砂糖をまとった丸いパン・デ・ムエルト。生地の骨飾りが十字に重なっている
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パン・デ・ムエルトの作り方|オレンジとアニスが香る、メキシコ死者の日のパン

約16分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 10

イースト種を作る

手順1: イースト種を作る

ボウルに、ぬるい牛乳1/2カップ(113g)、インスタントイースト大さじ1、グラニュー糖小さじ1、強力粉1/2カップ(60g)を入れて混ぜます。覆って20〜25分置き、表面に泡が出始めるまで待ちます。

泡が出なければ、時間を置いただけで発酵したとは判断できません。先へ進む前に、イーストが働いているかを確かめてください。

STEP 22 / 10

バターを入れずに混ぜてこねる

手順2: バターを入れずに混ぜてこねる

イースト種に、オレンジフラワーウォーター(または水)、オレンジの皮、アニスシード、強力粉3 1/2カップ(420g)、塩、グラニュー糖1/2カップ(99g)、卵4個を加えます。低速でまとまるまで混ぜます。バターはまだ別にしておきます。

中速に切り替え、ドウフックで10〜12分こねます。生地がボウルの側面から離れ、ボウルに当たってパタパタと音がするようになれば目安です。

STEP 33 / 10

バターを少しずつ加える

手順3: バターを少しずつ加える

ミキサーを低速にして、室温の角切りバター226gを、一度に大さじ3ほどずつ加えます。毎回、生地にすっかりなじんでから次を入れてください。全部入れ終えたら、中速でさらに8〜10分こねます。

生地はなめらかでも、まだ少し粘る状態です。これで正しいので、粉は足さないでください。

STEP 44 / 10

一次発酵

手順4: 一次発酵

生地を丸めて、薄く油を塗ったボウルに入れます。覆って、ほぼ2倍になるまで置きます。目安は1時間半〜2時間ですが、室温によって早くも遅くもなります。

STEP 55 / 10

折りたたんで冷蔵する

手順5: 折りたたんで冷蔵する

生地の表面をそっと折りたたみ、ボウルに戻して覆います。冷蔵庫で最低4時間、または一晩休ませます。そのまま成形に進まないでください。

STEP 66 / 10

室温に戻して分割する

手順6: 室温に戻して分割する

生地を冷蔵庫から出し、室温で30〜45分置きます。

生地の約4分の1(約280g)を飾り用に取り分け、2つに分けます。残りは約425gずつの2つに分けます。重さはあくまで目安なので、ぴったりにするために生地を削ったり足したりしないでください。

STEP 77 / 10

本体と骨を成形する

手順7: 本体と骨を成形する

425gの生地をそれぞれ丸め、手でそっと押して直径約6インチの平らな円にします。オーブンシートを敷いた天板に2つ並べます。

飾り用の生地から小さな球を2つ作ります。残りは長さ6〜7インチのひも4本にのばします。それぞれのひもに間隔をあけて指でくぼみをつけ、骨のように見せます。

各パンの上に、ひも2本を中央で交差させて置きます。交差した真ん中に小さな球を強く押しつけて留めます。卵液は要りません。しっかり押しつけるだけです。

STEP 88 / 10

二次発酵とオーブンの予熱

手順8: 二次発酵とオーブンの予熱

パンに覆いをして、暖かい場所でおよそ2倍になるまで、1時間〜1時間半置きます。その間にオーブンを350°Fに予熱します。

焼く前に、中央の球と交差した骨が、パンにしっかり押しつけられたままかを確かめます。

STEP 99 / 10

アルミ箔をかぶせて焼く

手順9: アルミ箔をかぶせて焼く

20分焼いて、上面がうっすら色づくまで待ちます。続いてパンの上にアルミ箔をゆるくかぶせ、さらに20〜25分焼きます。上面も底も濃いきつね色になり、パンの中心が190°Fを示せば焼き上がりです。

