グリルの焼き目が付いた楕円形のバノック
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バノックの作り方|カナダで多様に作られるパンを、シェフのグリル版で

約14分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

粉類を泡立て器で混ぜる

手順1: 粉類を泡立て器で混ぜる

大きなボウルに小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖、塩を入れます。筋が見えなくなり、全体がむらなく見えるまで泡立て器で混ぜます。

STEP 22 / 8

水を加えて生地をまとめる

手順2: 水を加えて生地をまとめる

室温の水375 mlを少しずつ加え、手で生地をまとめます。生地は水分が多く、粗くまとまっています。それで正しい状態です。ひとまとまりになったらすぐやめ、こね続けません。見た目を変えようと粉や水を足すこともしません。

STEP 33 / 8

濡れ布巾をかけて休ませる

手順3: 濡れ布巾をかけて休ませる

ボウルに湿らせた布巾をかけ、室温で30分休ませます。布巾は生地が乾くのを防ぎます。

STEP 44 / 8

グリルを予熱する

手順4: グリルを予熱する

グリルを強火にして、約200°C(原典は400°Fも併記)まで温めます。お使いのグリルがこの温度まで上がるか確認してください。魚焼きグリルや溝のあるフライパンは原典の方法ではなく、同じ温度と時間が当てはまるとは限りません。

STEP 55 / 8

8つに分けて、楕円にのばす

手順5: 8つに分けて、楕円にのばす

清潔な作業台に軽く打ち粉をします。生地を8つに分けて、それぞれ丸めます。重さをそろえて分けるのは編集部の提案で、原典には1個あたりの重さの記載がありません。打ち粉は、くっつかない分だけにして、台に練り込まないでください。

麺棒で、1つずつ厚さ約0.5 cmの楕円にのばします。原典には¼インチとも書かれていますが、2つの数字は正確には一致しません。このレシピでは0.5 cmに従います。

STEP 66 / 8

油を塗って、片面を焼く

手順6: 油を塗って、片面を焼く

グリルの網と、生地の片面に油を塗ります。油を塗った面を下にしてグリルに置き、約4分焼きます。パンが膨らみ、下に焼き目がつくのを見てください。

STEP 77 / 8

上面に油を塗り、返して反対面を焼く

手順7: 上面に油を塗り、返して反対面を焼く

上の面にも油を塗り、パンを裏返して、反対面にも色がつくまで約3分焼きます。この時間は1枚あたりのものです。全部を焼くのにかかる時間は、グリルに一度に何枚並べられるかで変わります。

STEP 88 / 8

熱いうちに塩を振り、温かく出す

手順8: 熱いうちに塩を振り、温かく出す

バノックが熱いうちに、両面にフルール・ド・セルを振ります。スープ、シチュー、ディップなどと一緒に、温かく出します。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

8品目

材料

小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖、塩、室温の水、菜種油、仕上げ用の粗塩を別々に並べた材料
生地の材料を量り、油と仕上げの塩は別にしておく
材料 分量 代替・備考
小麦粉(オールパーパス) 425 g 生地の主体
ベーキングパウダー 26 g 生地を膨らませる。原典の分量のまま
グラニュー糖 35 g ほのかな甘み
塩 1 ml 生地の味付け
水(室温) 375 ml 生地をまとめる。増やしたり減らしたりしない
菜種油 適量(分量の記載なし) グリルの網と、各バノックの両面に使う
フルール・ド・セル 適量 熱いうちにパンに振って仕上げる
打ち粉 少々 作業台用だけ。425 gとは別

油は生地には混ぜません。グリルとパンの表面だけに使います。仕上げの塩も、生地に入れる塩とは別です。

原典の計量について

原典は塩を¼小さじとも併記しています。これは1 mlと正確には一致しないので、このレシピでは1 mlを使います。小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖は、スプーンの量に直さず、表のグラム数のとおりに量ってください。

アレルギー

このパンは小麦(グルテン)を含みます。ベーキングパウダーの表示も確認してください。グルテンフリーの粉に替えられるかは、この配合では確かめていません。替えるなら別のレシピになります。

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バノック ― 旅に持っていき、スープの隣に置くパン

このレシピの要点

生地がひとまとまりになったら、まだ水っぽく粗く見えても混ぜるのをやめます。1枚ずつ薄くのばし、熱いグリルで焼き、温かいうちに塩を振ります。

ティートリット・グウィッチン(Teetl'it Gwich'in)出身のシェフ、ステファニー・バリルク(Stephanie Baryluk)にとって、バノックは家族の食卓のパンでした。スープと一緒に食べ、北部への旅に持っていく食事にも入っていたそうです。バリルクは、この家庭のレシピを自分の母のものとしています。こうした思い出が紹介されているサイモンフレーザー大学(Simon Fraser University)のページには、ティートリット・グウィッチン語で Tuhch'uh とも記されています。これはそのページがこの言語の語として挙げているもので、どこでも通じる呼び名ではありません。

