カムジャタン:豚の骨とじゃがいも、赤いえごまのスープ
韓国文化広報院(Korean Culture and Information Service)が出している文化誌Magazine KOREAは、カムジャタン(감자탕)を、食卓で骨と骨のあいだから肉をつまみ取る場面を通して描いています。韓国観光公社は、豚の背骨、キムチ用の白菜、じゃがいも、えごま粉を入れて煮た、うま味のある辛いスープとして紹介しています。
この記事で作るのは、ひとつの版です。Maangchiの現行の文章レシピ「Pork bone soup (Gamjatang)」の2〜3人分で、ページには2023年4月8日に更新、2009年5月6日に初掲載とあります。使う骨は豚の首骨で、韓国のすべての家庭や食堂の標準として示すものではありません。分量や手順はほかのレシピと混ぜていません。なお、このレシピを編集部で試作してはいません。
- ここで選んだこと: Maangchiが範囲や選択肢を示している箇所では、豚の首骨、中サイズのじゃがいも3個、大きな乾燥赤唐辛子1本、えごまの葉8枚を採用しています。
- 青ねぎ: 材料欄には、2インチ長に切る青ねぎが4本とあり、仕上げの手順では3本を加えます。4本目をどこで使うのかはページに書かれておらず、この記事でも推測しません。飾りに刻む青ねぎは別の材料です。
- 調理時間: レシピカードには「2時間」とありますが、時間が明記された加熱の段階だけ(7分、90分、30〜40分)でもすでにそれを超えます。そのため、この記事では全体の所要時間を示しません。
この国の食卓をもっと知りたい方は、韓国のページもご覧ください。
カムジャタンとはどんな料理か
韓国観光公社の紹介では、豚の背骨、白菜、じゃがいも、えごま粉がこの料理の主な要素で、二日酔いのときの鍋としても人気があるとされています。Maangchiの版はこの枠組みのなかで、首骨を選んだ点だけが違います。背骨でも作れるとも書かれています。
出し方にも違いがあります。Maangchiは、スープを一人ずつの器によそう方法と、浅い鍋を食卓に置いて取り分ける方法を紹介し、ご飯と数品のおかずを添えることを勧めています。この記事では一人ずつの器を採用しました。Magazine KOREAは、スープにラーメン、カルグクス、スジェビを入れたり、残ったスープでチャーハンを作ったりする食べ方を挙げています。これは同誌の説明であって、このレシピの手順でも、すべての家庭の習慣でもありません。
料理名の由来は定まっていません。Maangchiは、「gamja」が韓国語でじゃがいもを意味すると書きつつ、豚の背骨まわりの肉に結びつける説明も紹介していて、どちらとも決めていません。Magazine KOREAもいくつかの説を並べたうえで語源は明らかでないとしているので、この記事でもどれか一つには決めません。
途中で見つける、味の決め手
道具
- ふた付きの大鍋(下ゆで用)
- ふた付きの大鍋(スープ用)
- ざる
- トング
- 骨を浸すボウル
- 調味ペーストを混ぜるボウル
- 生の骨用と野菜用に分けたまな板と調理器具
- 食品用温度計
- 箸または竹串
- 一人分ずつの器
骨とえごまの選び方、認められている代用
骨:首骨の代わりに、背骨を使えます。ほかの部位の豚肉、骨なしの肉、牛肉、鶏肉には替えないでください。
えごまの種子粉:皮をむいて細かく挽いた、クリーム色の粉を探してください。粗く挽いた焙煎粉は口当たりがざらつくことがあり、その対処は下の「うまくいかないとき」の表にあります。
えごまが手に入りにくいとき:えごまの葉の代わりにバジルの葉、えごまの種子粉の代わりにごまの粉を使えます。あくまで置き換えで、追加するものではありません。どちらも同じ味になるとは言えません。
そのほかの幅:じゃがいもは3個のかわりに2個、大きな乾燥赤唐辛子1本のかわりに数本の赤唐辛子、えごまの葉は最大12枚まで使えます。
もやし:豆もやしを使ってください。緑豆もやしは使いません。
作る前の食品安全
洗うこと: 骨をすすぐ、浸す、洗うのは、臭みを減らしてスープを澄ませるためで、安全のための措置ではありません。CDC(米国疾病予防管理センター)は、生の食材を洗うと、ほかの食品やシンク、調理台に菌が広がるおそれがあると警告しています。例に挙げているのは鶏肉で、豚の骨については触れていません。作業のあとは、シンクとその周りを温かい石けん水で洗ってください。
分けること: CDCも日本の農林水産省も、生の肉はほかの食品と分けるよう勧めています。生の骨に使った器具やまな板は、白菜、もやし、青ねぎ、えごまの葉に触れさせないでください。生の骨に触れたあとは手を洗い、器具とまな板は使用後すぐ温かい石けん水で洗います。
