黄金色に揚げた丸いルカイマートにデーツシロップとごまをかけ、アラビアコーヒーを添えた皿
🔪下準備1時間10分
🔥調理15分
🌍料理アラブ首長国連邦(湾岸)料理

ルカイマートの作り方|デーツシロップをかけるUAEの揚げ菓子

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

材料をミキサーで混ぜる(約3分)

手順1: 材料をミキサーで混ぜる(約3分)

ミキサーにぬるま湯と生地の材料をすべて入れ、なめらかになるまで30秒〜1分ほど回します。粉のかたまりがなくなり、スプーンですくうととろりと太いリボン状に落ちる状態になれば十分です。ミキサーがなければ、ボウルに粉類を入れて中央にぬるま湯を注ぎ、泡立て器でだまがなくなるまで2〜3分よく混ぜてください。

STEP 22 / 6

暖かい場所で発酵させる(約1時間)

手順2: 暖かい場所で発酵させる(約1時間)

生地を、入れたときの深さが5cmほどになる大きめのボウルに移し、表面を平らにならしてラップをかけ、暖かい場所に置きます。約1時間、生地が倍くらいの量にふくらむまで発酵させます。表面に細かい泡がたくさん浮き、スプーンを入れると空気を含んでふわっと軽くなっていれば発酵完了です。冬場は、30℃前後のオーブンの発酵機能を使うか、ぬるま湯を張った大きなボウルに重ねると発酵が進みます。

STEP 33 / 6

揚げ油を温めて試し揚げする(約5分)

手順3: 揚げ油を温めて試し揚げする(約5分)

深めの鍋かフライパンに揚げ油を入れ、中火で温めます。油が温まったら火を少し弱め、生地をティースプーン1杯分だけ落として試します。生地がいったん沈み、少ししてゆっくり浮き上がってくるくらいが適温で、1分ほどで表面が薄いきつね色に色づけば準備完了です。すぐに浮き上がって色づくときは油が熱すぎるので、火を弱めて少し待ちます。

STEP 44 / 6

スプーン2本で生地を落とす(約5分)

手順4: スプーン2本で生地を落とす(約5分)

小さなコップに油を少し入れておき、スプーンを2本ともその油にくぐらせます。片方のスプーンで生地をティースプーン山盛り1杯分すくい、もう片方のスプーンで押し出すように油の中へ落とします。スプーンに油をつけておくと、生地がくっつかずにつるりと離れます。一度にたくさん入れると油の温度が下がるので、鍋の表面が半分埋まるくらいまでにとどめます。

STEP 55 / 6

転がしながら色よく揚げる(3〜4分)

手順5: 転がしながら色よく揚げる(3〜4分)

中火を保ったまま、木べらや穴あきお玉で、油の中の生地をときどき転がしながら揚げます。転がすことで全体がむらなく色づき、丸い形にもまとまります。表面が明るいきつね色になり、持ち上げると軽く感じるようになったら引き上げます。濃い茶色になるまで揚げると、中が乾いて固くなってしまいます。

STEP 66 / 6

油をきり、冷ましてシロップをかける(約5分)

手順6: 油をきり、冷ましてシロップをかける(約5分)

揚げたルカイマートをペーパータオルを敷いたバットに取り、油をきります。手で触れるくらいまで少し冷ましてから器に盛り、常温のデーツシロップを上から回しかけます。好みで炒った白ごまを散らして出来上がりです。カリッとした食感がいちばんおいしいので、作ったその日のうちに食べきってください。

揚げ油は高温です。生地を落とすときは油に近づけすぎず、スプーンを油面のすぐ上で傾けて静かに落としてください。油から煙が出てきたら温度が上がりすぎているので、すぐに火を止めます。揚げ終わった油は完全に冷めてから片付けましょう。

シロップは、揚げたてのアツアツにかけると湯気でしけってしまいます。ムナ・ケニーも読者の質問に答えて、少し冷ましてからシロップをかけるとカリッとした食感が保てると勧めています。

生地が余ったときは、深めのボウルに入れて冷蔵庫へ。イーストで大きくふくらむので、容器は大きめを選びます。使う前に常温に戻してから揚げてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

