こんがり焼いたエクアドルの青いプランテンの団子、ボロン・デ・ベルデとコーヒー
🔪下準備15分
🔥調理45分
🌍料理エクアドル料理

ボロン・デ・ベルデの作り方|エクアドル海岸地方の青いプランテンの朝ごはん

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

プランテンの皮をむく

手順1: プランテンの皮をむく

プランテンの両端を2cmほど切り落とし、皮に縦に3〜4本、身まで届かない深さの切り目を入れます。切り目に指を差し込み、皮を少しずつはがしましょう。青いプランテンの皮は身にしっかり張りついているので、はがれにくい部分は包丁の先で浮かせます。むいたら長さを3等分に切ります。1本につき5分ほどが目安です。

STEP 22 / 6

プランテンをゆでる

手順2: プランテンをゆでる

鍋にプランテンとかぶるくらいの水、塩少々を入れて強火にかけます。沸騰したら中火に落とし、20〜25分ゆでましょう。フォークを刺してすっと通り、身の色が白っぽい黄色に変わったらゆで上がりです。固さが残っていると、つぶすときに粒が残って生地がまとまりません。

STEP 33 / 6

熱いうちにつぶす

手順3: 熱いうちにつぶす

湯を捨てたプランテンをボウルに移し、熱いうちにポテトマッシャーかすりこぎで手早くつぶします。ラード大さじ2と塩小さじ1を加え、木べらで練り混ぜましょう。プランテンは冷めると固くなってつぶれにくくなるので、3〜4分のうちに作業を終えます。粒がほぼなくなり、ねっとりとまとまれば十分です。

STEP 44 / 6

チーズを練り込む

手順4: チーズを練り込む

生地の粗熱が少し取れたら、チーズを加えて手でよく練り込みます。チーズが全体に散らばり、生地が手にくっつかずにまとまるまで、2分ほどこねましょう。生地がぼそぼそして割れるときは、ゆで汁を小さじ1ずつ足して調整します。

STEP 55 / 6

丸める

手順5: 丸める

生地を5等分し、手のひらで押し固めるようにして、直径7〜8cmほどのボール状に、1個30秒ほどかけて丸めます。表面にひびがあると焼いている間に割れやすいので、手のひらで転がしながら表面をなめらかに整えてください。手に水を少しつけると、生地がくっつきにくくなります。

STEP 66 / 6

ラードで焼く

手順6: ラードで焼く

フライパンにラード大さじ2を中火で熱し、ボロンを並べます。ときどき転がしながら、全体に焼き色がつくまで8〜10分焼きましょう。表面がきつね色でかりっとして、軽くたたくと固い音がすれば焼き上がりです。強火にすると外だけが焦げて中のチーズが溶けないので、中火を保ってください。

焼きたてのボロンは、中のチーズがとても熱くなっています。割るときや子どもに出すときは、少し冷ましてからにしてください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ボロン・デ・ベルデの材料の青いプランテン、チーズ、ラード、塩

エル・ウニベルソに載っているレシピをもとに、日本で手に入る材料に置き換えた配合です。プランテン1本でほぼ1個、テニスボールくらいの大きさのボロンができます。

4品目

生地

材料 分量 代替・備考
青いプランテン 5本 皮が緑で固いもの。熟して黄色くなったものは不向き
ラード 大さじ2 バターでも作れるが風味が変わる
塩 小さじ1 チーズの塩気を見て加減する
チーズ 225g 現地のケソ・クリオージョの代わりに、モッツァレラと粉チーズを3対1で合わせる
1品目

焼く

材料 分量 代替・備考
ラード 大さじ2 サラダ油でもよい
コツ

青いプランテンは、皮が濃い緑で、指で押しても固いものを選びます。少し黄色みがかっている程度なら使えますが、黒い斑点が出るほど熟したものは甘くて柔らかく、丸めても形が崩れやすくなります。

注意

青いプランテンの皮は固く、むくときに包丁が滑りやすくなります。まな板に置いて安定させてから切り目を入れてください。皮の汁は手やまな板に黒いしみを残すことがあるので、気になるならゴム手袋をつけましょう。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

朝のグアヤキル。屋台の鉄板の上で、テニスボールほどの大きさの団子がじゅうじゅうと音を立てています。表面はこんがりときつね色、割ると中から湯気と一緒にとろけたチーズがのぞく。カップに注いだ熱いコーヒーを片手にかじりつけば、外はかりっと、中はもっちり。エクアドルの海岸地方で朝ごはんの定番になっている、青いプランテンの団子ボロン・デ・ベルデ(bolón de verde)です。「ベルデ(verde)」は緑のこと。熟す前の青いプランテン(料理用バナナ)を使います。

コーヒーと一緒に食べる、海岸地方の朝ごはん

グアヤキルの朝の屋台でボロン・デ・ベルデとコーヒーを並べる風景

ボロン・デ・ベルデは、エクアドルの太平洋側の海岸地方で生まれた料理です。グアヤキルの新聞エル・ウニベルソは、正確な起源を示す記録はないとしたうえで、複数の歴史家が、海岸地方のモントゥビオの人々の伝統料理だという点で意見をそろえていると伝えています。モントゥビオは、エクアドル海岸地方の農村に暮らしてきた人々のことです。

同じ記事によると、ボロンはマナビ県からグアヤス県の北部へ、そしてグアヤキルへと広がりました。かつては、裕福な家がパンとチーズでコーヒーを飲む一方、庶民はプランテンの料理で朝を迎えたといいます。歴史家ロドルフォ・ペレス・ピメンテルは、エクアドルに小麦が入ってくる1852年より前、海岸地方の人々はパタコンやユカのパン、ボロンでコーヒーを飲んでいたと述べています。

