切り分けたオーランド黒パンを、バターと燻製魚とともに食卓に並べた様子
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オーランド黒パンの作り方|甘く密なライ麦パンを家庭のオーブンで焼く

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

発酵乳を37°Cに温める

手順1: 発酵乳を37°Cに温める

filmjölk 4 dlを、37°Cまでゆっくり温めます。温度計があれば測り、なければ熱くしすぎないようそっと温めてください。37°Cは原典が生地づくりに使う温度で、食品衛生上の保証ではありません。

STEP 22 / 8

イーストを溶かし、液体・甘味・粗い粉を混ぜる

手順2: イーストを溶かし、液体・甘味・粗い粉を混ぜる

大きなボウルで、生イースト50gを温めたfilmjölkに溶かします。水、塩、モルト、生地用の濃色糖蜜1 dl、選んだ砂糖、グラハム粉、粗挽きライ麦粉を加え、なめらかになるまで混ぜます。

STEP 33 / 8

小麦粉を少しずつ加える

手順3: 小麦粉を少しずつ加える

小麦粉を木べらで混ぜ込みながら、少しずつ加えます。原典は約6 dlとしていますが、粉によって吸水が違うので、増減があるかもしれません。重くてかなり粘るところで止めてください。柔らかくべたつくのがこの生地の姿で、固めたり、なめらかにしようとして粉を足し続けたりしません。

STEP 44 / 8

型に入れて約1時間発酵させる

手順4: 型に入れて約1時間発酵させる

生地を選んだ型に分け入れ、清潔な布をかけて約1時間発酵させます。原典は時間だけを示し、どこまで膨らませるかの目安は書いていないため、1時間を基準にしてください。

STEP 55 / 8

下段で180°C・40分焼く

手順5: 下段で180°C・40分焼く

発酵した生地を、オーブンの下段に入れ、180°Cで40分焼きます。原典が示すのはこの時間と温度だけで、中心温度の指定はありません。焼き色だけで焼けたかどうかを判断せず、この時間と温度に従ってください。

STEP 66 / 8

塗りだれを混ぜる

手順6: 塗りだれを混ぜる

パンを焼いている間に、小さなボウルではちみつ1 msk、濃色糖蜜1 msk、濃いコーヒー1 msk、やわらかいバター1 tskを混ぜます。使うのはこの4つだけです。砂糖のシロップとは違います。

STEP 77 / 8

型から出して塗りだれを塗る

手順7: 型から出して塗りだれを塗る

40分たったらオーブンから出し、パンを型から外して、表面に塗りだれを刷毛で塗ります。

STEP 88 / 8

175°Cで5分仕上げ焼きし、パン布をかけて冷ます

手順8: 175°Cで5分仕上げ焼きし、パン布をかけて冷ます

塗りだれを塗ったパンを、175°Cで5分、または表面が濃い茶色になるまで焼きます。網にのせて冷まし、パン布をかけます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

14品目

材料

ライ麦粉、全粒小麦粉、発酵乳、濃色糖蜜、モルトなど黒パンの材料
生地と塗りだれでは濃色糖蜜の量が違うので、別々に用意しておく

原典のレシピは、長方形の型1個で焼くか、丸型2個で焼くかによって1〜2個分と書かれています。焼き上がりの重さや正確な収量は書かれていないため、ここでも約束しません。

分量は原典の単位のままで、dl(デシリットル)、tsk(スウェーデン式の小さじ)、msk(スウェーデン式の大さじ)です。小麦粉は原典でも目安で、粉の吸水によって必要な量が変わります。

材料 分量 役割
生イースト(jäst) 50g 温めたfilmjölkに溶かす。原典にドライイーストへの換算はない
filmjölk(スウェーデンの発酵乳) 4 dl、37°C 主な液体。イーストをここに溶かす
水 1 dl 生地の水分
塩 2 tsk 生地の味付け
モルト(malt) 2 msk 麦芽の香りと色。粉末かシロップかは原典に記載なし
濃色糖蜜(mörk sirap)・生地用 1 dl 甘み、風味、濃い色
ブラウンシュガー(farinsocker)または粗糖(råsocker) 1/2 dl どちらか一方。両方は使わない
グラハム粉(grahamsmjöl、全粒小麦粉) 1 dl 生地の粉の一部
粗挽きライ麦粉(grovt rågmjöl) 4 dl ライ麦らしい重みと密な食感
小麦粉(vetemjöl) 約6 dl 少しずつ加え、重く粘る生地になるところまで
はちみつ・塗りだれ用 1 msk 最初の焼成のあとに塗る
濃色糖蜜(mörk sirap)・塗りだれ用 1 msk 生地用とは別に計量する
濃いコーヒー・塗りだれ用 1 msk 塗りだれ
やわらかいバター・塗りだれ用 1 tsk 塗りだれ
アレルゲンについて

