目玉焼きを添えたピスト・マンチェゴ
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ピスト・マンチェゴの作り方|ラ・マンチャの野菜煮込みと目玉焼き

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

トマトの皮をむき、野菜を角切りにする

手順1: トマトの皮をむき、野菜を角切りにする

トマトを熱湯にさっとくぐらせて冷水で冷まし、皮をむきます。玉ねぎの皮をむき、緑と赤のピーマンはへたと種を除き、ズッキーニは皮を一部だけむきます。野菜はすべて角切りにします。小さくそろえておくと、同じペースでやわらかくなります。

RTVEが紹介している別のレシピでは、料理人が野菜を爪くらいの大きさに小さく切ると全体がなじむと勧めています。これは別の版のピストの話ですが、どのくらい小さくするか迷ったときの目安になります。

STEP 22 / 6

セラーノハムをオリーブ油で炒める(任意)

手順2: セラーノハムをオリーブ油で炒める(任意)

土鍋か深めのフライパンに、鍋底を薄く覆う量のバージンオリーブ油を入れます。角切りにしたセラーノハムを加え、香りが立つまで軽く炒めます。カリカリに焼くのではなく、香りを引き出す程度です。ハムを使わない場合は、そのまま次の工程へ進みます。

STEP 33 / 6

玉ねぎとピーマンを約8分炒める

手順3: 玉ねぎとピーマンを約8分炒める

玉ねぎと、緑と赤のピーマンを加え、木べらで返しながら約8分炒めます。玉ねぎが透き通り、ピーマンの角が少しやわらかくなったころが目安です。焼き色をつけるのが目的ではないので、鍋底が色づき始めたら火を弱めてください。

STEP 44 / 6

ズッキーニを加える

手順4: ズッキーニを加える

角切りのズッキーニを加えて、全体に混ぜます。ズッキーニに油がまわり、形を保ったまま少ししんなりし始めるまで炒めます。鍋が乾いて見えるときは、水ではなく油を少し足します。

STEP 55 / 6

トマトを加え、弱火で約20分煮る

手順5: トマトを加え、弱火で約20分煮る

角切りのトマトを加えて混ぜ、弱火で約20分煮ます。ときどき底から野菜を返してください。終わる約10分前に、砂糖小さじ1と塩を味を見ながら加えます。トマトの汁が野菜にからみ、玉ねぎ、ピーマン、ズッキーニがやわらかくなったら煮上がりです。水分をすべて飛ばさないこと、鍋底がこげつきそうなら火を弱めることがポイントです。

STEP 66 / 6

卵を焼いて、ピストのまわりに添える

手順6: 卵を焼いて、ピストのまわりに添える

別のフライパンに卵用の油を熱し、卵6個を焼きます。ピストを浅い皿に移し、目玉焼きをまわりに並べて、4人で分けます。

厚生労働省は、家庭での加熱の目安として、食品の中心を75°Cで1分以上加熱することを挙げています。黄身がとろりとしていることは、この加熱の目安を満たした証拠にはなりません。卵にはしっかり火を通してください。食中毒にかかりやすい人に出すときは、とくに注意が必要です。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

12品目

材料

ピストに使うトマト、玉ねぎ、緑・赤ピーマン、ズッキーニ、卵、セラーノハム
この版の全材料。野菜、任意のハム、卵、油、塩、砂糖
材料 分量 代替・備考
完熟トマト(大) 大4個 湯むきして角切り。汁と酸味が仕上がりを左右する
玉ねぎ(大) 大2個 皮をむいて角切り。ピーマンと一緒に最初に炒める
肉厚の青ピーマン 2個 へたと種を除いて角切り
赤ピーマン 1個 へたと種を除いて角切り。彩りと甘みが加わる
ズッキーニ(中) 中2本 皮を一部だけむいて角切り
セラーノハム(角切り) 100g(任意) 最初に炒めて、うま味と塩気を出す。省けば野菜だけの鍋になる
バージンオリーブ油 鍋底を薄く覆う量 野菜を炒める油。鍋が乾いたときだけ少し足す
砂糖 小さじ1 トマトの酸味を整える。甘くするためではない
塩 適量 終わり近くに加える。ハムを使うなら控えめに
卵 6個 別に焼き、4人で分ける
卵を焼く油 適量 野菜用の油とは別に用意する
熱湯と冷水 適量 トマトの湯むきにだけ使う

