緑の葉がココナッツの湯気に沈む
この鍋で守りたいのは、ダシーンの葉の青い深み、オクラのやさしいとろみ、ココナッツミルクの丸み、豚尾の塩気です。葉と葉柄を柔らかく煮たら、すべてをブレンドして一つのなめらかな緑のスープにします。
ココナッツミルクの鍋が煮立ってくると、幅の広い濃緑のダシーンの葉がくたりと沈んでやわらかくなります。オクラは煮汁にゆっくり絹のようなとろみを与え、塩漬けの豚尾が鍋の中から全体に味をつけていきます。すべてが柔らかくなったら少し冷まし、ブレンダーにかけて、深い緑のなめらかなスープに仕上げます。
これがドミニカ国のカラルースープ、ダシーン(タロイモ)の葉を主役にしたスープです。このページのレシピは、DBE Nationalに掲載された一つの版の分量を変えずに従っています。ダシーンの葉、オクラ、香味野菜、ココナッツミルクを一緒に煮て、レシピが任意としている塩漬け豚尾を使う版です。ドミニカ国の家庭には、蟹、根菜、青バナナ、団子を加える作り方もありますが、それらは別の版なので、ここでは混ぜません。
このレシピは試作していません 公開されているレシピを丁寧に整理した記事ですが、このサイトでの試作はしていません。原典には人数、収量、葉の重さ、総調理時間が書かれていないため、ここでも示しません。各工程では、手順に書いた鍋の状態を見て判断してください。
ドミニカ国とドミニカ共和国は別の国です この料理が生まれたのは、東カリブ海の島国ドミニカ国(Commonwealth of Dominica)です。カリブ海にあるもう一つの国、ドミニカ共和国とは別の国です。
カラルーは島ごとに姿が変わる
カリブ海一帯で、カラルー(callaloo)という言葉は葉物野菜そのものを指すこともあれば、葉を使った濃い煮込みやスープを指すこともあり、同じ名前でもかなり違う鍋になります。ドミニカ国の投資移民局(Citizenship by Investment Unit)は、ドミニカ国の食は近隣のカリブ諸島やクレオール料理の技法と多くを共有していると説明し、カラルースープをダシーンの葉に各種の野菜と肉を合わせた料理として紹介しています。
ドミニカ国の中でもレシピはさまざまです。このページが従うDBE Nationalの版は、ダシーンの葉、オクラ、ココナッツミルク、任意の塩漬け豚尾を使います。ドミニカの新聞The SunにMa Boydが寄せた蟹のカラルーは、タニア(tannia)、かぼちゃ、青バナナ、蟹、香味野菜、ココナッツミルク、団子まで加える別の版です。葉、かぼちゃ、タニア、香味野菜を柔らかく煮て冷まし、ブレンドしたものを、別鍋で火を通した青バナナ、小さな団子、ココナッツミルクと合わせます。Dominica Explorerはカラルーを「one pot family soup meal(一鍋の家族のスープ料理)」と呼び、葉物、塩漬け肉、青バナナ、ヤム、ハーブ、シーズニングペッパー、小さな団子、ココナッツミルクと水で作る版を紹介して、クレオールの季節の食卓と結びつけています。
国民料理なのか
カラルーはドミニカ国の国民料理とよく説明され、投資移民局のページもそう紹介しています。ところが2013年8月、ドミニカ国政府情報局(Government Information Service)は、文化省の担当者が「国にはまだ公式の国民料理がない」と説明したと報じました。候補の中ではカラルーが最多の票を集め、閣議承認のための書類が準備されていたとのことです。選考では、人気、島の食文化とのつながり、材料が国内で手に入り一年中作れるかどうかが考慮されました。その後の公式な指定は確認できていません。ですので、カラルースープはドミニカ国を代表する料理として広く紹介されていること、そして2013年に政府が記録した国民料理の投票で最多票だったこと、この二点を伝えるのが公平でしょう。
選び方と代用
最も大事な選択は葉です。 使うのは、食用として売られているダシーン(タロイモ)の葉だけ。食べるためのものだと確認できる販売元から買ってください。野生のタロイモに似た植物を摘んだり、観賞用の植物や、葉が食べられると確認できないタロイモを使ったりしてはいけません。香港の食物安全センター(Centre for Food Safety)は、野生のタロイモに似た植物は加熱しても安全になると期待できないので摘んだり食べたりしないこと、食用のタロイモの葉や茎でも刺激を起こすことがあるため適切な下処理と十分な加熱が必要なことを注意しています。販売元が葉の調理方法を示している場合は、それにも従ってください。