STEP 1010 / 10

バターと砂糖で仕上げる

手順10: バターと砂糖で仕上げる

天板の上で約20分冷まします。パン1個の表面の一部分に、溶かしバター85gを刷毛で塗り、同じ部分にすぐ、66gの砂糖から振りかけます。これをパンの全体に、部分ごとに繰り返して覆い、続けて2個目も同じようにします。

網に移して、完全に冷まします。

ここでは温度を華氏で書いています。お使いのオーブンが摂氏設定のときは、慎重に換算してください。家庭のオーブンは表示と実際の温度がずれやすいので、オーブン用温度計で庫内の温度を確かめましょう。中心の190°Fと濃いきつね色は、タイマーだけを見るより確かな焼き上がりのサインです。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

14品目

材料

パン・デ・ムエルトの生地と仕上げに使う小麦粉、牛乳、卵、バター、砂糖、オレンジ、アニス
バターと砂糖は2回に分けて量ります。生地用と仕上げ用です
材料 分量 代替・備考
牛乳(ぬるめ。できれば全脂乳) 1/2カップ(113g) イースト種用。ぬるい程度で、熱くしない
インスタントイースト 大さじ1 イースト種用
グラニュー糖 小さじ1 イースト種用。イーストと一緒に混ぜる
強力粉 1/2カップ(60g) イースト種用
オレンジフラワーウォーター(ローズウォーターまたは水でも可) 大さじ2 生地用。香りづけ
オレンジの皮のすりおろし 小さじ2 生地用。柑橘の香り。色のついた表皮だけをおろし、白いワタは入れない
アニスシード 小さじ1 1/2 生地用。甘い香り
強力粉 3 1/2カップ(420g) 生地用。パンの本体(イースト種の分と合わせて粉は計480g)
食塩 小さじ1 生地用。甘さを引き締める
グラニュー糖 1/2カップ(99g) 生地用。甘み
卵(大きめ) 4個 生地用。コクを出す
無塩バター(室温、1/2インチ角に切る) 大さじ16(226g) 生地用。少しずつ加える
無塩バター(溶かす) 大さじ6(85g) 仕上げ用。焼いたあとに塗る
グラニュー糖 1/3カップ(66g) 仕上げ用。バターを塗った面に振る。全部は使わないこともある

バターと砂糖はどちらも生地用と仕上げ用の2回に分けて使います。取り違えないよう、最初から別々のボウルに量っておくと安心です。

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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

パン・デ・ムエルト:供物にも家族の食卓にも並ぶパン

仕上がりのポイント

オレンジとアニスが香る、やわらかくコクのあるパンです。上には生地の骨飾りを2本交差させ、中央の小さな球で留めます。仕上げにバターと砂糖をまとわせます。生地は少し粘る状態を保ち、長めに休ませます。

11月1日と2日ごろ、死者の日(Día de Muertos)になると、柑橘とアニスが香る丸い甘いパンがメキシコ各地に並びます。パン・デ・ムエルトは「死者のパン」という意味です。亡くなった人を迎えるために用意するオフレンダ(ofrenda、供え物の祭壇)に置かれ、同時に家族の食卓でも切り分けて分け合われる、ふたつの居場所をもつパンです。

この記事で作るのは、中央メキシコで知られる丸い形です。生地の上に骨の形をしたひもを交差させ、バターと砂糖をまとわせます。ただし、これだけがパン・デ・ムエルトではありません。この季節のパンは国じゅうでさまざまな形と味があり、その違いは記事の後半で紹介します。分量と作り方は、公開されている2個分のレシピ1つに従い、ほかの配合は混ぜていません。

名前について

パン・デ・ムエルト(pan de muerto)は、スペイン語で「死者のパン」という意味です。スペイン語名を「Día de Muertos」と一緒に検索すると、地域ごとの形やレシピを探しやすくなります。

どの形のパンを作るのか

ここで使うのは、King Arthur Baking が掲載している、メキシコの料理家 Pati Jinich のレシピです。直径約8インチ(約20cm)の丸型パンが2個できます。まず少量の発酵種を作り、卵とバターを加えて生地にコクを出し、冷蔵庫で長く休ませます。レシピページの所要時間は始めから終わりまで約11時間で、そのうち手を動かすのは約50分、焼成は40〜45分です。残りの大半は発酵と冷蔵の時間で、台所の温度によって変わります。

