焼いたなす、輪切りのゆで卵、刻みサラダ、タヒニソースとアンバをピタに詰めたサビーフ
🔪下準備45分
🔥調理45分
🌍料理イスラエル料理

サビーフの作り方|イラク系ユダヤ人の朝ごはんから生まれた、なすと卵のピタサンド

約11分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 5

なすに塩をふって水分を抜く(約30分)

手順1: なすに塩をふって水分を抜く(約30分)

なすを2.5cm厚の輪切りにし、網をのせた天板に重ならないように並べます。片面に塩小さじ1/2をふり、裏返してもう片面にも残りの塩をふります。そのまま20分〜1時間おくと、表面に水分がにじみ出てきます。

STEP 22 / 5

なすをオーブンで焼く(約40分)

手順2: なすをオーブンで焼く(約40分)

なすの表面の塩と水分をペーパータオルでふき取ります。両面に刷毛でオリーブオイルをたっぷり塗り、天板に重ならないように並べます。220°Cのオーブンで20分焼き、裏返してさらに約20分、両面がこんがりとした黄金色になり、中までとろりとやわらかくなるまで焼きます。

STEP 33 / 5

卵をゆでて輪切りにする(約15分)

手順3: 卵をゆでて輪切りにする(約15分)

なすを焼いている間に、大きなボウルに氷水を用意します。鍋に湯を中強火で沸かし、卵を穴あきお玉でそっと入れます。黄身がとろりとした半熟なら7分、かたゆでなら12分ゆでます。すぐに氷水にとって完全に冷まし、殻をむいて6mm厚ほどの輪切りにします。

STEP 44 / 5

タヒニソースを作る(約5分)

手順4: タヒニソースを作る(約5分)

ボウルにタヒニを入れ、氷水の半量を少しずつ加えながら泡立て器で混ぜます。一度ぼそぼそと固くなりますが、残りの氷水を加えて混ぜ続けると、白っぽくなめらかなクリーム状に変わります。レモン果汁と塩を加えて混ぜれば完成です。

STEP 55 / 5

刻みサラダを作り、ピタに詰める(約10分)

手順5: 刻みサラダを作り、ピタに詰める(約10分)

きゅうり、トマト、赤玉ねぎを6mm角に刻み、ボウルに入れて、好みでパセリを加えます。食べる直前にレモン果汁、オリーブオイル、塩、こしょうを加えてあえます。ピタの端を切って袋状に開き、焼きなす、ゆで卵、刻みサラダを詰め、タヒニソースとアンバをかけます。

タヒニはごまから作られているので、ごまアレルギーのある人は食べないでください。また、熱いオーブンの天板やなすを扱うときは、オーブンミトンを使いましょう。半熟卵は、体調がすぐれない人や妊娠中の人、小さな子どもには、かたゆでにしてから使うと安心です。

タヒニソースは、氷水を一度に入れると分離しやすくなります。少しずつ加えて、そのつどよく混ぜるのが、なめらかに仕上げるいちばんの近道です。固すぎるときは氷水を小さじ1ずつ足してのばしてください。

刻みサラダは、レモン果汁と油を食べる直前にあえるのがコツです。早くあえると、トマトやきゅうりから水分が出て、ピタが水っぽくなってしまいます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

なす、卵、タヒニ、レモン、きゅうり、トマト、赤玉ねぎ、パセリ、ピタ、アンバを並べたサビーフの材料

材料は、Jewish Food Societyに掲載されたタミ・シェムトヴのサビーフのレシピ(6〜8人分)をもとに、なす、卵、タヒニソース、刻みサラダの基本の組み合わせを、4人分に調整したものです。元のレシピは米国式の計量カップ(240ml)で書かれています。

4品目

焼きなすとゆで卵

材料 分量 代替・備考
なす(米なすなど大きめのもの) 1本 2.5cm厚の輪切り。日本のなすなら3〜4本
塩 小さじ1 なすの水分を抜く
オリーブオイル 適量 なすの両面にたっぷり塗る
卵 4個
4品目

タヒニソース

材料 分量 代替・備考
タヒニ(白ごまペースト) 120ml 米国式計量カップ1/2杯
氷水 80ml 2回に分けて加える
レモン 1/4個分の果汁
塩 小さじ3/4
9品目

刻みサラダと仕上げ

材料 分量 代替・備考
きゅうり 2本 6mm角に刻む
トマト 2個 6mm角に刻む
赤玉ねぎ 1/4個 6mm角に刻む
イタリアンパセリ 1/2カップ分 刻む。任意
レモン果汁 大さじ1
オリーブオイル 大さじ2
塩・こしょう 各少々
ピタ 4枚
アンバ(マンゴーのソース) 適量 市販品。輸入食材店や通販で

タヒニは、白ごまをすりつぶしたペーストで、中東の料理に欠かせない調味料です。日本の練りごまよりも焙煎が浅く、さらりとした香りがあります。アンバは、マンゴーを漬けて作るソースで、カレーのようなスパイスの香りと酸味があります。アンバの酸味が、なすとタヒニのこくを引き締めます。手に入らないときは省いても作れますが、サビーフらしさはぐっと増します。

