チーズとパセリを包み、縁を舟形に折って焼いたトルコのピデ
🌍料理トルコ料理

ピデの作り方|チーズ入りの舟形パン(ペイニルリ・ピデ)

約16分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 10

粉を準備する

手順1: 粉を準備する

小麦粉をふるい、大さじ2を打ち粉用に取り分けます。残りの粉に塩を混ぜ、中央にくぼみを作ります。

STEP 22 / 10

イーストを起こす

手順2: イーストを起こす

小さな器でドライイーストと砂糖を混ぜ、温水を加えます。これを粉のくぼみに注ぎ、周りの粉を少しかぶせて10分置きます。温水の温度は原本に書かれていません。

STEP 33 / 10

油とヨーグルトを加えてこねる

手順3: 油とヨーグルトを加えてこねる

油とヨーグルトを少しずつ加えながら混ぜます。中くらいの柔らかさになるまで、7〜8分こねます。取り分けた大さじ2の粉は作業台の打ち粉に使うもので、全部を生地に入れるわけではありません。生地が思ったより硬くても柔らかくても、大量の粉を足して調整するのは避けてください。原本の分量から離れてしまいます。

STEP 44 / 10

生地を発酵させる

手順4: 生地を発酵させる

ボウルに布やふたをかけ、暖かい場所に1時間、または生地の体積が約2倍になるまで置きます。台所の温度によって発酵の時間は変わるので、時計だけでなく膨らみ具合を見てください。

STEP 55 / 10

具を作る

手順5: 具を作る

チーズを崩し、細かく刻んだパセリを混ぜます。軽く溶いた卵を加えて合わせます。塩は足しません。原本にも塩はありません。使うまで冷蔵庫に入れておきます。

STEP 66 / 10

8等分にする

手順6: 8等分にする

具を8等分します。生地も8個に分け、それぞれ丸めます。原本には、ここで生地を休ませる工程はありません。

STEP 77 / 10

楕円にのばして具を広げる

手順7: 楕円にのばして具を広げる

取り分けておいた粉を打ち粉にして、丸めた生地を手またはめん棒で、厚さ約0.5cmの楕円にのばします。具を1回分ずつ広げ、周囲を約1cm残します。

STEP 88 / 10

縁を折って舟形にする

手順8: 縁を折って舟形にする

長い両辺を具の上に少し折り込み、真ん中にチーズが見える開いた舟形にします。口を閉じた包みにはしません。折り込みは浅く、左右そろえます。塗り卵などを使わなくても、側面が保たれやすくなります。

STEP 99 / 10

何回かに分けて焼く

手順9: 何回かに分けて焼く

オーブンを予熱します。原本は「中温のオーブン」としか書いておらず、数値の温度はありません。一般的なオーブンの温度表では、中温の範囲に160°Cから200°Cまでいくつかの温度が入ります。そこで、上下加熱・ファンなしの180°Cから始めることを提案します。これは編集部が選んだ開始点であり、原本の数値でも、唯一の換算でも、検証済みの結果でもありません。

天板に薄く油を塗り、ピデを4〜5cm間隔で並べます。家庭用の天板に8個を詰めて並べず、この間隔がとれる数ずつ、何回かに分けて焼いてください。前の回を焼いている間に、残りの生地を置きすぎて過発酵させないようにします。

原本は10分、またはきつね色になるまで焼くとしています。この約10分は、1回ごとの最初の確認時点です。8個全部の所要時間ではありません。縁と底に火が通り、中の生地が生焼けでなく、卵でまとまった具が中までしっかり熱くなるまで焼きます。生地や具の厚み、チーズの水分、オーブンの癖で時間は変わります。焼き色だけでは中心まで火が通ったことは保証できません。家庭の調理の一般的な目安として、中心を75°Cで1分以上加熱してください。

STEP 1010 / 10

熱いうちに出す

手順10: 熱いうちに出す

原本は、熱いうちに出すとしています。焼き上がった回から、順に食卓へ運んでください。

生地は粉を足して調整せず、まず7〜8分こねきってから柔らかさを判断します。取り分けた粉は、台に敷く分として使います。

具が縁にはみ出さないよう、周りの約1cmは必ず空けてください。水分の多いチーズでも、この余白があれば具が流れにくくなります。

発酵は時計より、生地の体積が約2倍になったかで見ます。台所が寒ければ時間がかかり、暖かければ早く進みます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

