トマト色に炊き上がったドミニカ共和国の鶏の炊き込みごはん、ロクリオ・デ・ポジョ
🔪下準備45分
🔥調理40分
🌍料理ドミニカ共和国料理

ロクリオ・デ・ポジョの作り方|ドミニカ共和国の鶏の炊き込みごはん

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

鶏肉に下味をつけて休ませる

手順1: 鶏肉に下味をつけて休ませる

骨付き鶏肉をボウルに入れ、塩小さじ3/4、オレガノ、パクチー、こしょう、ピーマン、紫玉ねぎ、セロリ、にんにく、ケイパー、オリーブ、ライム果汁を加えます。手で全体をよく揉み込み、肉の表面に調味料が行き渡ったらラップをかけ、冷蔵庫で30分休ませましょう。野菜と漬け汁はあとで鍋に入れるので、捨てずに残しておきます。

STEP 22 / 6

砂糖を焦がして鶏肉を色づける

手順2: 砂糖を焦がして鶏肉を色づける

厚手の鍋にサラダ油大さじ1を入れて強めの中火にかけ、きび砂糖小さじ1を加えます。砂糖が溶けて泡立ち、濃い琥珀色になったら、すぐに鶏肉だけを取り出して入れましょう。1分ほど返しながら、全体を茶色に色づけます。砂糖は数秒で黒く焦げるので、色が変わりはじめたら目を離さないでください。

STEP 33 / 6

野菜とトマトソースを加えて煮る

手順3: 野菜とトマトソースを加えて煮る

漬けていた野菜と漬け汁、かぼちゃ、トマトソースを加えて混ぜ、2〜3分炒め合わせます。水470mlを注ぎ、強火にして沸騰させましょう。沸いたら中火に落として10分ほど煮て、鶏肉に火を通しながらスープに味を移します。全体がなじんだら、ここで味見をし、残りの塩で調えます。少し塩辛いと感じるくらいが、米が吸ってちょうどよくなる濃さです。

STEP 44 / 6

米を加えて水分を飛ばす

手順4: 米を加えて水分を飛ばす

洗って水気を切った米を加え、鍋底からよく混ぜながら中火で煮ます。米が鍋底にくっつきやすいので、1〜2分おきに底から返してください。5〜8分ほどで水分が米に吸われ、表面に汁気がほとんど見えなくなり、米にとろみのある煮汁がまとわりついて米の粒が顔を出したら次へ進みます。

STEP 55 / 6

ふたをしてごく弱火で炊く

手順5: ふたをしてごく弱火で炊く

残りのサラダ油大さじ2を表面に回しかけ、ふたをぴったり閉めて、ごく弱火で15分炊きます。15分たったらふたを開け、鍋底をこすらないように上下を一度返して、再びふたをして5分炊きましょう。米を一粒食べてみて、芯がなく、ふっくらしつつ歯ごたえが残っていれば炊き上がりです。芯が残るときは、さらに5分炊きます。

STEP 66 / 6

器に移し、コンコンをこそげる

手順6: 器に移し、コンコンをこそげる

炊き上がったら、すぐに米と鶏肉を器に移します。鍋に残しておくと、蒸気でおこげがしっとりしてしまうからです。2〜3分置いてから、木べらやへらで鍋底のコンコンをこそげ取りましょう。黄金色でぱりっとはがれれば成功です。鶏肉は骨のまわりまで火が通り、赤い部分が残っていないことを確かめてください。

焦がした砂糖は高温で、皮膚につくと大やけどのおそれがあります。鶏肉を入れるときは油がはねるので、鍋から少し離れて入れてください。骨付き鶏肉は、骨のまわりまで十分に火を通してから食べましょう。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ロクリオの材料の骨付き鶏肉、米、トマトソース、かぼちゃ、ピーマン、紫玉ねぎ、オリーブ、ケイパー、ライム

クララ・ゴンサレスのレシピをもとに、日本の計量に置き換えた配合です。米を約370g使うので、主食とおかずを兼ねた一鍋で完結する食事になります。

12品目

鶏肉の下味

材料 分量 代替・備考
骨付き鶏肉 1.3kg 手羽元やぶつ切りの鶏ももを小さめに切る
塩 小さじ1と1/2 半量は下味、残りは味の調整に使う
乾燥オレガノ 小さじ1 指でもんで粉状にする
パクチー 1枝 刻む
こしょう 小さじ1/4
ピーマン 1個 細切り。現地のクバネーラ唐辛子の代わり
紫玉ねぎ 小1個 薄切り
セロリ 1/4カップ(約30g) 5mm角
にんにく 小さじ1 すりおろす
ケイパー 大さじ2 汁気を切る
緑オリーブ 大さじ2 半分に切る
ライム果汁 1個分 レモン果汁でもよい
6品目

