揚げたじゃがいもとパセリをのせたボリビアのピーナッツスープ、ソパ・デ・マニ
🔪下準備30分
🔥調理1時間30分
🌍料理ボリビア料理

ソパ・デ・マニの作り方|ボリビアのピーナッツスープ

約16分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

ピーナッツをペーストにする

手順1: ピーナッツをペーストにする

生ピーナッツ250gと水100mlをミキサーに入れ、2〜3分回します。途中で一度止めて容器の内側についたものをゴムべらで落とし、再び回しましょう。粒が残らず、とろりとしたクリーム状になれば完成です。ざらつきが残っていると、スープの舌ざわりが粗くなります。ハンドブレンダーを使う場合は、深めの容器で少しずつ攪拌してください。

STEP 22 / 7

肉と野菜を切る

手順2: 肉と野菜を切る

牛すね肉は2cm角に切ります。長ねぎは小口切り、玉ねぎ・赤パプリカ・にんにくはみじん切り、にんじんは1cm角にそろえます。すね肉は筋が多いので、大きく切ると70分の煮込みでは柔らかくなりきりません。角切りは2cmまでにとどめておくと、米を入れる頃にはほどよく柔らかくなります。

STEP 33 / 7

ブイヨンに肉と野菜を入れる

手順3: ブイヨンに肉と野菜を入れる

大きめの鍋で野菜ブイヨン2Lを沸かし、長ねぎ、玉ねぎ、にんじん、にんにく、赤パプリカ、牛すね肉を入れます。再び沸いたら中火にし、表面に浮いてくる灰色のアクを2〜3分かけてすくいましょう。肉の表面の赤みが消えて白っぽくなり、アクがほとんど出なくなれば次へ進めます。アクを取っておくと、あとで加えるピーナッツの淡い色がきれいに出ます。

STEP 44 / 7

ピーナッツペーストを溶き入れて煮る

手順4: ピーナッツペーストを溶き入れて煮る

ピーナッツペーストを少しずつ加えて溶きのばし、ダマがなくなめらかに混ざったら塩小さじ2とこしょうで味をつけます。蓋をして弱めの中火で50分、10分おきに鍋底からへらで混ぜてください。ピーナッツは沈んで焦げやすく、鍋底に茶色い膜ができたら焦げはじめのサインです。また、ペーストが入ると泡立って吹きこぼれやすくなります。火のそばを長く離れないようにしましょう。

STEP 55 / 7

米とグリーンピースを加える

手順5: 米とグリーンピースを加える

洗った米を加えて混ぜ、さらに約20分煮ます。米が鍋底に沈んでくっつきやすいので、5分おきに混ぜてください。米がスープを吸ってとろみが強くなりすぎたら、湯を100mlずつ足して、おたまからゆっくり流れ落ちる濃さに戻します。火を止める5分前にグリーンピースを入れ、米の芯がなくなったら塩で味を調えます。

STEP 66 / 7

辛いソースを作る

手順6: 辛いソースを作る

スープを煮ている間に、小さなフライパンでひまわり油大さじ1を中火で熱し、玉ねぎ1/2個と青唐辛子大さじ1を2〜3分炒めます。玉ねぎが透き通ったらトマトと塩ひとつまみを加え、さらに3分ほど炒め合わせましょう。トマトの角が少しくずれ、汁気が半分ほどに減れば火を止めます。

STEP 77 / 7

じゃがいもを揚げて盛り付ける

手順7: じゃがいもを揚げて盛り付ける

じゃがいもは5mm角の細切りにし、水に5分さらしてから水気をよくふき取ります。揚げ油を中火で170°Cに熱し、4〜5分、きつね色になって表面がかりっとするまで揚げてください。深めの皿にスープと肉、米を盛り、その上に揚げたじゃがいもをたっぷりのせます。パセリを散らし、辛いソースは別の器で添えましょう。

じゃがいもを揚げるときは、水気を十分にふき取ってから油に入れてください。水分が残っていると油がはねます。揚げ油は鍋の深さ3cmほどで足り、火のそばを離れないことが大切です。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ソパ・デ・マニの材料の生ピーナッツ、牛すね肉、米、長ねぎ、にんじん、赤パプリカ、じゃがいも

