かぼちゃを、サフランとカルダモンを入れた水でやわらかく煮ます。それをカラメルにした砂糖の鍋に合わせ、仕上げにローズウォーターで香りを立て、炒った小麦粉とギーでまとめると、温かい甘いプディングになります。最後に刻んだピスタチオを少し散らして、できあがりです。
アシーダ・ボバル:温かいかぼちゃと炒り粉、サフランの香り
中心はかぼちゃです。炒った小麦粉がまとめ、ギーがコクを足し、サフラン、カルダモン、ローズウォーターが香りを重ねます。
これはアシーダ・ボバル(عصيدة البوبر)で、Gulf NewsはUAEのかぼちゃのプディングとして紹介しています。このページのレシピは、Gulf Newsに掲載された、ジュメイラ・ビーチ・ホテルのスペシャリティ・シェフ、ファトマ・アブドゥラ・イブラヒム・アル・アジュミ氏の作り方をもとにしています。UAEのほかの料理は国のページでも紹介しています。
この記事のために試作はしていないため、当編集部で測った仕上がり量や所要時間はありません。Gulf Newsは4〜6人分、準備20分、加熱45分と掲載しています。これは掲載されている数字であり、当編集部が確かめた結果ではありません。
ひとつの名前、いくつもの料理:UAEのかぼちゃのアシーダ
アシーダ・ボバルは、assidat al-boubarとも表記されます。この記事で扱うのはUAEのかぼちゃ版だけで、アシーダと呼ばれる料理すべてではありません。
アラブ世界のほかの地域では、アシーダは小麦粉と水を練った生地状の料理を指すことがあります。インドネシアのkue asidaやチュニジアのassida zgougouも名前の一部は同じですが、材料も形も違います。ここではそれぞれ別の料理として扱い、優劣をつけたり、共通の起源にたどったりはしません。この料理の名前の歴史や語源についても確かな根拠は見つかっていないため、触れません。
UAEの中でも作り方は一通りではありません。Emarat Al Youmには、ジュメイラ・ザビール・サライ・ドバイのシェフ、ムサッバハ・アル・カアビ氏による別のかぼちゃのアシーダが載っています。かぼちゃ300g、小麦粉100g、砂糖150g、ギー20mlで、かぼちゃはゆでたあとに水気を切り、最後に15分やさしく加熱します。配合が違うので、その数字はこの後のレシピには混ぜていません。
ギーとスパイス、ローズウォーターが香りをつくる
それぞれの材料には役割があります。かぼちゃが本体で、砂糖が甘みとカラメルを担います。炒った小麦粉がまとめ、ギーがコクを足し、サフラン、カルダモン、ローズウォーターが香りを受け持ちます。
隣り合うUAEの甘いお菓子、ハビース(khabees)について、Abu Dhabi Cultureは、小麦粉を土台にギー、カルダモン、サフラン、ローズウォーターで風味をつけた料理と説明しています。アシーダそのものの裏付けではありませんが、こうした香りの組み合わせと、炒った小麦粉の食感がUAEの伝統的な料理になじみ深いことはうかがえます。
UAE政府の食文化の紹介は、デーツとデーツシロップ(dibs)が、輸入されたスパイスや米とともにエミラティの食文化で続いてきた位置を占めると述べています。ただし、このレシピにデーツシロップは入らないので、甘味料としては加えません。
このレシピのどこがシェフのもので、どこが編集部のものか
材料、分量、作る順序は、Gulf Newsのレシピによります。その手順には「Blend the mixture to make a smooth puree.」とあり、煮汁をどうするかは別に書かれていません。そこで「the mixture」を、鍋の中身すべて、つまり煮汁も含むと読みました。
かぼちゃの竹串での確かめ方、カラメルの薄い琥珀色という目安、カラメルへのピューレの慎重な加え方は、編集部の目安です。粉の焦げやだまを防ぐ提案も同じです。
アシーダ・ボバルの材料

| --- | ---: | --- | | かぼちゃ(種と皮を除く) | 200 g | プディングの本体で、自然な甘みを担う | | 水 | 300 ml | かぼちゃを煮る分。ピューレに残す | | サフラン | 0.5 g | 香りと色 | | カルダモンパウダー | ひとつまみ | 香り | | 砂糖 | 160 g | 甘みとカラメル | | ローズウォーター(食用) | 小さじ2 | 終盤に加える香り | | 小麦粉 | 大さじ3 | 炒ってから、まとめてとろみをつけるのに使う | | ギー | 大さじ4 | コク | | ピスタチオ(砕いたもの) | 20 g | 飾り用。好きな量でよい |
この料理には、小麦、乳(ギー)、ピスタチオが含まれます。これらにアレルギーがある場合は使わないか、安全な別の料理を選んでください。ピスタチオを抜いても、ほかの材料からの混入の可能性は消えないので、別に確認してください。
道具
- 包丁とまな板
- かぼちゃを煮る片手鍋
- かぼちゃの火の通りを確かめる竹串
- ピューレ用のブレンダーまたはハンドブレンダー
- カラメル用の深鍋
- 柄の長いへら
- 小麦粉を炒る乾いたフライパン
- 目の細かいざる
作り方
かぼちゃを煮てピューレにし、別鍋のカラメルと合わせてから、炒った粉とギーで仕上げる順に進めます。
熱い砂糖に水分の多いピューレが触れると、はねることがあります。手順5では、深鍋、弱火、柄の長いへら、温めたピューレを少しずつ加える、という方法をとります。これは編集部の安全上の注意で、試作はしていません。顔や手を鍋から十分に離してください。
種と皮を除いたかぼちゃ200gを、煮やすい大きさに切ります。

