丸く整えたフートゥ・バナーヌを、ソースを添えて食卓に置いた様子
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フートゥ・バナーヌの作り方|プランテンとキャッサバを搗くコートジボワールの主食

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

3品目

材料

調理前に並べた完熟プランテンとキャッサバ
材料は2つだけ。黄色い皮に斑点のある完熟プランテンと、丸ごとのキャッサバ

生地の材料は2つです。水はゆでるためだけに使い、生地には入れません。塩も粉も、ほかの液体も生地には加えません。

材料 分量 役割
完熟プランテン(bananes plantains mûres) 6本 甘みと生地の本体になる
キャッサバ(manioc) 1kg でんぷんで生地をまとめる
水 適量 ゆでる専用。切った材料が浸る量。生地には加えない

キャッサバは食用として売られているものを使い、販売元の下ごしらえと加熱の指示に従ってください。皮をむき、十分に加熱します。生のキャッサバは絶対に味見しないでください。

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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

フートゥ・バナーヌ — ソースを受け止める、温かく弾力のある生地

この生地に残したいもの

材料は2つだけ。熱いうちにいっしょにゆで、いっしょに搗きます。目指すのは、なめらかでまとまりがあり、少し弾力のある生地です。味つけはソースにまかせます。

淡い黄金色の丸い塊が、ソースの鉢の隣に置かれています。そこから手で小さくちぎり、くぼませてすくうようにしてソースにひたす。これがフートゥ・バナーヌの食べ方です。プランテンとキャッサバを搗き合わせた主食を、温かいうちにソースと食べます。コートジボワールのプランテンに関する業界報告書は、フートゥをプランテンとキャッサバを搗いた弾力のあるペーストで、ソースと食べるものと説明しています。

この記事が追うのは、ある西アフリカのレシピ集に載っている「Ayé tro au foutou banane」の版です。完熟プランテン6本とキャッサバ1kgの皮をむき、いっしょに加熱して、臼でいっしょに搗きます。レシピ集は6人分と書いていますが、仕上がりの重さも個数も示していません。食べる量や合わせるソースによって、どこまでの人数に足りるかは変わります。フートゥそのものの加熱時間も書かれていないため、火の通りは時間ではなく手ごたえで判断します。なお、このレシピは世界ごはん紀行編集部が台所で試作したものではありません。

ほかの料理人は、青いプランテンで作ったり、プランテンだけで作ったり、ヤム芋を使ったり、キャッサバ粉を足したりします。そうした版は後半で、この版とは分けて紹介します。同じ国のほかの料理はコートジボワールのページからどうぞ。


道具

  • 包丁とまな板
  • 大きな鍋
  • フォーク(柔らかさの確認用)
  • 穴あきお玉とざる
  • 丈夫な木の臼と長い杵
  • 成形と盛り付け用の皿

選び方と代用

プランテンはデザート用のバナナとは別物です。青果店や輸入食材店で、プランテンとして売られている果実を探してください。ふつうの甘い生食用バナナは甘みもでんぷんの量も違うので、単純な代用品にはなりません。それで作った生地を同じ料理と考えるのも避けましょう。この版では完熟のプランテン、つまり黄色い皮に黒っぽい斑点が出たものを選びます。

熟度の選択は大事です。弾力はフートゥの大切な品質で、より強い弾力を出すために青いプランテンが使われることがあります。この版は完熟プランテンを使います。どちらも実際にある作り方ですが、別の版です。青いプランテンに替えるなら、この版の変更ではなく青いプランテン版として作ってください。

キャッサバの安全

キャッサバにはシアン配糖体が含まれます。食べる前に皮をむき、十分に加熱してください。生の根を丸ごと、または切ってゆでる、蒸す、焼く、揚げるという調理では、シアン配糖体が安全な水準まで確実に減るとは限りません。減る量にばらつきがあるためです。使うのは、食用として適切に加工・販売されているキャッサバだけにし、販売元の調理指示に従ってください。出どころの分からない根や苦味種を、ゆでれば安全だろうと考えて使ってはいけません。販売元の加工と調理の案内が確認できないキャッサバは使わないでください。表示のないばら売りの生の根より、調理用として売られ、包装に手順が明記された冷凍キャッサバのほうが判断しやすいでしょう。

