ピケ・マチョ ― 肉汁と揚げじゃがいも、生のロコトをひと皿に
この皿の要点は三つです。牛肉は蓋をして肉汁を逃がさず、ソーセージとじゃがいもは別々に揚げ、合わせるのは最後だけにします。生のロコト、玉ねぎ、トマトとスライスしたゆで卵は、鍋に入れず上にのせます。
塩、胡椒、ひとつまみのクミンで味つけした牛肉のさいころ切り。揚げたソーセージ。黄金色のじゃがいもの山。その上に、生のロコトの長い細切り、羽根のように薄い玉ねぎ、トマト、ゆで卵の輪切りが重なります。ピケ・マチョは、これだけのものを一枚の大皿に集めた料理です。下には熱くて香ばしい層、上には鋭くてみずみずしい層があり、口の中で両方が出会います。
ボリビアの新聞Los Tiemposは、ピケ・マチョをコチャバンバと結びついた気軽な料理として紹介しています。友人と過ごす週末や、堅苦しくない祝いの席にふさわしい料理です。この記事は、Los Tiemposが掲載したレシピを、原典の分量と順序のまま追います。原典には何人分か、どれくらい時間がかかるかが書かれていないため、ここにも書きません。みんなで分ける大皿料理として作る、という書き方にとどめます。どれだけの人数で分けるかは、食卓に合わせて決めてください。
料理名は「Pique macho」とも「Pique a lo macho」とも書かれます。両方の表記で検索すると、ボリビアのレシピや解説が見つけやすくなります。名前の由来については、参照した資料に裏づけがないため、ここでは説明しません。
ピケ・マチョとはどんな料理?
ピケ・マチョは、牛肉、加熱用のソーセージ、揚げじゃがいもを組み合わせ、生野菜とゆで卵で仕上げる盛り合わせです。Los Tiempos版では、牛肉を約2.5cm角に切って蓋をして火を通し、ソーセージとじゃがいもは別に揚げ、食べる直前にすべてを混ぜます。ロコト、玉ねぎ、トマト、卵は、生のまま、またはゆでただけで飾りとして上にのせます。
同じボリビアの皿でも、シルパンチョとは違う料理です。シルパンチョは薄くのばして揚げた牛肉を中心に、ご飯、卵、サラダを合わせます。ピケ・マチョにはご飯も薄い肉のカツレツもなく、肉やソーセージのかたまりを揚げじゃがいもと一緒に山盛りにするところが持ち味です。
コチャバンバのレシピ集Recetas de Cochabambaも、ピケ・マチョを友人どうしで分け合うコチャバンバの料理として紹介しています。ただ、レシピは資料ごとに違います。ここで紹介するのは、出典がはっきりしたひとつのレシピです。ボリビア全土に通じる唯一の正解ではありません。
途中で見つける、味の決め手
選び方と代用
牛肉。 原典はlomoを指定しています。ボリビア以外で作るときは、脂の少ない、さっと炒めるのに向く部位を探すのが妥当です。ただし、ほかの部位を原典と同じものとは扱いません。大きさをそろえて切ると、火の通りが揃います。
ソーセージ。 Salchichas de calentarは、温めてから食べるソーセージです。ほかの土地の特定の商品が同じものだとは言えないので、プレーンな加熱用ソーセージを選び、表示どおりに火を通してください。塩気は商品ごとに違い、皿全体の味に響きます(作り方の塩の注意を参照)。
ロコト。 ロコトは生の唐辛子で、辛さは品種や実ごとに変わります。見つからなければ、近所で手に入る生の唐辛子で代用できますが、香りも辛さも同じにはなりません。少なめに入れて味見し、足していくのが安心です。種を除くか減らすのは、辛さを抑えて食べたい人のための調整で、原典のレシピにはありません。
じゃがいも。 原典は「中」としか書いておらず、大きさを規格化していません。揚げて好きな品種を選んでください。
道具
- 包丁とまな板
- 蓋つきの鍋または厚手のフライパン(牛肉用)
- 深鍋(ソーセージとじゃがいもを揚げる用)
- 穴あきお玉または網じゃくし
- じゃがいもの水気を拭くキッチンペーパーか清潔な布
- 卵をゆでる小鍋
- 大きな盛り皿 1枚
うまくいかないときは
| 困りごと | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 牛肉がぱさつく | 蓋をせず、肉汁が煮詰まってなくなった | 火が通るまで蓋をしておく。皿には肉汁ごと盛る |
