ディドルディー・ジャム:赤い実と砂糖、お茶の時間のスコーン
同じ重さの材料を2つだけ、固まる点(setting point)まで煮ます。ほかには何も入れず、できあがったジャムは冷蔵庫で保管します。
フォークランド諸島のブラフ・コーブ・ラグーン(Bluff Cove Lagoon)の小道沿いには、背の低いディドルディーの低木が鮮やかな赤い実をつけています。実を食べるのはアップランド・グース(upland geese)だけではありません。シー・キャベツ・カフェ(Sea Cabbage Café)を訪れる人も、ジャムという別の形で口にします。カフェの説明では、野生の実を秋に手摘みし、ハッティさんがジャムにして、スコーンと生クリームに添えて出しているそうです。
フォークランド諸島観光局も、ディドルディー・ジャムを試すよう勧めています。食べ物のページには、お茶やコーヒーと自家製の焼き菓子で一息つく「スモーコ(smoko)」の習慣が出てきます。このジャムを塗ったスコーンは、そうした休憩によく合います。
ここで紹介するレシピは、現地の新聞ペンギン・ニュース(Penguin News)の1995年1〜4月号にある短い一行をもとにしています。
For Diddle-dee jam - per lb. of berries/1 lb sugar and stew until setting point.
この一行は、検索インデックスの抜粋で確認したものです。アーカイブのPDF全体は開けませんでした。時間、温度、水、レモン、ペクチン、瓶の扱い、保存の指示、できあがりの量は書かれていません。これは昔の記録に残るレシピの断片であり、現在も確かめられた標準レシピでも、島で唯一の作り方でもありません。
この一行を使える形にするため、ジョージア大学の国立家庭食品保存センター(NCHFP)の資料から、固まる点の一般的な確かめ方と、冷蔵保存の一般的な目安の2つを補いました。これは編集部が補った部分で、1995年の記録には含まれていません。しかも Empetrum rubrum 向けに書かれたものではなく、この実のペクチン量も確認できていません。
このレシピは台所で試作していません。瓶に詰めて長く保存するための完全で検証済みの工程ではないため、この記事では冷蔵で保管するジャムだけを扱います。
道具
- キッチンスケール
- ボウル2つ
- 鍋
- 木べら
- 冷たい金属のスプーン(スプーンテスト用)
- 小皿(冷凍庫テスト用)
- 温度計(温度で確かめる場合。なくても可)
- 冷蔵庫で保管する容器
実の探し方と、ほかの果実について
この実を安定して買える店は確認できていないため、この記事では購入できることを前提にしていません。
ほかの果実: コケモモ、クランベリー、赤すぐりは、見た目や酸味が似ていても別の素材です。同じ味や固まり方になるとは言えません。1対1の比率をほかの果実にそのまま移しても、ジャムに仕上がる保証はないので、そうした作り方は別のレシピとして、あらためて試す必要があります。
野生の実の採取: このジャムのために野生の実を採ることはおすすめしません。種の見分け、その土地で採る許可、汚染の可能性といった現実の問題があります。この記事の写真を含め、写真は野生の実が安全に食べられると判断する根拠にはなりません。
保存:冷蔵庫に入れる
ジャムができたら、40°F(約4℃)以下で冷蔵します。開封後は約1か月を目安に使い切ります。これは砂糖を十分に使って煮たジャムについてのNCHFPの一般的な目安で、この実のジャムを保証するものではありません。
カビが生えていたり、酵母のような、アルコールのような、発酵したようなにおいがしたりしたら、中身を全部捨ててください。傷んだ部分だけを取り除いて使うことはしません。
この記事では、常温での保存や、湯せんによる瓶詰めは扱いません。NCHFPは瓶の加熱処理をするベリージャムのレシピも公開していますが、配合の比率が違うため、その処理時間はここには当てはめていません。
うまくいかないとき
| 見た目・状態 | 考えられること | 対処 |
|---|---|---|
| スプーンテストや皿のテストで固まらない | まだ固まる点に届いていない | 火に戻してさらに煮て、もう一度確かめる。水、レモン、ペクチンは加えない |
