中央に小さな蒸気穴とフォークの穴があり、薄く焼き色のついた円形のイチレクリ。切り口から羊肉、玉ねぎ、トマト、パプリカの具が見える
🌍料理トルクメニスタン料理

イチレクリの作り方|羊肉と野菜を二枚の生地で包んで焼くトルクメニスタンのパイ

約17分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 20

羊肉を半分凍らせる

手順1: 羊肉を半分凍らせる

羊肉500gを冷凍庫に入れ、半分凍った状態にします。包丁で薄く切れるくらい固く、でも完全には凍っていない状態です。

STEP 22 / 20

羊肉を薄切りにする

手順2: 羊肉を薄切りにする

生肉用のまな板の上で、半分凍った羊肉を薄切りにします。

STEP 33 / 20

薄切りを細切りにする

手順3: 薄切りを細切りにする

薄切りを重ねて、細い短冊に切ります。

STEP 44 / 20

細切りを小さな粒に切る

手順4: 細切りを小さな粒に切る

短冊の向きを変えて、直角に切り、小さな粒にします。使うのは包丁だけで、ひき肉機は使いません。

STEP 55 / 20

野菜を切る

手順5: 野菜を切る

清潔な野菜用のまな板で、トマトは角切り、玉ねぎはみじん切り、パプリカ半個は角切りにします。

STEP 66 / 20

具を混ぜる

手順6: 具を混ぜる

ボウルに羊肉、トマト、玉ねぎ、パプリカ、塩小さじ1、黒こしょうひとつまみ、赤唐辛子の粉ひとつまみ、水大さじ8を入れ、肉が野菜のあいだに均等に散るようによく混ぜます。火は通しません。混ぜ終えたら、手と肉に使った道具を洗います。

STEP 77 / 20

バターを溶かす

手順7: バターを溶かす

バター50gを小鍋で溶かします。

STEP 88 / 20

やわらかい生地を作る

手順8: やわらかい生地を作る

別のボウルに溶かしたバター、塩小さじ1、ぬるま湯300ml、小麦粉500gを入れてまとめ、やわらかい生地になるまでこねます。

STEP 99 / 20

生地を二等分して丸める

手順9: 生地を二等分して丸める

生地を同じ大きさの2つに分け、それぞれ丸めます。

STEP 1010 / 20

布巾をかけて5分休ませる

手順10: 布巾をかけて5分休ませる

2つの生地に清潔な布巾をかけ、5分休ませます。そのあいだにオーブンを250°Cに温め、焼き始めにちょうど間に合うようにします。天板にはオーブンシートを敷きます。

STEP 1111 / 20

1枚目の円を伸ばす

手順11: 1枚目の円を伸ばす

1つの生地に打ち粉を少しふり、直径約30cmの円に伸ばします。

STEP 1212 / 20

下の生地を天板に移す

手順12: 下の生地を天板に移す

円にした生地を、オーブンシートを敷いた天板にのせます。ここから先の作業は、すべて天板の上で行います。

STEP 1313 / 20

具を広げ、縁を1cm空ける

手順13: 具を広げ、縁を1cm空ける

天板の上の生地に具を均等に広げます。ぐるりと一周、約1cmの縁を空けておきます。

STEP 1414 / 20

2枚目の円を伸ばして重ねる

手順14: 2枚目の円を伸ばして重ねる

2つ目の生地を同じ約30cmの円に伸ばし、具全体を覆うようにのせます。

STEP 1515 / 20

縁を折り込んで閉じる

手順15: 縁を折り込んで閉じる

上下の生地の縁を折り込み、ぐるりと一周しっかり押さえて閉じます。

STEP 1616 / 20

蒸気穴を開け、フォークで穴を開ける

手順16: 蒸気穴を開け、フォークで穴を開ける

上の中央に小さな蒸気穴を切ります。そのあと、残りの表面にフォークで細かく穴を開けます。

STEP 1717 / 20

表面に水を塗る

手順17: 表面に水を塗る

表面に刷毛で水を薄く塗ります。卵や牛乳は使いません。

STEP 1818 / 20

250°Cで焼く

手順18: 250°Cで焼く

オーブンの中段で、250°Cで約25分、表面が薄く色づくまで焼きます。オーブンによって差があるので、もっと時間がかかることもあります。

STEP 1919 / 20

具の中心を確かめる

手順19: 具の中心を確かめる

具がいちばん厚い中心に温度計を差し込みます。75°Cに達して、そのまま1分以上保つことを確かめます。届いていなければオーブンに戻して焼き続け、もう一度測ります。

STEP 2020 / 20

切り分けてすぐに出す

手順20: 切り分けてすぐに出す

清潔な包丁でくさび形に切り、熱いうちにすぐ出します。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

羊肉、トマト、玉ねぎ、パプリカ、小麦粉、溶かしバター、ぬるま湯、塩、黒こしょう、赤唐辛子の粉、水を別々の器に並べた材料
具と生地には、それぞれ塩を使います。器を分けておくと迷いません
8品目