小麦粉、ドライイースト、サフラン、カルダモン、コーンスターチ、デーツシロップ、白ごまを並べた材料

8品目

生地

材料 分量 代替・備考
中力粉 1カップ(約120g) 薄力粉と強力粉を半量ずつ混ぜてもよい
コーンスターチ 大さじ1 片栗粉でも可。表面がカリッとする
砂糖 小さじ1
ドライイースト 小さじ1/2
カルダモンパウダー 小さじ1/2 さやの種を挽いてもよい
サフラン 小さじ1/4 ひとつまみでも香りが出る
サラダ油 小さじ1
ぬるま湯 3/4カップ(約180ml) 粉の状態によって少し減らす
3品目

揚げ油と仕上げ

材料 分量 代替・備考
揚げ油 2カップ(約480ml) サラダ油やひまわり油
デーツシロップ 大さじ3 はちみつで代用可
白ごま 小さじ1 好みで。軽く炒っておく

ぬるま湯は人肌より少し温かい、40℃前後が目安です。熱すぎるとイーストが弱ってしまいます。粉によって吸う水の量が違うので、最初は3/4カップより少し控えめに入れ、生地の様子を見ながら足してください。ホットケーキの生地より少し重いくらいが、ちょうどよいゆるさです。

コツ

サフランは使う前に、分量のぬるま湯の一部(大さじ2ほど)に5分ほど浸しておくと、黄色い色と香りが湯に移り、生地全体に均一に行き渡ります。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

日が沈み、断食明けを告げる声が街に響くと、食卓の大皿に小さな黄金色の玉が山のように盛られます。表面はカリッと薄く、かじると中はふんわり。上からとろりとかけた濃い茶色のデーツシロップが指先にからみ、サフランとカルダモンの香りが鼻に抜けていきます。ルカイマート(لقيمات / luqaimat)は、アラブ首長国連邦(UAE)をはじめペルシャ湾岸の国々で親しまれている、一口大の揚げ菓子です。名前はアラビア語で「小さなひと口」を意味します。

断食明けの食卓に、黄金色の小さな玉

ラマダンの日没後の食卓に、ルカイマートの大皿とデーツ、アラビアコーヒーのポットが並ぶ

ルカイマートは、UAE、サウジアラビア、バーレーン、クウェート、カタール、オマーンといった湾岸の国々で広く食べられています。なかでもよく似合うのがラマダン(断食月)の季節です。一日の断食を終えた夕暮れの食事イフタールの卓に、甘いものの一品として並ぶのが定番になっています。アラビアコーヒーや紅茶と一緒につまむのが、湾岸の家庭でのいつもの楽しみ方です。

生地は小麦粉と水とイーストという、いたって素朴な材料でできています。そこに、湾岸の台所でなじみの深いサフランとカルダモンを加え、揚げたてにデーツ(なつめやしの実)から作ったシロップをかける。ナツメヤシが暮らしを支えてきた土地らしく、甘みの主役は砂糖ではなくデーツのシロップです。シロップの代わりにはちみつを使う家庭もあります。

このお菓子には長い親戚筋もあります。13世紀のアラブの菓子「ルクマト・アル=カーディー(裁判官のひと口)」が祖先とされ、アッバース朝の時代には少なくともレシピが記録されていました。同じ系統の揚げ菓子は、トルコでは「ロクマ」、ギリシャでは「ルクマデス」と呼ばれ、はちみつやシロップをかけて食べられています。湾岸のルカイマートは、その仲間にサフランとカルダモンの香りを加えた姿だといえます。

呼び名の表記も一つではありません。英語の綴りでは luqaimat のほか、ligemat、lukemat、lgeimat なども見かけます。どれも同じお菓子のことで、湾岸の方言による発音の違いがそのまま綴りに表れています。

豆知識

ルカイマートの名前のもとになったアラビア語「ルクマ(luqma)」は「ひと口」の意味です。その小さいものがたくさん、というニュアンスの複数形がルカイマート。名前のとおり、一つずつ指でつまんで口に放り込むのが似合うお菓子です。

ひと晩待つ生地と、1時間で揚げる生地

スプーンから太い帯状に落ちるサフラン入りのルカイマート生地

ルカイマートの生地は、パンのようにこねてまとめる生地ではありません。ドバイ・ワールド・トレード・センターのシェフ、ハラルド・オベレンダーが湾岸の新聞Gulf Newsで紹介した伝統的な作り方では、生地は「パン生地より少しゆるい」状態に混ぜてから、暖かい場所で6〜10時間かけて発酵させます。時間をかけて発酵させると、揚げたときに中がふんわりと軽くなります。

