鋳鉄スキレットで焼いた南部風コーンブレッドを、焼き色のついた一切れとともに木の台に置いたところ
🌍ジャンルアメリカ南部料理

アメリカ南部風スキレット・コーンブレッドの作り方|砂糖なし、熱いベーコン脂で焼く

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 6

スキレットとベーコン脂をオーブンと一緒に温める

手順1: スキレットとベーコン脂をオーブンと一緒に温める

直径約23〜25cm(9〜10インチ)のスキレットにベーコン脂50g全量を入れます。オーブンは450°F(約232°C)で、家庭用では230°Cを設定の目安にします。オーブンの予熱中に、スキレットを入れて一緒に温めます。表示温度と実際の温度がずれやすいオーブンなら、きちんと温度に達したかを確かめてください。脂は溶けて熱くなればよく、煙が出るまで熱さないようにします。

STEP 22 / 6

粉類を泡立て器で均一に混ぜる

手順2: 粉類を泡立て器で均一に混ぜる

ボウルにコーンミール、小麦粉、ベーキングパウダー、重曹、塩を入れ、膨張剤と塩がむらなく行き渡るまで泡立て器で混ぜます。重曹は先にバターミルクへ混ぜず、粉類と合わせておきます。反応が計量カップの中ではなく、生地の中で始まるようにするためです。

STEP 33 / 6

卵とバターミルクを混ぜ、粉に加えて短く混ぜる

手順3: 卵とバターミルクを混ぜ、粉に加えて短く混ぜる

別のボウルで卵とバターミルクを泡立て器で混ぜます。これを粉類に注ぎ、ゴムべらでそっと混ぜます。全体がまとまったところで止め、粉気がほとんど消えかけるくらいで十分です。なめらかになるまで混ぜないでください。クイックブレッドの生地は混ぜすぎると、焼き上がりが重くむらのある食感になります。

STEP 44 / 6

熱い脂に生地を流し入れる

手順4: 熱い脂に生地を流し入れる

乾いた鍋つかみを使い、熱いスキレットをオーブンから慎重に出して、耐熱の台に置きます。すぐに生地を流し入れます。縁がじゅっと鳴るのは正常です。熱い脂は跳ねるので、顔や素手を近づけないでください。取っ手も鍋と同じ温度です。

STEP 55 / 6

焼いて、焼き上がりを確かめる

手順5: 焼いて、焼き上がりを確かめる

スキレットをオーブンに戻して焼きます。焼き時間は約25分が目安です。オーブンや鍋によって差があるので、少し早めに確認を始めてください。焼き上がりの目安は、表面全体にこんがり焼き色がつき、中央が揺れずに固まっていて、中央近くに刺した竹串に濡れた生地がつかないことです。色だけで判断せず、必ず中央も確かめます。

STEP 66 / 6

少し休ませてから切る

手順6: 少し休ませてから切る

切る前に短く休ませます。目安は約5分です。焼きたてのコーンブレッドは崩れやすく、少し置くときれいなくさび形に切りやすくなります。休ませる間も、スキレットには鍋つかみを使ってください。台に取り出して、くさび形に切り、温かいうちに食べます。

生地をなめらかに仕上げようとしないこと。少しざらつきが残るうちにやめるのが、軽い食感への近道です。脂は煙が出るまで熱さず、熱い鍋と脂の跳ねに注意してください。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

8品目

買い出しの前に

スキレット1枚分です。副菜なら、6つのくさび形に切るくらいが目安です。膨張剤と塩は小さじで量ります。

材料 分量 代替・備考
全粒の黄色いコーンミール 245g とうもろこしの香りと食感のもと。コーンスターチは不可。細挽きは均一、粗挽きは歯ごたえが強い
オールパーパスフラワー(all-purpose flour) 60g 粗いコーンミールをまとめる少量。強力粉には替えない
ベーキングパウダー 小さじ1/2 新しいものを使う。開封から時間がたつと膨らみが弱くなる
重曹 小さじ1/2 バターミルクの酸と反応する。ベーキングパウダーで代用しない
食卓塩 小さじ1/4 粒の大きさが違う塩を使うときは、焼き上がりの味を見て次回調整する
卵 大1個 生地のつなぎ。常温にすると混ざりやすい
培養バターミルク(cultured buttermilk) 340g 酸味、水分、重曹に必要な酸。代用はFAQを確認
ベーコン脂 50g 全量をスキレットに入れてオーブンで熱す。生地には入れない