これは中央部の形を再現できるひとつの作り方であり、全国共通の決まった配合ではありません。たとえばフィラデルフィアのメキシコ総領事館は、卵黄を足し、水を使い、飾りを貼りつける卵液とシロップ仕上げを加えた、別のパン・デ・ムエルトのレシピを公開しています。ここでは比較のために触れるだけで、その分量や手順は下のレシピにいっさい使っていません。

世界ごはん紀行編集部は、このレシピを全体として台所で試作していません。時間と温度は公開されているレシピのものです。家庭のオーブンや室温はそれぞれ違うので、時計とあわせて各工程にある見極めのサインを頼りにしてください。


道具

  • スタンドミキサー(ドウフック付き)
  • キッチンスケール
  • イースト種用のボウルと、発酵用の大きめのボウル(薄く油を塗っておく)
  • ボウルにかぶせる覆い
  • 生地を分けたり成形したりするためのスケッパー
  • オーブンシートを敷いた天板
  • 焼成中にかぶせるアルミ箔
  • パンの中心温度を測るデジタルの芯温計
  • 庫内の実際の温度を確かめるオーブン用温度計
  • 刷毛
  • 冷ますための網

選び方と代用

強力粉、牛乳、卵、無塩バター、オレンジ、アニスシードは一般的な食材です。アニスシードは粒のままのものを選んでください。スターアニス(八角)とフェンネルは別のスパイスなので、代わりに使わないでください。

オレンジフラワーウォーターだけは、製菓材料の店や通販で探す必要があるかもしれません。見つからなければ、同じ大さじ2の水で作れます。香りは穏やかになり、オレンジの皮とアニスが風味の中心になります。もうひとつの選択肢はローズウォーターですが、香りは柑橘とアニスから、花のような方向へ寄ります。

アレルゲンと衛生

このパンには小麦、乳、卵が含まれます。そのほかのアレルゲンや、同じ工場で扱う原材料の表示は、購入した材料のラベルで確認してください。生地には生卵が入るので、触ったあとは手、ミキサーのボウル、道具をよく洗ってください。

ふくらまない・骨が取れるとき

症状 考えられる原因 対処
イースト種に泡が出ない イーストが働いていない、または牛乳が熱すぎた 生地を作る前に、イーストが働いているかを確かめる。牛乳はぬるい程度までしか温めない
生地のふくらみが遅い 台所が涼しい 時計ではなく体積で判断する。一次発酵はほぼ2倍、二次発酵はおよそ2倍が目安
生地がべたつく 本来の質感 粉は足さない。扱うときはスケッパーを使う
バターがなじまない 一度に入れすぎた、またはバターが冷たい バターは室温で、一度に大さじ3ほどずつ。入れた分が生地に消えるのを待つ
骨が浮く、中央の球がずれる 押さえ方が足りない 成形のときに、ひもが交差する場所へ球を強く押しつける。焼く前にもう一度確かめる
上面が早く焦げる オーブンの温度が高い 上面がうっすら色づいたら箔をかぶせる。オーブンの温度は温度計で確かめる

このレシピの中でできるアレンジ

香りづけの液体は、オレンジフラワーウォーター、ローズウォーター、水から選び、いずれも大さじ2使います。オレンジフラワーウォーターは皮とアニスの香りに重なり、水ならオレンジとアニスが控えめに香ります。ローズウォーターを使うと、花のような香りがはっきりしたパンになります。

この分量は丸型パン2個分です。小さめの1個にする場合は、材料と飾り用の生地の量、焼成条件をまとめて計算し直す必要があります。ここでは縮小版は扱いません。次の節で紹介する人魚の形のパンや赤いパンは、それぞれ別の地方のパンです。この生地で作るアレンジではありません。


