半月形に焼き上げたコーン生地のケサディーヤが2つ。切り口からとろけたオアハカチーズが見える
🌍ジャンルメキシコ料理

ケサディーヤの作り方|コーン生地でオアハカチーズを包んで焼くメキシコの軽食

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 7

生地を作ってこねる

手順1: 生地を作ってこねる

ボウルにマサ粉と塩を入れて混ぜ、水を加えます。手を湿らせ、全体が一つのまとまりになるまでこねます。作業中に乾かないよう、湿らせた布を手元に用意しておきます。

押したときにひび割れるようなら、ほんの少しずつ水を練り込みます。

STEP 22 / 7

12個の球に分ける

手順2: 12個の球に分ける

生地を12等分して、それぞれ丸めます。1個ずつ見た目で同じ大きさにそろえてください。残りを成形する間は、湿らせた布をかけておきます。

STEP 33 / 7

直径4½インチ(約11cm)の円に押す

手順3: 直径4½インチ(約11cm)の円に押す

生地の球をプラスチックシート2枚で挟み、直径4½インチの円になるまで押します。プレスがなければ、鍋の平らな底で押してください。薄すぎると折るときに破れやすいので、縁を持ち上げても裂けないかどうかを目で確かめます。

STEP 44 / 7

チーズを置いて半月形に折る

手順4: チーズを置いて半月形に折る

円がまだ生のうちに、中央寄りにチーズを置きます。ハラペーニョを入れるなら、数切れ重ねます。縁にはかけず、半月形に折って、縁を押さえて閉じます。チーズが多いと閉じにくく、焼いているときに漏れやすくなるので、最初は控えめに入れてください。

STEP 55 / 7

軽く油を引いたコマルを中火で熱して並べる

手順5: 軽く油を引いたコマルを中火で熱して並べる

コマル、鉄板、または鋳鉄のフライパンを中火で熱し、表面に油を薄く塗ります。ケサディーヤを、重ならないように入るだけ並べます。片面に、香ばしい焼き色がつき始めます。

STEP 66 / 7

一度だけ返して、チーズが溶けるまで焼く

手順6: 一度だけ返して、チーズが溶けるまで焼く

一度だけ返し、両面に焼き色がついて、中のチーズが溶けるまで焼きます。目安は1回に焼く分で合計約6分です。鍋の厚みやコンロの火力で変わるので、チーズがやわらかくなる前に外側が濃く色づくようなら、火を弱めてください。残りも同じように焼きます。

STEP 77 / 7

熱いうちにサルサを添えて食べる

手順7: 熱いうちにサルサを添えて食べる

熱いうちに、サルサは別の器に入れて添えます。コーンとチーズの味が真ん中に残ります。好みでワカモレを添えてもかまいません。

生地はいつも湿った布の下に置いておきます。表面が乾くと、押したときや折ったときに縁が割れやすくなります。

返すのは一度だけです。何度もひっくり返すより、片面にしっかり焼き色をつけてから返すほうが、香ばしさがきれいに出ます。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

マサ粉、塩、水、細く裂いたオアハカチーズを分けて並べ、酢漬けハラペーニョ、コマルに塗る油、添えるサルサも置いた材料
生地の材料、中身、添えるサルサは最初から分けておく

12個分で、1個ずつ直径4½インチ(約11cm)に押し広げます。所要時間は合計30分、うち準備が15分ですが、実際にはフライパンに一度に何個入るかで変わります。

3品目

生地

材料 分量 代替・備考
マサ粉(masa harina) 1½カップ ニシュタマル化したトウモロコシの粉で、水を加えると生地になる。コーンミールとは別物
塩 ¼小さじ 生地の味つけ
水 1カップ 生地をまとめる
2品目

中に入れるもの

材料 分量 代替・備考
オアハカチーズ(quesillo)またはケサディーヤ用チーズ 6オンス 細く裂くか薄切りにする
酢漬けハラペーニョ(jalapeños en escabeche) 3本(なくてもよい) 種を除いて細切り。辛みと酢の酸味が加わる
2品目

焼くとき・食べるとき

材料 分量 代替・備考
植物油 薄く塗る程度 生地には混ぜず、焼く面に塗る
サルサ(ピコ・デ・ガヨやサルシータ) 指定なし(なくてもよい) 別皿で添える。好みの市販サルサでかまいません
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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

