アナトーの色でオレンジ色に炊き上がったグアムのレッドライスに、グリンピースとベーコンが混ざった大皿
🔪下準備40分
🔥調理35分
🌍料理グアム・チャモロ料理

ヒネクサ・アガガの作り方|グアムのフィエスタに欠かせない赤いご飯

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

アナトーの色水を作る

手順1: アナトーの色水を作る

ボウルにアナトーシード大さじ2を入れ、ぬるま湯680mlとサラダ油大さじ2、塩小さじ1を加えます。30分浸けたら、スプーンの背で種をボウルに押しつけるようにして、5分ほどしっかりもみます。色が水に溶けて全体が均一な濃いオレンジ色に染まり、種の表面の赤い色がほとんど落ちて黒っぽくなれば、色が出きった目安です。

STEP 22 / 6

色水をこし、米を洗う

手順2: 色水をこし、米を洗う

色水を茶こしでこして、種を取り除きます。米3合は水が澄むまで2〜3回洗い、ざるに上げて15分ほど置いて水気を切ります。洗った米が乾いた白っぽい色に変わり、水が滴らなくなれば準備完了です。

STEP 33 / 6

ベーコンと玉ねぎを炒める

手順3: ベーコンと玉ねぎを炒める

ベーコンは1cm幅に、玉ねぎとにんにくはみじん切りにします。厚手の鍋にベーコンを入れて中火にかけ、2〜3分炒めて脂を出します。玉ねぎとにんにくを加え、焦がさないように3分ほど、玉ねぎが透き通ってしんなりするまで炒めます。

STEP 44 / 6

米と色水を加え、強火で沸騰させる

手順4: 米と色水を加え、強火で沸騰させる

鍋に米を加えて30秒ほど炒め合わせ、米の表面に油がなじんで、少し透き通ってくるまで炒めます。アナトーの色水を全量注ぎ、底からひと混ぜして米を平らにならします。ふたをせずに強火にかけ、表面がぐつぐつと沸騰し、細かな泡が全体に立つまで4〜5分加熱します。

STEP 55 / 6

ふたをして弱火で15分炊き、グリンピースをのせる

手順5: ふたをして弱火で15分炊き、グリンピースをのせる

沸騰したらふたをして弱火に落とし、15分炊きます。火を止める直前にふたを開け、表面に水分が残っていないことを確かめたら、冷凍グリンピース60gを凍ったまま表面に散らし、すぐにふたを戻します。そのまま火を止めて10分蒸らします。

STEP 66 / 6

底から混ぜて、大皿に盛る

手順6: 底から混ぜて、大皿に盛る

蒸らし終えたら、しゃもじで底から大きく返し、グリンピースとベーコンを全体に混ぜます。ご飯一粒一粒がつややかなオレンジ色に染まり、鍋底の米が少しだけ香ばしく色づいていれば上出来です。味を見て、足りなければ塩をひとつまみふります。大皿にこんもりと盛ります。

炊飯器で炊く場合は、手順3で炒めたベーコンと玉ねぎ、洗った米を内釜に入れ、アナトーの色水を3合の目盛りより少し上まで注いで、普通に炊きます。色水が余ったら捨ててかまいません。グリンピースは炊き上がってから混ぜ、5分ほど保温して温めてください。

鍋で炊くときは、弱火にしてから一度もふたを開けないのが基本です。途中で開けると蒸気が逃げ、芯の残ったご飯になります。焦げる匂いがしたら、すぐに火を止めて10分蒸らしてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

レッドライスの材料のアナトーシード、米、ベーコン、玉ねぎ、にんにく、冷凍グリンピース、油、塩

5品目

ご飯

材料 分量 代替・備考
米 3合(540ml) 日本の米(短粒米)でよい
アナトーシード 大さじ2 アナトーパウダーなら小さじ1
ぬるま湯(色水用) 680ml 米の量より1割以上多め
サラダ油 大さじ2 色水に加える
塩 小さじ1 味を見て調える
4品目

具

材料 分量 代替・備考
ベーコン 2枚(約40g) なくても可
玉ねぎ 1/4個 みじん切り
にんにく 1片 みじん切り。ガーリックパウダー少々でも可
冷凍グリンピース 60g なくても可
注意

アナトーの色水は布や木のまな板に付くと色が落ちにくいので、エプロンをし、こぼしたらすぐに拭いてください。炊いたご飯を常温で長く置くと、食中毒の原因になる菌が増えることがあります。フィエスタのように大皿で出すときも、食べ終わったら早めに冷蔵してください。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

村の集会所の長いテーブルに、アルミのトレーがずらりと並んでいきます。焼き上がったばかりのバーベキューの鶏肉やスペアリブ、フライドチキン、ココナッツミルクで煮たバナナ。そのテーブルのいちばん端、最初の位置に置かれるのが、鮮やかなオレンジ色のご飯です。グアムに古くから暮らすチャモロの人びとが、祭りでも家族の大きな集まりでも欠かさないヒネクサ・アガガ(Hineksa' Aga'ga')、レッドライスです。チャモロ語でヒネクサは「炊いたご飯」、アガガは「赤い」という意味です。

フィエスタのテーブルは、赤いご飯から始まる

グアムの村のフィエスタで、長いテーブルにレッドライス、バーベキュー、和え物のトレーが並ぶ様子

グアムでは、村ごとの守護聖人を祝うカトリックの祭り「フィエスタ」が一年を通して開かれます。親戚や近所の人が集まり、家族総出で用意した料理を囲む一日です。グアムの百科事典グアムペディアによれば、フィエスタのテーブルではレッドライスが必ず最初、テーブルの頭に置かれ、その後ろにトルティーヤに似たティティヤス、パンの実、タロイモ、ココナッツミルクで煮たバナナといったでんぷんの料理が続きます。大きな集まりには欠かせない一皿です。