豆知識

プランテンは、もともと南米の植物ではありません。エル・ウニベルソによると、1516年にフライ・トマス・デ・ベルランガが南米へ持ち込んだとされ、ボロンはそれから何世紀もあとに生まれたと考えられています。キューバの民族学者フェルナンド・オルティスは、ゆでたプランテンをつぶして豚の皮揚げと合わせるキューバの「フフ・デ・プラタノ」と同じく、アフリカに祖先をもつ料理だとしています。

チーズか、豚の皮揚げか、両方か

チーズ入り、豚の皮揚げ入り、ミックスのボロンを割って並べた比較

ボロンの中身は、大きく分けて三つです。チーズを練り込んだ「ボロン・デ・ケソ」、豚の皮揚げチチャロンを混ぜた「ボロン・デ・チチャロン」、そして両方を入れたミクスト(mixto)。エクアドルの誌面ビスタソは、ボロンを海岸地方の伝統料理として紹介し、チチャロン、チーズ、ミックスといった種類があると書いています。

いまのボロンは、グアヤキルの屋台や売店、食堂のどこででも売られています。焼いたり揚げたりした熱々のボロンに、目玉焼きや牛肉のステーキを添えて、ボリュームのある朝ごはんにすることも少なくありません。2025年には、スペインの配信者イバイ・ジャノスが主催した朝ごはんの人気投票「朝食ワールドカップ」に、エクアドル代表として選ばれました。エクアドル観光省がSNSで投票を呼びかけるほど、国を挙げて推す朝ごはんです。

豆知識

エクアドル観光省は、この投票に合わせて「ドン・ボロン」というキャラクターを国の食の大使として登場させました。ボロンは、同じ海岸地方の魚のスープ、エンセボジャードと組んで勝ち進んだそうです。

日本の台所で作るときの一番の壁は、青いプランテンです。スーパーではまず見かけませんが、輸入食材店や通販で手に入ります。生食用のバナナは柔らかく甘いので、代わりにはなりません。チーズは、現地の塩気のある白いフレッシュチーズ「ケソ・クリオージョ」の代わりに、日本で買いやすいチーズを組み合わせます。


割れずに、外はかりっと焼くコツ

ひびが入ったボロンと表面のなめらかなボロンを並べた比較

ボロンづくりでいちばん多い失敗は、焼いている途中で割れることです。原因の多くは、プランテンが冷めてからつぶしたことにあります。冷めたプランテンはでんぷんが固まり、粘りが出ません。熱いうちにつぶして練ることが、割れない生地の土台です。

コツ

丸めるときは、ただ転がすのではなく、両手で押し固めて中の空気を抜くようにしてください。空気が残っていると、焼いている間に膨らんでひびが入ります。

焼き方は、揚げてもかまいません。グアヤキルでは揚げて作るのが一般的ですが、高地の都市クエンカには、健康を気にする客のために揚げずに作る店もあります。家庭では、少なめのラードで転がしながら焼くほうが手軽です。

コツ

多めに作ったら、焼く前の丸めた状態でラップに包み、冷蔵庫に入れておけます。焼くときは常温に少し戻してから、同じように中火で転がしながら焼いてください。

豚バラで、目玉焼きをのせて — アレンジのしかた

カリカリに焼いた豚バラを練り込んだボロンと目玉焼き

チチャロン入りのボロンにするなら、日本では豚バラ肉で代用します。豚バラ肉225gを1cm角に切り、フライパンで脂が出てカリカリになるまで焼いてから、チーズの代わりに生地へ練り込んでください。チーズと豚バラを半量ずつにすれば、ミクストになります。豚バラから出た脂を、生地に練り込むラードの代わりに使うと、香ばしさが増します。

朝ごはんらしく仕上げるなら、焼きたてのボロンに目玉焼きをのせ、牛肉の薄切りステーキを添えましょう。クエンカで長年ボロンを作ってきた人も、客に人気なのはミクストに目玉焼きと肉を添えた一皿だとエル・メルクリオに語っています。

食べ方

焼きたてのボロン・デ・ベルデとコーヒー、目玉焼きの朝ごはん
焼きたてのボロンを、熱いコーヒーと目玉焼きと一緒に

ボロンは、焼きたてを手で持ってかじるのがいちばんです。熱いコーヒーを添えれば、エクアドル海岸地方の朝ごはんそのもの。半分に割ってバターをのせたり、辛いソースをかけたりしてもおいしく食べられます。

同じエクアドル海岸地方の朝の定番なら、魚とキャッサバのスープエンセボジャードと組み合わせてみてください。朝食ワールドカップでボロンとコンビを組んだ一杯です。プランテンをつぶす料理なら、プエルトリコのモフォンゴと食べ比べると、同じ青いプランテンでも仕上がりの違いがよく分かります。

よくある質問

青いプランテンと熟したプランテン、生食用のバナナを並べた比較

普通のバナナで作れますか?

作れません。生食用のバナナは柔らかく甘いため、つぶすとペースト状になり、丸めても形を保てません。ボロンには、でんぷんが多くて甘みの少ない青いプランテンが必要です。

チーズは何を使えばいいですか?

現地のケソ・クリオージョは、塩気のある白いフレッシュチーズです。日本では、溶けて伸びるモッツァレラと、塩気とうまみのある粉チーズを合わせると使いやすくなります。

揚げてもいいですか?

揚げても作れます。170℃の油で4〜5分、きつね色になるまで揚げてください。揚げるときは、表面のひびをしっかり整えておかないと、油の中で割れやすくなります。

作り置きできますか?

焼いたボロンは、冷めると固くなります。食べる直前に焼くのがいちばんです。冷蔵した場合は、トースターやフライパンで中まで温め直してください。保存日数のはっきりした目安は示せないので、早めに食べきってください。

主な参考リンク

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