メキシコの首都メキシコシティ、ローマ・ノルテ地区に、「ケサディーヤス・エレニータ」という屋台があります。2024年のEL PAÍS México(エル・パイス・メヒコ)の記事は、その鉄板(コマル)の前の仕事ぶりを追っています。マサ(コーン生地)を丸め、金属のプレスで平らにして熱い鉄板へ運ぶ。その間にも客は「花で」「チーズで」「赤いサルサで」と、中に入れたいものを声に出します。記事が描くのは、地震や街の変化をくぐり抜けて店を続けてきた店主と、この一軒の屋台です。メキシコ全土のケサディーヤを代表する姿ではありませんが、手を動かしながら注文を受ける日常の軽食だということは、よく伝わってきます。

ケサディーヤの「チーズ入り」は、地域で意味が変わる

このケサディーヤで大切にする3つ

焼いたコーン生地の香ばしさ、具を包んで食べやすい半月形、溶けたチーズの塩気と伸び。このレシピの工夫はすべて、この3つのためにあります。

この記事で作るのは、マサ粉・塩・水で作った生地を小さな円に押し、生のうちにオアハカチーズ(quesillo/ケシージョ)を包んで半月形に折り、軽く油を引いたコマルで焼くケサディーヤです。レシピはGoya Foodsが公開しているものに沿っています。焼き上がった小麦粉のトルティーヤ2枚でチーズを挟む作り方ではありません。生地は具を包む時点ではまだ生で、チーズと一緒に火が通ります。

そもそも「ケサディーヤ」が何を指すかは、土地によって違います。Larousse Cocina(ラルース・コシーナ)の『メキシコ美食百科事典』は、同じ名前でも地域ごとに形や具が異なると説明しています。中央部ではケシージョがよく使われ、メキシコシティではコマルで焼くものも揚げるものもあり、肉、きのこ、花、豆などさまざまな具が入ります。2014年のEl Informador(エル・インフォルマドール)の特集は、ハリスコ周辺では「ケサディーヤにはチーズが入っているもの」と受け取られるのに対し、メキシコシティやメキシコ州では具のほうが主役で、チーズ入りなら「con queso(チーズ入り)」とわざわざ頼むことが多い、という違いを紹介しています。どちらも、その地域の人が全員従う決まりではなく、地域の事典や記事による説明です。「ケサディーヤ=必ずチーズ入り」とは限らないという幅を頭に置いたうえで、この記事ではそのひとつ、チーズ入りでコマル焼きの版を家庭で再現します。

呼び名と綴り

ケサディーヤは quesadilla(複数形は quesadillas)。チーズは queso Oaxaca(オアハカチーズ)、別名 quesillo です。コマル(comal)はトルティーヤを焼く平らな鉄板で、ケサディーヤは「antojito」と呼ばれるメキシコの軽食の仲間に入ります。


道具

  • ボウル
  • トルティーヤプレス、または平らな底の鍋と食品用のプラスチックシート2枚
  • 湿らせた清潔な布
  • コマル、鉄板、または鋳鉄のフライパン

トルティーヤプレスは便利ですが、必須ではありません。鍋の平らな底で生地を押す方法もあります。

マサ粉とチーズの選び方

マサ粉(masa harina)は、ニシュタマル化したトウモロコシから作った粉で、だからこそしなやかな生地になります。コーンミール、ポレンタ粉、ふつうのとうもろこし粉では同じようにまとまらないので、パッケージの「masa harina」の表記を目印に探してください。

オアハカチーズ(quesillo)は、細く裂けて、やわらかく伸びながら溶けるチーズです。これかケサディーヤ用チーズを使います。どちらも手に入らないときは、低水分のモッツァレラが溶け方の近い代用になります。ただし、塩気も伸びも風味もケシージョと同じではありません。同等品ではなく、あくまで手に入りやすい代わりとして使ってください。