| 標高の高い場所で作っている | 220°Fの目標は標高が高いと高すぎる | 標高1,000フィートごとに2°F引くか、スプーンテストや皿のテストで確かめる |
| 何度確かめてもゆるいまま | この実のペクチン量は確認できておらず、しっかり固まる保証はない | 確かめ方だけで判断し、できたものは冷蔵庫で保管する |
| 甘さを控えたジャムにしたい | 砂糖を減らした配合は確認できていない | 別のレシピとして扱う。上の保存の目安は砂糖を十分に使って煮たジャムについてのもの |
| ほかの果実で作って違う仕上がりになった | 別の素材だから | ディドルディー・ジャムの失敗ではなく、別のレシピとして扱う |
| カビや、酵母・アルコール・発酵のようなにおいがある | 傷んでいるサイン | 中身を全部捨てる |
アレンジ:ジャムのままでいられる範囲
材料が2つだけの記録なので、変えられる点は少なく、試した別案もありません。資料から確認できる近い食べ方は次のとおりです。
- スコーンとクリーム: シー・キャベツ・カフェでの提供例で、このジャムをいちばん素直に楽しめる食べ方です。
- 煮た実と生クリーム: 同じ1995年の抜粋には、実1ポンドに砂糖4分の3ポンドと少量の水を加え、やわらかくなるまで煮て、冷まして生クリームと食べる記述もあります。これは別の料理で、水と砂糖の量はジャムには当てはまりません。
- ゼリーと果実の瓶詰め: 地域の植物のページには、実がジャム、ゼリー、果実の瓶詰めに使われてきたという記録があります。作り方は書かれていないので、ここでは紹介しません。
この実と、島での位置づけ
フォークランズ・サウス・アトランティック(Falklands South Atlantic)の植物ページは、ディドルディーを Empetrum rubrum、ヒースに似た常緑の低木としています。花は10月に咲き、水分の多い赤い実は1月か2月から熟します。カフェは秋に手摘みすると説明しているので、収穫は夏の終わりごろから始まると考え、決まった日付ではないと見ておくのがよいでしょう。
同じページには、この植物がフエゴ島とパタゴニアにも生えていると書かれています。ディドルディー・ジャムはフォークランド諸島と深く結びついていますが、低木そのものは島だけのものではありません。このジャムがどこで始まったのか、今どれだけの家庭で作られているのかについては、何も言えません。
実はいつも安定して採れたわけではありません。1937年3月19日付の『ザ・ペンギン(The Penguin)』には、実が不作だったことを知らせ、パイ用の代わりの果物として缶詰の赤すぐり、ラズベリー、ローガンベリー、ゴールデンベリー、りんごを挙げる広告があります。ジャムのレシピではありませんが、不作の年にやりくりする島の台所をうかがわせます。
よくある質問
このレシピは試作されていますか?
いいえ、台所では試作していません。1995年の短い新聞記録に、NCHFPの一般的な家庭用保存の指針を組み合わせたものです。
なぜ加熱時間が書かれていないのですか?
記録にあるのは「setting point」という終点だけで、時間も温度も書かれていません。分数を推測する代わりに、この記事では温度、スプーン、冷凍庫の皿による確認方法を使っています。
グラムなどの単位で量ってもよいですか?
比率は重さで1対1なので、はかりの単位が何であっても、砂糖は実と同じ重さにしてください。
コケモモやクランベリーで代用できますか?
ほかの果実でもジャムは作れますが、ディドルディー・ジャムとは別のものになります。味や固まり方は保証できず、別にレシピを組んで試す必要があります。
瓶に詰めて常温で保存できますか?
この記事ではその方法は案内しません。この1対1のジャムについて、瓶の処理や棚での保存は確認できていないので、冷蔵庫で保管してください。
実を自分で採ってもよいですか?
おすすめしません。正確な見分け、採取の許可、汚染といった問題があり、写真では野生の実が安全に食べられるかどうかは決められません。
健康への効果はありますか?
このジャムに特有の栄養、アレルゲン、健康に関する情報は確認できていないため、何も言えません。












