赤いレカドで煮込んだベリーズのステューチキンとごはん
🔪下準備2時間20分
🔥調理1時間15分
🌍料理ベリーズ料理

ベリーズのステューチキンの作り方|赤いレカドで煮る鶏肉

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

レカドをのばして鶏肉に揉み込む

手順1: レカドをのばして鶏肉に揉み込む

赤いレカド大さじ1と1/2に、サラダ油少量を加えてのばします(即席版の場合は、アナトーパウダー、酢、サラダ油を混ぜてペースト状にする)。鶏肉にまんべんなく塗り広げ、1〜2分かけて、表面全体が均一な赤色に染まるまで揉み込みましょう。レカドの塊が残っていると、その部分だけ色が濃くなります。

STEP 22 / 6

下味をつけて休ませる

手順2: 下味をつけて休ませる

鶏肉を保存袋に入れ、醤油、ウスターソース、しょうが、にんにく、クミン、オレガノ、タイムを加えます。袋の上から揉んで全体になじませ、空気を抜いて口を閉じましょう。冷蔵庫で2時間以上、できればひと晩置きます。焼く前に袋から出し、漬け汁はあとで鍋に戻すので捨てずに取っておきます。

STEP 33 / 6

鶏肉に焼き色をつける

手順3: 鶏肉に焼き色をつける

深めのフライパンか鍋にココナッツオイル大さじ1を中火で熱し、鶏肉を皮目から並べます。動かさずに4〜5分焼き、皮が濃い赤茶色になってはがれやすくなったら返して、反対側も3〜4分焼きましょう。レカドと醤油が入っているので焦げやすく、黒くなりはじめたら火を弱めてください。焼けたら一度取り出します。

STEP 44 / 6

ピーマンと玉ねぎを炒める

手順4: ピーマンと玉ねぎを炒める

鶏肉を取り出したあとのフライパンに、ピーマンと玉ねぎを入れ、中火で3〜4分炒めます。フライパンに残った赤い油と焼き汁を野菜にからめるように混ぜ、油が全体になじんで玉ねぎが透き通ってしんなりしてきたら次へ進みましょう。底にこびりついた焼き汁は、木べらでこそげて野菜に移すと、煮込みの味が深くなります。

STEP 55 / 6

鶏肉を戻して煮込む

手順5: 鶏肉を戻して煮込む

鶏肉をフライパンに戻し、取っておいた漬け汁と、鶏肉がちょうどかぶるくらいの水(約400ml)を加えます。強火で煮立てたら弱火に落とし、ふたを少しずらしてのせて、約1時間煮込みましょう。途中で水分が減りすぎたら、湯を少しずつ足します。煮汁がとろりとしたグレイビー状になり、鶏肉に箸がすっと通れば煮上がりです。

STEP 66 / 6

味を見て盛り付ける

手順6: 味を見て盛り付ける

煮汁を味見して、物足りなければ塩少々で調えます。醤油とウスターソースに塩気があるので、塩は加えずにすむことも多いはずです。ごはんを皿に盛り、鶏肉をのせて、ピーマンと玉ねぎ入りのグレイビーをたっぷりかけましょう。鶏肉は骨のまわりまで火が通り、赤い肉汁が出ないことを確かめてください。

骨付きの鶏肉は、骨のまわりが最後まで火の通りにくい部分です。煮込み時間を短くした場合は、いちばん厚いところに竹串を刺し、透明な肉汁が出ることを確かめてから食べてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ステューチキンの材料の骨付き鶏肉、アナトー、ピーマン、玉ねぎ、醤油、ウスターソース、しょうが、にんにく、クミン、オレガノ、タイム

ロザンナ・スティーブンスのレシピをもとに、日本で手に入る材料に置き換えた配合です。赤いレカドは、日本では通販でアチョーテペーストとして売られていることがあります。手に入らない場合は、アナトーパウダーと酢、にんにくで作る即席版で代用します。

9品目

鶏肉の下味

材料 分量 代替・備考
骨付き鶏肉 1kg 骨付きもも肉や手羽元。大きければ半分に切る
赤いレカド 大さじ1と1/2 アチョーテペースト。なければ下の即席版
醤油 大さじ1
ウスターソース 大さじ1
しょうが 大さじ1 すりおろす
にんにく 1片 すりおろす
クミン(パウダー) 小さじ1
乾燥オレガノ 小さじ1
乾燥タイム 小さじ1
3品目