分量は、ブエノスアイレス市が公開しているボリビア系コミュニティのレシピをもとにした、家庭向けの配合です。牛肉と米がたっぷり入るので、スープというより一皿で満腹になる食事になります。

13品目

スープ

材料 分量 代替・備考
生ピーナッツ(皮なし) 250g 渋皮をむいた生のもの。手に入らなければ無塩のローストピーナッツで代用できるが、香ばしさが強くなる
水(ペースト用) 100ml ピーナッツと一緒にミキサーにかける
野菜ブイヨン 2L 顆粒の野菜ブイヨンを湯で溶いたものでよい
牛すね肉 750g 現地では骨付きの輪切り(オッソブーコ)を使う。2cm角に切る
長ねぎ 1本 現地のリーキ(ポロねぎ)の代わり。小口切り
玉ねぎ 1個 みじん切り
にんじん 1本 1cm角
赤パプリカ 1/2個 みじん切り
にんにく 2片 みじん切り
米 1と1/2カップ(300ml) 洗って水気を切る。ラパス風にするなら短いマカロニに替える
グリーンピース 1/2カップ(100ml) 冷凍でよい
塩 小さじ2 ブイヨンの塩気を見て加減する
こしょう 少々 白でも黒でもよい
5品目

辛いソース

材料 分量 代替・備考
ひまわり油 大さじ1 サラダ油でもよい
玉ねぎ 1/2個 みじん切り
トマト 1個 1cm角
青唐辛子 大さじ1 みじん切り。現地のアヒやロコトの代わり。辛さは本数で調整する
塩 ひとつまみ
3品目

仕上げ

材料 分量 代替・備考
じゃがいも 3個(約450g) 細切りにして揚げる。冷凍のフライドポテトでもよい
揚げ油 適量(鍋に深さ3cm)
パセリ 大さじ3 みじん切り
コツ

日本では、生のピーナッツは殻付きか渋皮付きで売られていることが多く、皮なしの生ピーナッツは製菓材料店や通販で探すと見つかります。渋皮付きを使うとスープの色が少しくすむので、できれば皮なしを選んでください。ローストピーナッツで作る場合は、塩味のついていないものを使います。

注意

ピーナッツ(落花生)は、重いアレルギー症状を起こすことがある食材です。ピーナッツアレルギーのある人には出さないでください。ミキサーや鍋を共用する場合は、使用後によく洗いましょう。


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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鍋の表面が、ミルクティーのような淡いベージュに染まっていきます。生のピーナッツをすりつぶして煮込んだスープは、ナッツの甘い香りと牛肉のだしが重なり、湯気だけでも腹が減ってくる匂いです。皿に注いだら、その上に揚げたてのじゃがいもをどさっとのせ、刻んだパセリを散らします。ボリビアで日曜の昼の一皿目としてよく出されるのが、このソパ・デ・マニ(sopa de maní)です。スペイン語で「maní」はピーナッツのこと。見た目は素朴ですが、日本の台所にある道具で、生のピーナッツから本格的に作れます。

ボリビアの日曜の昼は、ピーナッツのスープから始まる

ボリビアの家庭の食卓に並ぶソパ・デ・マニと二皿目の料理

ソパ・デ・マニは、日曜の昼食の一皿目として出されることが多いスープです。まずこのスープを味わい、そのあとに二皿目の料理が続く、という食べ方が紹介されています。コチャバンバの食堂の昼定食を紹介したボリビア紙ロス・ティエンポスの記事でも、多くの定食に入る名物のスープとして、ピカンテ・デ・ポジョ(鶏の辛い煮込み)と並んで名前が挙がっています。家の台所でも食堂でも、ボリビアの人にとってはごく身近な一杯です。