具

材料 分量 代替・備考
羊肉 500g 半分凍らせてから、包丁で細かく切る
トマト 1個 角切り
玉ねぎ 1個 みじん切り
パプリカ(bell pepper) 1/2個 角切り。甘みのある大きなとうがらしです
塩(具用) 小さじ1 具の味付け
黒こしょう ひとつまみ 具の味付け
赤唐辛子の粉 ひとつまみ 具の味付け
水(具用) 大さじ8 生の具に混ぜる
6品目

生地

材料 分量 代替・備考
バター 50g 溶かす
塩(生地用) 小さじ1 生地の味付け
ぬるま湯 300ml 生地用
小麦粉 500g 生地用
打ち粉 少々 生地を伸ばすとき用
表面に塗る水 適量 焼く前に表面へ塗る

具は火を通さず、生のままパイに入れます。具用の塩と生地用の塩は別々に使い、具に混ぜる水大さじ8と、表面に塗る水も混同しないようにしてください。このパイには、卵、牛乳、じゃがいも、ソース、ハーブは入りません。

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イチレクリ:大きな丸いパイ、生の具、二枚の生地

このパイで大切にすること

包丁で小さく切った肉、生の具を挟む同じ大きさの二枚の円形の生地、蒸気を逃がす小さな穴。焼き色は皮の焼き上がりを、具に差した温度計は肉の火通りを教えてくれます。

大きな丸いパイをオーブンから出し、ナイフを入れると、切り口から湯気が立ちのぼります。中には、トマト、玉ねぎ、パプリカと一緒に火が通った小さな羊肉の粒。それを上下二枚の生地が包んでいます。これがイチレクリ(Ichlekli、Içlekli、Ishlekliとも書きます)です。肉と野菜の生の具を、下の円と上の円の生地のあいだに挟んで焼く、トルクメニスタンのパイです。

この記事は、One Turkmen Kitchenが「Turkmen Shepherd's Pie」として紹介している家庭向けレシピを1つ選び、その分量と手順に沿って書いています。元のレシピは牛肉と羊肉のどちらかを選べますが、ここでは羊肉を使います。4人分の分量、手順の順序、直径30cmの円、250°Cの焼成まで、その1つのレシピのとおりにしており、ほかの版の分量は混ぜていません。なお、世界ごはん紀行編集部の台所での試作はまだ行っていません。

250°Cで約25分、表面が薄く色づくまで焼くのが、レシピに示された目安です。肉を生のまま生地に包むため、別の資料による確認を加えています。日本の厚生労働省は、肉の中心が75°Cで1分以上になるまで加熱するよう勧めています。これは家庭の食中毒予防の一般的な目安で、レシピの焼き時間とは別の確認です。25分で必ず届くとは限らないので、温度計で測ってください。

同じ国の料理は、トルクメニスタンのページでも紹介しています。

砂と熾火から、家庭のオーブンへ

One Turkmen Kitchenは、この料理をトルクメニスタンの羊飼いの料理として紹介しています。かつては砂と熾火の中で焼いたと説明され、現代のオーブンで焼く版も併記されています。この記事で扱うのはオーブンの版だけです。屋外の砂で焼く方法は、紹介も推奨もしません。また、今回確認した資料からは、この料理がいつ、どこで生まれたのか、名前がもともとどんな意味だったのかは分かりません。

このレシピは、あくまで1つの家庭の版です。トルクメニスタン全体で決まった唯一の配合というわけではなく、肉の下ごしらえや使う脂が違う版もあるようですが、この記事では混ぜていません。

名前の似た料理にも注意が必要です。旅行会社Advantourのトルクメン生地料理の紹介には、shilekli(シレクリ)が小さな三角形の揚げ餃子のようなものとして出てきます。こちらは、この記事の大きな円形のオーブン焼きの二枚皮パイとは形が違います。資料からは、同じ料理だとは示されていません。


選び方と代用

羊肉か牛肉か、どちらか1つ。 羊肉の代わりに牛肉を同じ500gで使うこともできます。羊肉は香りと脂の個性がはっきりし、牛肉だとやさしい味のパイになります。2種類を混ぜないでください。