火の通り: CDCは、豚の塊肉は145°Fにして3分休ませる、ひき肉は160°Fとしています。温度は食品用温度計で確かめてください。加熱時間、中強火、じゃがいもが柔らかいことだけでは、豚肉が安全な温度に達したとは言えません。
残りもの: CDCは、調理後の残りは2時間以内に、気温が90°Fを超えるなら1時間以内に冷蔵し、冷蔵庫は40°F以下に保つよう述べています。再加熱は165°Fまで、食品用温度計で確かめます。保存できる期間は確認できていないので、この記事では示しません。
うまくいかないとき
| 見えるもの | 意味 | 対処 |
|---|---|---|
| 下ゆでの湯が黒っぽく泡立つ | Maangchiは、これも下ゆでの一部だと説明している | 骨をざるにあげ、手順5のように一本ずつ洗う |
| えごまの粉が粗い、または焙煎してある | ざらつくことがあるとMaangchiは述べている | 水と混ぜて漉し、しぼって、その液を使う |
| 40分たってもじゃがいもが固い | この段階の目安は柔らかさ | 箸がすっと通るまで煮る。追加の時間の目安は確認できていません |
| じゃがいもは柔らかいが、豚肉の温度が145°F未満 | じゃがいもの確認では、豚肉の状態はわからない | 煮続けて、温度計でもう一度確かめる |
| どの水をどこに入れるか迷う | レシピには2つの水の量がある | スープに11カップ、ペーストに¼カップ、仕上げの鍋に¼カップ |
この版以外のつくり方
次の表は、ほかに公開されている作り方です。上のレシピへの追加ではありません。
| バリエーション | 出ている場所 | 違い |
|---|---|---|
| キムチ用の白菜の代わりに、干した大根の葉や熟成キムチを使う | 韓国観光公社が、一部の食堂について紹介 | 野菜のベースが違う |
| 豚の背骨1kgに、大根の葉またはゆでた白菜の外葉 | Magazine KOREAの別のレシピ | 材料も、浸す時間も、鍋の手順も違う |
| スープにラーメン、カルグクス、スジェビを加える | Magazine KOREA | 食卓で麺や小麦粉の生地を足す |
| 残りのスープでチャーハンを作る | Magazine KOREA | 残りを食べきる方法 |
| 浅い鍋を食卓に置いて取り分ける | Maangchi | 同じスープの、別の出し方 |
よくある質問
青ねぎは4本と3本のどちらを使いますか?
Maangchiの材料欄は2インチ長に切った4本、仕上げの手順で加えるのは3本です。4本目がどうなるのかはページに書かれていないので、この記事では用途を作らず、2つの数字をそのまま残しています。飾りに刻む青ねぎは別です。
水の½カップはどこに入れますか?
Maangchiは二つに分けています。¼カップは調味ペーストに、残りの¼カップは仕上げの段階で鍋に入れます。どちらも、スープ用の11カップとは別です。
じゃがいもは何個ですか?
Maangchiは中サイズを2個または3個としています。この記事では3個にしました。
どの骨を使えますか?
この記事では豚の首骨を使い、Maangchiは背骨も認めています。牛、鶏、ほかの部位を使う根拠は、このレシピにはありません。
えごまが手に入らなければどうしますか?
Maangchiは、葉の代わりにバジルの葉、種子粉の代わりにごまの粉を挙げています。えごまがないときの置き換えで、同じ味になるとは言えません。
カムジャタンはどのくらい時間がかかりますか?
個々の工程ははっきりしています。浸水30分以上、白菜1分、骨7分、だし90分、仕上げ30〜40分です。ページのレシピカードには「調理時間:2時間」とありますが、時間が明記された加熱の段階だけで、すでにそれを超えるため、この記事では合計時間を示していません。
名前の「gamja」はじゃがいものことですか?
「gamja」は韓国語でじゃがいもを意味しますが、それだけで料理名の由来が決まるわけではありません。Maangchiは豚の背骨まわりの肉に結びつける説明も紹介していて、Magazine KOREAは語源は明らかでないとしています。
決められた時間煮れば、豚肉は安全ですか?
レシピの時間やじゃがいもの確認は、安全な温度を示すものではありません。CDCが示す豚の塊肉の基準は、145°Fにして3分休ませることです。骨に触れない肉のいちばん厚い部分に食品用温度計を差して確かめてください。
残りはどう保存して、どう温め直しますか?
CDCは、調理後の残りは2時間以内に、気温が90°Fを超えるなら1時間以内に冷蔵し、冷蔵庫は40°F以下に保つよう述べています。再加熱は165°Fまで、食品用温度計で確かめます。このスープについて保存期間を示した資料は使っていないので、期間は書きません。


















