白い大理石のすり鉢で作った緑のペスト・ジェノヴェーゼ
🌍料理イタリア料理(リグーリア)

ペスト・ジェノヴェーゼの作り方|大理石のすり鉢で作るジェノヴァのバジルソース

約14分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

バジルを洗って乾かす

手順1: バジルを洗って乾かす

小さなバジルの葉を冷水でさっと洗い、清潔な布の上に広げて、こすらずに押さえて水気をとります。葉に水滴を残さないようにし、握ったり丸めたりしないでください。

STEP 22 / 7

にんにくと塩をクリーム状にする

手順2: にんにくと塩をクリーム状にする

大理石のすり鉢ににんにく2片と粗塩数粒を入れ、木のすりこぎで、淡い色のクリーム状になるまでつぶします。

STEP 33 / 7

松の実を加える

手順3: 松の実を加える

松の実大さじ1を加えて、にんにくのペーストにつぶし込みます。Consorzio のページは、手順の文章では「ひとつかみ」と書いています。このレシピでは材料欄の大さじ1を採用しているので、量は増やさないでください。

STEP 44 / 7

バジルを少しずつすり込む

手順4: バジルを少しずつすり込む

バジル50gを一度に入れず、少しずつ加えます。すりこぎは強く打ち下ろしません。鉢の内側の壁にそって軽く回し、葉を引き裂くようにつぶしていきます。葉が細かくほぐれ、全体が鮮やかな緑のペーストになるまで続けます。手早く進めてください。

STEP 55 / 7

2種のチーズを混ぜる

手順5: 2種のチーズを混ぜる

パルミジャーノ・レッジャーノ大さじ6とフィオーレ・サルドのペコリーノ大さじ2を加え、バジルのペーストになじませます。

STEP 66 / 7

オリーブ油でまとめる

手順6: オリーブ油でまとめる

エクストラバージンオリーブ油半グラスを、少しずつ垂らしながら混ぜ、ソースにまとめます。塩もチーズも塩気をもっているので、足す前に味見をして決めます。足す塩の量は原典に書かれていません。

STEP 77 / 7

パスタに和える

手順7: パスタに和える

パスタ600gを塩を入れた湯でゆで、ペストと和えます。ソースが濃くてパスタに絡みにくいときは、パスタのゆで汁を少しずつ加えてのばします。ゆで汁を使うのはこの段階だけで、ソースそのものの材料ではありません。

すりこぎで叩かずに、鉢の壁にそって回す。これが原典の方法の核心です。力を入れるほど良いわけではなく、葉がほぐれて緑のペーストになっていく様子を見ながら、軽い力で回し続けます。

塩は味見をしてから足します。最初の粗塩数粒に加えて、2種のチーズも塩気をもっています。足す塩の量は原典にないので、味見を頼りに決めてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

バジル、松の実、にんにく、粗塩、2種のすりおろしチーズ、オリーブ油を別々に並べた俯瞰写真
ソース用の7つの材料。乾燥トロフィエは提供用として別に置いている

分量は Consorzio の単位のままです。原典は「半グラス」の容量も、大さじの重さも定めていません。そのため、グラムやミリリットルへの換算はここでは載せません。パスタとそのゆで汁はソースの材料ではないので、別の表にしてあります。

7品目

ソース用(パスタ600gに和える量)

材料 分量 代替・備考
小葉のバジル(原典はBasilico Genovese DOP) 50 g 香りの中心になる。若くて新鮮な小さい葉を選ぶ
エクストラバージンオリーブ油 半グラス 葉とチーズをまとめる。Consorzio は、リグーリア産のような穏やかな風味の油を勧めている
パルミジャーノ・レッジャーノ(すりおろし) 大さじ6 熟成した硬質チーズ。うま味と塩気を足す
ペコリーノ・フィオーレ・サルド(すりおろし) 大さじ2 羊乳のチーズ。塩気と香りを足す
にんにく 2片 香りを下から支える
松の実 大さじ1 地中海産の Pinus pinea。コクとまとまりを出す
粗塩 数粒 にんにくと一緒に最初につぶす
4品目

提供用(ソースの材料ではありません)

材料 分量 代替・備考
トロフィエなどの乾燥パスタ 600 g このソースが和える設計になっている量
パスタをゆでる水と塩 適量 パスタをゆでるため
パスタのゆで汁 適量 和えるときにペストをゆるめる用
じゃがいもといんげん(任意) 分量の指定なし ジェノヴァの提供法の一つ。パスタの湯でゆでる。ソースにはすり込まない