コツ

日本のなすで作るときは、縦に1cm厚に切ると、ピタに詰めやすくなります。どちらの切り方でも、塩をふって水分を抜くひと手間で、焼いたときに油を吸いすぎず、とろりとした食感になります。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

屋台のカウンターの上に、具を入れたボウルがずらりと並んでいます。こんがり焼いたなす、輪切りのゆで卵、細かく刻んだきゅうりとトマト。店主がピタの袋をひらき、手早く具を詰めて、白いタヒニソースと黄色いマンゴーのソースをたっぷりかけてくれます。ずっしり重いピタにかぶりつくと、とろりとしたなすとタヒニのこく、マンゴーの酸味が一度に広がる。サビーフ(sabich)は、イスラエルの屋台で親しまれている、なすと卵のピタサンドです。

安息日の朝ごはんが、ピタに収まった

イラク系ユダヤ人の家庭で、安息日の朝に焼いたなすやゆで卵、サラダを並べた食卓

サビーフのもとになったのは、イラクのユダヤ人家庭の安息日(シャバット)の朝ごはんです。ユダヤ教の安息日には火を使った調理を控えるため、室温のままで食べられる料理が食卓に並びました。ユダヤ文化を伝えるサイトMy Jewish Learningの料理コラム「The Nosher」で、ジョエル・ハーバーは、イラクのユダヤ人が土曜日の朝にこうした料理をビュッフェのように並べて食べていたと書いています。

1950年代を中心に、イラクのユダヤ人の多くがイスラエルへ移り住むと、別々の皿に並んでいた朝ごはんの料理が、ピタの中にまとめて詰められるようになりました。こうして、気軽に食べられるサンドイッチが生まれたのです。ハーバーはサビーフを、イスラエルでもっとも人気のある屋台料理の一つとして紹介しています。

豆知識

サビーフという名前の由来には、いくつかの説があります。よく知られているのは、テルアビブ近郊の町ラマト・ガンで、サビーフというあだ名の男性がこれを屋台で売り出した、という話です。一方でハーバーは、アラビア語で「朝」を意味する言葉から来ているという説のほうが、イラクのユダヤ人がこれを朝に食べていたことから、もっともらしいと書いています。

ラマト・ガンのバス停から

テルアビブ近郊の町の屋台で、ピタにサビーフの具を詰めて手渡す様子

ユダヤの食文化を記録している米国の団体Jewish Food Societyには、自分の父親の名前がまさにサビーフだった、というタミ・シェムトヴの話が載っています。彼女の父はイラクから移り住んだ人で、サビーフという名前は、イラクのユダヤ人の言葉で「夜明け」「最初の光」を意味するのだそうです。

同じ記事は、この料理がイスラエルを代表する一品になったのは、ラマト・ガンのバス路線の終点にあった屋台で、イラクから移り住んだサビーフ・ツヴィ・ハラビという人がバスの運転手たちに売ったのが始まりだと伝えています。屋台が始まった年については、この記事は1980年代としていますが、もっと早い時期とする資料もあり、はっきりとはわかっていません。確かなのは、イラクの家庭の朝の味が、イスラエルの街角で手に持って食べる屋台の味へと姿を変えたことです。


具を並べて、自分で詰める

焼きなす、ゆで卵、刻みサラダ、ゆでたじゃがいも、かぶの漬物、タヒニソースとアンバを器に分けて並べた食卓
具を器に分けて並べ、食べる人が自分でピタに詰める

シェムトヴのレシピでは、具をそれぞれ別の器に盛り、なすとピタを大皿にのせ、タヒニソースとアンバ、パセリも器に入れて並べます。そして、食べる人が自分でサンドイッチを組み立てるのです。家族や友人と囲む食卓なら、この出し方がいちばん楽しいでしょう。同じレシピには、ゆでたじゃがいもの輪切りや、ビーツで色づけしたかぶの漬物も添えられています。

中東のピタサンドを食べ比べるなら、ひよこ豆のコロッケをピタに詰めるファラフェルもおすすめです。卵料理が好きなら、トマトとピーマンのソースで卵を煮るシャクシュカもあわせてどうぞ。

よくある質問

焼きなすとタヒニソースを別々の保存容器に入れて冷蔵しているところ

なすは揚げないのですか?

屋台では揚げたなすが使われることも多いのですが、このレシピのもとにしたJewish Food Societyのレシピは、オリーブオイルを塗ってオーブンで焼く作り方です。揚げるよりも油の量が少なく、家庭で一度にたくさん作れます。

アンバがない場合はどうしますか?

アンバなしでも作れます。その場合は、タヒニソースのレモン果汁を少し多めにしたり、刻みサラダの酸味を強めにしたりすると、味が単調になりません。

作り置きはできますか?

焼きなすとタヒニソースは、別々の保存容器に入れて冷蔵し、早めに使いきってください。サビーフはもともと室温で食べられる料理なので、食べる少し前に冷蔵庫から出しておくと、なすの香りが戻ります。刻みサラダは、食べる直前に作るのがおすすめです。

卵は半熟とかたゆで、どちらがいいですか?

どちらでもかまいません。Jewish Food Societyのレシピでは、とろりとした半熟なら7分、かたゆでなら12分ゆでるとされています。半熟はタヒニソースとからんでこくが増し、かたゆでは輪切りにしやすく、ピタに詰めやすくなります。

主な参考リンク

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