このパンには乳(filmjölkとバター)、小麦、ライ麦が入っており、グルテンを含みます。卵とナッツはこの配合に入っていません。材料を置き換える場合は、そちらの表示でもアレルゲンを確認してください。

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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

オーランド黒パン 甘くて黒く、ぎゅっと詰まった、バターと魚のためのパン

守りたい仕上がり

目の詰まった生地、濃色糖蜜とモルトの深い甘み、粗挽きライ麦の風味。生地は柔らかく粘ったままにし、塗りだれは最初の焼成のあとに一度だけ塗ります。

濃い色の甘いパンを薄く切り、島のバターと地元の魚を添える。島の観光局Visit Ålandは、このパンの食べ方をそう伝えています。魚のスープのそばにも、夏至祭やクリスマスの食卓にも並ぶので、ふだんの日にも祝いの日にも居場所のあるパンです。

オーランド黒パン(スウェーデン語でÅländskt svartbröd)は、ぎゅっと詰まった甘いライ麦のパンです。決まったひとつの配合があるわけではなく、Visit Ålandは家庭にも地元のベーカリーにもさまざまなバリエーションがあると説明しています。この記事で紹介するのはそのうちのひとつ、ベーキングブログMatbrödに載っている家庭版のレシピです。短めの発酵と型焼きで、仕上げにはちみつ、濃色糖蜜、濃いコーヒー、バターの塗りだれを使います。

このレシピについて

以下の分量・温度・時間は、この家庭版ひとつに基づき、原典の単位のまま載せています。世界ごはん紀行編集部では、このレシピをまだ台所で試作していません。オーランド黒パンの一例であって、唯一の伝統的な配合ではありません。

オーランド黒パンとは、どんなパンか

まず知っておきたいのは、これが甘いパンだということです。生地には濃色糖蜜が入り、モルトが独特の風味を加え、ブラウンシュガーか粗糖が味をまるくします。粗挽きのライ麦粉が重みときめの詰まった生地を生むので、ふわっとちぎれるのではなく、薄く切って食べるパンになります。

密度と甘さは、このパンの歴史ともつながっています。Visit Ålandも食の書き手Patrik Arnekeも、この密で甘く、日持ちのするパンを、歴史的に大切な携行食として紹介しています。Visit Ålandの説明では、アザラシ猟師、漁師、船乗りが持ち歩いたパンです。ただしこれはパンの歴史の話であって、いま家庭で焼いたパンがどれだけ持つかを保証するものではありません。


道具

  • filmjölkを温めるための小鍋
  • 調理用温度計(37°Cの発酵乳を測るのに便利。なくても可)
  • 大きめのボウルと丈夫な木べら
  • 約1.5Lの長方形の型1個、または直径約22cmの丸型2個
  • 発酵中に生地にかける清潔な布
  • オーブン
  • 塗りだれを混ぜる小さなボウルとスプーン
  • 刷毛
  • 冷ますための網
  • 焼き上がったパンにかけるパン布

選び方と代用

手に入りにくいのは、filmjölk、モルト、粉類です。以下は、原材料が見つからない人のための編集部の案です。原典のレシピは代用品を挙げていません。どれも同じ仕上がりにはなりません。

材料 探すもの 見つからないとき
filmjölk スウェーデンの発酵乳 無糖のプレーンヨーグルトを牛乳でゆるめる案があります。同じ製品ではないので、酸味ととろみに差が出ます
モルト 原典に粉末かシロップかの記載なし 買う前にどちらの形状かを確認してください。モルト粉末とモルトエキスの換算は示されていないため、ここでも提案しません。省くと香りと色が変わります
粗挽きライ麦粉 粗く挽いたライ麦粉 細挽きのライ麦粉では、粗挽きとは食感が変わります
グラハム粉 全粒小麦粉 ふつうの全粒小麦粉がいちばん近い代わりです
濃色糖蜜 スウェーデンのmörk sirap 黒蜜など別の濃い色のシロップを使う案もありますが、味は変わります
砂糖 ブラウンシュガー(farinsocker)または粗糖(råsocker) どちらか一方だけを使い、もう一種類を重ねないでください