ここに挙げた代替は、風味をひとつ別のものに替える選択で、同じパンを再現するものではありません。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

道具

器具 備考
鋳鉄スキレット(直径約23〜25cm、9〜10インチ) 同じくらいの大きさでオーブン対応の厚手金属製の鍋でも作れるが、底の焼き色は変わる
ボウル2つ 粉類用と、卵とバターミルク用
泡立て器とゴムべら 泡立て器は粉類を混ぜる用、ゴムべらは短く混ぜる用
乾いた鍋つかみ、または厚手の乾いた布 スキレットも脂もとても熱い
竹串またはケーキテスター 中央の確認用
オーブン温度計(あれば) オーブンの温度が高め・低めに出る場合に役立つ

鋳鉄以外を使うときは、メーカーの使用条件を確認してください。予熱の間に脂がかなり高温になるので、樹脂部品のある鍋や、この使い方に対応していないガラス製品は向きません。

アレルギーと衛生の注意

このパンは卵、小麦、乳(バターミルク)を含みます。ベーコン脂をバターに替えると、乳製品がさらに増えます。重いアレルギーがある場合は、共用の器具や製造ラインも含めて表示を確認してください。生地には生卵と生の粉が入っているので、生のまま味見しないでください。中央が固まるまでしっかり焼きます。

生地が熱い脂に触れた瞬間、スキレットの縁がじゅっと鳴ります。オーブンの中では、その脂が底と側面をカリッと焼き上げ、切ってみると中には粗い黄色のコーンミールの断面が現れます。南部の料理書き手シェリ・キャッスルが King Arthur Baking に寄せたスキレット・コーンブレッドは、砂糖なしで、全粒のコーンミールに少量の小麦粉、バターミルク、ベーコン脂を合わせたものです。

このスキレットで守りたいこと

砂糖は入れません。コーンミールの粒を舌で感じる生地にして、生地を入れる前に鍋で熱した脂で底を焼き色よくします。短く混ぜ、熱いスキレットに流し、中央が固まるまで焼く。これだけです。

「コーンブレッドは甘いものなのか」と迷う人は多いと思います。答えはひとつではありません。アメリカのコーンブレッドは、砂糖の量、粉の挽き方、型、さらには焼くのか揚げるのかまで、レシピによってさまざまです。この記事のレシピは、おかずの横に置くことを想定した砂糖なしの南部風スキレット版という、ひとつの解釈に沿っています。アメリカ全土、あるいは南部全体の統一レシピではありません。甘いコーンブレッドも間違いではなく、別のスタイルです。

このレシピは、砂糖なしの南部風スキレット版

シェリ・キャッスルのスキレット・コーンブレッドは、砂糖を使わず、鋳鉄スキレットで熱したベーコン脂に頼ります。土台は全粒の黄色いコーンミールで、粗い粉をまとめるためにオールパーパスフラワー(all-purpose flour)を少しだけ加えます。バターミルクについては、作者自身がこのパンの風味に欠かせないものだと述べています。

この組み合わせが、パンの性格を決めます。コーンミールが香りと食感を担い、バターミルクが酸味を足して重曹と働き、鍋の熱い脂が皮を作ります。それぞれの役割がわかっていると、材料を選ぶときも、何かを置き換えたときに何が変わるかも見通しやすくなります。

コーンミールとバターミルクを選ぶ

コーンミール、小麦粉、ベーキングパウダー、重曹、塩、卵、バターミルク、ベーコン脂を別々のボウルに分けて並べた材料
始める前にすべて量っておきます。粉と液体を合わせたら、生地はすぐ熱いスキレットへ