11品目

材料

小麦粉、ドライイースト、ヨーグルト、油、チーズ、パセリ、卵を並べたピデの材料
混ぜる前の材料。原本のレシピにあるものだけをそれぞれ分けて並べた

分量は文化観光省のレシピのとおりです。重量を先に記し、括弧内のcup・tbsp・tspは原本の表記をそのまま残しています。重量との換算差を独自に補正したり、日本の計量カップへ置き換えたりはしていません。生地と具は、それぞれ8等分します。原本はこのレシピ全量を6人分と表記していますが、1人分が何個にあたるかは書かれていません。そのため、8個という個数と6人分という表記を、どちらもそのまま載せます。

材料 分量 代替・備考
小麦粉 500 g (4 1/2 cups) 生地用。ふるい、うち大さじ2を作業台の打ち粉用に取り分ける
塩 12 g (1 tbsp) 生地用。粉に混ぜる
ドライイースト 5.5 g (3/4 tbsp) 生地用。砂糖と温水と合わせて起こす
砂糖 4 g (1 tsp) 生地用。イーストに混ぜる
温水 50 g (1/4 cup) 生地用。イーストと砂糖に加える。原本に水温の指定はない
油 110 g (1/2 cup + 1 tbsp) 生地用。原本は種類を指定していない
ヨーグルト 330 g (1 1/2 cups) 生地用。油と一緒に加えて生地をまとめる
チーズ 500g 具用。原本は種類を指定していない
パセリ 120g(2束) 具用。細かく刻む
卵 50g(1個) 具用。軽く溶いてチーズとパセリに混ぜる
天板に塗る油 適量 天板に薄く塗る分。生地の110gとは別

具には、チーズの塩気以外に塩を足しません。原本のレシピにも塩はありません。この版には、卵黄などの塗り卵も、ごまも、バターもありません。

アレルギーと食品の安全

このレシピには小麦(小麦粉)、乳(ヨーグルトとチーズ)、卵が含まれます。チーズやヨーグルトなどは、原材料表示と、同じ施設で扱う食品についての表示を確認してください。具には生の卵が入っています。表面の焼き色だけで判断せず、具が中までしっかり熱くなるまで焼いてください(作り方9を参照)。

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金色に焼けた縁と、とろりとしたチーズのピデ

細長い楕円の生地、内側へ折られた長い辺、こんがり色づいた縁。開いた真ん中には、刻んだパセリの緑が散った淡い色のチーズが溶けています。これがペイニルリ・ピデ、つまりチーズ入りのピデです。トルコ共和国文化観光省は、イースト生地で作るチーズ入りのパンとしてトルコで広く好まれ、家庭でもパン屋でも作られていると紹介しています。

このピデで守ること

ヨーグルト入りの柔らかい生地を薄い楕円にのばし、両側を折って開いた舟形に整え、縁と底に火が通り、チーズ・パセリ・卵の具が中まで熱くなるまで焼きます。具には、原本のレシピが求めるもの以外は加えません。

「ピデ」は、ひとつに決まったレシピの名前ではありません。トルコ各地で、形も具も違う焼き生地の料理がこの名前で呼ばれています。この記事ではその幅を紹介しますが、作り方として載せるのは1種類だけです。文化観光省の英語サイトに「Pitta Bread with Cheese」の題で掲載されているペイニルリ・ピデに限ります。トラブゾン風やナジッリ風のピデにはそれぞれ独自の規定があり、その具・分量・焼成温度は、下のレシピにはいっさい混ぜていません。

このレシピを基準にしたのは、材料の重さ、作り方、出来上がりの個数、人数の表記がそろっていて、家庭で作り始める出発点としてはっきりしているからです。

「トルコ風ピザ」と呼ばれることも

英語圏ではピデが「Turkish pizza」と呼ばれることがあり、最初のイメージをつかむ助けにはなります。ただし、イタリアのピザと同じ料理でも、同じ起源でもありません。


