濃い琥珀色に焼けたバナナのプディングを器に取り、白いココナッツクリームをたっぷりかけたクック諸島のポケ
🔪下準備25分
🔥調理1時間10分
🌍料理クック諸島・ポリネシア料理

バナナ・ポケの作り方|クック諸島の完熟バナナとココナッツクリームのプディング

約11分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

バナナを煮つぶす

手順1: バナナを煮つぶす

バナナの皮をむき、黒く傷んだ部分があれば取り除いて、1cmほどの輪切りにします。厚手の鍋に入れて中火にかけ、木べらやマッシャーでつぶしながら10分ほど加熱します。バナナがとろりとした液状になり、かたまりがなくなって少し色が濃くなれば十分です。

STEP 22 / 6

タピオカ粉を加えて練る

手順2: タピオカ粉を加えて練る

オーブンを200℃に予熱し始めます。鍋を弱火にし、タピオカ粉を3〜4回に分けて加え、そのつど木べらで鍋底から大きく混ぜます。5分ほど練り続けると、生地が重くなり、木べらにまとわりつくような、とても粘りの強い生地になります。

STEP 33 / 6

型に入れて表面をならす

手順3: 型に入れて表面をならす

焼き型の内側にサラダ油を薄く塗ります。手順2の生地が熱く、やわらかいうちに型に移し、水でぬらしたへらで表面を平らにならします。厚さは3cmほどになり、表面がなめらかに平らになれば十分です。そのあいだにオーブンが200℃まで温まっているか確かめます。アルミホイルで型をぴったり覆います。ここまでの作業は3分ほどで手早くすませます。

STEP 44 / 6

ホイルをかぶせて50分焼く

手順4: ホイルをかぶせて50分焼く

200℃に予熱したオーブンで50分焼きます。ホイルを少しめくり、中心をスプーンで押してみて、生地全体が透き通った琥珀色になり、ぷるんと弾力があれば焼けています。中心がまだ白く濁っているときは、さらに10分焼きます。

STEP 55 / 6

ホイルを外して焼き色をつける

手順5: ホイルを外して焼き色をつける

ホイルを外し、表面にサラダ油を刷毛で薄く塗ります。オーブンの温度を230℃に上げて、さらに10分ほど焼きます。表面に濃い茶色の焼き色がつき、縁がふつふつと泡立ち、指で軽く押すとなめらかで弾力のある生地が押し返してくれば焼き上がりです。

STEP 66 / 6

ココナッツクリームを温めて、かける

手順6: ココナッツクリームを温めて、かける

小鍋にココナッツクリームを入れて弱火にかけ、ときどき混ぜながら5〜8分温めます。表面がふつふつとしてきて、少しとろみがつけば十分です。焼き上がったポケをスプーンで器にすくい取り、温かいココナッツクリームをたっぷりかけて出します。

タピオカ粉を加えたあとの生地は、とても重く、鍋底に焦げつきやすくなります。火は必ず弱火にして、手を止めずに鍋底からすくい上げるように混ぜてください。腕が疲れたら、一度火を止めて休んでもかまいません。

Otago Daily Timesのレシピでは、熱いポケと熱いココナッツミルクを、器の中で交互に重ねて、全体をなじませてから出しています。ココナッツクリームを生地にからめるように混ぜると、クリーミーで、口当たりのやわらかい食べ方になります。

バナナを煮つぶしているときや、タピオカ粉を練っているときは、熱い生地がはねることがあります。やけどをしないよう、柄の長い木べらを使い、顔を鍋に近づけすぎないようにしてください。焼き上がったポケは中まで非常に熱いので、少し冷ましてから食べましょう。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ポケの材料の完熟バナナ、タピオカ粉、ココナッツクリーム、サラダ油を計量して並べた様子

3品目

ポケの生地

材料 分量 代替・備考
完熟バナナ 8本(皮をむいて約800g) 皮が茶色くなったもの
タピオカ粉 250g アロールートでも可
サラダ油 大さじ1 型と表面に塗る
1品目

ココナッツクリーム

材料 分量 代替・備考
ココナッツクリーム 400ml ココナッツミルクでも可
注意

バナナは、ラテックス(天然ゴム)にアレルギーのある人が反応しやすい果物の一つとされています。バナナやココナッツにアレルギーのある人は食べないでください。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

クリスマスの昼、親戚が集まる家の台所で、大きな焼き型がオーブンから出てきます。中には、濃い琥珀色に焼けた、ぷるんとつやのあるバナナの生地。大人がスプーンですくって器に取り、温めたココナッツクリームを上からたっぷりかけると、子どもたちが待ちきれずに手を伸ばします。南太平洋のクック諸島の人たちが、祝いの日に作るデザートポケ(Poke)です。

クック諸島の祝いの日には、ポケが並ぶ

クック諸島の家族の集まりで、焼き型いっぱいのバナナのポケと、ココナッツクリームの器が食卓に並ぶ様子

クック諸島は、ニュージーランドの北東、南太平洋に浮かぶ15の島々からなる国です。ニュージーランドの新聞「Otago Daily Times」の記事で、クック諸島にルーツを持つケリ・テアヴァエさんは、ポケはクリスマスやイースター、誕生日のような特別な日に作る料理だと話しています。テアヴァエさんは、このレシピをオークランドに住むおばたちと祖母から教わりました。記事によると、クック諸島に暮らす人はおよそ2万人で、ニュージーランドとオーストラリアには、クック諸島系の人が5万8,000人以上暮らしています。故郷を離れた家族の台所でも、ポケは受け継がれているのです。

