果実を詰めたプディングが、クリスマスの食卓へ
ドライフルーツ、suet、パン粉、スパイスをむらなく混ぜてから、卵とブランデーでまとめます。型はしっかり覆い、蒸し時間は最後まで守り、水をプディングに入れないようにしてください。
湯気をまとった濃い色の丸いプディングが、レーズンとサルタナをぎっしり抱えて食卓に運ばれてくる。大英図書館(British Library)は、チャールズ・ディケンズとヴィクトリア朝のクリスマスの宴を取り上げた記事のなかで、ディケンズがプディング作りを家族そろってのクリスマスの行事として描き、その登場を家中が待ちわびる料理として扱っていたと紹介しています。これは英国文学に描かれた情景ですが、プディングそのものは英国を越えて広がり、今ではオーストラリアのクリスマス料理にも入っています。
クリスマスプディング(プラムプディングとも呼ばれます)は、ドライフルーツ、脂、パン粉や小麦粉、卵、お酒を合わせて長時間蒸す一群のプディングの仲間です。ここで紹介するのはBBC Foodのレシピで、掲載されたとおりの配合です。600mlの型4個分で、6〜8人分とされています。オーストラリアの「公式」な配合ではなく、再現しやすい土台として選んだ英国のレシピです。この国の料理をもっと見たい方は、オーストラリアのページもご覧ください。
このレシピは世界ごはん紀行の台所では試作していません。分量、型の大きさ、蒸し時間はBBC Foodのレシピに従っています。小麦、卵、アーモンドを含むのでビーガンには向きません。ここで紹介するようにクリームを添えると乳製品も加わります。パン粉とベジタリアン用suetは、原材料の表示を確認してください。お酒は生地に混ぜて加熱しますが、蒸したあとにアルコールがまったく残らないとは言えません。
オーストラリアでは、英国由来の菓子に土地の材料を重ねることも
オーストラリアの媒体には、クリスマスプディングが複数の形で載っています。ABC News(オーストラリア)には、suetを使い砂糖を入れず、カリコ(綿布)で包んでゆでて熟成させる昔ながらのレシピがあり、そのページには、家族が順番にかき混ぜながら願いごとをする習わしも書かれています。とても大きな分量で砂糖も入らず、下の型蒸しとは作り方が別物なので、ここでは比較のためだけに紹介します。
ABCは「Australian Christmas Pudding」として、伝統的なプディングに地元風のひねりを加えた配合も載せています。ドライのあんず、いちじく、プルーン、りんご、桃に加えて、マカダミア、wattle seed(アカシアの種子)、レモンマートルオイルを使うものです。これは掲載された一例であり、全国で食べられている標準ではありません。そして、下のレシピにはこれらの材料は一切混ぜません。wattle seedやレモンマートルに興味があれば、このレシピへの足し材料ではなく、別のレシピとして試してください。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 600mlのプディング型4個(または1.2Lの型2個)
- 大きなボウル
- レモンの皮とナツメグ用の目の細かいおろし器
- ベーキングペーパーとアルミホイル
- 料理用のたこ糸
- 蓋つきの大きな蒸し器、または蓋つきの大きな鍋と底に置く逆さの受け皿
- 熱湯を足すための、注ぎ口か持ち手のあるやかんや計量カップ
選び方と代用
ゴールデンキャスターシュガー。 細かいグラニュー糖なら食感は近づきますが、金色の砂糖ならではの風味と色は同じになりません。
ベジタリアン用suet。 輸入食品店や専門店で「vegetarian suet」「vegetable suet」を探します。バターなど別の脂に替えると構造が変わり、このレシピで通用する代用品は確認できていません。ベジタリアン用suetならベジタリアン向けのプディングにできますが、商品ごとの表示は確認してください。
カランツ。 小粒のドライグレープのことです。ブラックカラント(カシス)と取り違えないでください。
ミックススパイス。 英国の甘いスパイスミックスです。五香粉とは別物なので、置き換えないでください。