肉は自分で切ります。 このパイの食感は、肉を薄切りにして細切りにし、さらに直角に切って小さな粒にすることで生まれます。ひき肉に替えると食感が変わり、別の具になってしまうので、近道としては勧めません。

パプリカは甘い大きなとうがらしです。 普通のパプリカを半分使います。色はどれでもかまいません。日本の小さなピーマンは、パプリカ半個とは同じ量の代わりになりません。

小麦粉と赤唐辛子の粉。 小麦粉と、ひとつまみの赤唐辛子の粉を使います。

アレルゲンと生肉

このパイには小麦(グルテン)、乳(バター)、肉が入っています。具は生の肉のまま生地に包むので、肉用のまな板と包丁を分け、扱ったあとは手、ボウル、道具を洗ってください。生肉に使ったボウルやまな板は、焼き上がったパイには使わないでください。

道具

  • よく切れる包丁
  • 生肉用のまな板と、野菜用の別のまな板
  • ボウル2つ(具用と生地用)
  • バターを溶かす小鍋
  • 清潔な布巾
  • めん棒
  • 平らな天板
  • オーブンシート
  • フォーク
  • 刷毛
  • 芯温を測る温度計
  • オーブン

うまくいかないとき

症状 考えられる原因 対処
焼いている間に縁が開く 具が縁まで来ている、または縁の押さえが弱い 外側1cmに具をのせず、折り込んだ縁をぐるりと強く押さえる
上下の円が合わない 生地を等分していない、または大きさをそろえずに伸ばした 2つの同じ大きさに分けて、どちらも約30cmに伸ばす
上がふくらんだり裂けたりする 蒸気の逃げ場がなかった 焼く前に中央の蒸気穴を切り、表面全体にフォークで穴を開ける
皮に色がついたのに具が75°Cに届かない オーブンの温度が低い、または具が厚い 焼き続けてもう一度測る。色だけでは肉に火が通ったか分からない
食べると肉ばかり、野菜ばかりの部分がある 具の混ぜ方や広げ方にむらがある 具をよく混ぜ、均等な厚さに広げる
具の食感がもったりしている 肉をひき肉にした 薄切り、細切り、小さな粒の順に、手で切る

アレンジ

  • 羊肉の代わりに牛肉。 羊肉の代わりに牛肉500gを使い、ほかは同じです。肉は1種類だけにします。
  • 砂と熾火で焼く方法。 伝統的な焼き方はこの料理の背景として紹介するだけで、手順としては載せません。

ひとり用の小さなパイ、フライパンで焼く版、特定の小麦粉に合わせた生地の調整などは、この記事では扱いません。名前の似た小さな揚げ菓子は、別の料理です。

よくある質問

イチレクリとは何ですか?

肉と野菜を生のまま下と上の二枚の生地で包んで焼く、トルクメニスタンのパイです。One Turkmen Kitchenは「Turkmen Shepherd's Pie」と呼び、かつては砂と熾火で焼いた羊飼いの料理で、いまはオーブンでも作ると紹介しています。

羊肉の代わりに牛肉でもよいですか?

はい。この記事が従ったレシピは、牛肉か羊肉のどちらかを選ぶ形です。牛肉は羊肉より穏やかな味のパイになります。500gを1種類で使い、混ぜないでください。

生の肉を生地で包んで焼いて、安全ですか?

レシピでは具を生のまま入れるので、焼いたあとに肉の火通りを確かめる必要があります。日本の厚生労働省は、肉の中心が75°Cで1分以上になるよう加熱し、生肉に使った道具は分けるか洗うよう勧めています。具の中心に温度計を差して測ってください。温度計を使わずに火通りを確かめる確実な方法は、今回の資料では確認できていません。

250°Cで25分焼けば十分ですか?

レシピが示す時間と温度で、目印は表面が薄く色づくことです。具が安全な温度に達した保証ではありません。オーブンやパイの厚みで変わるので、具の中心が75°Cに達して1分以上保つまで焼き続けてください。

ひき肉を使えますか?

このレシピは肉を手で切るもので、ひき肉だと食感が変わります。代用としては案内していません。

卵を塗ってもよいですか?

いいえ。このレシピは表面に水だけを塗ります。

イチレクリとシレクリは同じですか?

資料からは同じとは言えません。Advantourは、シレクリを小さな三角形の揚げ餃子のようなものと説明していて、この大きな焼きパイとは形が違います。

どのくらい日持ちしますか?

このレシピは焼きたてをすぐに出すもので、保存については何も書かれていません。そのため保存できる期間はお伝えできません。常温に置いたままにしないでください。

主な参考リンク

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