焼きたてのスコーンを、手で割ります。先にいちごジャムを塗り、その上にクロテッドクリームをたっぷりのせて、皿の横には紅茶。ビジット・コーンウォール(Visit Cornwall)は、コーンウォールのクリームティーを、焼きたてのスコーン、コーンウォール産のクロテッドクリーム、いちごジャム、紅茶の組み合わせとして紹介しています。
この記事で焼くのは、その食卓の真ん中にいるスコーンです。バターミルクと冷たいバターで作る、プレーンな英国式のスコーンです。レシピは、ロイヤル・コレクション・トラスト(Royal Collection Trust)が公開している、ロイヤルシェフのマーク・フラナガン氏が王室の紅茶の本のために選んだものに沿っています。材料、分量、オーブンの温度、焼き時間は公開されているとおりにして、ほかの出典のレシピは混ぜていません。
イギリスのほかの料理も見たい方は、イギリスのページもご覧ください。
今回の仕込みで守りたいのは三つです。バターは冷たいまま使うこと。生地は柔らかく少しべたつく状態でまとめ、練り込まないこと。卵黄は上面にだけ塗ること。
英国のスコーンとは?紅茶と味わうプレーンな焼き菓子
果物も詰め物も入らない、オーブンで焼くプレーンな生地を丸く抜き、上面に卵黄を塗って焼く。今回作るのは、そういうスコーンです。小さなパンケーキのように焼くドロップスコーンや、生地に果物などを混ぜ込むフルーツスコーンとは、別の形になります。
スコーンのレシピは一つではありません。キング・アーサー・ベーキング(King Arthur Baking)の焼き菓子ガイドは、スコーンの生地の配合や食感はレシピの流儀によって違うと述べています。BBC Good Foodには、セルフレイジングフラワー(膨張剤入りの小麦粉)、バター、キャスターシュガー、牛乳で作る英国の定番レシピがあり、温かいうちにジャムとクロテッドクリームを添えて食べると紹介されています。今回のロイヤル・コレクション・トラストのレシピは、また別の道筋です。ベーキングパウダーを合わせるプレーンフラワー、少量の砂糖、冷たい無塩バター、全卵、バターミルクでまとめます。
今回参照した資料からは、スコーンがいつ、どこで生まれたのかは確かめられません。そのため、この記事では起源の物語は語りません。書けるのは、今のスコーンがクリームティーの一部として食べられていることと、このレシピの組み立てだけです。
道具
- 5cmの丸型(できれば側面がなめらかなもの)
- 麺棒
- ふるい
- ボウル
- 天板
- 刷毛
- ワイヤーラック
選び方と代用
粉。 レシピはプレーンフラワー、つまり膨張剤を加えていない小麦粉を指定しています。国によって小麦粉の性質は同じではないため、日本の膨張剤無添加の小麦粉を使う場合は代用になり、食感が変わることがあります。セルフレイジングフラワーは別のレシピ向けの粉です。ベーキングパウダー小さじ3はそのままに、粉だけ替えるという組み合わせは避けてください。
砂糖。 キャスターシュガーは粒の細かい砂糖で、このレシピでは未精製のものを使います。一般的なグラニュー糖でも代用できますが、未精製の砂糖と同じ風味や色にはなりません。
バターミルク。 買うときはラベルを確かめてください。牛乳に置き換えると別のレシピになります。置き換えて試した分量は、ここでは示せません。
クロテッドクリーム。 英国以外では手に入れにくいことがあります。ほかのクリームは味も脂肪分も同じではないので、手に入らなければジャムだけで食べるか、好みのクリームを別に添えてください。その場合は違う味わいになります。
うまくいかないときの見直しどころ
レシピが示す確認点は多くありません。ここでは、その確認点を見直す形でまとめます。確実に直る方法をうたうものではありません。
| 見えた状態 | 確かめること | すること |
|---|---|---|
| 生地がべたついて扱いにくい | レシピは「柔らかく少しべたつく生地」としています | 生地に粉を練り込まず、台、麺棒、型に打ち粉を薄くふって扱います |
| すり込むうちにバターがべたついた | バターが冷たいまま入ったか、すり込みが手早かったか | 次回は角切りのバターを入れる直前まで冷やし、手早く作業します |
| 膨らみ方にむらが出た | 生地を均一な2cm厚にしたか、逆さに並べたか、側面に卵黄を塗らなかったか | 均一に伸ばし、抜いた生地は逆さに置き、上面だけに塗ります |
| 約10分でもまだ色が薄い | オーブンの違い、モードの違い | 時計だけでなく色を見ながら、きつね色になるまで焼きます |
| 上面の色が濃くなりすぎた | オーブンの違い | 次回は早めに様子を見ます。約10分はあくまで目安で、保証ではありません |
アレンジと、ほかの食べ方
- 別の定番。 BBC Good Foodの定番スコーンは、セルフレイジングフラワーと牛乳で作ります。分量も作り方も別のレシピなので、作るならこのレシピと混ぜず、そちらを最初から最後まで通して作ってください。
- フルーツスコーンとドロップスコーン。 果物を混ぜ込んだスコーンや、小さなパンケーキのように焼くドロップスコーンは別の形です。このレシピはプレーンのままです。
- ジャムとクリームの順番。 コーンウォールの習わしは、ジャムが先、クリームが後です。一度その順で食べてから、好みを決めてください。
- クロテッドクリームがないとき。 手に入らなければ、ジャムだけでもティータイムの皿になります。
よくある質問
何個できますか?
ロイヤル・コレクション・トラストのレシピは、できるだけ多く抜くとだけ書いていて、個数は示していません。5cm型を使っても、生地の伸ばし方や扱い方で数が変わるため、この記事では決まった数は示しません。
ジャムとクリームはどちらが先ですか?
ビジット・コーンウォールが伝えるコーンウォールの習わしは、ジャムが先で、その上にクロテッドクリームをのせる順番です。順番は地方や好みによって違い、どちらかが英国全体の唯一の正解というわけではありません。
セルフレイジングフラワーでも作れますか?
このレシピは、プレーンフラワーとベーキングパウダーを合わせて作ります。セルフレイジングフラワーはBBC Good Foodの定番レシピなど、別のレシピで使われるもので、分量も別です。セルフレイジングフラワーに、このレシピのベーキングパウダー小さじ3を重ねる使い方はしないでください。
熱風モードのオーブンでも焼けますか?
レシピは220°Cとしていますが、オーブンのモードは指定していません。この記事では上下火で作っています。熱風モードで焼く場合は、220°Cで同じ仕上がりになるとは考えず、きつね色になったかどうかで判断してください。
どのくらい日持ちしますか?
レシピに保存期間の記載はなく、この記事でも日数は示しません。お住まいの地域の食品安全の案内に従ってください。