原典は、バジル約30枚に対してにんにく1片という目安も添えています。ただし葉の枚数そのものは決まっていないので、厳密な比率ではなく目安として読んでください。

注意

このソースには乳(パルミジャーノ・レッジャーノとペコリーノ)と松の実(木の実)が入っています。すりおろし済みのチーズや市販のペストを使うときは、それぞれの原材料表示とアレルゲン表示を確認してください。材料を置き換えても、アレルゲンを避けられるとは限りません。器具は清潔なものを使い、できあがったソースを室温に長く置かないでください。残りは早く冷まして冷蔵庫に入れます。

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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

ボウルの冷水でバジルを洗い、布の上に広げて乾かします。大理石のすり鉢でにんにくと粗塩を数粒つぶしてクリーム状にし、松の実を加え、バジルの葉を少しずつ入れていきます。木のすりこぎは叩きません。鉢の内側にそって回しながら葉をほぐします。最後に2種のチーズをすりおろして混ぜ、オリーブ油を細く垂らします。ジェノヴァのペスト協会、Consorzio del Pesto Genovese が伝えるこの順番が、この記事で作るレシピです。バジルをつぶすというより、ほぐして香りごと鉢に移す、そんな手つきの料理です。

ペスト・ジェノヴェーゼ:バジルと大理石のすり鉢、木のすりこぎ

このソースが守りたいこと

小さくて若いバジルの葉を、室温のまま、やさしく手早くすること。ペスト・ジェノヴェーゼの色と香りは、鉢に入れる材料と、すりこぎの動かし方の両方で決まります。

「ペスト」という言葉は、すりつぶして作るさまざまなソースを広く指すことがあります。この記事で扱うのは、リグーリア州ジェノヴァの ペスト・ジェノヴェーゼ(pesto alla genovese)だけです。Consorzio の配合は7つの材料でできています。小葉のバジル、エクストラバージンオリーブ油、パルミジャーノ・レッジャーノ、フィオーレ・サルドのペコリーノ、松の実、にんにく、粗塩です。分量はパスタ600gに和える量として示されています。ほかのナッツやリコッタを使ったペストは「偽物」ではなく、ここで紹介するジェノヴァの配合とは別の型です。

このソースらしさを再現するには、材料の選び方とすり方の2つが欠かせません。まず材料から見ていきます。同じ国のほかの料理はイタリア料理のレシピにまとめています。


選び方と代用 — リグーリアの外で変わること

バジル。 Basilico Genovese DOP は、リグーリアの決まった産地で、定められた規則のもとに育てたバジルの認証です。手に入らないときは、ふつうのスーパーで売っている若いスイートバジルが現実的な選択になります。ただし、これは入手のしやすさで選ぶ代用です。認証はなく、香りも同じにはなりません。

チーズ。 パルミジャーノ・レッジャーノとフィオーレ・サルドの組み合わせが、このレシピの特徴の一部です。ペコリーノは種類や塩気に幅があるので、別のペコリーノでは味が変わります。一般的な粉チーズ(パルメザン)も同じものとしては置き換えられません。ほかのチーズを使う場合は、Consorzio の配合ではなく、風味の違うアレンジになります。

松の実。 くるみやカシューナッツなどに替えると別のレシピになるため、この配合ではナッツの代用案は出しません。

オリーブ油と塩。 風味が強すぎないエクストラバージンオリーブ油を選んでください。これは Consorzio の意図に沿った選び方ですが、産地の条件を満たすという意味ではありません。塩は粒の大きさで塩味が変わり、「数粒」でも塩によって味が違います。足す前に、必ず味見をしてください。

道具

  • 大理石のすり鉢と木のすりこぎ(伝統的な道具です。ふつうのすり鉢やブレンダーでも作れます。後の節で触れます)
  • バジルを洗うための冷水を張ったボウル
  • 葉を乾かす清潔な布かふきん
  • 2種のチーズ用のおろし器
  • 計量スプーン(大さじ)
  • パスタをゆでる鍋と、和えるためのボウル

すり鉢とブレンダー、どちらで作る?

Consorzio は、大理石のすり鉢と木のすりこぎを伝統的な道具に挙げています。ブレンダーを禁止してはいませんが、伝統的な方法と同じ色や風味にはならないと説明しています。ジェノヴァのペスト世界選手権のスポンサーである Santagata 1907 も、大理石のすり鉢、木のすりこぎ、円を描くような動きを紹介しています。

家にある道具に合わせて選んでかまいません。どの方法でも、材料と分量は同じにしてください。ブレンダーは手軽な近道で、すり鉢で作ったものとは違う仕上がりになります。

うまくいかないときは

Consorzio の説明の軸は「やさしく、手早く」です。起こりうるトラブルをすべて診断しているわけではないので、下の表は約束された解決策ではなく、原典の方法に立ち返るための手がかりとして読んでください。