アレルギーと表示の確認

このレシピには乳(チーズ)とトウモロコシが入ります。マサ粉、酢漬けハラペーニョ、サルサは、それぞれの原材料表示でアレルゲンなどを確認してください。


うまくいかないときの直し方

もとのレシピには補正の分量が書かれていません。以下は実用的な提案なので、少しずつ調整してください。一度に大きく足すと、レシピそのものが変わってしまいます。

状態 考えられる原因 直し方
押したり折ったりすると生地が割れる 生地が乾いているかもしれない 水をほんの少しずつ練り込む。球は湿った布の下に置いておく
手やプレスにくっつく 生地が水っぽいかもしれない ごく少量のマサ粉を練り込む。たくさん足すとレシピが変わる
折るときに円が破れる 薄く押しすぎた 少し弱めに押し、縁を持ち上げても裂けない厚みにする
チーズが漏れる 具が多い、または縁に近い チーズを減らし、縁をあけて閉じる
外側だけ焦げて中が冷たい 火が強すぎる 火を弱め、約6分より少し長めに焼く。色とチーズのやわらかさで判断する

保存と温め直し

もとのレシピに保存の指示はありません。食べる人数分だけ焼いて、焼きたてを食べるのがいちばんです。残った分は、チーズなど各材料の表示と、ふだんの冷蔵の扱いに従ってください。温め直すときは、乾いたフライパンで表面を温めると、外側がもとに戻りやすくなります。ただし、焼きたてと全く同じ食感にはなりません。

アレンジ

  • チーズだけで: ハラペーニョを抜いて、チーズの味を主役にします。もとのレシピでもハラペーニョは任意です。
  • 酢漬けハラペーニョを入れる: もとのレシピにあるとおり、辛みと酢の酸味が加わります。
  • 本物のケシージョで: オアハカチーズが手に入ったら、細く裂いて入れると、糸を引いて溶ける持ち味が生きます。
  • 低水分モッツァレラで: 日本で手に入れやすい代用です。もとのレシピにはなく、塩気や風味は違います。
  • 市販のコーントルティーヤで: 焼いてある生地に具を挟んで焼く手軽な方法です。生の生地を包むこの記事の作り方とは工程も食感も違います。

メキシコのケサディーヤにある幅

この記事が追ったのは、チーズ入りでコマル焼きの一版です。Larousse Cocinaの事典は、この料理の幅の広さを記録しています。中央部ではケシージョを使い、メキシコシティではコマル焼きも揚げたものもあり、具は肉からきのこ、花、豆まで広がります。オアハカなど、ほかの地域の例も載っています。チーズが本来の主な具だったと説明したうえで、いまは多様な具があるとも書かれています。

El Informadorの2014年の特集は、ハリスコとメキシコシティ・メキシコ州での受け取り方の違いに加えて、コーンと小麦のトルティーヤ、揚げたものとコマルで焼いたものにも触れています。名前の由来については、まだ議論があるとしているので、この記事でも決めつけず、そのままにしておきます。二つの資料を並べると、「ケサディーヤにチーズは入るのか」という問いに、ひとつの正解があるわけではなく、地域によって答えが変わることが見えてきます。

ローマ・ノルテのエレニータの屋台は、その日常の側を見せてくれます。注文を受けてからマサを押し、コマルは休まず、客が具を選ぶ。このレシピのチーズ入りの半月形は、その広い幅の中の一点にあたります。

よくある質問

ケサディーヤには必ずチーズが入りますか?

いいえ。地域や、屋台・家庭によって違います。Larousse CocinaもEl Informadorも、チーズ以外の具が入るものや、「チーズ入りで」と頼む土地があることを伝えています。このレシピは、チーズを包んだ版です。

小麦粉のトルティーヤでも作れますか?

それも作り方のひとつですが、別のタイプです。このレシピは、生のコーン生地に具を包んで折って焼く版です。

オアハカチーズが手に入らないときは?

低水分のモッツァレラが現実的な代用です。ただしもとのレシピにはなく、風味、塩気、伸びはケシージョとは違います。

トルティーヤプレスは必要ですか?

必要ではありません。もとのレシピでは、プラスチックシートの間で、鍋の平らな底を使って押す方法も示されています。

作り置きはできますか?

もとのレシピに保存の指示はありません。材料の表示とふだんの冷蔵の扱いに従い、食べる分だけ焼いて焼きたてで食べてください。

主な参考リンク

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