即席の赤いレカド(レカドがない場合)

材料 分量 代替・備考
アナトーパウダー 小さじ2 色づけの主役
酢 大さじ1 穀物酢
サラダ油 小さじ1
4品目

煮込み

材料 分量 代替・備考
ココナッツオイル 大さじ1 サラダ油でもよい
ピーマン 2個 細切り。赤・黄のパプリカを混ぜると彩りがよい
玉ねぎ 1個 薄切り
水 2カップ(約400ml) 鶏肉がかぶる程度。鍋の大きさで加減する
コツ

アナトーパウダーは、ベニノキの種を粉にしたスパイスで、ラテンアメリカ料理やフィリピン料理の色づけに使われます。即席版は、ベリーズの市販のレカドに比べて香りが単純になるので、クミンとオレガノを省かずに入れて香りを補ってください。

注意

アナトーの赤い色は、手やまな板、布巾につくと落ちにくくなります。鶏肉に揉み込むときは使い捨て手袋をつけ、白いまな板は避けるのが無難です。醤油とウスターソースには小麦や大豆が含まれるので、アレルギーのある人には原材料を確認してください。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

フライパンの中で、赤く染まった鶏肉がじりじりと焼けていきます。表面が濃い赤茶色になったら取り出し、同じ油でピーマンと玉ねぎをしんなりさせ、鶏肉を戻して水を注ぐ。ふたをして1時間、ことことと煮込むうちに、煮汁はとろりとしたグレイビーに変わります。中米の小さな国ベリーズで、日曜の昼にライス・アンド・ビーンズと一緒に食べるのがおなじみの鶏の煮込み、ステューチキン(stew chicken)です。赤い色のもとはアナトーの種から作るスパイスペースト「レカド」。日本では手に入るもので代用しながら作れます。

ベリーズの日曜日は、ライス・アンド・ビーンズ

ベリーズの家庭の日曜の食卓に並ぶステューチキンとライス・アンド・ビーンズ、ポテトサラダ

ベリーズは、メキシコとグアテマラにはさまれ、カリブ海に面した国です。スペイン語圏の中米にありながら、英語を公用語とし、アフリカ系とヨーロッパ系の人々の子孫であるクレオールの文化が根づいています。ベリーズ観光局のサイトTravel Belizeは、クレオールの人々の食卓について、ココナッツミルクやココナッツオイル、米、豆、鶏肉、魚を基本にした食文化だと紹介しています。

その中心にあるのがライス・アンド・ビーンズです。Travel Belizeによると、これはベリーズの日曜のディナーの定番で、ココナッツで炊いた米と豆に、煮込んだ肉や揚げた魚、ポテトサラダかコールスローを添えて食べます。煮込んだ肉の例として、鶏肉のほか、森にすむ大型のげっ歯類ギブナットも挙げられています。そのなかで日本でも作りやすいのが、ステューチキンです。

豆知識

ベリーズのクレオールの伝統的な料理は、「ファイヤー・ハース(fire hearth)」と呼ばれる屋外の即席のかまどで作られてきました。Travel Belizeは、伝統的な料理はこのかまどで作るものだと紹介しています。

ベリーズのジャングルにあるリゾート、チャー・クリークの旅行ブログは、ライス・アンド・ビーンズとステューチキンをベリーズでいちばんよく見かける食事だと書いています。国じゅうどこへ行っても、沖合の小島キーに渡っても、この組み合わせに出会えるそうです。

赤いレカドが決める、色と香り

赤いレカドを揉み込んだ骨付き鶏肉と、器に入れた赤いレカドのペースト

ステューチキンの色と香りを決めるのが、赤いレカド(red recado)です。ベリーズや中米で作られるスパイスペーストで、ベニノキ(アチョーテ)の種から取るアナトーで赤く色づけられています。少量でも肉が鮮やかな赤茶色に染まり、土のような穏やかな香りが加わります。辛さはほとんどありません。