気づいたこと 見直すところ 試すこと
ソースの色がくすむ、黒ずむ 原典は酸化に注意を促している 次回は葉をこすらず揉まず、室温で、できるだけ手早く仕上げる
香りが荒く感じる すりこぎの使い方 原典の方法に戻り、鉢の壁にそって軽く回す。強く叩かない
パスタにソースが絡まない 和えるときの濃さ 和えながら、ゆで汁を少しずつ足す
思ったより塩辛い 塩と、塩気のある2種のチーズ 最初の数粒より先は、味見をしてから塩を足す

トロフィエだけではない、ペスト・ジェノヴェーゼの食べ方

ペストを和えたトロフィエに、ゆでたじゃがいもといんげんを添える
じゃがいもといんげんは提供の一例で、ソースの材料ではない

Consorzio とジェノヴァのバジル公園(Parco del Basilico)は、リグーリアでのペストの合わせ方をいくつか挙げています。トロフィエ(trofie)、トロフィエッテ(trofiette)、トレネッテ(trenette)、薄く絹のようなパスタ生地のマンディッリ・デ・サエア(mandilli de saea)、そしてミネストローネです。

伝統的な食べ方の一つに、パスタと同じ湯でじゃがいもといんげんをゆで、全部を一緒に和える方法があります。野菜は皿の一部であって、ソースの一部ではないので、すり鉢には入れません。分量は原典に書かれていません。

意味のあるアレンジ

アレンジ 内容 気をつけること
大理石のすり鉢と木のすりこぎ 上で紹介した伝統的な方法 Consorzio が説明している方法
家にあるふつうのすり鉢 同じ順序、同じ軽い回転で 鉢の材質で仕上がりがどう変わるかは未確認
ブレンダー 手軽な近道 Consorzio によると、すり鉢版とは色と風味が違う
トロフィエ、じゃがいも、いんげん 野菜をパスタの湯でゆでる ジェノヴァの提供スタイルで、ソースのレシピとは別
トレネッテまたはマンディッリ・デ・サエア 別の形のパスタ どちらもリグーリアの資料が挙げるパスタの合わせ方

ジェノヴァのバジルと、ペストの位置づけ

バジルは、リグーリアの農業と日々の暮らしに結びついています。ジェノヴァ産バジルの保護コンソーシアムによると、Basilico Genovese DOP は2005年からEUに認められています。同じ説明は、ペスト・ジェノヴェーゼそのものにはDOPがないことも、はっきり述べています。DOPの対象になるのは、材料としてのバジルだけです。

豆知識

DOPはバジルの認証です。「ペスト・ジェノヴェーゼ」と名のつくソース全体がDOP製品というわけではありません。パッケージの表示を見るときは、DOPが何について言っているのかを確かめるとよいでしょう。

ペストは、19世紀半ばのジェノヴァの料理書に登場します。ただし、ラット兄弟の『La Cuciniera Genovese』が出た年は資料によって異なります。ジェノヴァのバジル公園は1865年、ジェノヴァ商工会議所の資料は1863年としています。商工会議所の資料には初期の配合も載っていて、にんにく、バジル、Dutch cheese、パルメザン、松の実、バターを使っており、現在の Consorzio の配合とはかなり違います。この料理を、ひとつの古い起源にまとめて語ることはできません。

リグーリアの中でも、みんなが同じようにペストを作るわけではありません。Santagata が公開している選手権のレシピは独自の比率で、ページには人によって作り方が違うという注記もあります。この記事で紹介した Consorzio の配合は、はっきり定義されたひとつの基準点であり、家庭の唯一の正解ではありません。

よくある質問

ペスト・ジェノヴェーゼに生クリームやカシューナッツは入りますか?

ここで使った Consorzio のレシピには、どちらも入っていません。瓶入りのペストを買うときは、その商品の原材料表示を読んでください。

ブレンダーで作れますか?

作れます。Consorzio も認めています。ただし、伝統的なすり鉢で作ったものとは色も風味も同じにならないと説明しています。

ペスト・ジェノヴェーゼはDOP製品ですか?

いいえ。ソース全体にDOPはありません。Basilico Genovese DOP は、主な材料であるバジルの認証です。

何人分になりますか?

原典によると、このレシピはパスタ600gに和える量です。人数や、できあがったソースの重さは示されていません。

残ったペストは保存できますか?

ここで使った資料では、ペストがどのくらい日持ちするか、冷凍できるかは確認できません。そのため保存期間は案内しません。家庭での一般的な衛生の考え方として、清潔な器具を使い、室温に長く置かず、残りは早く冷まして冷蔵庫に入れてください。表面を油で覆っても、常温保存が安全になるわけではありません。

主な参考リンク

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