浅い素焼きの器に盛ったクレマ・カタラーナ。スプーンが薄い琥珀色の焦がし砂糖の殻を割っている
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クレマ・カタラーナの作り方|レモンとシナモンが香るカスタードと焦がし砂糖

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

牛乳にレモンとシナモンの香りを移す

手順1: 牛乳にレモンとシナモンの香りを移す

コーンスターチ20gを取り分けた冷たい牛乳(大さじ2ほど)で溶いておきます。残りの牛乳を鍋に入れ、砂糖100g全量、レモンの皮、シナモンスティックを加えて火にかけ、沸き始めたらすぐ火から下ろします。沸騰させ続けません。 火を止めて5分ほどおいて香りを移し(家庭向けの目安で、伝統的に決まった時間ではありません)、皮とシナモンを取り出します。

STEP 22 / 7

卵黄とコーンスターチを合わせる

手順2: 卵黄とコーンスターチを合わせる

ボウルに卵黄4個と、冷たい牛乳で溶いたコーンスターチを入れ、泡立て器でなめらかに混ぜます。空気を含ませるほど泡立てる必要はありません。砂糖はすべて牛乳に入っているので、ここでは足しません。でんぷんを先に冷たい牛乳で溶くのは、ダマを防ぐためです。

STEP 33 / 7

温かい牛乳を少しずつ卵黄に注いで濾す

手順3: 温かい牛乳を少しずつ卵黄に注いで濾す

香りを移した温かい牛乳を、卵黄の液に少量ずつ注ぎ、そのつど泡立て器で混ぜます。卵黄を一度に熱くせず、少しずつ温度を上げていくと、ぼそぼそした粒になりにくくなります。全量を合わせたら、目の細かいこし器で濾しながら鍋に戻します。

STEP 44 / 7

弱火で絶えず混ぜながら炊く

手順4: 弱火で絶えず混ぜながら炊く

鍋を弱火にかけ、底と角をこそげるように絶えず混ぜます。次の状態になったら火から下ろします。湯気が立つ、泡がふつっと表面に上がり始める、全体にとろみがつく、スプーンに薄くまとわりつき、線を引くと一瞬残る。沸き始めたらすぐ外し、煮立て続けないでください。このカスタードには加熱が必要で、火を通さずに食べてはいけません。

火から下ろした直後に濾し直すと、軽い粒は取り除けます。ただし焦げた風味は戻らないので、炊いている間は鍋底から目を離さないでください。

STEP 55 / 7

器に分けて冷やす

手順5: 器に分けて冷やす

カスタードを浅い器4個に均等に注ぎます。表面が膜を張らないよう、ラップをカスタードに直接ぴったり貼りつけます。粗熱が取れたら冷蔵庫に入れ、しっかり冷やします。目安は2時間以上ですが、冷蔵庫によって差があるので、時計よりも、冷えて固まっているかを見て判断してください。

STEP 66 / 7

提供直前に砂糖を薄く広げる

手順6: 提供直前に砂糖を薄く広げる

食べる直前に、器を冷蔵庫から出します。表面に水滴があれば軽く押さえて取ります。砂糖を1器につき小さじ1ほど振り、薄く均一に広げます。厚くのせると均一に焦げにくく、硬い塊になることがあります。

STEP 77 / 7

砂糖を琥珀色に焦がす

手順7: 砂糖を琥珀色に焦がす

調理用バーナーを動かしながら当て、砂糖が琥珀色になるまで焦がします。同じ場所に炎を当て続けたり、器を熱しすぎたりしないでください。バーナーの安全上の説明に従います。焦がしたあとは数分おき、殻が硬くなってから食べます。

バーナーがなければ、オーブンの上火グリルでも作れます。十分に予熱し、耐熱の器の説明に従って、短時間で焦がします。この方法はカスタードも温まりやすいため、バーナーと全く同じ仕上がりにはなりません。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

牛乳、卵黄、砂糖、コーンスターチ、レモンの皮、シナモンスティックを並べた材料
材料は6つ。牛乳、卵黄、砂糖、コーンスターチ、レモンの皮、シナモン

分量は、カタルーニャの料理サイトCuina.catに載るジェマ・クロフェントさんのクレマ・クレマダ(牛乳1L、卵黄8個、砂糖200g、マイゼナ40g、シナモンスティック、レモンの皮)をちょうど半量にしたものです。4つの器に分けるのは家庭の台所向けの提案で、原レシピの仕上がり量ではありません。カスタードは冷蔵庫でしっかり冷やす時間が要るので、余裕をもって作り始めてください。