コーンミールはコーンスターチではありません。 コーンミールは乾燥したとうもろこしを挽いた粉で、粒の感触があります。コーンスターチは精製された細かいでんぷんで、焼き上がりはまったく別物になります。コーンミールの代わりにコーンスターチなどのでんぷんを使わないでください。表示は「yellow cornmeal」(イエローコーンミール)を探し、このレシピでは全粒のものを選びます。挽き方でも仕上がりは変わります。細挽きは口当たりが均一でやわらかく、粗挽きは歯ごたえのある断面になります。

コーンミールと小麦粉の比率で食感が動きます。 小麦粉が多いほど軽く、崩れにくくなります。コーンミールが多いほど崩れやすく、とうもろこしの風味が前に出ます。このレシピは小麦粉をあえて少量にとどめているので、大幅に足すと別のパンになります。小麦粉はall-purpose flour(オールパーパスフラワー)を使い、強力粉は避けてください。

バターミルクと重曹は組で働きます。 重曹が反応するには、バターミルクのような酸が必要です。ベーキングパウダーは別の膨張剤で、ここでは重曹の代わりになりません。材料表のとおり両方を入れてください。クイックブレッドの膨張剤は、粉と液体を合わせるとすぐ反応し始めるので、生地は間を置かず焼きます。

ベーコン脂は燻した香りと塩気を運びます。手に入らなければ、無塩バターか癖の少ない油を同量で使う目安もありますが、風味は変わります。バターは乳の香りがして焦げやすく、癖の少ない油は軽い味になります。どれを使っても、脂はベーコン脂と同じように、先にスキレットへ入れて熱します。


崩れる、重い、ふくらまない。つまずきの探し方

一度にひとつだけ変える

配合を変える前に、粉の挽き方、膨張剤、混ぜ方、鍋、オーブンの順に見直してください。いくつも同時に変えると、何が効いたのかわからなくなります。

症状 考えられる原因 試すこと
ぱさついて崩れる 粗挽きのコーンミール、焼きすぎ、生地がゆるめ 同じコーンミールのまま、まず焼き時間とバターミルク生地の濃さを確認。焼きすぎはクイックブレッドを乾かす。小麦粉を大幅に足すとパンの性格が変わるので避ける
中央が重く湿っている オーブンの予熱不足、9〜10インチより小さい鍋で生地が厚くなった、焼き不足 オーブンが温度に達しているか確かめ、指定の大きさの鍋を使い、中央が固まるまで焼く。中央が固まる前に表面が濃くなるなら、温度計でオーブンを確認し、鍋の大きさも見直す
膨らみが弱い ベーキングパウダーが古い、重曹に対して酸が足りない、混ぜた生地を置いてから焼いた 新しい膨張剤と本物の培養バターミルクを使い、混ぜたらすぐ熱い鍋に入れる
食感が重くむらがある 混ぜすぎ 生地がまとまって少し粉気が残るところで止める
底が焦げる、脂が跳ねる 脂を煙が出るまで熱した、鍋やオーブンが高温すぎる 脂は煙が出る前でとどめる。鋳鉄は熱をよく蓄え、オーブンにも個体差があるので、次回に調整する。熱い鍋を動かすときは必ず乾いた鍋つかみを使う
思ったより甘くない この配合は砂糖なし 設計どおり。甘いコーンブレッドが好みなら、次の「変化を楽しむ」を参照

変化を楽しむ

どれもひとつだけ変えて、違いを味わえるようにしてあります。いくつもまとめて変えず、別々に焼いてください。

  1. 粉の挽き方。 配合は同じまま、細挽きのコーンミール(均一でやわらかい断面)と粗挽き(歯ごたえが強い)を比べます。
  2. 甘さ。 基本の配合は砂糖なしです。コーンブレッドには砂糖を入れるレシピもあり、砂糖の有無はレシピ次第です。甘いほうが好みなら、別のバッチで少量を加えてみてください。それは好みの問題で、地域の決まりではありません。
  3. 脂。 ベーコン脂は燻香と塩気、無塩バターは乳の香り、癖の少ない油は軽い風味になります。どれでも鍋は同じように熱くしますが、バターは特に焦げやすいので気をつけます。
  4. 鍋。 鋳鉄は熱をためて底をよく焼き、厚手の金属製の鍋は扱いやすい。薄い鍋は焼き時間が変わるので、同じ分数にはなりません。
  5. 食べ方。 バターや蜂蜜を添えれば朝食や軽食寄り、豆やチリの横に置けば塩味の副菜寄りになります。基本の生地に具は混ぜず、添えて味を比べてください。