ピデとは何か:ひとつの名前、いくつもの地域の姿

ピデは、発酵させた生地に具をのせて焼く料理で、形は地域によって変わります。 文化観光省のチーズ入りピデは、その中の広く作られている一例です。地域によっては、自分たちのピデを細かく定義しているところもあります。

ピデ 資料が伝える内容 このレシピとの関係
ペイニルリ・ピデ(チーズ入り) ヨーグルトと油を加えたイースト生地。具はチーズ・パセリ・卵。縁を1cm残した楕円形。中温のオーブンで約10分 この記事のレシピ
ナジッリ・ピデシ(Nazilli Pidesi) 2020年11月18日に登録された地理的表示。ひき肉、卵とチーズ、円形でひき肉入りのナジッリ・ギュリュ、タヒニの4つの型がある。地元の生地と具の規定、長時間の発酵、薪窯焼きが特徴 地域の個性としてだけ紹介。このレシピには移していない
トラブゾン・ピデシ(Trabzon Pidesi) ひき肉と卵の版、トラブゾンのテル・チーズの版がある。紹介されている例は280°Cで10分焼き、焼いたあとにバターを塗る 地域の一例としてだけ紹介。280°Cもバターも、ここでは使わない

ナジッリのピデはナジッリ自身の規則で、トラブゾンのピデはトラブゾン自身の生地とオーブンで定義されています。どちらも「ピデ」全体を代表する定義ではありません。別々に扱っておくからこそ、下のチーズ入りピデを原本に忠実なまま作れます。

ピデは、ラフマジュンとも別の料理です。ラフマジュンは、薄い生地に細かく刻んだ肉のたねを広く塗って焼く料理で、ここではピデの一種としては扱いません。


道具

  • 粉をふるうためのざる
  • 大きめのボウル
  • イーストを起こす小さな器
  • 発酵中のボウルにかける布やふた
  • 具を混ぜるボウル
  • めん棒(なくても可。原本は手でのばしても、めん棒を使ってもよいとしています)
  • 天板
  • オーブン
  • 調理用温度計(あれば。具の中心の温度を確かめるときに使う)

日本でチーズ・油・ヨーグルトを選ぶ

原本が「チーズ」「油」「ヨーグルト」としか書いていないため、以下は手に入りやすさを考えた編集部の提案です。原本が特定のトルコの商品を指定していて、それを置き換えるという話ではありません。

チーズ。 チーズは塩気も水分も溶け方も違うので、「これが本場と同じ」と言える市販のチーズはありません。実用的なのは、塩気があって、よく溶けるチーズです。フェタのように塩気の強いチーズを使う場合も、原本どおり、具に塩は足さないでください。水分の多いチーズだと具がゆるくなることがあります。作り方7で縁を1cm空けておくのは、具を所定の位置にとどめる助けにもなります。

油。 種類の指定はありません。クセのない無香の油なら、チーズとパセリの味が引き立ちます。

ヨーグルト。 この塩味の生地には、砂糖の入っていないプレーンヨーグルトが合います。ヨーグルトは含む水分量に差があり、生地の柔らかさが変わることがあります。


食べ方:焼きたてを熱いうちに

焼き色のついたチーズ入りピデを温かいうちに食卓へ運ぶ
ピデは熱いうちに出す

文化観光省のページには、チーズ入りピデに合わせる飲み物の例として、アイランか果汁が挙がっています。これは例であって、必ずそうしなければならない組み合わせではありません。アイランを添えるなら、市販のものを使うか別に作ってください。生地に使うヨーグルト330gから分けるものではありません。

このレシピは8個できて、6人分と表記されています。1人何個と決めず、食卓の人数に合わせて取り分けてください。

残った場合の保存については、原本に案内がないため、保存期間は書きません。家庭の食品衛生の一般的な方法に従い、浅い容器に小分けして速やかに冷まし、冷蔵庫に入れてください。食べるときは、75°C以上になるまでしっかり温め直します。