6品目

カスタード

材料 分量 代替・備考
牛乳 500ml 軽い口当たりのもとになります。コーンスターチを溶く分、大さじ2ほどを冷たいまま取り分ける
卵黄 4個分 コクと凝固を担う。卵白は使わない
グラニュー糖 100g 全量を、香りを移す牛乳に入れる
コーンスターチ 20g 加熱してとろみをつける
レモンの皮 1/2個分(黄色い部分のみ) 牛乳に香りを移す
シナモンスティック 1/2本 牛乳に香りを移す
1品目

焦がす砂糖

材料 分量 代替・備考
グラニュー糖 器ごとに小さじ1ほど 上の100gとは別。表面を薄く均一に覆える量
アレルギー表示

このデザートには卵と乳が入ります。ほかのアレルゲンを避けたい場合は、コーンスターチの商品ラベル(同じ製造ラインに関する表示を含む)を確認してください。牛乳や卵黄をアレルギー対応の代替品に替えると別のデザートになるため、ここでは同じ料理の代替としては案内しません。

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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

浅い素焼きの器にスプーンを入れると、薄い琥珀色の砂糖の殻がぱりんと割れ、下から冷たくて淡い色のカスタードが現れます。立ちのぼるのはレモンの皮とシナモンの香り。スペイン・カタルーニャ地方のクレマ・カタラーナは、牛乳、卵黄、砂糖、コーンスターチを鍋で炊いて冷やし、砂糖は食べる直前にだけ焦がす菓子です。

焦がし砂糖を割って食べるカタルーニャの菓子

この菓子が守るもの

レモンとシナモンが香る冷たくやわらかいカスタードと、提供直前に焦がした薄い砂糖の殻。この二つの食感の対比が、クレマ・カタラーナのすべてです。

呼び名はいくつかあります。クレマ・カタラーナのほかに、クレマ・クレマダ(「焦がしたクリーム」)、クレマ・デ・サン・ジョゼップ(「聖ヨセフのクリーム」)とも呼ばれます。カタルーニャの料理遺産をまとめた手引き『Apats de Catalunya』は、この菓子を春、とくに聖ヨセフの祝日である3月19日前後と結びつけています。牛乳と卵が豊富な季節の菓子でしたが、今では一年じゅう食べられています。

焦がし砂糖をのせたカスタードは、ほかにもあります。この記事で作るのは、カタルーニャの家庭向けレシピにならった、牛乳、卵黄、コーンスターチをコンロで炊き、レモンとシナモンで香りをつける方法です。どこが元祖かを争うよりも、「鍋で炊く」「レモンとシナモン」という特徴を頭に置いて買い物と調理に入るほうが、仕上がりを外しません。


材料の選び方と代わりになるもの

コーンスターチ。 原レシピのマイゼナ(Maizena)はとうもろこしでんぷんの商品名なので、料理用の無添加のコーンスターチであれば使えます。日本の片栗粉(じゃがいもでんぷん)はとろみのつき方も食感も違い、同じ仕上がりになる代替ではありません。手に入りにくいときは、別メーカーのコーンスターチを探して同じ20gを使ってください。

レモンの皮。 削るのは薄い黄色の表面だけで、白いワタは残します。皮ごと使うので、皮を使ってよい果実(無農薬やノーワックスなどの表示のあるもの)かどうかをラベルで確かめましょう。皮を使える柑橘がなければ省くこともできますが、香りは変わります。

シナモン。 使うのは粉ではなくスティックです。スティックは牛乳から引き上げられますが、粉は濾しきれず、舌にざらつきが残ります。

牛乳。 生クリームに替えると重たいカスタードになるため、このレシピでは使いません。余った卵白は別の料理に回してください。卵のサイズには差がありますが、このレシピはその差を吸収できるので、重さで量らず卵黄の数で数えます。

用意する道具

  • 鍋
  • ボウル
  • 泡立て器
  • 木べらまたはゴムべら
  • 目の細かいこし器
  • 浅い耐熱の器4個(できれば素焼き)
  • ラップ
  • 調理用バーナー(なければオーブンの上火グリル。手順7を参照)

バーナーを使うなら、器が直火に向くかどうかを確認してください。直火不可と書かれた器にバーナーを当ててはいけません。

ひと口で二つの食感を味わう

焦がしたての砂糖の殻と冷たいカスタードをスプーンですくう
殻と冷たいカスタードを一緒にすくう

ひとさじごとに、かりっとほろ苦い砂糖と冷たくやわらかいカスタードの両方を取るのがねらいです。カスタードは前もって作れても、砂糖は食べる直前に焦がすのはそのためです。先に焦がした殻はカスタードの水分を吸って、歯切れを失います。