パン粉。 生の白パン粉を使います。乾燥パン粉は水分の吸い方が違うので、同じものとして扱えません。乳製品を避ける場合は、パンの表示を確認してください。
薄力粉。 軟質小麦の粉なら近い働きをします。
お酒。 原典が認めるブランデーかラムを使います。お酒なしの配合は、このレシピでは確認していません。
型から出して、盛りつける

熱い型を糸の持ち手で持ち上げ、覆いを外して皿にひっくり返します。中は濃い色で、果実がぎっしり詰まっているはずです。
BBCのレシピは、ブランデーバター、ラムソース、クリーム、カスタードを添えるよう提案しています。この記事では、別に用意した無糖の乳製クリームを添えます。何を選んでも、添え物は脇に置き、プディングには混ぜません。火をつけて燃やす演出は、資料に方法も安全手順も書かれていないため、ここでは勧めません。
残ったとき
残ったプディングを出しっぱなしにしないでください。浅く小分けにしてすばやく冷まし、清潔に覆って冷蔵します。食べる前に、中心まで十分に熱くなるまで温め直します。一般的な目安は、中心が75°Cで1分以上です。このプディングの保存できる期間は確認できていないため、日数は示しません。
うまくいかないとき
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| プディングに水が入った | 覆いの結びがゆるい、または湯が多すぎた | ペーパーとホイルを糸でしっかり結ぶ。鍋で蒸すときは、湯を型の高さの約3分の1にとどめる |
| 鍋が空だきになった | 長い蒸し時間中に湯を確認しなかった | こまめに確認し、外側の鍋に熱湯を足す |
| 型が持ち上げにくい | 糸の持ち手がない | 蒸す前に、型の上に糸の持ち手を渡しておく |
| 生地があふれる、覆いが盛り上がる | 型に入れすぎた | 型の表示に従い、ふくらむ余裕と覆いの余裕を残す |
| レシピと食感が違う | 乾燥パン粉、バターなどに替えた | 生の白パン粉とベジタリアン用suetを使う。ほかの置き換えが同等とは確認していない |
| 出すときに中心が熱くない | 蒸し直しが短かった | 2時間蒸し直し、中心まで熱いことを確かめる |
アレンジ
- ブランデーの代わりにラム。 原典はどちらも認めています。ラムにすると、香りの方向が変わります。
- 600mlの型4個の代わりに、1.2Lの型2個。 同じ分量で、原典がこの容器の大きさも挙げています。蒸し時間を自分で短く決めないでください。
- ABCのオーストラリア版。 マカダミア、wattle seed、レモンマートルの入った配合は、このレシピに一部を足すのではなく、別のレシピとして作ります。
- 添え物の選び方。 BBCのレシピが挙げるクリーム、カスタード、ラムソース、ブランデーバターから選びます。いつも脇に添えます。
よくある質問
クリスマスプディングとプラムプディングは同じものですか?
英語では、この種類のドライフルーツ入りの蒸しプディングに、どちらの名前も使われます。この記事では、「プラム」という語の由来には踏み込みません。
オーストラリアのレシピですか?
いいえ。ここで紹介するのはBBC Foodの英国版です。オーストラリアに唯一の国の配合があるわけではなく、ABC Newsは、地元の材料を使った一例と、昔ながらのsuetのプディングを掲載しています。
当日に作れますか?
このレシピでは作れません。蒸し時間が5〜6時間で、食べる前の蒸し直しにさらに2時間かかります。
どのくらい日持ちしますか?
日持ちする期間は確認できていません。冷まして清潔に覆い、冷蔵して、食べる前に中心までしっかり温め直してください。
ビーガン向けですか?
いいえ。全卵を使い、クリームを添えれば乳製品も加わります。ベジタリアン用suetを使えば、商品の表示によってはベジタリアン向けにできます。
加熱でアルコールは飛びますか?
蒸したあとにアルコールが残らないとは保証できません。お酒を避けている方に出すときは、そのことを頭に入れておいてください。













