ダッカの近所の路地や、公園や湖の前に、フチカ(fuchka)の屋台が出る。デイリー・スター紙の特集『My Dhaka』は、そんな街の風景を伝えています。その中には、フチカとチョトポティを並べて売る「フチカ・チョトポティ」の屋台や、両方を盛り合わせた皿を出す店もあるそうです。フチカは、中が空洞の殻に具を詰めて水にくぐらせて食べる軽食。その隣に並ぶ器で食べる一杯が、チョトポティです。
チョトポティ:辛い豆とじゃがいもの一杯に、タマリンド水を添えて
チョトポティは器に盛って食べる料理で、殻に詰めるものではありません。中心になるのは、やわらかい豆とつぶしたじゃがいもをチャートマサラで和えたものです。その上に刻んだ卵と生野菜をのせ、タマリンド水をかけるか、別に添えます。砕いたフスカの殻は、歯ごたえを足すための任意のトッピングです。
この記事は、バングラデシュのレシピ作者ロウナク(Rownak)が公開している、チョトポティの文章レシピを一つ選んで、それに沿って紹介します。ロウナクはこの料理を、豆とじゃがいもの辛いミックスにタマリンド水を添えて食べるものと説明しています。読者への返信では、使う豆は黄えんどう豆(yellow peas)だと答えています。ひよこ豆で作るものは別の料理で、chole chat(チョレ・チャット)だとも書いています。作り方は人によって違うので、ここで紹介するのは一人の作り手の版であり、国の決まった標準ではありません。なお、世界ごはん紀行ではこのレシピ全体を台所で試作して確かめてはいません。
英語ではふつう Chotpoti と書き、ベンガル語では চটপটি です。今回使った資料からは、名前の由来や文字どおりの意味ははっきりしないため、この記事では推測しません。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 豆を一晩浸すボウル
- 浸した豆を洗うざる
- 豆をゆでる鍋
- タマリンドを浸し、タマリンド水を混ぜるボウル
- じゃがいもをつぶして土台を混ぜる大きめのボウル
- 卵や野菜を切る包丁とまな板
- 盛りつけ用の小さな器と、タマリンド水を入れる小さな器またはカップ
選び方と代用
豆。 「yellow peas」と表示された乾燥豆を探します。チョトポティに使うのはこの黄えんどう豆です。ほかのえんどう豆でも作れますが、ひよこ豆は伝統的ではないため、この記事では同等の代用品としては扱いません。「えんどう豆」とだけ書かれた袋では、どんな黄えんどう豆なのか、粒の大きさがどうかまでは分からないことがあります。そのため、特定の商品についてのゆで時間は示しません。
チャートマサラ。 チャートマサラは大さじ3を使います。ガラムマサラやカレー粉などのミックススパイスは、同じものではありません。チャートマサラが見つからないときは、自分でスパイスを組み合わせてごまかさず、調理の前に探してください。
タマリンド。 タマリンドは50gを使います。この記事の写真には、硬い外皮のない茶色の果肉だけのタマリンドが写っています。これは記事用の見せ方であって、濃縮ペーストを50gぶんそのまま置き換えられるという意味ではありません。レモンや酢などの酸味のある食材も、代用品としては紹介しません。
ブラックソルト。 タマリンド水には、任意でブラックソルトを適量加えることもできます。この記事の基本の作り方では使いません。
油。 少量の油で玉ねぎを炒め、じゃがいもと豆を一緒に調理する作り方もあります。この版では油を使わず、玉ねぎは生のままのせます。
つまずきやすい点
| 状況 | レシピの記載 | この記事での扱い |
|---|---|---|
| 豆がまだやわらかくならない | 「やわらかくなるまで」ゆでる。時間の記載なし | ゆで続けて、もう一度確かめます。従える決まった時間はありません |
| じゃがいもを角切りにするかつぶすか迷う | 材料欄は角切り、作り方はつぶす | この記事は作り方に従ってつぶします |
| 何器分できるか分からない | 仕上がりの量も人数も書かれていない | 卵6個とフスカ12個は材料欄の数字で、人数を決めるものではありません。1器につき卵1個、使うならフスカ2個を目安にしてください |
