く知られる、すりおろしじゃがいもの料理
ベラルーシの料理は、じゃがいもをはじめとする地元の食材と深く結びついていて、すりおろしたじゃがいもを使う料理がいくつもあります。ドラニキはその中でもよく知られた一品です。似たすりおろしじゃがいもの料理は、隣り合うスラヴ圏の料理にも見られます。たとえばウクライナには、デルニー(deruny)と呼ばれる近い料理があります。名前は国ごとに違い、レシピも家庭ごとに違うので、この記事ではベラルーシのドラニキとして扱います。地域のすりおろしじゃがいものパンケーキがすべて同じ料理だとは考えません。
食べ方にも幅があります。サワークリームやベーコンと食べるのはよくある食べ方です。ここで使う家庭のレシピは、サワークリーム、炒めたきのこや玉ねぎ、ディルやパセリなどのハーブを勧めています。どの家でも同じように出すわけではなく、これらの添え物は生地には混ぜず、パンケーキの横に添えます。
家庭ごとの違いは、公開されているレシピを見比べるとよく分かります。別のドラニキのレシピでは、じゃがいもを細かくおろし、生地にサワークリームと重曹をひとつまみ加え、しばらく置いてから蓋をして焼きます。配合も焼き方も別物なので、下のレシピにはこの要素を一切混ぜていません。
ほかのベラルーシの料理も見てみたい方は、ベラルーシの料理一覧をどうぞ。
道具
- 粗い面と細かい面の両方がある箱型のおろし器(または粗いおろし器と細かいおろし器)
- おろしたじゃがいもを入れる丈夫なボウルと、玉ねぎ・にんにく用の小さなボウル
- 混ぜるスプーン
- フライパン
- 成形用のスプーンと、返すための薄いへら
- 中心を確かめるための清潔な料理用温度計
どれも普通の台所道具で、ドラニキのために買い足すものはありません。粗い面と細かい面の両方があるおろし器があれば、じゃがいもと香味野菜を別々の細かさでおろしやすくなります。
選び方と代用
生地に使う材料はじゃがいも、卵、玉ねぎ、にんにく、小麦粉で、ふだんのスーパーでそろいます。わざわざ探す特別な食材はありません。
- じゃがいも: 原典は品種を指定していませんし、この記事もどれが最適だとは言いません。じゃがいもは水分とでんぷんの量が品種で違い、焼き色やまとまりに影響することがあります。どれを選ぶ場合も、手順2の「絞る」作業が大切です。
- 小麦粉: レシピは小麦粉を使います。この版の薄力粉は編集部の選択で、原典の指定ではありません。片栗粉は小麦粉と同じ材料ではなく、ここでは標準の代用品にしていません。使うなら別のアレンジになります(よくある質問を参照)。
- 油: 原典は油の種類を示していません。菜種油(キャノーラ油)は編集部の選択で、ふだん焼き物に使うくせのない油なら同じ役割を果たします。
- こしょう: 黒こしょうは編集部の選択です。原典は単に「こしょう」としています。
生地には小麦(小麦粉)と卵が入っています。添えるサワークリームには乳が含まれます。ベーコンなど市販の添え物を出す場合は、表示を確認してください。
色白で水っぽい、崩れる:焼いている最中の直し方
ここでの対処法は家庭料理の一般的な経験に基づくものです。原典のレシピにはトラブル対処の記載はありません。
| 状態 | 考えられる原因 | 試すこと |
|---|---|---|
| 焼き色がつかず、べちゃっとする | 生地の水分が多い | 残りのおろしじゃがいもをもう一度絞ってから、次を焼く |
| 成形や返すときに崩れる | 生地が水っぽい、または返すのが早い | 下の面に焼き色がつき、縁が固まって見えるまで待ってから返す |
| 破れずに返せない | フライパンに詰め込みすぎ | 一度に焼く数を減らし、間を空ける |
| 外は焼けたのに中が生 | 火が強い、または厚すぎる | 火を弱め、中心まで火が通るまで焼き続ける。次のものは薄めに成形する |
| 味がぼんやりする | 塩やこしょうが足りない | 小さく焼いて中まで火を通した一片を味見し、生地に味を足す。生地そのものは味見しない |
家庭ごとのアレンジ
どれも基本の配合の特定の点だけを変えるものです。ことわりのない限り、生地そのものは書いたとおりにしてください。
- じゃがいもを細かくおろす: 粗くおろす代わりに細かくおろしてよいと、原典も認めています。食感は変わり、原典が特にカリッとなると書いているのは粗おろしのほうです。
- サワークリームを添える: ドラニキのよくある食べ方で、原典のレシピも勧めています。乳を含みます。
- 炒めたきのこを添える: 原典が勧める添え物です。別に炒めて横に添え、生地には混ぜません。
- 炒めた玉ねぎを添える: これも原典の添え物の一つです。材料表の玉ねぎ1個は生地に使うので、添えるための玉ねぎは別に用意します。
- ディルまたはパセリ: 原典が仕上げに勧めるハーブです。任意で、生地の材料ではありません。
- ベーコン: ドラニキの一般的な食べ方の一つです。市販のベーコンを使う場合は表示を確認してください。
残りものと温め直し
この料理について確立された保存期間はなく、保存の試験も行っていません。家庭の食品衛生の一般的な目安に従ってください。残りは清潔な浅い容器に小分けし、早く冷まして、すぐに冷蔵庫へ入れます。室温に長く置かないでください。温め直すときは、中心が75℃以上になるまで加熱します。
よくある質問
何人分、何枚できますか?
原典のレシピには書かれていません。じゃがいもの大きさと、一枚をどのくらいの大きさに成形するかで変わるため、この記事では決まった枚数を示しません。
小麦粉の代わりに片栗粉を使えますか?
レシピは小麦粉を使います。片栗粉は性質が違い、仕上がりも変わるため、同じ分量で置き換えられる代用品ではありません。試すなら、このレシピとは別のアレンジとして考えてください。
じゃがいもを細かくおろしてもよいですか?
はい。原典は細かくおろすことも認めています。ただし、粗くおろしたほうが特にカリッと仕上がるとも書いています。
何を添えて食べますか?
原典のレシピは、サワークリーム、炒めたきのこや玉ねぎ、ディルやパセリなどのハーブを勧めています。ベーコンと食べることもよくあります。
ウクライナのデルニーと同じ料理ですか?
隣り合うスラヴ圏の、似たすりおろしじゃがいもの料理ですが、国ごとに別の名前があり、家庭ごとにレシピも違います。この記事はベラルーシの家庭のレシピ一つを通してベラルーシのドラニキを扱っていて、両者が同一の料理だとは言いません。
なぜ生地を味見してはいけないのですか?
生地には生のじゃがいも、生卵、生の小麦粉が入っているからです。味つけを確かめたいときは、小さく焼いて中まで完全に火を通した一片を食べてください。












