ホワイト・クリスマス ― 雪の名を持ち、冷蔵庫で固まる菓子
米パフが軽くサクッと残ること、溶かしたCophaだけで結んだ白い生地であること、赤と緑のチェリーが散っていること。焼く工程はなく、冷やすあいだに固まっていきます。
名前は雪を思わせますが、霜や粉砂糖の飾りの話ではありません。米パフ、ココナッツ、粉乳、ドライフルーツを溶かしたCophaでまとめ、型に押し込んで冷蔵庫で固め、小さな四角に切った白くて斑点のある菓子です。SBS Foodは、これをオーストラリアの家庭で祝祭の季節に食べる甘いお菓子として紹介しています。オーストラリアの雑誌やスーパーのレシピも、焼かずに冷やして切り分ける菓子という同じ姿を見せています。
オーストラリアのクリスマスは夏です。オーブンを使わず、必要なときまで冷蔵庫で待っていてくれる菓子には、それだけで魅力があります。ただし、この季節の事情はあくまで背景です。名前の由来の説明としては扱いません。名前がどこから来たのかは確認できていません。
ホワイト・クリスマスという名前のレシピは、いくつもあります。Colesは、Cophaと粉乳で作る昔ながらの型と、ホワイトチョコレートで作る新しい型を分けて説明しています。SBS Foodにも、コンデンスミルクとホワイトチョコレートを使い、米パフを入れない版があります。この記事が追うのは、The Australian Women's Weekly Foodが掲載しているCophaと粉乳の版ひとつだけです。オーストラリアの食をもっと知りたい方は、オーストラリアのページもご覧ください。
名前と食卓 ― 由来について言えること、言えないこと
ColesはWhite Christmasを、オーストラリアで発展した菓子として紹介しています。ただ、いつ登場したのかを特定するのはずっと難しい問題です。個人の編集者がまとめた食の年表Australian Food Timelineは、起源を確定しにくいと述べています。この筆者が見つけた最古の印刷レシピは、1959年のアデレードの新聞に載ったものでした。つまり1959年は、ひとりの調査者が見つけた最も古い掲載例にすぎません。菓子が生まれた年ではなく、この記事もそのようには扱いません。
同じ年表には、Copha(オーストラリアの商品)の歴史についての筆者のメモも載っています。あくまでひとりの書き手による整理です。菓子がいつ広まったのかを示すものではなく、どこかのブランドが生み出したと裏づけるものでもありません。
Colesのレシピページが載せているのは、ホワイトチョコレート版です。SBS Foodのレシピは、コンデンスミルクとホワイトチョコレートを使い、米パフを入れません。同名でも配合が違う別のレシピなので、材料を混ぜないようにしましょう。
資料が一致しているのは、現在の食べ方です。混ぜて型に押し込み、冷やし固め、祝祭の時期に切り分けて分け合います。Colesのレシピページを見ると、発想がいくつかの近い形へ枝分かれしていることも分かります。レシピも家庭の習慣もさまざまで、オーストラリアのどの家でも同じ配合というわけではありません。
道具
- 19 x 29 cm のスライス用の型(深さの指定はありません)
- 型の底と側面に敷くオーブンシート
- 大きめのボウル
- 小鍋
- 混ぜたり押さえたりする大きなスプーン
- 切り分け用の長い包丁とまな板
専用の型を買う必要はありません。このくらいの大きさの角型が家にあれば使えます。
選び方と代用
リストの中にはオーストラリア独特の名前や商品がいくつかあり、ざっくり訳してしまうと仕上がりが変わります。
Cophaはオーストラリアで売られている固形の植物性ショートニングです。このレシピでは結着の役目を担っていて、温かいうちは柔らかく、冷えると固まります。どこでも同じ商品が手に入るとは限りません。候補の商品はラベルを読み、何でできているかを思い込まずに確かめてください。同じ固さ、同じ口どけになる代わりの油脂は確認できていません。別の油脂を使うなら、自分で試す未検証の変更として扱ってください。
ライスバブルズはブランド名です。プレーンな米パフを探し、70 g を量ります。砂糖がけや味つきのシリアルだと、甘さも仕上がりの味も変わります。
粉乳は、原文では全脂か脱脂かの指定がありません。どちらでも使えますが、商品によって違いがあり、食感や乳の濃さが変わる可能性があります。