原本のレシピは、野菜を重さではなく個数と大きさで示していて、油と塩の量も指定していません。表は原本の単位のままです。セラーノハムは原本では任意で、下の手順では使っていますが、省いても作れます。

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完熟トマトが鍋の中で水分を出し、角切りの玉ねぎ、緑と赤のピーマン、ズッキーニを赤く包んでいきます。野菜がやわらかくなったところで、鍋のまわりに目玉焼きを並べる。ピスト・マンチェゴは、刻んだ野菜を油で炒めてから煮込む料理で、スペイン政府観光局のサイトspain.info(TURESPAÑA)は、スペイン中部カスティーリャ・ラ・マンチャのレシピとして紹介しています。

ピスト・マンチェゴは、野菜を順に入れてひと鍋にする

コツ

玉ねぎ、ピーマン、ズッキーニ、トマトを小さくそろえて切り、順番に入れて、自分たちのトマトの汁をまとってやわらかくなるまで静かに火を通します。卵は煮込みの中ではなく、別に焼いて添えるのがこの記事の作り方です。

材料は家庭や料理人によって変わります。にんにくを入れる人もいれば、なすを加える人もいて、野菜を鍋に入れる順番も一様ではありません。この記事が追うのは、spain.infoが公開している4人分のレシピです。玉ねぎ、緑と赤のピーマン、ズッキーニ、トマト、少量の砂糖、任意のセラーノハム、そして卵という顔ぶれです。ほかの版は後半で、別のレシピとして紹介します。同じ国のほかの料理はスペインのページからどうぞ。

豆知識

スペイン語では pisto manchego、つまり「ラ・マンチャのピスト」と呼びます。この記事が下敷きにしたレシピの題は Pisto manchego con huevos、卵つきのピストです。


道具

  • 深めのフライパンか、浅い土鍋(カスエラ)
  • 木べらか木のスプーン
  • トマトの湯むき用に、熱湯を沸かした小鍋と、冷水を入れたボウル
  • まな板と包丁
  • 卵を焼く別のフライパン
  • 浅い盛り付け皿か大皿

ピーマン、トマト、油の選び方

ピーマン。 原本は肉厚の青ピーマンを指定しています。スーパーで買えるふつうの緑のピーマンで作れますが、大きさや果肉の厚みは現地のものと違います。赤ピーマンには赤パプリカでかまいません。甘みと果肉が少し増えるかもしれません。

トマト。 大きくて、しっかり熟したものを選びます。野菜はトマトの汁で煮えるので、色の薄い水っぽいトマトだと平らな味になります。

油。 原本が指定するのはバージンオリーブ油で、エクストラバージンとは書かれていません。料理の土台になる油なので、味が気に入っているものを使ってください。

ハム。 原本ではハムは任意です。なしで作ると塩気とうま味が控えめになり、野菜の味が前に出ます。入れる場合は、塩を加える前に味を見てください。

注意

このレシピには卵が含まれます。卵を避ける必要がある方は、卵を省いてください。セラーノハムなどの加工品は、アレルゲンの表示と、同じ工場で作る他の食品についての表示を確認してください。

うまくいかないときの直し方

状態 考えられる原因 対処
鍋底が乾く、こげつく トマトを入れたあとの火が強い まず火を弱める。原本のレシピは水を足さない。必要なら油を少しだけ足す
やわらかい部分と固い部分がある 切った大きさがばらばら 次回はもっと小さく、そろえて切る。今回は、固い部分がやわらかくなるまで静かに煮る
野菜が煮えずに焼き色がついた 3の工程で鍋が熱すぎた 火を弱めて返し続ける。目指すのは色ではなく、透き通った玉ねぎ
塩辛い ハムを使い、塩も早く入れた 塩は最後の約10分まで待つ。ハムを使うときは味を見てから加える
トマトの酸味が強く、とがっている トマトの熟し方が足りない レシピの砂糖小さじ1は酸味を整えるためのもの。次回はより熟したトマトを選ぶのがいちばん効く