材料は、熟しきったバナナ、でんぷん、ココナッツクリームの3つだけ。バナナを煮てつぶし、アロールートなどのでんぷんで練って、オーブンでじっくり焼きます。焼き上がりは、もちのような弾力とゼリーのようなつやのある、透き通った琥珀色の生地。そこに温めたココナッツクリームをかけて食べます。

豆知識

ポケという名前は、ポリネシアの古いことばで「混ぜる」「こねる」を意味する言葉から来ているとされます。タヒチでは「k」の音が消えて「ポエ(po'e)」と呼ばれ、クック諸島、タヒチなどのフランス領ポリネシア、イースター島で食べられています。ハワイの魚のサラダ「ポケ」とは、名前が同じでも別の料理です。

かつては、この生地をバナナの葉で包み、地面に掘ったかまどで蒸し焼きにしていました。今ではオーブンで焼くのが一般的で、バナナの代わりにパパイヤやマンゴー、かぼちゃで作ることもあります。ニュージーランドのラジオ局RNZでレシピを紹介している、アイトゥタキ島生まれのマイネ・アンドリュースさんは、ポケは熟したバナナの分だけ少し甘いと書いています。砂糖を入れず、バナナの甘さだけで作るのが基本です。


日本の台所で作るときに知っておきたいこと

日本で手に入る皮が茶色くなった完熟バナナ、タピオカ粉、ココナッツクリームの缶

ポケのおいしさは、バナナの熟し具合で決まります。テアヴァエさんは、皮がほとんど茶色になったバナナを使うよう勧めていて、熟していなければ日なたに置いて熟させるそうです。スーパーで買ったバナナなら、皮に黒い斑点がたくさん出て、全体が茶色っぽくなるまで、室温で数日置いてください。熟すほど甘みが強くなり、焼き色も濃くなります。

クック諸島で使う「ピア(pia)」は、アロールートやタピオカの粉です。日本ではアロールートはあまり見かけませんが、タピオカ粉は製菓材料店や通販で手に入ります。この記事では、手に入りやすいタピオカ粉で作ります。

コツ

Heart Foundation NZのレシピでも、タピオカ粉(アロールートのでんぷん)を使っています。タピオカ粉は焼くと透き通ったつやと弾力が出るので、ポケらしい食感にするならこの粉がおすすめです。

ココナッツクリームは、ココナッツミルクより脂肪分が多く、濃厚なものです。缶やパックで売られています。手に入らなければ、ココナッツミルクを使い、温めるときに少し長めに煮詰めてとろみを出せば、近い仕上がりになります。


温かいうちに、ココナッツクリームと

器に取った温かいポケに、白いココナッツクリームがたっぷりかかった一皿
温かいポケに、温かいココナッツクリームを

焼きたてのポケは、もっちりとやわらかく、スプーンですくえるほどです。そこにココナッツクリームがからむと、バナナの甘い香りとココナッツのこくが合わさって、素朴なのに濃厚な味になります。テアヴァエさんは、ポケはデザートにも、付け合わせにも、サラダにもなると話しています。

冷めたポケは、しっかりかたまります。テアヴァエさんによると、冷やしたものは切り分けて、ココナッツクリームを足して食べるそうです。四角く切り分けたポケは、羊羹やういろうのようなもちもちとした歯ごたえになり、温かいときとは違うおいしさがあります。

豆知識

ニュージーランドの心臓病予防団体「Heart Foundation」は、ポケをクック諸島の伝統料理として、バナナかかぼちゃで作るレシピを紹介しています。そこでは、ポケはふだんパンやじゃがいもの代わりの付け合わせとして食べられることが多く、デザートにもなると説明されています。

アレンジの楽しみ方

バナナの代わりにかぼちゃで作り、オレンジ色に焼き上がったポケにココナッツクリームをかけた一皿

テアヴァエさんは、バナナの代わりにかぼちゃやタロイモでもポケが作れると話しています。かぼちゃで作る場合は、皮と種を除いて蒸し、やわらかくなったらつぶして、バナナと同じ量(約800g)を使います。かぼちゃは甘みが控えめなので、好みで砂糖大さじ2〜3を加えてください。

パパイヤやマンゴーで作るのも、ポリネシアではよく知られたアレンジです。果肉をつぶして同じように作ると、色も香りも南国らしいポケになります。バナナにマンゴーを半量混ぜると、さわやかな酸味が加わります。

よくある質問

切り分けたポケを保存容器に並べて冷蔵する様子

砂糖を入れなくても甘くなりますか?

完熟バナナを使えば、砂糖を入れなくても十分に甘くなります。バナナがあまり熟していないと甘みが足りず、焼き色も薄くなるので、皮が茶色くなるまで待ってから作ってください。甘さが足りないと感じたら、ココナッツクリームを温めるときに砂糖を少し溶かしてもかまいません。

作り置きはできますか?

粗熱が取れたら切り分けて保存容器に入れ、冷蔵で2日以内に食べきってください。冷蔵するとかたくなりますが、電子レンジで30秒〜1分ほど温めると、もっちりした食感に戻ります。ココナッツクリームは別に保存し、食べる直前に温めてかけます。

中心が白く濁ったまま、透き通りません。

焼き時間が足りないか、生地が厚すぎる可能性があります。ホイルをかぶせたまま、10分ずつ追加で焼いてください。タピオカ粉は加熱すると透き通るので、中心まで火が通れば、全体が琥珀色に変わります。

主な参考リンク

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