ご飯を赤く染めているのは、アチョーテ(アナトー)という植物の種です。スペイン統治時代にマリアナ諸島へもたらされ、おそらくメキシコから来たと考えられています。赤い種を水に浸けてもむと、水が濃いオレンジ色に染まります。その色水で米を炊くと、ほんのりナッツのような香りのついた赤いご飯になります。

豆知識

マリアナ諸島での米の歴史は古く、グアムでは米粒の跡が残る土器のかけらが見つかっていて、そのうちの一つは1325〜1491年と年代測定されています。古いチャモロの社会では、米は特別な日に使う儀礼の食べ物で、結婚式では両家が米を贈り合ったといいます。

今では、グアムと北マリアナ諸島で食べる米は、ほぼすべて輸入されたものです。それでもレッドライスは日常にすっかり根づいていて、チャモロ料理以外のレストランでもごく普通に出されます。グアムペディアによれば、島のケンタッキー・フライド・チキンでもセットにレッドライスを選べるそうです。


日本の台所で作るときに知っておきたいこと

日本で手に入るアナトーシード、短粒米、ベーコン、玉ねぎ、冷凍グリンピース

グアムでレッドライスに使う米は、短粒米や中粒米が中心です。粘りのある日本の米は、まさにこの料理に向いています。手に入れたいのはアナトーシードだけです。中南米食材を扱う店や通販で、「アナトーシード」「アチョーテ」の名前で売られています。粉末のアナトーパウダーもあり、こちらは水に溶かすだけで色水が作れます。

アナトーの量は、家ごとにかなり違います。グアムペディアに載っているマーサ・メンディオラさんのレシピは米4カップに種1カップと多め、サンフランシスコのチャモロ料理店「プルベチュ」のシェフ、ショーン・ナプティさんのレシピは米4カップに種小さじ4と少なめです。この記事では、その中間で、米3合に大さじ2という量にしています。色が薄いと感じたら、次から種を増やしてください。

コツ

アナトーの色水は、種を浸けてから指やスプーンでよくもむほど、色が濃くなります。プルベチュのナプティさんは、ひと晩浸けた種を翌朝よく混ぜてから使うと書いています。時間がない日は、ぬるま湯に30分浸けて、5分ほどしっかりもめば十分な色が出ます。

ベーコンとグリンピースは、なくてもかまいません。グアムペディアのレシピでも「好みで」とされている材料です。ただ、ベーコンの脂で玉ねぎを炒めると、ご飯にうま味とこくが加わります。


バーベキューと一緒に、大皿で

レッドライスを、チキンのバーベキューと一緒に紙皿に盛ったフィエスタの一皿
バーベキューの肉と一緒に、たっぷり盛るのがグアム流

レッドライスは、それだけで主役になるご飯というより、肉料理の隣でいくらでも食べられるご飯です。グアムではバーベキューの鶏肉やスペアリブ、フライドチキン、ときにはスパムと一緒に、紙皿に山盛りにして食べます。アナトーの香りは控えめなので、どんなおかずの味も邪魔しません。

家で作るなら、照り焼き風に焼いた鶏もも肉や、炭火で焼いたスペアリブを添えれば、グアムの屋外バーベキューの気分になります。南太平洋の祝いの料理を並べたいときは、サモアのタロイモの葉の包み焼きパルサミや、フィジーの土の窯の料理ロボと合わせても楽しい食卓になります。

豆知識

グアムのシナハニャで開かれたフィエスタの料理を調べた栄養調査では、用意された料理の中で、重さでいちばん多かったのがレッドライスだったそうです。フィエスタに集まる人の数を考えると、鍋をいくつも使って炊くことになります。

アレンジの楽しみ方

鶏がらスープで炊いたレッドライスに、細かく刻んだ青ねぎを散らした一皿

色水の水の一部を鶏がらスープに替えると、うま味の強いレッドライスになります。グアムペディアでも、鶏がらスープや固形スープを使う作り方が紹介されています。この場合は塩を半分に減らしてから味を見てください。仕上げに細かく刻んだ青ねぎを散らすと、色の対比もきれいです。

ベーコンを使わず、玉ねぎとにんにくだけを油で炒めて炊けば、さっぱりしたレッドライスになります。プルベチュのナプティさんのレシピもこの形で、焼いた鶏肉と一緒に出すことをすすめています。辛いものが好きなら、刻んだ赤唐辛子を少し炊き込む家もあります。

よくある質問

残ったレッドライスを小分けにしてラップで包み、冷凍用の保存袋に入れる様子

アナトーシードの代わりになるものはありますか?

色だけなら、パプリカパウダーやターメリックで似た色を出すこともできますが、香りも味も変わり、別のご飯になります。アナトーパウダーが手に入るなら、種の代わりに小さじ1を色水に溶かして使ってください。

アナトーの味はしますか?

強い味はありません。ほんのりナッツのような香りと、わずかな土っぽさがある程度です。レッドライスの魅力は、何よりもその色にあります。

作り置きはできますか?

粗熱が取れたら1食分ずつラップで包み、冷凍用の保存袋に入れて冷凍すれば、2〜3週間を目安に保存できます。食べるときは電子レンジで中まで熱くなるまで温めてください。冷蔵なら翌日までに食べきります。

長粒米で作ってもいいですか?

作れます。グアムでも、短粒・中粒・長粒の米のどれでも作られています。長粒米は水を吸う量が違うので、袋の表示の水加減に合わせてアナトーの色水の量を調整してください。

主な参考リンク

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