スープの中身は、すりつぶしたピーナッツ、牛肉、じゃがいも、にんじんや玉ねぎなどの野菜、そして米やマカロニ。仕上げに揚げたじゃがいもをスープの上に一層のせるのが、この料理の目印です。とろりとしたスープを吸ったじゃがいもは、時間がたつとしっとり、表面に浮いた部分はさくっと。ひと皿の中で食感が変わっていくのも楽しみのひとつです。

豆知識

2018年10月31日、ボリビア料理人協会(Asociación Boliviana de Chefs)は、ソパ・デ・マニを国を代表する料理「プラト・バンデラ(plato bandera)」とし、毎年8月7日を「ソパ・デ・マニの日」にする法案を発表しました。料理はSNSでの投票で選ばれ、ホテルや食堂、市場、家庭でこのスープを食べるよう呼びかける内容でした。

南米はピーナッツの原産地です。ボリビアはピーナッツの地理的な起源の中心とされ、遺伝的な多様性がとくに大きいのはボリビアのチャコ地方だと伝えられています。土地の豆を、土地の肉と芋で煮る。そう考えると、この国の食卓を一杯に詰めたスープだといえそうです。

マカロニか米か、土地ごとに変わる一杯

米入りとマカロニ入りのソパ・デ・マニを並べた比較

ソパ・デ・マニは、地方によって中身がかなり変わります。西部の高地ではマカロニ、東部の低地では米を入れ、地域によってはインゲン豆を入れることもあると紹介されています。ロス・ティエンポスの記事で料理人のエミリオ・ガルニカ・ビジャゴメスが挙げた例はさらに細かく、ラパスでは「マンガ・デ・フライレ」と呼ばれる短いマカロニを使い、チャコでは「ピーナッツだけで、ほかには何も入れない」そうです。

スクレのソパ・デ・マニは黄色いことで知られています。スクレではキャベツ、チューニョ(凍結乾燥させたじゃがいも)、ひよこ豆を入れ、パリージョ(palillo)という黄色い香辛料で色をつけます。小麦を入れる地域もあるそうです。同じ名前のスープでも、国の中で色まで変わるのが面白いところです。

豆知識

コチャバンバでは毎年、「ピカンテとソパ・デ・マニの祭り(Feria de los Picantes y la Sopa de Maní)」が開かれています。2024年8月4日の第10回には20を超える出店者が集まりました。

このスープの歴史は、思ったより新しいかもしれません。歴史家ベアトリス・ロセルスは、19世紀より前の記録にはこのレシピが見当たらないと指摘しています。もっと濃厚で手の込んだピーナッツの煮込み「カスエラ・デ・マニ」から生まれたと考える研究者もいるそうです。

チェ・ゲバラの話も、このスープの伝説として有名です。1967年に捕らえられたゲバラが処刑の前にソパ・デ・マニを口にした、という話が伝わっていますが、細かな経緯は語り手によって違います。一方、国外で知られるきっかけとして確かなのは、2014年のテレビ番組「マスターシェフ・アルゼンチン」です。ボリビア人の両親を持つエルバ・ロドリゲスがこのスープで優勝し、ソパ・デ・マニの名が広く知られるようになりました。


焦げつきと分離を防ぐコツ

鍋底から木べらでスープを混ぜ、焦げつきを確かめる

ソパ・デ・マニで一番多い失敗は、鍋底の焦げつきです。ピーナッツのペーストはでんぷんと脂肪を含み、とろみがつくほど鍋底に沈んで熱がこもります。厚手の鍋を使い、火は弱めの中火から上げないでください。混ぜるときは表面をかき回すのではなく、へらを鍋底に当てて端から端までなでるように動かすのがこつです。

コツ

少しでも焦げた匂いがしたら、底をこすらずに、焦げていない上の部分を別の鍋へ移しましょう。焦げた膜を混ぜ込むと、スープ全体に苦みが回ってしまいます。

ペーストの粒が粗いと、煮ているうちに油が浮いて分離したように見えることがあります。気になるときは、ペーストを作る段階でミキサーをもう1分長く回してください。煮込み中に浮いた油は、よく混ぜればスープになじみます。