バノックは、ひとつに決まったレシピではありません。 カナダ各地の家庭や共同体がそれぞれの作り方を持ち、調理法も違います。この記事で取り上げるのは、そのうちのひとつ、シェフのシェイン・M・シャルトランによるグリル版です。以下の分量、時間、温度はすべてこの1つのレシピのもので、ほかのレシピと混ぜていません。

未試作です

このレシピは、この記事のために試作していません。分量、時間、温度は原典レシピのままです。ほかの小麦粉、塩、調理器具を使う提案は、試していない案にすぎず、仕上がりが変わるかもしれません。

ひとつの形に決まらないパン

バノックは、オーブンで焼いたり、フライパンで焼いたり、揚げたり、棒に巻いて火にかざして焼いたりします。 サイモンフレーザー大学のRooted Indigenous Food Programはこのように説明し、家庭や共同体ごとにそれぞれの作り方があることを強調しています。カナダ公園局(Parks Canada)も、バノックはカナダ各地で違いがあると述べています。

場所が違えば、レシピもまるで違って見えます。アルバータ州のロッキーマウンテンハウス国立史跡(Rocky Mountain House National Historic Site)の来訪者向けプログラムでは、メティ(Métis)に適応したバノックとして紹介されるものが出されています。カナダ公園局は、そのレシピの起源は不明としています。長柄の鋳鉄のフライパンで直火にかけて焼き、生地には油と冷たい水が入ります。これは別の配合による別のレシピで、ここで紹介するグリル版の出どころではありません。

この記事が選ぶのはグリルで焼く方法です。あくまで一例で、カナダの食をもっと知りたいときは カナダのレシピ もご覧ください。

先住民の食としてのバノック ― 二つのことが同時に本当である

シェイン・M・シャルトランは、自分のレシピの紹介文で、先住民料理の中でのバノックの位置づけには議論があると書いています。小麦粉と白砂糖を使うレシピは、ヨーロッパ人との接触のあとに取り入れられた食べものだと見る先住民の人もいます。同時にシャルトランは、バノックが祝いごとや家族の伝統の一部でもあると書いています。カナダ公園局は、それ以前の食事が、とうもろこし、木の実の粉、植物の球根を挽いた粉を基にしていたことにも触れています。

この記事は、その両方の面をそのまま残します。 単一の起源や、ただひとつの「本物の」バノックは示しませんし、すべての共同体を代弁するつもりもありません。シャルトランはイーノック・クリー・ネーション(Enoch Cree Nation)の出身で、レシピページのプロフィールには、クリーの血筋とメティとしての育ちが記されています。シャルトランの語り、ロッキーマウンテンハウスのメティの解説員によるレシピ、バリルクのティートリット・グウィッチンの家族の思い出は、それぞれ別々の声です。

作るのはグリル版 ― 8枚に分けて、4〜6人分

このレシピは、シェイン・M・シャルトランとジェニファー・コックラル=キング(Jennifer Cockrall-King)による2019年の料理書 tawâw: Progressive Indigenous Cuisine の抜粋で、カナダ移民博物館ピア21(Canadian Museum of Immigration at Pier 21)が紹介しているものです。小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖は重さで示され、生地は熱したグリルで焼きます。

原典は、生地を8枚に分けるとし、それとは別に4〜6人分とも書いています。8枚は成形する数、4〜6人分は食べる人数の目安で、別の物差しです。 1人が何枚食べるかは、ほかに何が食卓に並ぶかで変わります。


道具

  • 大きなボウル
  • 泡立て器
  • 清潔で湿らせた布巾
  • 清潔な作業台
  • 麺棒
  • 高温に予熱できる金属の網のグリル
  • 返すためのへらまたはトング

選び方と代用

小麦粉: 原典はオールパーパスの小麦粉を使っています。日本のようにオールパーパスが一般的でない台所では、編集部としては中力粉がいちばん近い選択だと考えます。似た名前で売られている粉でもたんぱく質の量や吸水が違うので、食感が変わるかもしれません。薄力粉も候補になりますが、ここでは試していませんし、パンの仕上がりは変わります。どの粉を使っても、水は感覚で増減せず375 mlにしてください。