パン・デ・ムエルトとは?オフレンダ、食卓、地域ごとの違い

砂糖をまとったパン・デ・ムエルトを厚く切り分けた断面。きめ細かな甘い生地が見える
切り分けると、甘い生地にオレンジの皮の粒が見える

パン・デ・ムエルトは、オフレンダにも家族の食卓にも属するパンです。 死者の日には亡くなった人への供え物に置かれ、同時に食べられます。UNAMの科学アウトリーチ部門(Ciencia UNAM-DGDC)の記事は、このパンをオフレンダの文脈で紹介しています。King Arthur Baking のレシピも、11月1日と2日の祝日のパンとして紹介しています。

上に交差する生地の骨は、中央メキシコの丸いパンでもっともよく知られた特徴です。ここでは見た目の特徴として紹介します。骨飾りにはさまざまな意味が語られていますが、この記事では特定の解釈に絞りません。

パンの由来は、はっきり定まっていません。UNAMの記事は人類学者による複数の起源の説明を伝え、現在のよく知られたレシピと形が現れる場所として、1938年の料理書と1951年の絵画を挙げています。Universidad Anáhuac México の食文化史研究者 Alberto Peralta de Legarreta 博士は、現在の名前と形のパンについて、歴史的な裏づけが限られていると説明しています。また、メキシコの古い甘いパンのレシピにも、同じ香りづけや仕上げの工夫があることを指摘し、先スペイン期のひとつの起源に還元することに注意を促しています。今日のパンが、古代のパンから一直線に受け継がれたとは言えないのです。

中央メキシコ風の砂糖、バター、オレンジの味わいは、メキシコ全土に共通するものではありません。UNAMの記事は、地域ごとの形や意味を表すパンを紹介しています。たとえばオアハカのチナンテコの人々の人魚の形のパンや、ゲレロ州アルコサウカの赤い飾りのパンです。Anáhuac の記事も、季節のパンがさまざまな形や名前をもつことを述べています。フィラデルフィアのメキシコ総領事館のレシピは、パンを頭蓋骨と骨で飾り、発酵と成形を家庭で行う営みとして扱っています。メキシコのほかの料理は、メキシコの国別ページで紹介しています。

食べ方と保存

オフレンダでは、パンを丸ごと供えます。食卓では、砂糖のついた皮が1切れごとに含まれるよう、厚めに切り分けます。

パンが完全に冷めたら、包んで室温で数日置けます。冷凍や温め直しは、このレシピでは扱いません。

よくある質問

死者の日はいつですか?

King Arthur Baking のレシピは、11月1日と2日としています。パン・デ・ムエルトは、この季節に作られます。

アニスを抜いてもいいですか?

抜くことはできますが、香りが変わり、掲載されているレシピのとおりではなくなります。レシピにはオレンジの皮とあわせて、アニスシード小さじ1 1/2が入っています。スターアニスやフェンネルで代用しないでください。

オレンジフラワーウォーターは必須ですか?

必須ではありません。掲載されているレシピは、同じ大さじ2のローズウォーターか水を代わりに挙げています。水なら香りは穏やかに、ローズウォーターならより花のような香りになります。総領事館の別のレシピにある濃いアニス茶は、この配合の選択肢ではありません。

冷蔵庫での休ませを省けますか?

レシピには、冷蔵庫で最低4時間、または一晩休ませる工程が含まれています。省いた場合、同じ生地で同じ仕上がりになるとは言えません。

手ごねでも作れますか?

作り方は、ドウフックをつけたスタンドミキサーで、長くこねて、生地が少し粘る状態を保つ前提で書かれています。手ごねは扱っていないので、同じ仕上がりになるとは約束できません。

何個できますか?

直径約8インチ(約20cm)の丸型パンが2個できます。

このレシピは試作しましたか?

私たちの台所では焼いていません。分量、時間、温度は掲載されているレシピのとおりです。各工程の泡、体積、色、そして中心温度190°Fというサインを頼りにしてください。

主な参考リンク

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