この版が使うのはキャッサバです。ヤム芋で作るフートゥは別の料理(後述の別版を参照)で、粉を足す作り方は別の方法です。

いっしょにゆで、いっしょに搗く

時計ではなく手ごたえで見る

キャッサバの中心にフォークがほとんど抵抗なく入り、プランテンが簡単につぶれるまでゆでます。そのあと、全体がまだ熱いうちに搗きます。

1. 皮をむき、同じ大きさに切る

プランテンとキャッサバを洗い、どちらも皮をむきます。キャッサバの中心に硬い繊維が通っていたら取り除きます。プランテンとキャッサバをおおよそ同じ大きさに切り、均一に火が通るようにします。厚みに大きな差があると、柔らかくなった部分と中心が硬いままの部分が出てしまいます。

プランテンとキャッサバの皮をむき、同じ大きさに切る
どちらも皮をむき、同じペースで火が通るよう大きさをそろえる
  1. いっしょにゆで、中心まで柔らかくする

プランテンとキャッサバを鍋に入れ、浸るくらいの水を注ぎます。沸騰したら吹きこぼれない程度に火を弱めます。キャッサバの中心にフォークがほとんど抵抗なく入り、硬い芯が残らず、プランテンがつぶせるほど柔らかくなるまで加熱します。いちばん大きなキャッサバで確かめ、中心がまだ硬ければゆで続けます。キャッサバは販売元の指示に従って、十分に加熱してください。

鍋の湯でいっしょにゆでているプランテンとキャッサバ。フォークで確かめる
両方をいっしょにゆで、キャッサバの中心をフォークで確かめる
  1. しっかり湯切りする

蒸気と熱い湯に気をつけながら、穴あきお玉でざるに上げます。水気をよく切ってください。材料に水がたくさん付いたままだと、あとで生地がゆるくなります。

ゆで上がったプランテンとキャッサバを湯から上げて水気を切る
しっかり水気を切り、余分な水で生地がゆるまないようにする
  1. 熱いうちにプランテンとキャッサバをいっしょに搗く

熱いプランテンとキャッサバをいっしょに臼に入れて搗きます。臼いっぱいに詰めず、少量ずつ作業してください。最初はごろごろして、まとまりも部分的です。そのまま搗き続けます。

木の臼で熱いプランテンとキャッサバをいっしょに搗く
熱いうちにいっしょに搗く。最初はまだ塊が残っている
  1. なめらかで弾力が出るまで搗き続ける

粒や塊が目立たなくなり、表面につやが出て、杵で持ち上げるとまとまりを保ったまま少し伸びてから戻るまで続けます。水も粉も加えません。

粒が残らず、なめらかにまとまるまで搗く
なめらかでつやがあり、杵で持ち上げてもまとまっていれば搗き上がり
  1. 丸く成形する

きれいな手を少し湿らせ、温かい生地を1人分ずつ、なめらかな丸い形にまとめます。作業中は残りの生地にかぶせものをしておきます。

少し湿らせた手で、温かい生地を丸く整える
手を軽く湿らせ、温かい生地をなめらかな丸い形に整える
  1. 熱いうちにソースと食べる

フートゥは温かいうちに、別の鉢に入れたソースと出します。手で小さくちぎり、ソースをすくって食べます。

フートゥ・バナーヌを温かいソースとともに食べる食卓
手で一口分をちぎり、ソースにひたす

フートゥは作りたての温かいものがいちばんです。この生地の保存期間は確認できていないので、食べる食事に合わせて作ってください。

芯が硬い、べたつく、粒が残る — 失敗の直し方

困りごと 考えられる原因 対処
キャッサバに硬い芯が残る 切り方が大きすぎる、または根が硬い いちばん大きな塊の中心にフォークを通して確かめ、硬い芯がなくなるまでゆで続ける。火の通りが足りないキャッサバは食べない
生地がべたつく、ゆるい 湯切り不足、または水を足した しっかり湯切りし、ゆで汁は生地に加えない。すぐに粉に手を出さない
粒が残る、まとまらない 冷めてから搗いた、または臼に一度に入れすぎた 熱いうちに、少量ずつ、根気よく搗く。臼に詰め込まない
弾力が足りない 完熟プランテンはやや柔らかい仕上がりになる この版の特徴。弾力を求めるなら、別のレシピとして青いプランテン版を試す
臼と杵がないときは

フードプロセッサーでも材料を砕けますが、搗いたときと同じ食感になるとは限りません。試すなら少量ずつ、生地の様子を見ながら進め、搗いたのと同じ仕上がりを期待しすぎないでください。