- サフランとカルダモンで煮る
片手鍋にかぼちゃ、水300ml、サフラン0.5g、カルダモンパウダーひとつまみを入れます。かぼちゃがやわらかくなり、竹串がすっと通るまで煮ます。

- なめらかなピューレにする
鍋の中身を煮汁ごと、なめらかになるまでピューレにします。中身は熱いので気をつけてください。手順5に使うまで、ピューレは温かく保ちます。

- 砂糖をカラメルにする
別の深鍋で砂糖160gを溶かし、薄い琥珀色になるまで加熱します。

- ピューレを加えて煮る
火は弱火のまま、鍋から離れて立ちます。柄の長いへらを使い、温めたピューレを数回に分けて少しずつ加え、そのつど混ぜます。冷たいまま、または一度に加えてはいけません。ピューレをすべて入れたら、弱火で20分煮ます。

- ローズウォーターを加える
煮たかぼちゃの鍋にローズウォーター小さじ2を加えて混ぜます。

- 小麦粉を炒ってこす
別の乾いたフライパンに小麦粉大さじ3を入れます。弱火で絶えず混ぜ、均一な薄茶色になるまで炒ります。色だけでなく香りも見てください。炒れたら目の細かいざるでこします。焦げたら捨て、やり直します。

- 火から外して仕上げる
かぼちゃの鍋を火から下ろします。ギー大さじ4と炒った粉を、粉は数回に分けて加え、だまがなくなるまで混ぜます。

- 温かいうちに盛る
温かいうちに器に盛ります。ピスタチオは好きな量を散らします。

粉の焦げ、だま、ゆるい鍋:失敗を防ぐ
以下は編集部の提案で、試作はしていません。
| 問題 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 粉が焦げ臭い、または苦い | 火が強い、または混ぜ足りない | 捨てて、新しい粉をもっと弱い火で、絶えず混ぜながら炒り直す |
| 炒った粉にむらがある | 加熱が不均一 | 混ぜ続け、香りと均一な薄茶色で判断する |
| プディングにだまができる | 粉を一度に入れた、またはふるわなかった | 粉をふるい、数回に分けて加え、火から外して混ぜる |
| カラメルがはねる | ピューレを入れるのが速い、または冷たい | 火を弱め、鍋から離れて、温めたピューレをもっと少しずつ加える |
| ピューレがゆるく見える | 煮汁をすべて含んでいる | この段階ではそのとおり。弱火20分の煮込みと炒った粉でとろみがつく |
| 鍋底が焦げつきそう | 煮込み中の火が強い | 火を弱めて混ぜる |
ギー、サフラン、ローズウォーター、かぼちゃの選び方と置き換え
下の変更はいずれもシェフの配合から離れるので、アレンジとして扱ってください。
| 変更 | 起こること | 気をつけること |
|---|---|---|
| ギーの代わりに無塩バター | 乳の風味が前に出る | 香りと水分量がギーと違い、乳も含む |
| サフランを省く | 簡素な仕上がりになる | 色も香りも変わる。ターメリックは同等ではない |
| ローズウォーターを減らす | 花の香りが控えめになる | どちらの場合も食用のものを選ぶ |
| ピスタチオの代わりに別のトッピング | 仕上がりが変わる | 使うもののアレルゲンを確認する |
| 別の冬かぼちゃ | かぼちゃの土台が変わる | 水分量が違うので結果が変わり、調整が必要なことがある |
家族の食卓とラマダンの温かい甘いもの
Gulf Newsは、このプディングを温かく出すとしています。Emarat Al Youmでは、アル・カアビ氏が、かぼちゃのアシーダを家族や人が集まる場のための、湾岸・エミラティの家庭の甘いものとして紹介しています。午後のコーヒーのお供、朝食、ラマダン中のスフール(夜明け前の食事)にもよいと提案しています。これは一人のシェフの食べ方の提案であり、すべての家庭に共通する習慣ではありません。
よくある質問
アシーダ・ボバルはどんな料理ですか?
かぼちゃ、砂糖、炒った小麦粉、ギーで作るUAEの甘いプディングで、サフラン、カルダモン、ローズウォーターの香りをつけ、温かくいただきます。
アシーダと呼ばれるほかの料理とはどう違いますか?
名前は地域や材料によって違う料理を指します。小麦粉と水を練った生地状のものもあれば、インドネシアのkue asidaやチュニジアのassida zgougouのように、さらに別の料理もあります。この記事で扱うのは、UAEのかぼちゃ版だけです。
ピューレにする前にかぼちゃの水気を切りますか?
このレシピでは切りません。Gulf Newsは「blend the mixture」としており、これを煮汁も含む鍋の中身と読みました。Emarat Al Youmのものを含め、水気を切る版もありますが、それは別の配合です。
どんなかぼちゃを使えばよいですか?
Gulf Newsのレシピはただ「pumpkin」とだけ書き、品種は示していないので、ここでも指定しません。種類によって水分量が違いますが、それが仕上がりにどう影響するかは試していません。
砂糖を減らせますか?
砂糖はカラメルにもなるため、シェフの160gのままにしています。減らした配合は試していません。
どのくらいの固さに仕上げればよいですか?
レシピには仕上がりの見た目の基準が書かれておらず、編集部も基準を決められるほど調理していません。写真は厚みのあるスプーンですくえるプディングですが、検証済みの基準ではなく、おおよそのイメージとして見てください。
ギーが手に入らないときは?
無塩バターが編集部の代替案です。乳の風味が前に出て、ギーの澄んだ香りはなくなり、乳も含みます。
作り置きや保存はできますか?
Gulf Newsのレシピには保存や温め直しの案内がなく、編集部も試していないため、日持ちの目安はお伝えできません。温かいうちに食べるレシピです。