うまくいかないとき

症状 考えられる原因 対処
生地が硬すぎる、柔らかすぎる ヨーグルトの水分量や、小麦粉の吸水の違い 7〜8分しっかりこねてから判断する。粉は生地へ大量に足さず、打ち粉として使う
具が生地から流れ出る 具を縁いっぱいまで広げた。水分の多いチーズを使った 縁を1cm残す。卵を増やしたり、別のチーズを足したりするのを標準的な対処にしない
焼いている間に側面が開く 折り込みが深すぎる、または不ぞろい 具の上へ浅く、左右そろえて折る。このレシピには、塗り卵も接着用の液もない
10分でも色が薄い オーブンの温度が低め。天板が混み合っている そのまま焼いて、また確認する。ピデの間が4〜5cm空いているかも見る
焼き色が早くつきすぎる オーブンが高温気味。天板の位置 最初の確認から色をよく見て、オーブンに合わせて調整する。それでも中の生地と具に火が通っているか確かめる
外は金色でも中が不安 生地や具が厚い 底と、具の下の生地を見る。色だけでは、中心が75°Cで1分以上になったとは言えない

知っておきたい地域のバリエーション

ピデで知っておきたい違いは地域ごとのもので、このレシピに手を加えるアレンジとしてではなく、背景として読むのがよいでしょう。

  • ナジッリ。 地理的表示に登録されているナジッリ・ピデシには、ひき肉、卵とチーズ、円形でひき肉入りのナジッリ・ギュリュ、タヒニの4つの型があります。定義には地元の生地と具の規定、長時間の発酵、薪窯焼きが含まれていて、家庭のオーブンのレシピで再現できると言えるものではありません。
  • トラブゾン。 ひき肉と卵の例、トラブゾンのテル・チーズの例があります。紹介されているレシピは280°Cで10分焼き、焼いたあとでバターを塗ります。この温度はトラブゾン版とその生地のためのもので、ここのチーズ入りピデのものではありません。

このレシピの中で大きな選択になるのは、チーズそのものです。チーズの塩気と溶け方が、仕上がった具の味を何より左右します。

トルコの食文化の中のピデ

文化観光省は、チーズ入りピデをトルコで好まれる一般的なイースト生地のパンとして紹介し、町のパン屋でも家庭でも作られているとしています。そうした日常的なピデのほかに、ナジッリのように自分たちのピデを正式に定義した町もあり、トラブゾンのような地域版は、地元の文化資料にも記録されています。

今回使った資料からは、ピデ全体の起源や古い歴史は確認できないので、それについては何も主張しません。資料から言えるのは、国じゅうで親しまれていて、地域や家庭によって姿が変わる料理だということです。同じ食卓の別の料理は、トルコの料理からどうぞ。

よくある質問

ピデとラフマジュンは何が違いますか?

このレシピのピデは、柔らかいイースト生地を楕円にのばし、具をのせて両側を折り、開いた舟形にしたものです。ラフマジュンは別の料理で、薄い生地に細かく刻んだ肉のたねを広く塗ります。ピデの一種ではありません。

チーズは何を使えばよいですか?

原本は「チーズ」とだけ書いていて、種類は指定していません。トルコ国外では塩気があってよく溶けるチーズが実用的ですが、これは編集部の提案であり、特定のトルコのチーズの代わりというわけではありません。塩気の強いチーズなら、具に塩を足さないでください。

オーブンは何度にすればよいですか?

原本は「中温のオーブン」としか書いておらず、数値はありません。上下加熱・ファンなしの180°Cに予熱して始めることを提案します。これは一般的なオーブンの温度表にある中温の範囲から選んだもので、レシピそのものの数値でも、検証済みの設定でもありません。各回とも約10分で様子を見て、生地と卵入りの具に中まで火が通るまで続けてください。

6人分ですか、8個ですか?

どちらも原本の数字です。生地と具は8等分し、レシピ全体は6人分と表記されています。1人分が何個にあたるかは書かれていません。

8個を一度に焼けますか?

天板に、ピデの間を4〜5cm空けて8個すべて並べられるなら焼けます。多くの家庭用の天板では、何回かに分けて焼くことになります。原本の10分は1回ごとの目安で、8個まとめての時間ではありません。待っている間の具は冷蔵庫に入れておきます。

塗り卵やごま、バターを加えてもよいですか?

この版では加えません。文化観光省のチーズ入りピデには、どれも使われていません。焼いたあとにバターを塗るのは、別の地域のレシピであるトラブゾンの例です。

主な参考リンク

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