別版との違い — 熟度、プランテンだけ、ヤム芋、粉

どれもこの版の失敗を直す方法ではなく、別の版です。まずは完熟プランテンの版を作り、変えるなら一度に一点だけにしましょう。

版 変わる点 備考
青いプランテン 弾力が強くなる より強い弾力のために青いプランテンが使われる
プランテンだけ キャッサバなし プランテンだけで作る版
ヤム芋 プランテンの代わりにヤム芋 別の料理であり、この版の代用ではない
キャッサバ粉入り 任意でキャッサバ粉150g、キャッサバを先に搗き、プランテンを少しずつ加える 別の方法での任意の追加。この版には含まれない
別のソース 同じ生地に別の添え物 パームの実のソース、ソース・グレーヌ、ソース・クレール、ピーナッツソース

コートジボワールの食卓のフートゥ

ここで追ってきたレシピ集は、フートゥ・バナーヌをパームの実のソースであるAyé troと組み合わせ、この食事をコートジボワールの西部、中西部、南部のものとしています。昼食と結びつけ、とくに南部のエブリエ、アビジ、アラジャンの人びとの日曜の食事に挙げています。これはあくまでレシピ集の説明で、すべての家庭の姿ではありません。

2016年付のプランテン業界報告書は、フートゥを南部の一部の民族の家庭で日常的に食べられる食べ物と説明しています。弾力を重要な官能品質とし、より強い弾力のために青いプランテンが使われると述べ、Afoto(Corne 1)という品種にも触れています。市場や農業についての記述はこの報告書の時点のもので、現在の統計として読んではいけません。

Journal des Femmes CuisineとAfrica-Cuisineは、どちらもフートゥ・バナーヌをソース・グレーヌやピーナッツソースと組み合わせていて、Journal des Femmes Cuisineはソース・クレールも挙げています。ソースはそれぞれ独立した料理で、独自のレシピがあります。フートゥ自体は、プランテンとキャッサバだけのシンプルな生地のままです。

ソースとアレルゲン

生地そのものに入るのはプランテンとキャッサバだけです。しかし添えるソース、とくにピーナッツソースには、ピーナッツなどのアレルゲンが含まれることがあります。ソースごとに別々に確認し、それぞれ別の鉢に入れてください。

よくある質問

完熟と青いプランテン、どちらを使えばいいですか?

この版では完熟です。追ってきたレシピ集が完熟プランテンを指定しているためです。プランテンの業界報告書は、青いプランテンのほうが弾力が強く、フートゥではそれが重んじられると述べているので、青いプランテンのフートゥも実際にある選択です。ただし2つを混ぜず、別の版として扱ってください。Journal des Femmes Cuisineは、プランテン3本とキャッサバ500gの4人分で、約20〜25分ゆでる別のレシピを紹介しています。その分量と時間は、そちらの配合と切り方に合わせたものです。この版は柔らかさで判断してください。

キャッサバ粉を足してもいいですか?

Africa-Cuisineは、個人の好みとして任意でキャッサバ粉150gを加え、キャッサバを先に搗いてプランテンを少しずつ足す方法を紹介しています。この版では粉を使いません。生地がゆるいときは、まず湯切りと搗き方を見直してください。

生地がまとまらないのはなぜですか?

工程を順にさかのぼって確認します。キャッサバは中心まで柔らかかったか、しっかり湯切りしたか、熱いうちに少量ずつ搗いたか。水を足すと生地はさらにゆるくなります。粉は別の方法の話です。

どんなソースと食べますか?

レシピ集はパームの実のソースであるAyé troと組み合わせています。Journal des Femmes Cuisineはソース・グレーヌ、ソース・クレール、ピーナッツソースを、Africa-Cuisineはソース・グレーヌとピーナッツソースを挙げています。ピーナッツソースなどはアレルゲンを確認してください。

キャッサバはゆでるだけで大丈夫ですか?

出どころが分からないなら大丈夫ではありません。オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(Food Standards Australia New Zealand)は、キャッサバの皮をむいて十分に加熱するよう勧めています。また、生の根を丸ごと、または切ってゆでるだけでは、シアン配糖体を安全な水準まで下げる方法として確実ではないと警告しています。食用として売られているキャッサバを使い、販売元の下ごしらえの指示に従い、出どころ不明の根や苦味種は避けてください。

甘いバナナをプランテンの代わりに使えますか?

単純な代用にはなりません。甘いバナナは甘みもでんぷんの量も違い、できたものを同じ料理と考えてはいけません。

主な参考リンク

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