| 油が激しくはねる | 水気のあるじゃがいもを入れた | 揚げる前に棒切りの水気をよく拭き、少量ずつ入れる |
| じゃがいもが白っぽくやわらかい | 一度にたくさん入れすぎた | 小分けにして揚げ、中まで火が通って黄金色になったら引き上げる |
| 全体がしょっぱい | 牛肉に塩をきっちり使い、そこに塩気の強いソーセージが重なった | 次回は手順1で塩を少し控え、最後に調整する |
| 食べる前にじゃがいもがしんなりする | 早く盛りつけた、または置きすぎた | 食べる直前に混ぜて飾る |
| ロコトが辛すぎる | 実や品種で辛さが違う | 種を減らす、細切りの量を減らす、別添えにする |
盛り合わせたら、すぐに食べ、長く置いたままにしないでください。残りがどれくらいもつか、どう温め直すかについては、参照した資料に案内がないため、ここでも示しません。
アレンジ
- ロコトを別添えにする。 ロコトを全部皿にまぶさず、小皿に入れておき、辛さを各自で調整します。変わるのは出し方だけです。
- ほかの生唐辛子を使う。 ロコトが手に入らなければ、身近な生の唐辛子で代用できます。香りと辛さは変わるので、少量から始めてください。
- にんにくを入れない。 原典ではにんにくは任意なので、入れない形でも完成した料理です。
- 仕上げに塩を調整する。 ソーセージで全体の塩気が変わるため、牛肉の塩を控えめにし、仕上がりの皿で整えるやり方もあります。
- ほかの人たちのソース。 ボリビアのレシピには、ビール、酢、llajua(ボリビアの唐辛子ソース)を添えるものがあります。これらはほかのレシピのもので、このレシピには足さず、別のバージョンとして試してください。
コチャバンバのピケ・マチョ、そして広がり
Los Tiemposは、ピケ・マチョを友人との週末や祝いのための気軽な料理として描き、コチャバンバの記憶とも結びつけています。すべてを一枚の大皿に積み上げるこのレシピの作りは、みんなで分け合うくつろいだ食卓という姿に合っています。ただし、ボリビアのどの家庭でも同じように食べるという意味ではありません。ボリビアのほかの料理は、ボリビアの国別ページでも紹介しています。
レシピは資料ごとにはっきり違います。Recetas de Cochabambaは、チョリソを使う独自のレシピを載せ、酢、ビール、llajuaなどを添えることを勧めています。Ajinomoto Boliviaの版は、任意の鶏肉に加え、チョリソ、チーズ、オリーブ、ビールと同社の調味料製品も使います。Bolivian.comは、肉の下味や野菜の火の通し方が異なります。こうした違いは地域や家庭ごとの変種として理解するのがよく、この記事ではLos Tiemposのレシピとは分けて扱い、ひとつに混ぜていません。
料理の起源について書いた話を載せているページもあります。ただ、その主張はひとつの資料にしか見られず、独立して確認できていないため、ここでは歴史として紹介しません。
よくある質問
何人分ですか?
Los Tiemposのレシピには人数が書かれていないため、ここでも示しません。みんなで分ける大皿の料理で、何人分になるかは食卓や、ほかに何を出すかで変わります。
ロコトが見つからないときは?
近所で買える生の唐辛子がいちばん現実的ですが、香りと辛さはロコトと同じになりません。思うより少なめに使って味見し、別添えにするのもよい方法です。
ソーセージは何を買えばいいですか?
原典は温めて食べるsalchichas de calentarです。プレーンな加熱用ソーセージを選び、アレルゲンと塩気を表示で確かめ、表示どおりに火を通してください。
マヨネーズやケチャップは必要ですか?
Los Tiemposのレシピには入っていません。ソースを加える家庭やレシピもありますが、この版は生野菜と卵だけで仕上げます。
シルパンチョとはどう違いますか?
ピケ・マチョは、牛肉のさいころ切り、揚げたソーセージ、揚げじゃがいもを盛り合わせ、生の具をのせる皿です。シルパンチョは、薄くのばして揚げた牛肉を土台に、ご飯、卵、サラダを合わせます。