粉糖(icing sugar mixture)はレシピにあるオーストラリアの商品名です。ほかの国で売られている粉糖が同じとは限らず、とくにでんぷんが加えられているかどうかが違うことがあります。ラベルを確認してください。ふつうの粉糖は代用であって、原文の材料ではありません。
カラントはここでは小粒の干しぶどうのような乾燥果実のことで、生のブラックカラントではありません。見つからなければレーズンで代えられますが、粒が大きくなり、甘さも変わります。これも未検証の変更です。
グラッセチェリーは砂糖漬けのチェリーです。赤と緑が見つからないときは、手に入る別の砂糖漬けチェリーでも作れますが、色や甘さは変わります。量は 100 g のままにして、ほかは変えないでください。
食べ方と、冷たいまま保つこと

ホワイト・クリスマスは冷たいときがいちばんおいしい菓子です。Australian Food Timelineは、室温に長く置くと脂が柔らかくなることがあると述べています。食べる分だけを出し、残りは食べ終わったあとに冷蔵庫へ戻してください。冷蔵庫で保管し、暖かい場所には置かないようにします。原文のレシピに保存期間の記載はないため、この記事でも期間は示しません。
固まらない・崩れるときは
| 症状 | 確かめること | 対処 |
|---|---|---|
| 固まらない | 冷蔵2時間はたっぷり冷やしたか。Copha以外の油脂を使っていないか | 2時間たっても柔らかければ、さらに冷やす。別の油脂では同じ固さになる保証はない |
| 切ると崩れる | 角までしっかり押し込んだか。配合を変えていないか | 原文の比率を守り、型全体に密に詰める。ほかのレシピの比率やナッツを持ち込まない |
| 米パフがしんなり、またはかたまりになる | Cophaを全体にまんべんなく回したか。混ぜたあと長く置かなかったか | Cophaを全体に均一にかけ、手早く混ぜて型に入れる |
たいていの失敗は、配合、押し込みの強さ、冷やす時間の3点に行き着きます。新しい材料を足す前に、まずこの3つを見直してください。
アレンジを考えるなら
ここにあるアレンジは、どれも試作していません。試す場合は、Copha を含めてほかの分量を書いてあるとおりにして、何が違いを生んだか分かるようにしてください。
- 赤と緑のチェリーの割合を変える。 合計を 100 g に保ったまま、どちらかの色を多くします。見た目は変わりますが、レシピは同じままです。
- 手に入る砂糖漬けチェリーを使う。 赤と緑のグラッセチェリーがなければ、ほかの砂糖漬けチェリーで代えられます。色、甘さ、水分は変わる可能性があります。ほかの分量はそのままにします。
- カラントの代わりにレーズンを使う。 果実の粒が大きくなり、甘さも変わるので、原文のレシピから一歩離れた仕上がりになります。
- 型ではなく小さな紙カップで固める。 Australian Food Timelineには、カップに成形した例も出ています。この記事の手順は型を使うものです。
- ホワイトチョコレート版は別のレシピとして作る。 ColesとSBS Foodのレシピはホワイトチョコレートを使い、SBS版はコンデンスミルクも使います。同じ名前でも配合の違うレシピです。この記事のレシピに材料を混ぜず、それぞれのレシピに従ってください。
よくある質問
ホワイト・クリスマスはどこから来た菓子ですか?
オーストラリアで発展したクリスマスの菓子として紹介されています。いつ生まれたかは確定していません。Australian Food Timelineの筆者が見つけた最古の印刷レシピは1959年のものですが、それは考案された年ではありません。
Copha が手に入らないときは何を使えますか?
同じ結果になる代わりの油脂は確認できていません。別の油脂を使うと、固まり方や口どけが変わるので、どんな置き換えも実験として試してください。
ライスバブルズがなければどうしますか?
砂糖のついていないプレーンな米パフを探し、70 g を量ります。ほかの膨化した穀物や、砂糖がけのシリアルでは、食感や甘さが変わります。
ホワイト・クリスマスにはホワイトチョコレートが入りますか?
CophaとMilk Powder(粉乳)で作るこの昔ながらの版には入りません。ColesとSBS Foodのレシピはホワイトチョコレートを使い、SBS版はコンデンスミルクも使います。同じ名前を持つ別のレシピです。
何切れできますか?
原文のレシピでは、19 x 29 cm の型から20切れです。この数字は原文の表示であり、編集部の実測ではありません。