コツ

翌日に温め直すと、米が水分を吸ってかなり固くなります。湯を少しずつ足し、弱火で混ぜながらのばしてください。揚げたじゃがいもは、温め直したスープに食べる直前にのせると、食感が残ります。

鶏肉で、マカロニで — アレンジのしかた

鶏肉とマカロニで作ったソパ・デ・マニのアレンジ

肉は牛肉に限りません。米国の料理サイトTogether Women Riseに載っている、ロミー・ホルマンの著書『The Bolivian Cookbook』をもとにしたレシピでは、伝統的には牛のあばら肉か鶏肉で作ると紹介されています。鶏もも肉にする場合は、骨付きのぶつ切りを使うとだしがよく出ます。同じレシピには、仕上げ前ににんにく、クミン、黒こしょうをつぶして加え、最後にオレガノをひとつまみ振る手順もあります。牛肉で作るときにこの香りを足すと、少し土っぽい香りが加わります。

米をマカロニに替えると、西部の高地風になります。短いマカロニを米と同じタイミングで加え、袋の表示時間を目安に煮てください。チャコ風にピーナッツだけのスープにする場合は、肉を省いて野菜ブイヨンで作り、揚げたじゃがいもで食べごたえを補います。同じレシピは、ベジタリアン向けにも合うと書いています。

日本の食材で作るなら、長ねぎのほかに白菜やキャベツを加えても、スクレのキャベツ入りの方向へ寄せられます。ひよこ豆の水煮を加えると、ほくほくした食感も楽しめます。

食べ方

揚げたじゃがいもをのせたソパ・デ・マニと辛いソース、パン
スープに揚げたじゃがいもとパセリをのせ、辛いソースを添えて

テーブルでは、まずそのまま一口。ピーナッツのやさしい甘さと牛肉のだしを確かめてから、辛いソースを少しずつ落としていきます。ボリビアでは、ロコトという肉厚の唐辛子で作る辛いサルサ「リャフア(llajua)」を添えるのがおなじみです。今回の玉ねぎとトマトのソースは、ブエノスアイレスのレシピに従ったものです。パンを添えてもよく合います。

ボリビアの献立にならうなら、このあとに肉料理を一皿続けるのが本来の流れです。ボリビアの薄焼き牛カツシルパンチョを二皿目にすると、日曜の昼食らしい組み合わせになります。ピーナッツを煮込みに使う料理をもっと知りたいなら、マリのピーナッツシチューマフェと食べ比べてみてください。同じ豆でも、大陸が変わると味の方向がまるで違います。

よくある質問

ソパ・デ・マニに使う皮なしの生ピーナッツとローストピーナッツの比較

ピーナッツバターで代用できますか?

おすすめはしません。市販のピーナッツバターには砂糖や塩、油が加えられているものが多く、生のピーナッツをすりつぶしたペーストとは味もとろみも変わります。生ピーナッツが見つからない場合は、無塩のローストピーナッツを同じ量だけミキサーにかけるほうが近い仕上がりになります。

生のピーナッツはどのくらい煮ればいいですか?

ここでのレシピは、ペーストを入れてから50分、米を入れてさらに約20分、合わせて70分ほど煮ます。Together Women Riseのレシピも、生のピーナッツは少なくとも1時間は煮る必要があるとしています。短時間で切り上げず、時間をかけて煮込んでください。

圧力鍋で作れますか?

牛すね肉を先に圧力鍋で柔らかくしておくのは手ですが、ピーナッツペーストと米を入れたあとは、普通の鍋で混ぜながら煮るほうが安心です。とろみのあるスープは、圧力鍋の中で鍋底に焦げつきやすくなります。

辛くないようにできますか?

スープ自体には唐辛子を入れていないので、辛くありません。辛さは別添えのソースだけで調整します。子どもと一緒に食べるなら、ソースは大人の分だけ取り分けてください。

作り置きはできますか?

米入りのスープは、時間がたつと米が水分を吸って固くなります。作り置きするなら、米を入れる前の段階で冷まして冷蔵し、食べる日に温め直してから米を煮るとよいでしょう。保存日数のはっきりした目安は示せないので、早めに食べきってください。

主な参考リンク

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