ベリーズに住んで料理を学んだシェフ、ロザンナ・スティーブンスのレシピでは、このレカドに醤油とウスターソースを合わせて鶏肉に下味をつけます。醤油は東アジアから、ウスターソースはイギリスから伝わった調味料です。中米で古くから使われてきたアナトーと、遠い国の調味料がひとつの鍋で合わさるところに、さまざまな人が行き交ってきたベリーズの食卓が表れています。

豆知識

レカドには赤のほかに、唐辛子を黒く焦がして作る「黒いレカド」もあります。黒いレカドは、ベリーズの隣国メキシコのユカタン半島の料理リェレノ・ネグロなどで使われるもので、ステューチキンに使うのは赤いほうです。


グレイビーをとろりと仕上げるコツ

ステューチキンのグレイビーのとろみをスプーンで確かめる

ステューチキンのグレイビーは、小麦粉などでとろみをつけるのではなく、鶏肉から出るゼラチンと、レカドや玉ねぎが煮溶けたもので自然にとろみがつきます。ふたを少しずらして煮るのは、水分をゆっくり飛ばしながら、煮汁を濃くしていくためです。

コツ

1時間煮てもグレイビーがさらさらのときは、ふたを外して中火で5分ほど煮詰めてください。逆に煮詰まりすぎたら、湯を大さじ2ずつ足してのばします。

焼き色をつける工程は、省かないでください。最初にしっかり焼いておくと、鶏肉の皮から脂が出て香ばしさが加わり、グレイビーの色も深くなります。焼かずに煮込むと、色が淡く、味もぼんやりした仕上がりになります。

コツ

骨付き肉を使うと、煮込んでも身がぱさつかず、骨からだしも出ます。むね肉で作る場合は、煮込み時間を30分ほどに短くして、身が固くなりすぎないようにしてください。

ココナッツのライス・アンド・ビーンズと合わせる — アレンジのしかた

ココナッツミルクで炊いたライス・アンド・ビーンズとステューチキン

ベリーズらしく食べるなら、白いごはんの代わりにライス・アンド・ビーンズを用意しましょう。チャー・クリークのブログで紹介されているのは、赤いんげん豆をにんにくと玉ねぎで柔らかく煮て、ココナッツミルクを加え、そこへ米を入れて炊き上げる方法です。日本なら、赤いんげん豆の水煮缶を使うと手軽に作れます。

付け合わせには、ポテトサラダかコールスローを。Travel Belizeが紹介するとおり、ベリーズの日曜の皿には欠かせない一品です。甘く焼いたプランテンを添えると、甘さと塩気とスパイスがそろった、ベリーズの食堂のような一皿になります。

食べ方

ステューチキンとライス・アンド・ビーンズ、ポテトサラダ、焼いたプランテンの完成写真
ライス・アンド・ビーンズとポテトサラダ、焼いたプランテンを添えて

皿にライス・アンド・ビーンズかごはんを盛り、ステューチキンをのせて、グレイビーをたっぷりかけます。ごはんがグレイビーを吸ったところを、鶏肉と一緒にほおばるのがいちばんおいしい食べ方です。辛さが欲しい人は、食卓で唐辛子のソースをかけて調整してください。

同じベリーズの料理なら、黒いレカドで煮込む鶏のスープチモレと作り比べると、赤と黒のレカドの違いがよく分かります。カリブの鶏料理なら、ジャマイカのジャークチキンも、スパイスの使い方がまったく違って面白い一皿です。

よくある質問

アチョーテペーストとアナトーパウダーを並べた比較

レカドとアチョーテペーストは同じものですか?

どちらもアナトー(アチョーテ)の種を使った赤いスパイスペーストです。メーカーや地域によって混ぜるスパイスは違いますが、ステューチキンにはどちらも使えます。日本では、メキシコ料理の食材としてアチョーテペーストのほうが見つけやすいはずです。

辛いですか?

赤いレカドには辛みがほとんどないので、辛くありません。辛くしたいときは、食卓で唐辛子のソースを添えてください。

下味の時間を短くできますか?

最低でも2時間は置いてください。時間が短いと、レカドの色と香りが肉の表面にしか入りません。前の晩に下味をつけておくのがいちばん確実です。

作り置きできますか?

冷めたら密閉容器に入れて冷蔵し、温め直すときは中心まで熱くなるまで加熱してください。保存日数のはっきりした目安は示せないので、早めに食べきってください。

主な参考リンク

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