コンコエ・トゥレ・グベリ:燻製魚と赤パーム油、野菜をすりつぶしたソース
熱した赤パーム油の鍋に、大きな燻製魚の切り身が4つ入ります。燻製の香りと油の深い色が重なったところへ、トマト、ナス、カボチャ、ソレル、生の唐辛子をなめらかにしたソースを加え、水、キャッサバ、青ねぎの葉を入れて煮ていきます。食卓では、このソースをオクラ入りご飯と一緒にいただきます。
UN Tourismは、コンコエ・トゥレ・グベリを、魚の豊富なマリタイム・ギニア(沿岸部)の料理として、燻製魚、地元の米、パーム油のソースで紹介しています。伝統的にはとても辛い料理で、辛さは好みで調整するとも説明されています。ここで紹介するのは、UN Tourismがシェフのバリー・ファトゥマタ・ビンタ(Barry Fatoumata Binta)によるものとして掲載しているレシピで、ほかの作り方は混ぜていません。
「コンコエ」は魚そのものの呼び名です。ギニアからの報道ではmachoiran、つまり燻製ナマズとも呼ばれていますが、どの資料も魚種までは確定していません。そのためこの記事では、ギニアでその名で呼ばれる燻製魚として「コンコエ」と書きます。
このレシピは世界ごはん紀行では試作していません。 分量と時間はすべてUN Tourismのページの記載で、家庭の台所で確認した値ではありません。
- 大人数向けの量で、何人分かは書かれていません。 ページには燻製魚1.2kgと赤パーム油800ml(80cl)とあるだけで、人数は示されていません。ここでも人数は書きません。
- 塩がとても多いレシピです。 ページには塩60gに加えて調味キューブも載っていて、キューブにも塩分があります。数値は掲載どおりに記したもので、家庭向けにすすめる量ではありません。
- 水は作り方にだけ出てきます。 2Lの水はページの材料一覧にはありません。用意しやすいよう、下の表に加えています。
- 時間の書き方がはっきりしません。 ページには「30分煮る」とあり、そのあとに「15分でソースができあがる」とあります。どちらも載せますが、二つの関係が不明なので合計時間は書きません。
- 量を減らすのは自己判断です。 少なく作る場合は、すべての材料を同じ比率で減らし、塩、油、辛さは自分で確かめてください。減らした版は試作されていません。
途中で見つける、味の決め手
道具
- 蓋つきの大きな厚手の鍋
- フードプロセッサー
- よく切れる包丁とまな板
- キャッサバの皮むき用のピーラーまたは包丁
- 下ごしらえした野菜を分けて入れるボウル
- 木べら
- 残りを入れる浅い容器
選び方と代用
下の名前で探してください。原語名があるものは原語名でも探します。ここに挙げた代用はどれも試していない提案で、料理の味は変わります。
| 材料 | 探すときのポイント | 代用すると変わること |
|---|---|---|
| 燻製コンコエ | ギニアの食材を扱う店の燻製コンコエがいちばん確実 | ほかの魚では風味、脂、塩気が変わる |
| 赤パーム油 | 精製していない赤パーム油 | 精製した無臭のパーム油は香りと色が違い、同じ仕上がりは期待できない |
| ソレルの葉 | 葉のソレル。ハイビスカスのがく(花の部分)ではない | 似た葉では酸味と香りが変わる |
| 甘いナスと苦いナス | 別々の材料なので、できれば両方そろえる | 普通の長ナス、丸ナス、白ナスは同じものではなく、バランスが変わる |
| カボチャ(squash) | 品種の指定はない | 日本のカボチャ(かぼちゃ類)では水分と甘さが変わる |
| 青ねぎの葉 | 青ねぎの緑の部分が近い | 香りが違う |
| 生の唐辛子 | 品種の指定はない | 辛さは品種で大きく違うので、どれかを同じものとはみなさない |
| キャッサバ | 食用として販売されているもの。皮をむいた冷凍品などがある | 商品によって水分が違う |
| 調味キューブ | マギーのキューブ | 似た顆粒だしでも塩気と香りが違う |
キャッサバ: オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は、キャッサバは皮をむいて十分に加熱する必要があるとしています。また、煮る、蒸す、焼く、揚げるでシアン配糖体が減るのは10〜75%にとどまるとも記していて、加熱だけでは確実な対策になりません。皮を厚くむき、十分に加熱し、生では食べないでください。食用として販売されているキャッサバを使い、品種や用途がわからない生の根は使わないでください。UN Tourismは品種を示していません。どんな方法でもキャッサバが完全に安全になるとは言えません。
加熱: 仙台市の家庭向け食中毒予防の案内では、食品は中心まで十分に加熱し、目安は75°Cで1分以上としています。この料理の魚と野菜にも、この目安を使います。ここで使う燻製魚は、洗い、焼き、煮込む加熱料理で、生では食べません。
アレルゲン: この料理には魚が入ります。気になるアレルゲンがあれば、調味キューブの表示も確認してください。
残りものと温め直し
できあがった料理は室温に置いたままにしないでください。残りは浅い容器に小分けして早く冷まし、冷蔵庫の10°C以下で保存します。食べる前にしっかり温め直し、75°C以上にして、煮込みは沸騰させます。ここで参考にした食品安全の案内には、この料理の保存日数が示されていないため、日数は書きません。
うまくいかないとき
UN Tourismには、火の通り具合の見分け方や、失敗したときの直し方は書かれていません。このレシピは試作もしていません。下の表は、確実な対処法ではなく、慎重に見ておきたい点です。