炊く材料

材料 分量 代替・備考
サラダ油 大さじ3
きび砂糖 小さじ1 ブラウンシュガーの代わり
かぼちゃ 1カップ(約150g) 2cm角。現地のアウヤマ(auyama)の代わり。にんじんでもよい
トマトソース 240ml 無塩のトマトソース。トマトピューレでもよい
米 470ml(約370g) 長粒米が本来。日本の米でも作れる
水 470ml
コツ

ドミニカでは長粒米を使います。日本の米で作る場合は、炊く前に洗って30分ほど水気を切っておくと、粒がべたつきにくくなります。かぼちゃは煮崩れて米にからみ、ほんのりとした甘みととろみを加えます。

注意

生の鶏肉を扱った手や包丁、まな板は、ほかの食材に使う前によく洗ってください。下味をつけた鶏肉は、室温に長く置かず冷蔵庫で休ませます。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鍋の油に砂糖をひとさじ落とすと、ぱちぱちと泡立ちながら琥珀色に変わっていきます。そこへ下味をつけた鶏肉を一気に入れると、じゅっという音とともに甘く香ばしい匂いが立ち、肉の表面が濃い茶色に染まります。トマトソースと野菜、水、そして米を加え、最後はふたをしてごく弱火で。炊き上がって米を器に移したあと、鍋底に残った黄金色のおこげをこそげ取る音が、ドミニカ共和国の昼の台所に響きます。鶏と米をひとつの鍋で炊き上げる家庭料理、ロクリオ・デ・ポジョ(locrio de pollo)です。日本の鍋とスーパーの材料で作れます。

スペインの黄色い米が、ドミニカの鍋料理になった

ドミニカ共和国の家庭の食卓に並ぶロクリオ・デ・ポジョとアボカド

ロクリオは、肉や魚介を米と一緒に炊き込むドミニカ共和国の料理です。サントドミンゴを拠点にドミニカ料理の記録と普及に取り組むサボレス・ドミニカーノス財団は、その源流を、サフランやビハ(アナトー)で色をつけた黄色い米を好んだスペイン人にさかのぼると説明しています。同じ財団は、ロクリオを「ドミニカ共和国の国民食とみなされるべき料理」とまで書いています。

名前の由来ははっきりしていません。財団は「ロクロ(locro)」と「クリオージョ(criollo)」が合わさった言葉かもしれないとしつつ、南米のアンデスで食べられる煮込みのロクロとは、料理としてほとんど関係がないとも述べています。最も古い記録は18世紀のもので、19世紀のサントドミンゴでは鳩のロクリオが名物として知られていたそうです。

豆知識

ロクリオは鶏肉だけの料理ではありません。サボレス・ドミニカーノス財団によると、これまでに確認されたドミニカのロクリオのレシピはおよそ20種類あり、鶏肉、豚肉、魚介など、さまざまな具で作られています。ソーセージで作る「ロクリオ・デ・ロンガニサ」も定番です。

鶏のロクリオの特徴は、最初に砂糖を焦がした油で肉を色づけることです。ドミニカ料理の発信で知られるクララ・ゴンサレス(通称ティア・クララ)は、砂糖をどこまで濃く焦がすかで肉の色が決まり、それは好みの問題だとしたうえで、ドミニカ人に白っぽい鶏肉を出してはいけないと書いています。この一手間が、甘く香ばしい香りと、食欲をそそる濃い色をつくります。

鍋底の宝物「コンコン」

鍋底からこそげ取った黄金色のおこげ、コンコン

ドミニカ共和国で米を炊くと、鍋底に黄金色のぱりっとしたおこげができます。これが「コンコン(concón)」です。クララ・ゴンサレスは、コンコンを料理そのものではなく、ドミニカ式の炊き方から生まれる副産物だと説明し、その味をバター風味のポップコーンにたとえています。名前は鍋底をこそげるときの音から来ているといわれ、プエルトリコでは「鍋にくっついた」という意味の「ペガオ(pegao)」と呼びます。

