ショプスカ・サラタ — 白チーズをかぶったブルガリアの野菜サラダ
大きめに切ったトマト、皮をむいたきゅうり、生の青ピーマンを軽く味つけし、白チーズは白いままに保つため最後にすりおろしてのせること。
赤いトマトをごろりと大きめに切り、皮をむいた淡い色のきゅうり、細切りの生の青ピーマン、刻んだ玉ねぎを一枚の皿に盛ります。その上から、白チーズが新雪のように降りかかる。これがショプスカ・サラタ(Шопска салата)です。トマト、きゅうり、青ピーマン、玉ねぎにブルガリアの白チーズをのせた冷製サラダで、火は使いません。野菜を切って味つけし、混ぜたら、チーズは最後にのせます。
ブルガリアの経済・エネルギー・観光省が作成した伝統料理の冊子は、この料理を首都ソフィアの周辺地域と結びつけ、いまは全国で作られる人気の前菜だと紹介しています。同じ冊子によると、前菜として、あるいは焼き肉やオーブン料理の付け合わせとして出されます。歴史について言えることはここまでです。この記事のもとにした資料には成立年代や、もっと具体的な由来を裏づける記述がないため、書いていません。
この記事では、その冊子のレシピを唯一の基本版として使います。トマト400g、きゅうり250g、青ピーマン1個、玉ねぎ1個または青ねぎ3本、白チーズ100gで、パセリ、酢、油、塩は好みの量です。冊子には何人分という表示がありません。ここでは編集上の目安にすぎませんが、副菜として2人分ほどの量として紹介します。この数字は実測したものではなく、世界ごはん紀行ではこのレシピを試作していません。ブルガリアのほかの料理も見たい方は、世界ごはん紀行のブルガリア料理もどうぞ。
道具
- まな板
- 包丁
- ピーラー(きゅうりの皮をむく)
- 盛り付けに使う皿(浅めの皿)
- 粗目のチーズおろし器
選び方と代用
仕上がりを決めるのはチーズです。 ブルガリアの白い塩水漬けチーズ、シレネ(сирене)が第一候補です。手に入らない場合はフェタでも作れますが、同じチーズではなく、塩気や乳の風味が違います。どちらを使うにしても、野菜に塩をふる前にチーズをひとかけ味見して、チーズをのせるまでは塩を控えめにしてください。
玉ねぎか青ねぎか、どちらか一方です。 玉ねぎなら1個、青ねぎなら3本。両方は入れず、どちらかに決めます。
油と酢、塩とパセリ。 油はひまわり油でもオリーブ油でも、このサラダに合います。酢は入れても入れなくてもよい材料で、地域によって入れたり入れなかったりします。まずは少し加えるか、省いてください。塩とパセリには決まった分量がないので、少しずつ味を調えます。
ピーマンは生の青ピーマンを1個。 赤ピーマンやほかの甘いピーマンに替えると、色と甘みが変わります。
トマトときゅうり。 普通のスーパーで買えるトマトときゅうりで作れます。よく熟したトマトは水分が多く出るので、切り分けは大きめにしてください。
水っぽい、チーズが埋もれる、塩辛い — 困ったときの直し方
このレシピの切り方、つまり大きく切ったトマトと皮をむいたきゅうりが、サラダの食感のもとです。そのままにしてください。トラブルの多くは、タイミングと塩加減から起こります。
| 問題 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 皿に水分がたまる | よく熟したトマトを小さく切った、または食べるよりずっと前に味つけした | トマトは大きめに切り、食べる直前に味つけする |
| 白い層が消えてしまった | チーズを野菜に混ぜ込んだ | チーズは最後に上からすりおろし、混ぜない |
| 塩辛い | チーズをのせる前に塩を多く入れた。とくに塩気の強いフェタの場合 | 塩はそれ以上足さない。次回は最初の塩を控えめにし、チーズをのせたあとにもう一度味を見る |
このサラダには保存時間の目安がなく、置いておく料理でもありません。味つけした野菜から水分が出るので、盛り付けたら早めに食べてください。
地域や家庭で変わるところ

ブルガリア観光省の冊子によると、このサラダは全国で同じ形に決まっているわけではなく、地域によって違いがあります。ピーマンを入れる地域と入れない地域があり、酢を加える地域と加えない地域があり、地域によっては焼いたピーマンを加えます。このページのレシピは青ピーマンを生のまま使います。焼きピーマンを使う型は別の地域や家庭のスタイルなので、ここでは分量をつけず、変化のひとつとして示すにとどめます。
資料の範囲で、意味のある変え方は次のとおりです。
- 生の細切りの代わりに、焼いて皮をむいたピーマンを使う(地域のスタイル)。
- 玉ねぎ1個の代わりに、青ねぎ3本を使う。
- 酢を入れず、野菜とチーズの味を前に出す(酢を使わない地域のやり方)。
- ひまわり油の代わりにオリーブ油を使う。どちらも使われます。
- シレネが手に入りにくいときは、フェタを使い、チーズに合わせて塩を調整する。
食卓では
冊子は、ショプスカ・サラタを前菜として、あるいは焼き肉やオーブン料理の付け合わせとして紹介しています。観光ガイドのBulgaria Travelは、これを前菜と位置づけ、夏向きの軽い料理で、ラキア(ブルガリアの蒸留酒)と合わせて食べると説明しています。これらは観光向けの資料の説明なので、一般的な出し方の例として読んでください。ブルガリアのどの食卓でもそうする、という決まりではありません。
よくある質問
シレネが見つからないときは?
フェタで代用できます。 フロリダ大学ヨーロッパ研究センターが2007年に公開した、ブルガリア系アメリカ人のコミュニティのレシピには、チーズの材料として「シレネまたはフェタ」と書かれています。どちらも似た塩水漬けの白チーズですが、同じ製品ではありません。フェタは塩気や風味が違うことがあるので、先に味見をして、加える塩は控えめにしてください。
ピーマンは生ですか、焼きますか?
このレシピでは、青ピーマンは生のまま細切りにします。ブルガリア観光省の冊子によると、一部の地域では焼いたピーマンも使われ、フロリダ大学のコミュニティのレシピも生と焼いたものの両方を認めています。焼いたピーマンは基本の作り方に混ぜず、変化のひとつとして考えてください。
酢は必要ですか?
必須ではありません。 観光省の冊子によると、酢を加える地域も加えない地域もあります。好みで少しだけ加えるか、省いてください。
何人分ですか?
冊子には人数の表示がありません。このページでは、編集上の見積もりとして、副菜2人分ほどの量として紹介しています。実測した収量ではありません。材料の分量を増減するのではなく、出し方に合う大きさの皿を選んでください。
パセリはいつ入れますか?
冊子はパセリを材料として挙げていますが、どの段階で加えるかは書いていません。チーズをのせたあとの仕上げに散らす、というのは、見た目をわかりやすくするためのこの記事の提案です。
作り置きはできますか?
このサラダには保存時間の目安がありません。味つけした野菜から水分が出るので、食べる直前に組み立て、盛り付けたら早めに食べてください。