ほかの版と、変えたときの違い

spain.infoの版は、数あるレシピのひとつです。次の変更は、できあがる鍋そのものが変わるので、上のレシピの微調整ではなく、別の版として考えてください。

  • 卵なし。 原本でも主役は野菜です。卵を外すと、食事としては軽く、満足感は下がります。
  • ハムなし。 原本がハムを任意としています。塩気とうま味が控えめになり、野菜の味が前に出ます。
  • にんにく入り(DIAの版)。 スペインのスーパーマーケットチェーンDIAのレシピは、にんにくを使います。玉ねぎ、ピーマン、にんにくを先に炒め、トマトを煮てから、ズッキーニを加えます。順番も時間も、上のレシピとは違います。
  • なす入り(RTVEの版)。 RTVEが取材した料理人は、にんにくと玉ねぎから始め、ピーマンとトマトを加え、次になすを入れ、ズッキーニは最後に入れます。なすが入ると、汁気と食感が変わります。
  • 卵を鍋の中で仕上げる。 spain.infoには、ピストを耐熱の土鍋に移し、卵をのせて最後に火を通す方法もあります。温度と時間は示されていないので、この記事では目玉焼きを添える方法を主にしています。

ラ・マンチャの野菜鍋と、いくつもの顔

spain.infoは、ピスト・マンチェゴをカスティーリャ・ラ・マンチャのレシピとして載せています。DIAは、ラ・マンチャの農家が畑の産物で作った素朴な料理として紹介しています。ただし、どちらも歴史上のただひとつの起源を示すものではありません。「これが本物」と言える固定されたレシピがあるわけでもなく、上に挙げた3つの版だけでも、にんにくやなすを使うかどうか、どの野菜をいつ入れるかが違います。

RTVEは、ピストが別の野菜料理 alboronía(アルボロニア)の流れをくむという話にも触れています。複数の資料で繰り返される伝説として紹介されていて、確かな史実としてではありません。そのつもりで読むのがよいでしょう。

ピーマンはこの料理の中心で、土地によっては地域のアイデンティティにもなっています。Cadena SERによると、カスティーリャ・ラ・マンチャのビリャヌエバ・デ・ロス・インファンテス(Villanueva de los Infantes)では、季節に育つピーマンが町の誇りと結びつき、2003年から毎年9月の第1週末にピーマンの催しが開かれているそうです。2016年には、ピーマンを主役にした巨大なピストがここで作られました。町の催しの大鍋と家庭のフライパンは別ものですし、このレシピのために、インファンテス産のピーマンを探す必要はありません。

食べ方と、残りものの扱い

大皿のピストと目玉焼きを家庭の食卓で取り分ける
ひと皿のピストのまわりに目玉焼き6個。4人で分ける

このレシピでは、卵6個を4人で、大皿から分けます。spain.infoとDIAのどちらも、ピストに卵を合わせています。RTVEも、目玉焼きが典型的な添え物だと述べています。DIAは、肉料理やパスタに添える食べ方も勧めています。

レシピの資料には、保存の話がありません。ここでは、厚生労働省の家庭向けの一般的な指針に従います。残ったら浅い容器に小分けにして、すばやく冷まして冷蔵します。温め直すときは75°C以上に加熱してください。保存はピストだけで行い、卵をのせたままにしないこと。再び食べるときは、新しい卵を焼いて添えます。保存できる日数は、ここでは示しません。

よくある質問

ピストになすは入りますか?

入れる版もあります。RTVEが取材した料理人は、なすを加えて、ズッキーニを最後に入れています。この記事が追っているspain.infoのレシピは、なすを使いません。

ハムなしで作れますか?

作れます。原本のレシピがハムを任意としています。ハムなしだと塩気とうま味が控えめになるので、最後に味を見て、塩を調整してください。

ラタトゥイユと同じですか?

どちらも油とトマトで野菜を調理する料理ですが、だからといって同じ料理にはなりません。ピスト・マンチェゴには固有の名前と地域があり、この版には固有の材料と火を通す順番があります。

ピーマンはどれを使えばよいですか?

原本は肉厚の青ピーマンと、赤ピーマン1個を指定しています。ふつうの緑のピーマンと赤パプリカで作れます。果肉の厚みと甘みには多少の違いが出ます。

鍋が乾いて見えたら、水を足しますか?

原本のレシピは水を足しません。まず火を弱め、それでも必要なら油を少し足してください。野菜が煮える水分は、トマトが出してくれます。

主な参考リンク

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