コーンブレッドと呼ばれる、いくつものパン

皿の上の温かいコーンブレッドの一切れと、小鉢に入った豆のチリ
豆やチリはパンの横に添える。パンの中には混ぜない

ミシシッピ州立大学エクステンション(Mississippi State University Extension Service)によると、コーンミールのパンはアメリカ南部で広く受け入れられています。同じ教材からは、コーンブレッドの幅の広さもわかります。コーンミールと小麦粉の比率で軽さや崩れやすさが変わり、砂糖はレシピによっては入れなくてもよく、高温のオーブンが一般的です。シェリ・キャッスルの砂糖なしのベーコン脂スキレット版は、その幅の中にある、ひとりの料理人の地域的な解釈であって、南部のコーンブレッドの定義ではありません。

名前が指すのは、オーブンで焼くパンだけでもありません。スミソニアンの国立アメリカ歴史博物館(National Museum of American History)の Cooking Up History で、シェフのカーラ・ホールが自著のソウルフードの本から、ホットウォーター・コーンブレッドを紹介しています。細かい白の石臼挽きコーンミールを熱湯でやわらかくまとめ、小判形に成形して浅く揚げ焼きにし、外はカリッと中はやわらかく仕上げます。材料も作り方もこのオーブン焼きのスキレット版とは違うので、技法を混ぜないでください。名前を共有する別の料理として考えるのがよいでしょう。

砂糖なしのコーンブレッドの温かい一切れは、豆やチリ、青菜の皿に合い、熱いうちにちぎって食べるのが似合います。甘さ、形、調理法の違いは、正誤ではなく、食卓、好み、技法の違いとして理解するのがいいと思います。このスタイルのパンについて、特定の起源、年代、考案者はここでは主張しません。参考にした資料からは、それを確定できないためです。


保存と温め直し

焼いたコーンブレッドは完全に冷ましてから包み、密閉して保存します。室温に長く置かず、冷蔵して早めに食べてください。冷蔵庫では乾きやすくなります。長く保存したいときは冷凍します。具体的な保存日数は確認できていません。

温め直すときは、一切れずつ包んで、オーブントースターか電子レンジで中心まで熱くなるまで温めます。そのあと、オーブントースターで包みを外して表面を短く焼くと皮が少し戻ります。焼いた日と同じカリッとした皮には戻らず、やわらかくなります。

よくある質問

砂糖を入れてもよいですか?

入れても構いません。この版はシェリ・キャッスルのレシピに沿って砂糖なしですが、砂糖を入れるコーンブレッドも多くあります。入れる場合は、別のバッチで少量から始めて、自分のアレンジとして楽しんでください。

コーンスターチをコーンミールの代わりに使えますか?

使えません。コーンスターチは細かいでんぷんで、コーンミールは粒のはっきりした乾燥とうもろこしの粉です。入れ替えてもコーンブレッドにはなりません。

鋳鉄スキレットは必要ですか?

原典のレシピは鋳鉄スキレットを使い、底が深く均一に焼けます。直径約23〜25cm(9〜10インチ)のオーブン対応の厚手金属製の鍋でも作れますが、焼き色や焼き時間は変わることがあります。鍋がその温度に対応しているかを確かめてください。

ホットウォーター・コーンブレッドと同じものですか?

違います。ホットウォーター・コーンブレッドは、コーンミールを熱湯でやわらかくまとめ、小判形にして揚げ焼きにします。このレシピは、生地を熱いスキレットに流してオーブンで焼きます。

バターミルクが手に入らないときはどうしますか?

バターミルクは風味と、重曹に必要な酸の両方をもたらすもので、原典の作者も欠かせないものと考えています。ひとつの案は、無糖のプレーンヨーグルトを牛乳でのばして流れる濃さにし、生地の様子を見ながら調整することです。ただし試していないので決まった割合はなく、酸味、濃さ、膨らみが元の味と同じになるとは限りません。

同じ国のほかの料理はアメリカの料理で紹介しています。

主な参考リンク

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