黄色いクークーの上にトマトソースで煮たトビウオをのせたバルバドスの国民食
🔪下準備40分
🔥調理35分
🌍料理バルバドス料理

クークーとフライングフィッシュの作り方|バルバドスの国民食

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

バジャン・シーズニングを作る

手順1: バジャン・シーズニングを作る

玉ねぎ、青ねぎ、にんにく、唐辛子をフードプロセッサーで30秒ほど回し、粗いペーストにします。タイムの葉、パセリ、マジョラム、酢を加えてさらに30秒回し、ハーブが細かくなって全体が緑がかったら、ウスターソース、クローブ、塩を混ぜ合わせます。香りが強く立つ緑色のペーストになれば完成です。

STEP 22 / 7

トビウオに下味をつける

手順2: トビウオに下味をつける

三枚におろしたトビウオの身の側に、ライム果汁と塩をふり、バジャン・シーズニングを大さじ3ほど薄く塗り広げます。身を内側にして尾の方からくるくると巻き、つまようじで留めましょう。そのまま冷蔵庫で15分おいて、味をなじませます。残ったシーズニングは清潔な瓶に入れて冷蔵し、早めに使いきってください。

STEP 33 / 7

オクラをゆでる

手順3: オクラをゆでる

鍋に水400ml、オクラ、赤パプリカ、塩小さじ1を入れて強火にかけます。沸いたら中火にし、混ぜながら5分ほどゆでましょう。オクラが柔らかくなり、ゆで汁にとろりとした粘りが出たら火を止めます。ざるでこしてゆで汁を取り分け、オクラは別に取っておきます。コーンミールは別のボウルで水300mlに浸しておきます。

STEP 44 / 7

ソースを作り、トビウオを蒸し煮にする

手順4: ソースを作り、トビウオを蒸し煮にする

ふた付きの大きめのフライパンにバター大さじ1を中火で溶かし、玉ねぎ、にんにく、セロリ、ローリエを5〜6分炒めます。玉ねぎがしんなりしたら、ケチャップ、カレー粉、マスタード、砂糖を混ぜ、水200mlを加えて煮立てましょう。巻いたトビウオを並べ、上にピーマン、パプリカ、トマト、ハーブをのせてふたをし、弱めの中火で約10分蒸し煮にします。身の中心まで白く不透明になり、箸で押すとほぐれれば火が通っています。

STEP 55 / 7

コーンミールを練る

手順5: コーンミールを練る

オクラのゆで汁の1/4ほどを鍋に戻して弱火にかけ、バター大さじ2を溶かします。水に浸したコーンミールを少しずつ加え、木べらで鍋底から絶えず混ぜましょう。固くなってきたら残りのゆで汁を少しずつ足し、そのたびにダマをへらで押しつぶします。10〜12分練り続けると、表面がふつふつと小さく泡立ちはじめ、生地が鍋肌から離れてひとまとまりになります。

STEP 66 / 7

オクラとバターを練り込む

手順6: オクラとバターを練り込む

取っておいたオクラを鍋に戻し、さらに2〜3分練ります。火を止めて残りのバター大さじ2を加え、全体がつやよくなめらかになるまで混ぜましょう。固すぎるときは湯を大さじ1ずつ足して調整します。手早く仕上げないと、鍋の中で固まりはじめます。

STEP 77 / 7

盛り付ける

手順7: 盛り付ける

バターを薄く塗った小さな丼やボウルにクークーを詰め、皿に返して丸く抜きます。上にくぼみを作り、トビウオを1人分ずつのせてつまようじを抜き、ソースをたっぷりかけましょう。クークーは時間がたつと固くなるので、盛り付けたらすぐに食卓へ運んでください。

練っている途中のコーンミールは、泡がはじけて熱い生地が飛ぶことがあります。火を弱火に保ち、柄の長い木べらを使ってください。トビウオは小骨が多い魚です。子どもに出すときは、骨抜きで小骨を除いておきましょう。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

クークーとフライングフィッシュの材料のコーンミール、オクラ、トビウオ、トマト、ピーマン、ハーブ

料理人ポール・ノーヴィルが紹介している蒸し煮のレシピをもとに、日本の台所向けに調整した配合です。バジャン・シーズニングは、島の伝統的な配合を少量に縮めて、当日作る即席版にしています。

11品目

バジャン・シーズニング(即席版)