冷蔵のまま扱う

卵と牛乳で作るクレマ・カタラーナは、冷蔵で扱うデザートです。カスタードにはラップをかけて冷蔵庫に入れ、常温に置かず、早めに食べてください。保存日数は示しません。冷凍すると食感が変わるので勧めません。保存する分には、砂糖を焦がさないでください。

粒が出た、固まらない、殻が湿った

困りごと 考えられる原因 直し方
カスタードに粒やダマが出る 火が強い、混ぜ方が足りない、卵黄を急に温めた 弱火にし、鍋底を絶えずこそげ、温かい牛乳を少しずつ卵黄に加える。火から下ろした直後に濾せば軽い粒は取れるが、焦げた味は戻らない
固まらない 加熱不足、またはコーンスターチの量の間違い 弱火に戻し、鍋底に引いた線が残るまで混ぜながら加熱する。冷やしたあとの固さもあらためて確かめる
砂糖の殻が柔らかく湿る カスタード表面の水分、砂糖の量が多い、焦がしてから時間がたった カスタードをよく冷やし、水滴は取り、砂糖は薄くのせ、提供直前に焦がす

アレンジのヒント

オレンジの皮。 地域や家庭によっては、レモンに加えてオレンジの皮を少し入れます。このレシピの基本には含めませんが、香りを変える自然な一案です。

やわらかめに。 コーンスターチを少し減らすと、形を保つよりスプーンですくうゆるさになります。ただしこれは、この記事のもとにしたレシピの範囲を超える試し方なので、割合は示しません。実験として楽しんでください。

大皿で。 『Apats de Catalunya』は、個別の容器でも大皿でも供されると述べています。表面積が広がるぶん、砂糖の量を加減し、焦げむらに気をつけます。

焦がす道具。 砂糖は、専用の焼きごて、調理用バーナー、オーブンの上火グリルで焦がせます。道具によって殻の均一さも、カスタードの温まり方も違います。

乳糖不使用の牛乳。 一般的な代替として試せますが、風味や甘さが変わるかもしれません。伝統のレシピを忠実に再現したものではなく、試作として考えてください。

呼び名、聖ヨセフの日、近くの土地の仲間

聖ヨセフの日

クレマ・デ・サン・ジョゼップという名は、3月19日の聖ヨセフの祝日と結びついています。『Apats de Catalunya』はこの菓子を、その春の日付と、時季に牛乳と卵が豊富だったことに関連づけ、今では一年じゅう食べられていると記しています。

同じ手引きは、カタルーニャの食の歴史を語る中で古い料理書にも触れています。ただし、古い料理書に似た乳と卵の料理の記録があるからといって、今のレシピがすでにその形であった証拠にはなりません。そのためこの記事は、起源を一点に定めません。

この菓子はカタルーニャの外、アンドラ、バレアレス諸島、バレンシアでも親しまれています。アンドラ観光局はクレマ・クレマダ、クレマ・デ・サン・ジョゼップの名で紹介し、3月19日との関わりと、現在は通年食べられていることを述べています。そのアンドラ風のレシピ「クレマ・ア・ランドラナーダ」は、この記事のカタルーニャ版とは作り方が違い、全卵とでんぷん2種を使い、湯煎で沸騰させずに火を通します。同じ文化圏でも配合も作り方も変わるので、ここで紹介するのはカタルーニャの家庭向けレシピの一つであり、唯一の正解ではありません。

よくある質問

クレマ・カタラーナはクレームブリュレと同じですか?

どちらも焦がし砂糖をのせたカスタードですが、このレシピは牛乳、卵黄、コーンスターチをコンロで炊き、レモンの皮とシナモンで香りをつけます。この特徴を頭に置いて、同じものと考えないでください。

バーナーがなくても作れますか?

オーブンの上火グリルで作れます。十分に予熱し、耐熱の器の説明に従って、短時間で砂糖を焦がします。グリルはカスタードも温まりやすいため、バーナーに比べて、冷たいカスタードとぱりっとした砂糖の対比は弱くなります。

いつ作ればよいですか?

カスタードは前もって作り、冷蔵庫でしっかり冷やしておけます。砂糖は食べる直前に焦がします。カスタードはラップをかけて冷蔵し、早めに食べてください。

コーンスターチの代わりに片栗粉を使えますか?

おすすめしません。片栗粉(じゃがいもでんぷん)はとろみのつき方も食感も違うため、同じ仕上がりになるとは言えません。無添加のコーンスターチを使ってください。

主な参考リンク

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