| 塩の量が分からない | 豆用は小さじ2(作り方)。タマリンド水の塩は量の記載なし | 豆には小さじ2を使い、タマリンド水は味を見て加減します |
| タマリンド水が濁っている、果肉の欠片が混じる | 濾す、加熱するといった指示はない | この版では濾す工程も加熱する工程も足しません |
| ひよこ豆しかない | 作者は、ひよこ豆は伝統的ではなく、ひよこ豆の料理はchole chatだと書いている | 乾燥の黄えんどう豆を探してください |
家庭ごとに違う一杯
チョトポティの作り方は一つではありません。家庭料理の作り手であるカレダ・アクテル(Khaleda Akther)さんは、Cookpad Bangladeshに「レストラン風」のチョトポティを投稿していて、いくつかの点でロウナクの版と違っています。
- 豆とじゃがいもの量が違う。
- ジンジャーペーストとガーリックペースト、市販のチョトポティ用マサラを加える。
- ゆで卵を土台に混ぜ込む。
- 仕上げにすりおろした卵をのせ、別に用意したタマリンドの酸味液を添える。
これは別のレシピです。分量も手順も、上のレシピには混ぜていません。バングラデシュの作り手がそれぞれ自分の味を作っていることを示す例として挙げています。
ロウナクのレシピの中で融通がきくのは、任意のフスカの殻と、任意で分量の書かれていないブラックソルトです。それらがなくても、この料理は豆とじゃがいもの一杯のままです。
ダッカで、チョトポティがフチカの隣にいる場所
デイリー・スター紙のダッカ特集は、フチカ・チョトポティの屋台を、近所の路地や公園・湖のそばに出る街の屋台料理の一部として紹介しています。同じ記事は、フチカの売り手がタマリンド水に変化をつけていることも伝えています。甘くするもの、ミントやヨーグルトの種類を出す店、ナガ唐辛子を使う店があるそうです。ただし、これらはフチカについての観察で、チョトポティの味つけの話ではありません。また同じ特集は、ダッカのフチカ・チョトポティの組み合わせを、特集内で触れているコルカタのパニプリとは別のものとして扱っています。
チョトポティはパニプリとも違う料理です。パニプリは空洞の殻に具を詰めて食べるものですが、チョトポティは豆とじゃがいもを盛った一杯です。フスカの殻が出てくるのは、上に砕いてのせる飾りとしてだけです。この国のほかの料理は、バングラデシュのページでも紹介しています。
よくある質問
何人分できますか?
レシピには書かれていません。材料欄にはゆで卵6個と任意のフスカ12個がありますが、作り方では器1つにつき刻んだ卵1個、砕いたフスカ2個を使うとあるだけです。これらは1つの器に入れる量であり、何器できるかを示す数字ではありません。
ひよこ豆で作ってもよいですか?
ロウナクは、チョトポティの豆は黄えんどう豆だと説明しています。ひよこ豆の料理はchole chatと呼び、ひよこ豆は伝統的ではないとも書いています。ほかのえんどう豆も使えると答えていますが、具体的な代用品もゆで時間も示されていません。
圧力鍋は必要ですか?
必要ありません。作り方は「やわらかくなるまでゆでる」としか書いていません。作者は時間短縮のために圧力鍋を好むと添えていますが、設定も時間も示していないため、この記事でも示しません。
タマリンドペーストや濃縮タイプでもよいですか?
レシピは「タマリンド50g」としか書いておらず、形状を指定していません。ペーストや濃縮タイプに置き換えるときの換算も示されていないので、この記事でも案内しません。
フスカの殻は必要ですか?
いいえ、任意です。使う場合は、器1つにつき2個を砕いてのせます。殻に豆のミックスを詰めることはしません。
玉ねぎは炒めたほうがよいですか?
この版では炒めません。レシピの紹介文には、少量の油で玉ねぎを炒め、じゃがいもと豆を一緒に調理してもよいという趣旨の一言がありますが、分量も手順も書かれていません。材料欄と作り方に油は出てこないので、ここでは玉ねぎを薄く切って生のままのせます。