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 60g ざく切り
青ねぎ 20g 小口切り
にんにく 1片
唐辛子 1/2本 種を除く。現地のボネット・ペッパーの代わり。辛さが苦手なら省く
タイム(生) 2枝 葉をしごく。乾燥なら小さじ1/2
パセリ 5g 葉だけ
マジョラム(乾燥) 小さじ1/2 乾燥オレガノで代用できる
酢 大さじ2 穀物酢
ウスターソース 小さじ3/4
クローブ(パウダー) ひとつまみ 入れすぎると全体が薬っぽくなる
塩 小さじ1
3品目

トビウオ

材料 分量 代替・備考
トビウオ 4尾(約600g) 三枚におろして中骨を除く。手に入らなければスズキの切り身
ライム果汁 大さじ1 レモン果汁でもよい
塩 小さじ1/2
13品目

トマトのソース

材料 分量 代替・備考
無塩バター 大さじ1
玉ねぎ 大1個 薄切り
にんにく 2片 薄切り
セロリ 1/2本 5mm角
ローリエ 1枚
トマトケチャップ 大さじ2
カレー粉 小さじ1/2
マスタード 小さじ1/2 粒なしのもの
砂糖 小さじ1
水 1カップ(200ml)
ピーマン・パプリカ(赤・黄) 各1/4個 細切り
トマト 大2個 1cm角
刻んだハーブ 大さじ2 ディル、あさつき、パセリ、タイムを合わせて
7品目

クークー

材料 分量 代替・備考
コーンミール(細挽き) 225g 黄色いもの。ポレンタ用の細挽き粉で代用できる
オクラ 10本 薄い小口切り
赤パプリカ 1/4個 みじん切り
水 2カップ(400ml) オクラをゆでる
水(コーンミールを浸す) 1と1/2カップ(300ml)
無塩バター 大さじ4 半量ずつ使う
塩 小さじ1
コツ

コーンミールは、製菓材料店や輸入食材店、通販で手に入ります。粒の細かい黄色いものを選ぶと、なめらかなクークーになります。粗挽きを使うと、ざらっとした食感が残ります。

注意

クローブは香りがとても強いスパイスです。入れすぎるとソース全体が薬のような香りになるので、ひとつまみを守ってください。唐辛子を刻んだ手で目をこすらないようにしましょう。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鍋の中で、黄色いコーンミールが少しずつ重くなっていきます。平たい木の棒で鍋底から返し、押しつけ、また返す。オクラのとろみを含んだ生地は、やがて鍋肌からするりと離れるほどにまとまります。器に丸く盛ってくぼみを作り、トマトとピーマンのソースで蒸し煮にしたトビウオを、汁ごとたっぷり。カリブ海の東の端に浮かぶ島国バルバドスの国民食、クークーとフライングフィッシュ(Cou-Cou and Flying Fish)です。日本でもトビウオは手に入る魚なので、島の味にかなり近づけて作れます。

「フライングフィッシュの国」の金曜日

バルバドスの家庭の食卓に並ぶクークーとトビウオの煮込み

バルバドスは、「フライングフィッシュの国(land of flying fish)」と呼ばれてきました。島のまわりの海にトビウオが多いからです。トビウオは今では島の国魚で、国のシンボルのひとつにもなっています。そのトビウオと、コーンミールとオクラを練ったクークーを組み合わせた一皿が、バルバドスの国民食です。

この料理は、昔から週末に食べるものでした。島の観光案内サイトBarbados Pocket Guideは金曜か土曜、Totally Barbadosは金曜日の料理として紹介しています。家庭でも島の食堂でも、金曜日の昼にクークーという習慣が根づいています。トビウオの調理法も一つではなく、ライム果汁とスパイス、野菜で蒸し煮にするか、揚げて辛いソースを添えるかのどちらかが定番です。

豆知識

クークーを練るのに使うのが「クークー・スティック(cou-cou stick)」。平たい木の棒で、小さなクリケットのバットのような形をしています。これで鍋の中のダマをたたきつぶしながら練ることで、なめらかでふんわりしたクークーになります。

クークーの作り方は、何世紀ものあいだアフリカで作られてきたのとほぼ同じ方法だと、Totally Barbadosは伝えています。穀物や芋の粉を湯で練り、ソースや煮込みと一緒に食べる。西アフリカの食卓でおなじみのこの食べ方が、海を越えてカリブの島に根づいたと考えると、皿の上に島の歴史が重なって見えてきます。

コーンミールだけではない、島のクークー

コーンミールのクークーとパンノキのクークーを並べた比較

クークーはコーンミールで作るのが基本ですが、島ではパンノキ(breadfruit)、ヤムいも、青いバナナで作ることもあります。合わせるおかずもトビウオだけでなく、塩だらや牛肉の煮込みと食べることがあるそうです。主食を練り、汁気のあるおかずを添えるという骨組みさえ守れば、中身は家庭や季節によって変わります。