安全な食用のダシーン葉が手に入らないときは、原典のレシピがほうれん草、スイスチャード(フダンソウ)、コラードグリーンを代わりとして挙げています。ただしそれは別の版のスープで、同じ葉ではありません。香り、葉の厚み、茎の食感が変わります。コラードとチャードの茎は硬さが違うので、時計よりも煮え具合を見てください。
ピメント(pimento)について。 原典には「1 pimentos」とあり、刻んで使うとだけ書かれていて、種類は不明です。アンティグア・バーブーダの農業省は、ピメントペッパーを風味づけに使う比較的辛味の穏やかな唐辛子と説明しています。このレシピでは、そうした辛味の穏やかな香りのよいピメントペッパー1個を使います。これは編集部の選択で、原典の作者が使った唐辛子と一致するとは確認できていません。オールスパイスの粒に置き換えてもいけません。
辛い唐辛子について。 辛い唐辛子は丸ごと1本鍋に入れます。品種は指定されていません。辛さを避けるために抜くと、原典のレシピとは違う作り方になります。
途中で見つける、味の決め手
道具
- スープ用の中くらいの鍋
- 豚尾を茹でる別の鍋
- ハンドブレンダー
- まな板と包丁
- 計量カップと計量スプーン
- 柔らかさを確かめるスプーン
- 残った分を入れる浅い容器
うまくいかないとき
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 20分たっても葉や葉柄が硬い | 葉柄が太い、葉が厚い。時間はあくまで目安 | 芯まで柔らかくなるまで弱火で煮続ける。時間が来たからと硬い葉柄をブレンドしない |
| 濃すぎてブレンドしにくい | 煮詰まって煮汁が減った | ブレンドの前に、温かい水を少しずつ加える |
| 味が薄い | 水を入れすぎた | 次回は水を少しずつだけ加え、味見をしてから塩で整える |
| 塩辛い | 豚尾に塩が残っていた | 塩を足す前に味見をし、豚尾の塩気を計算に入れる |
| 食感や香りが想像と違う | ほうれん草、チャード、コラードを使った | 想定どおり。原典が挙げる代用で、ダシーンの葉と同じ葉ではない |
アレンジ(このレシピから外れる例)
以下は、ここまでのレシピを変えるものです。別の版として考えてください。
- 豚尾の代わりに蟹のはさみ(crab pincers)を使う。 原典はこの選択肢に触れていますが、量や入れるタイミングを示していないので、ここでは作り方を決めません。甲殻類アレルギーにご注意ください。
- 豚尾の代わりに鶏肉を使う。 これも原典に書かれていますが、部位、量、下ごしらえがないため、ここでは補いません。
- 豚尾を入れない。 塩気、旨み、食感が少し失われます。完全なベジタリアン向けになるかどうかは、ほかの製品のラベルをすべて確認しないと言えません。
- ダシーンの葉の代わりにほうれん草を使う。 手に入れやすくなりますが、ダシーンの香り、繊維、葉柄の食感は失われます。
- スイスチャードやコラードグリーンを使う。 これも原典が挙げています。茎の硬さが違うので、火の通り方を見ながら煮てください。
残り物の扱い
原典はスープを冷蔵して2日後に食べることを勧めていますが、安全な冷まし方には触れていません。そのため、この提案はこのレシピに含めず、保存期間も示しません。日本の厚生労働省の「家庭での食中毒予防」に沿って、残った分は浅い容器に小分けして早く冷まし、すみやかに冷蔵庫に入れ、食べる前に十分に再加熱してください。
よくある質問
カラルーとは何ですか?
カリブ海一帯で、葉物野菜、または葉を使った料理を指す名前で、島によって材料や仕立てが違います。ドミニカ国では、ダシーンの葉を中心に野菜と肉を合わせたスープとして紹介されています。
ドミニカ共和国の料理ですか?
いいえ。東カリブ海のドミニカ国(Commonwealth of Dominica)の料理で、ドミニカ共和国とは別の国です。
ダシーンの葉が見つからないときは?
原典はほうれん草、スイスチャード、コラードグリーンを挙げています。風味と葉柄の食感が変わるので、同じスープではなく別の版と考えてください。
野外で見つけたタロイモの葉を使ってもいいですか?
使えません。食用として売られている葉だけを信頼できる販売元から買い、適切に下処理して十分に加熱してください。野生のタロイモに似た植物は、摘んだり食べたりしてはいけません。
何人分ですか?
原典に書かれておらず、このレシピも試作していないため、人数は示しません。原典レシピの1仕込み分として考えてください。
蟹や鶏肉を入れてもいいですか?
原典は豚尾の代わりとして両方に触れていますが、量も作り方も書かれていないため、このレシピには組み込んでいません。