仕上げの塩: フルール・ド・セルの代わりには、ふつうの粗塩や海塩が使えます。結晶のざくっとした感じは変わります。原典と同じく、味を見ながら振ってください。

油: 菜種油のような癖の少ない植物油なら、グリルの網にも生地にも使えます。薄く刷毛で塗るのは編集部の提案で、原典の指示ではありません。

これ以外に、特別な材料は必要ありません。

うまくいかないときは ― 粗い生地、焦げ目、ばらつく厚み

見えている状態 考えられる理由 対処
生地が濡れていて粗い 原典の生地はもともとこの見た目 まとまったら混ぜるのをやめる。粉や水を足すのは原典の範囲外
外側は濃い色だが、中心が心配 火力、厚み、グリルが原典と違う 色だけで焼けたと判断しない。中心に生のべたついた生地が残っていたら、食べられる状態ではない。火力、厚み、器具を記録して次回調整する
枚ごとに焼き上がる時間が大きく違う 約0.5 cmより薄い、または厚い 1枚ごとに約0.5 cmに近づけると、原典の時間に合わせやすい
パンがグリルにくっつく 網か生地への油が足りない 網と下になる面に油を塗り、返す前に上面にも塗る
仕上げの塩がきつく感じる フルール・ド・セルの代わりに粗塩を使った ひとつまみずつ、少なめに。結晶が違うので、量ではなく味を基準に合わせる

作業中に、生の生地を味見しないでください。

原典の趣旨を保った楽しみ方

  1. スープの隣に添える。 バリルクが語る食卓と重なります。シャルトランも、添えるものとしてスープを挙げています。パン自体は変わりません。
  2. シチュー、ディップ、スプレッドと合わせる。 シャルトランはこれらも勧めています。生地と焼き方は、書かれているとおりにします。
  3. 煮た野生のベリーと合わせ、仕上げの塩は省く。 SFUのページは、煮た野生のベリーをバノックの食べ方のひとつに挙げています。このとき塩を省くのは編集部の提案で、シャルトランのレシピの一部ではありません。
  4. ほかの調理法。 フライパン、オーブン、揚げる、棒に巻いて焼く方法はどれもバノックの作り方ですが、それぞれに別のレシピがあります。この生地を別の方法でも同じ時間で焼けるとは考えないでください。たとえばカナダ公園局のレシピは、独自の配合、10分の休ませ、直火にかけた鋳鉄のフライパンを使います。
  5. フルール・ド・セルを粗塩や海塩に替える。 手に入りやすくなりますが、歯ざわりは変わります。味を見ながら塩を振ってください。

食べ方と残ったとき

このバノックは、スープ、シチュー、ディップ、スプレッドといったほかの料理の隣に置く、ほんのり甘いパンです。甘い揚げバノックは別の調理法で、このレシピには含みません。

ここで使った資料には保存や温め直しの案内がないため、日持ちの長さや温め直し方はこの記事では示しません。このレシピは、焼きたてを温かいうちに食べる前提で書かれています。

よくある質問

バノックとは、どんなパンですか?

カナダ各地の家庭や共同体が、オーブンで焼いたり、フライパンで焼いたり、揚げたり、棒に巻いて焼いたりと、さまざまな方法で作るパンです。ひとつの定義はありません。この記事は、あるシェフのグリルで焼く平焼きパンの作り方に沿っています。

バノックは先住民の伝統料理ですか?

これは議論のある問いです。シャルトランの説明では、小麦粉と白砂糖を使うレシピはヨーロッパ人との接触後に取り入れられた食べものだと見る先住民の人もいます。同時に、バノックは祝いごとや家族の伝統の一部でもあります。この記事は、どの共同体に代わっても答えを出しません。

オーブンやフライパンでも作れますか?

そうした方法でもバノックは作られますが、このレシピは約200°Cの熱いグリルのために書かれています。時間と温度はほかの方法には当てはまらず、別の方法には別のレシピがあります。

オールパーパスの小麦粉が見つからないときは?

編集部としては、中力粉がいちばん近い選択だと考えます。薄力粉も候補ですが、ここでは試していませんし、食感は変わります。どちらも、原典の粉と同じようにふるまうとは限りません。水は375 mlのままにしてください。

何と一緒に食べますか?

資料が挙げているのは、スープ、シチュー、ディップ、スプレッドです。SFUのページによれば、煮た野生のベリーもバノックの食べ方のひとつです。

どのくらい日持ちしますか?

資料に記載がないため、保存期間は示しません。焼いたらあまり時間を置かず、温かいうちに食べてください。

主な参考リンク

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