練り上げたクークーは、イタリアのポレンタやアメリカ南部のグリッツに似ているとよく説明されます。ただし、オクラを一緒に練り込むところがクークーならでは。オクラのぬめりが生地をなめらかにつなぎ、冷めてもぼそぼそしにくくなります。

豆知識

バルバドス料理の味の土台になっているのが、「バジャン・シーズニング(Bajan seasoning)」と呼ばれる合わせ調味料です。玉ねぎ、青ねぎ、にんにく、唐辛子にタイムやマジョラムなどのハーブ、酢、塩を合わせてペーストにしたもので、揚げ魚にもローストポークにも欠かせません。現地では大量に仕込み、冷蔵庫で1週間ねかせてから使います。


なめらかに練るコツ

木べらで鍋底からクークーを返して練る手元

クークーの失敗でいちばん多いのはダマです。コーンミールを乾いたまま熱い湯に入れると、粉の表面だけが急に固まり、中に粉が残った粒ができます。先に水に浸しておくことで粉が均一に水を吸い、ダマになりにくくなります。

コツ

ゆで汁は一度に入れず、生地が固くなるたびに少しずつ足していくのが島のやり方です。足すたびにへらで鍋底に押しつけ、ダマをつぶしてから次を加えると、なめらかに仕上がります。

固さの目安は、へらを持ち上げても生地が落ちず、鍋肌からきれいに離れるくらい。ポレンタよりもしっかり固めに仕上げ、器で形を作れる状態を目指します。柔らかすぎると皿の上で広がり、ソースと混ざってしまいます。

コツ

クークーが冷めて固まった場合は、鍋に戻して湯を少しずつ加え、弱火で練り直すと柔らかさが戻ります。残ったものは薄く切ってバターで焼くと、別のおいしさになります。

揚げても、別の魚でも — アレンジのしかた

揚げたトビウオとクークー、辛いソースの組み合わせ

島では、トビウオを揚げて辛いソースを添える食べ方も定番です。下味をつけたトビウオを巻かずに開いたまま揚げ、トマトのソースをかければ、蒸し煮とは違う香ばしさが楽しめます。トビウオが手に入らない時期は、スズキやたら、鯛など、くせの少ない白身魚の切り身で作れます。

日本の食材で手軽にするなら、バジャン・シーズニングの代わりに、刻んだ青ねぎ、にんにく、タイム、酢、塩を混ぜただけの簡単なペーストでも雰囲気は出ます。ただし、クローブとウスターソースが入らないぶん、島らしい奥行きは少し弱くなります。

食べ方

丸く盛ったクークーとトビウオ、ソースの完成写真
クークーのくぼみにトビウオとソースをたっぷり注いで

クークーをスプーンやフォークで崩し、ソースを吸わせながら魚と一緒に口へ運びます。島のレシピ紹介でも「魚とたっぷりのグレイビーで」食べるのがいちばんとされていて、ソースはけちらずにかけるのがおいしく食べるこつです。ライムを添えて、途中で搾ると味が締まります。

コーンミールを使ったカリブの料理をもうひとつ作ってみたいなら、ジャマイカの揚げパンフェスティバルがおすすめです。カリブの魚料理なら、酢漬けの野菜をのせるエスコビッチ・フィッシュと比べてみてください。同じ海の魚でも、島ごとに合わせ方がまるで違います。

よくある質問

細挽きのコーンミールと粗挽きのコーンミールの比較

コーンミールの代わりにポレンタ粉は使えますか?

使えます。ポレンタ用の粉もとうもろこしを挽いたものなので、細挽きを選べば近い食感になります。粗挽きの場合は、練る時間を長めにとり、水分を少し多めにしてください。

オクラは入れなくてもいいですか?

オクラを抜くと、ただのコーンミールの練り物になり、クークーらしいなめらかさとつながりが出にくくなります。オクラのぬめりが苦手でも、細かく刻んで練り込めばほとんど気になりません。

バジャン・シーズニングは作り置きできますか?

現地では大量に仕込んで冷蔵庫で長くねかせますが、今回の即席版は少量なので、清潔な瓶に入れて冷蔵し、早めに使いきってください。鶏肉や豚肉の下味にも使えます。

トビウオはどこで買えますか?

鮮魚店やスーパーの鮮魚売り場で、時期によって並びます。地域によっては「あご」とも呼ばれます。三枚おろしにしてもらうと、下ごしらえが楽になります。

辛さは調整できますか?

辛さはバジャン・シーズニングの唐辛子だけです。辛いのが苦手なら唐辛子を省き、食卓で辛いソースを添えてください。

主な参考リンク

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