生地に入れる濃色糖蜜1 dlと、塗りだれの1 mskは最初から分けて計量しておきましょう。役割が違い、前者はパンの中に、後者は最初の焼成のあとに表面へ使います。

生地やパンの様子がおかしいとき

見た目 確かめること 対処
生地が柔らかくべたつく 原典がそう説明している状態です そのままにする。固めるために粉を足さない
小麦粉が約6 dlに達してもまだ湿って見える 原典の分量は目安です 少しずつ足し、重く粘る状態になったらすぐ止める
粉を一度に全部入れて生地が固い 生地に合わせて粉を調整しなかった 次回は小麦粉を少しずつ加え、早めに止める
どのモルトを買えばよいか分からない 原典は粉末かシロップかを指定していない 買う前に形状を確認する。換算量は示されていない
発酵乳が熱くなりすぎた 37°Cを大きく超えている 37°Cまで冷ましてからイーストを加える
塗りだれを二度塗りしたくなる 原典は一度塗って5分焼く 塗りだれは一度だけにする

同じパンのまま変えられるところ

  • 型の形: 同じ生地を、約1.5Lの長方形1個か、直径約22cmの丸型2個に入れられます。原典はどちらにも同じ時間を示しているので、自分のオーブンで焼き具合を見てください。
  • 砂糖: ブラウンシュガー(farinsocker)か粗糖(råsocker)のどちらかを選びます。両方を合わせないでください。
  • ライ麦粉の粒度: このレシピは粗挽きのライ麦粉を前提にしています。細挽きでは生地の食感が変わります。
  • 塗りだれ: 原典どおり一度塗って5分焼き、重ね塗りはしません。
  • 具やトッピング: バターや魚は皿の上に添えるもので、生地には入れません。この配合には種、ナッツ、卵、魚は入りません。

オーランド黒パンの食べ方

バターと燻製白身魚を添えたオーランド黒パン
甘いパンの薄切りに、バターと魚を添える

Visit Ålandは、バターと地元の魚を添える食べ方、魚のスープと並べる食べ方、夏至祭やクリスマスの食卓に出す食べ方を紹介しています。Patrik Arnekeは、薄く切った黒パンに燻製白身魚のスプレッドを合わせています。このスプレッドは別のレシピなので、燻製白身魚をバターと一緒に出すだけでも、パンと魚を並べるという考え方は同じです。

盛り付けのコツ

パンは薄く切り、添えるものは脇に置きます。少しのバター、燻製または塩漬けの魚、魚のスープなどがよく合います。

冷ますことと保存について

原典が示しているのは、焼き上がったパンを網にのせて冷まし、パン布をかける、ということだけです。保存期間、冷凍の方法、温め直し方は書かれていないので、ここでも案内しません。日持ちのする携行食だったという歴史的な評判は、家庭で焼いたパンがいまどれだけ持つかの目安にはなりません。

よくある質問

オーランド黒パンはどんなパンですか?

ライ麦を土台に、濃色糖蜜とモルトで色と風味をつけた、密で甘いパンです。日常の食卓にも祝いの席にも出てきて、家庭やベーカリーによってさまざまなバリエーションがあります。この記事は、公開されているひとつの家庭版レシピに沿っています。

モルトを省いてもよいですか?

省くことはできますが、香りと色が変わり、同じパンにはなりません。原典はモルトが粉末かシロップかを書いていないので、買う前に形状を確認してください。

filmjölkの代わりに何を使えますか?

無糖のプレーンヨーグルトを牛乳でゆるめる案は編集部の提案で、原典のレシピに書かれているものではありません。別の製品なので、酸味やとろみに差が出ます。

何と一緒に食べますか?

バターと魚です。オーランドでは地元の魚、Patrik Arnekeの食べ方では燻製白身魚、そして魚のスープも並びます。夏至祭やクリスマスの食卓にも出てきます。

どれくらい持ちますか?

資料は、密で甘い黒パンを、アザラシ猟師、漁師、船乗りが持ち歩いた歴史的な日持ちのする食べ物として説明していますが、いま家庭で焼いたパンの保存期間は示していません。レシピ自体の指示は、網で冷ましてパン布をかけることだけで、日数はここにも書きません。

主な参考リンク

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