| 気になること | 確認すること・対処 |
|---|---|
| 燻製魚の骨が硬い、身がとても硬い | 商品によって違い、ページには骨を取る工程がありません。買ったものを確かめ、必要なら骨を取ります。切り身は大きいままにします |
| キャッサバに火が通っていない | 記載の時間が過ぎていても、通るまで加熱を続けます。火の通っていないキャッサバは出さないでください |
| ソースがしょっぱすぎる | 塩と調味キューブの両方に塩分があります。確かめた直し方はありません。次に作るときに減らすなら自己判断として、味をみながら加減してください |
| 油が多すぎるように見える | 800mlはこの大きな分量での掲載値です。量を減らして作るなら、油もほかの材料と同じ比率で減らします |
| 色や香りがおかしい | 油を確認してください。精製した無臭のパーム油では、赤パーム油の色と香りは出ません |
| 辛すぎる | 辛さは好みで調整できると書かれています。次回は下の「辛さをおさえる」を参照してください |
自己判断で試すアレンジ
次のどれもUN Tourismのレシピにはなく、試作もされていません。
- 辛さをおさえる: 鍋に入れる生の唐辛子を減らし、食卓で足せるように別に添えます。
- ほかの燻製魚を使う: 燻製コンコエが手に入らなければ、ほかの燻製魚を比べてみます。風味、脂、塩気が変わることを念頭に置いてください。
- ほかのカボチャを使う: 日本のカボチャ(かぼちゃ類)も選べますが、ソースの甘さと水分が変わります。
- ほかの酸味のある葉を使う: ソレルがなければ、酸味を目安に葉を比べます。
- 少なめに作る: 赤パーム油も、ほかの材料と同じ比率で減らします。油を抜くことはおすすめしません。別の料理になってしまうからです。
沿岸の魚とコンコエ、そして変わり続ける食卓
UN Tourismは、この料理を魚の豊富な沿岸のマリタイム・ギニアのものとしています。シェフのバリー・ファトゥマタ・ビンタは、中部ギニアの出身で、ギニア下流沿岸のスス(Soussou)の人々のもとで育ったと紹介されています。
ギニアの通信社Agence Guinéenne de Presseの報道は、市場の側からの見方を伝えています。マトト市場の魚売りは、コンコエはすでに燻製にされて売られるのが普通で、ギニア料理と強く結びついていると話しています。同じ報道の家庭料理を作る人は、コンコエをいくつものソースに、場面に応じて使うと話しています。これらは一人ひとりの声で、ギニア全体のきまりではありませんが、このレシピが唯一の形ではなく、いくつかある形の一つだということは伝わってきます。
Le360 Afriqueは、首都コナクリで開かれ、ギニア各地の料理人や飲食店主が集まった料理イベントを報じています。コンコエもそこに登場し、記者は燻製ナマズをベースにしたソースと説明しています。参加した起業家は、地元の料理人が身近な料理を自分なりに解釈して出していると語っています。食文化を紹介するイベントでの話なので、日常の食べ方や、祝祭料理であることまでは示していません。
資料には、この料理の歴史、宗教や季節との結びつき、名前の意味についての記載がないため、書いていません。
さらに読んでみたい方に、材料や考え方が部分的に重なる別の料理を挙げます。同じ系譜だと言うつもりはありません。セネガルのチェブジェンは魚とご飯を合わせる料理です。シエラレオネのカッサバリーフシチューは、キャッサバの葉、燻製魚、赤パーム油が出会う料理です。
よくある質問
コンコエはどんな魚ですか?
ギニアでコンコエと呼ばれ、燻製品として売られている魚です。Agence Guinéenne de Presseはmachoiranと呼び、Le360 Afriqueの記者は燻製ナマズと説明していますが、どちらも学名での同定はしていません。UN Tourismのレシピも「燻製魚」としか書いていないため、正確な魚種は未確認です。
どのくらい辛いですか?
UN Tourismは、この料理は伝統的にとても辛く、辛さは好みで調整すると説明しています。使う生の唐辛子は140gで品種が示されていないため、実際の辛さは使う唐辛子しだいです。
何人分ですか?
わかりません。UN Tourismは分量の目安となる人数を示しておらず、このレシピは調理して取り分けた記録もないため、人数は書きません。
塩は60g入れなければなりませんか?
UN Tourismのページにある分量で、調味キューブとは別に入ります。とても多い量で、家庭向けの量としておすすめするものではなく、記載どおりに記録しているだけです。ページには味を調えるようにとありますが、もっと少ない量は示されておらず、こちらでも試していません。少なくした場合は、自己判断の変更として扱ってください。
何分かかりますか?
ページには「30分煮る」と「15分でソースができあがる」の二つが書かれています。二つの関係ははっきりせず、下ごしらえの時間もないため、合計時間は書きません。出す前に、魚、野菜、キャッサバにしっかり火が通っていることを確かめてください。
ほかの魚や葉でも作れますか?
UN Tourismは代用品を示していません。ほかの燻製魚や似た酸味のある葉を試すことはできますが、風味、塩気、香りが変わり、こちらでは試していません。
キャッサバは安全に食べられますか?
FSANZは、キャッサバは皮をむいて十分に加熱する必要があり、加熱ではシアン配糖体が一部しか減らないとしています。食用として販売されているキャッサバを使い、皮を厚くむき、十分に加熱して、生では食べないでください。品種や用途がわからない生の根は避けてください。