コンコンは限られた量しかとれない、ちょっとしたごちそうです。ロクリオもコンコンができる米料理のひとつで、昼どきに鍋底をこそげる音は、ドミニカ共和国ではおなじみの「大合唱」だと、ゴンサレスは書いています。日本のおこげと同じく、焦がさず黄金色に仕上げるのがこつです。

豆知識

コンコンをうまく作るには、鋳鉄や鋳造アルミの厚い鍋が向いています。ドミニカをはじめカリブの台所では「カルデロ(caldero)」と呼ばれる鍋が米炊きの定番ですが、コンコンはどんな鍋でも作れるとされています。日本なら、厚手の鍋や土鍋が向いています。


焦がさず、べたつかせないコツ

ふたを少し開けてロクリオの炊き上がりを確かめる手元

ロクリオでいちばん難しいのは、米を入れてから水分を飛ばすまでの見極めです。汁気が多いままふたをすると米がべちゃっとし、飛ばしすぎると鍋底が焦げてコンコンが黒くなります。表面の汁気がちょうど消えた瞬間にふたをするのが合図です。

コツ

鍋は、米が鍋の3/4を超えない大きさのものを選んでください。クララ・ゴンサレスも、詰めすぎない鍋で炊くことを勧めています。鍋に余裕があると、熱が均一に回り、底のコンコンも均一に色づきます。

ごく弱火で炊いている間に焦げた匂いがしてきたら、火をさらに弱めます。ガス火が強い場合は、焼き網やフレームプレートを鍋の下に挟むと、火が直接当たらず焦げにくくなります。

コツ

炊き上がったらすぐに器へ移すのが、コンコンをぱりっと保つ一番のこつです。鍋のまま蒸らし続けると、底の米が湯気を吸って柔らかくなってしまいます。

ソーセージで、えびで — アレンジのしかた

ソーセージで作るロクリオとえびで作るロクリオの比較

ドミニカ共和国のロクリオは、具を替えていくつもの版があります。鶏肉の代わりに、輪切りにしたスモークソーセージを炒めてから同じ手順で炊けば、ロンガニサ(ドミニカのソーセージ)のロクリオに近い味になります。ソーセージは塩気が強いので、塩は少なめから調えてください。

魚介で作るなら、殻をむいたえびを使い、米を加える直前に鍋へ入れると、えびが固くなりすぎません。具を替えても、砂糖で色をつける手順は同じです。かぼちゃを省いてにんじんにすると、甘みが控えめのすっきりした仕上がりになります。

食べ方

ロクリオ・デ・ポジョとアボカド、サラダを盛り付けた完成写真
器に盛り、アボカドとサラダ、コンコンを添えて

器に盛ったロクリオには、薄切りのアボカドや野菜のサラダを添えると、さっぱりとバランスがとれます。鍋底からこそげたコンコンは、別の小皿にのせて、みんなで分け合ってください。ぱりぱりの食感と香ばしさは、ロクリオの一番の楽しみです。

ドミニカ共和国の料理をもっと知りたいなら、青いプランテンをつぶして朝ごはんに食べるマングもおすすめです。カリブの炊き込みごはんなら、プエルトリコの木豆の炊き込みごはんアロス・コン・ガンドゥレスと食べ比べると、島ごとの違いがよく分かります。

よくある質問

厚手の鍋と土鍋を並べ、おこげの作りやすさを比べる

炊飯器で作れますか?

鶏肉を色づけて煮るところまでを鍋で行い、米と一緒に炊飯器の内釜へ移して炊くこともできます。ただし、コンコンはほとんどできません。おこげを楽しみたいなら、鍋で炊いてください。

骨なしの鶏肉でも作れますか?

骨なしの鶏もも肉でも作れます。骨付きのほうがうまみが出ますが、骨なしなら食べやすく、子どもにも出しやすくなります。大きめの一口大に切ってください。

砂糖を焦がさずに作れますか?

砂糖を省いても作れますが、ドミニカらしい濃い色と香ばしさは出ません。焦がすのが不安なら、砂糖が溶けて薄い茶色になった段階で鶏肉を入れても、十分に色がつきます。

作り置きできますか?

冷めたら密閉容器に入れて冷蔵し、電子レンジで中心まで熱くなるよう温め直します。保存日数のはっきりした目安は示せないので、早めに食べきってください。コンコンは時間がたつと湿気るので、その日のうちに食べるのがおすすめです。

主な参考リンク

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