家庭で手軽に作るなら、もっと短い方法もあります。料理ブログMunaty Cookingを運営するムナ・ケニーは、材料をすべてミキサーにかけてなめらかな生地を作り、約1時間で倍にふくらませてから揚げる配合を紹介しています。この記事のレシピもこの方法にならっています。コーンスターチを少し加えるのが、表面をカリッと仕上げるための工夫です。

揚げ方にもコツがあります。生地はスプーンですくい、もう一本のスプーンで油の中へ押し出すように落とします。熱い油の中でくるくると転がしながら揚げると、全体が均一な色に揚がり、丸い形にもまとまりやすくなります。家庭によってはヨーグルトを生地に加えたり、ごまを散らしたりと、少しずつ違う作り方が受け継がれています。

日本でそろえるサフランとデーツシロップ

サフラン、カルダモン、瓶に入れた濃い茶色のデーツシロップ

材料のほとんどは日本のスーパーでそろいます。小麦粉は中力粉がいちばん近いですが、手に入らなければ薄力粉と強力粉を半量ずつ混ぜると、ほどよい弾力と軽さになります。ドライイーストもパン作りの売り場で手に入ります。

香りの決め手になるサフランは、スーパーのスパイス売り場で少量の小瓶が売られています。値段は高めですが、この配合で使うのはほんのひとつまみです。カルダモンは、さやのまま売られているものを割って中の種を挽くと香りが強く、パウダーなら手軽に使えます。

デーツシロップは、輸入食材店や中東食材店、通販で探せます。手に入らなければ、はちみつで代用するのが湾岸の家庭でも行われている方法です。はちみつを使うと甘みが軽く、デーツシロップを使うとこくのある濃い甘さになります。


アラビアコーヒーと一緒に

ルカイマートの皿と、小さな器に注いだアラビアコーヒー、デーツを並べた食卓
デーツシロップをかけたルカイマートと、アラビアコーヒーを添えて

湾岸の家庭では、ルカイマートはアラビアコーヒー(カフワ)や紅茶と一緒に出されます。日本で楽しむなら、浅煎りのコーヒーにカルダモンをひとつまみ加えたり、ミルクティーを合わせたりすると、生地のカルダモンと香りがつながります。

一つずつ指でつまんで食べられるので、人が集まる席に大皿で出すのにも向いています。湾岸の国々ではラマダンや祝いの席に欠かせないお菓子ですが、日本の台所なら週末のおやつにも気軽に作れます。

同じ湾岸の料理なら、スパイスで炊き込むバーレーンのマチブースや、サウジアラビアのカブサが、ルカイマートの前に食べる食事にぴったりです。甘いものを比べるなら、オマーンのオマーニ・ハルワもサフランとカルダモンが香るお菓子です。

よくある質問

密閉容器に入れたルカイマートと、別容器のデーツシロップ

中まで火が通っているか心配です。

一つ割ってみて、中がしっとりとしたスポンジ状になっていれば火が通っています。中心にとろりとした生地が残っている場合は、油の温度が高すぎて外側だけが先に色づいている可能性があります。火を少し弱め、時間をかけて揚げてください。

丸い形になりません。

生地がゆるすぎると平たく広がり、固すぎるとごつごつした形になります。スプーンからとろりと落ちる重さを目安に、ぬるま湯や粉で調整してください。揚げている間にこまめに転がすと、丸くまとまりやすくなります。

作り置きはできますか?

カリッとした食感は時間とともに失われるので、揚げたその日に食べるのがいちばんです。残った場合は、シロップをかけずに密閉容器で保存し、食べる前にオーブントースターで軽く温め直してからシロップをかけてください。

デーツシロップの代わりになるものはありますか?

はちみつがいちばん手軽な代用品です。湾岸の家庭でも、はちみつや砂糖のシロップを使うことがあります。黒蜜を使うと、こくのある甘さに寄せられます。

アレルギーで気をつける材料はありますか?

生地に小麦粉を使います。ごまを散らす場合は、ごまアレルギーにも注意してください。ごまを省いても、ルカイマートの味わいは十分に楽しめます。

主な参考リンク

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