濃い紫黒色のブブール・クタン・ヒタムに白いココナッツクリームを細くかけた一椀
🌍料理インドネシア料理

ブブール・クタン・ヒタムの作り方|黒もち米をとろりと煮るインドネシアの甘い粥

約12分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

浸水したお米を洗って水を切る

手順1: 浸水したお米を洗って水を切る

一晩、または最低3時間浸水したお米を使います。浸水に使った水は捨てます。ボウルに新しい水を張ってお米をよく洗い、紫がかった水を流して水気を切ります。

STEP 22 / 6

お米と水を沸かす

手順2: お米と水を沸かす

水を切ったお米と水2リットルを大きな鍋に入れます。この段階で入れるのはお米と水だけです。中強火で沸かし、吹きこぼれないよう見ていてください。

STEP 33 / 6

約1時間、静かに煮る

手順3: 約1時間、静かに煮る

火を弱めて静かに煮立つ状態にし、約1時間煮ます。ときどき鍋底を混ぜてください。この段階では粒はまだ一粒ずつ見分けられ、煮汁はさらりとした紫色です。

STEP 44 / 6

砂糖・塩・パンダンを加える

手順4: 砂糖・塩・パンダンを加える

約1時間たったら、粗糖大さじ3、塩小さじ1/2、結んだパンダン2枚を加えます。砂糖が溶けるよう一度混ぜます。

STEP 55 / 6

さらに約1時間煮て、状態を確かめる

手順5: さらに約1時間煮て、状態を確かめる

さらに約1時間煮ます。とろみが出てくるにつれて、鍋底をこまめに混ぜてください。焦げつきそうなら火を弱めます。粒がやわらかくなる前にとろみが強くなりすぎたら、熱湯を少し足して調整します。

粒がくずれるほどやわらかくなり、粒と煮汁が同じような深い紫黒色になって、スプーンですくうと水のように流れず、いくらか重みがあれば煮上がりです。スプーンの背で粒を鍋肌に押しつけて確かめましょう。簡単につぶれるはずです。粥の中にやわらかい粒がいくつか見えていてもかまいません。

STEP 66 / 6

味をみて、ココナッツクリームをかけて盛る

手順6: 味をみて、ココナッツクリームをかけて盛る

火を止めて味をみます。もっと甘くしたいときは、砂糖を少しずつ足してください。器によそい、それぞれにココナッツクリームを少量かけます。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

6品目

材料

黒もち米、パンダンの葉、粗糖、塩、水、ココナッツクリームを並べたブブール・クタン・ヒタムの材料
材料は6つだけ。黒もち米、パンダン、粗糖、塩、水、仕上げ用のココナッツクリーム
材料 分量 代替・備考
乾燥黒もち米(ketan hitam) 150g 粥の主役。調理の前に一晩浸水する
水 2リットル お米を煮る水
パンダンの葉 2枚(結ぶ) 草のような甘い香り。手に入らなければ省く
粗糖(raw sugar) 大さじ3 やさしい甘み
塩 小さじ1/2 甘みを引き締める
無糖のココナッツクリーム 仕上げに少量 各椀にかける

お米は前夜から浸水しておきます。時間がないときも、最低3時間は浸水してください。

ココナッツクリームにはココナッツが含まれます。市販品はアレルゲン表示を確認してください。

0 / 0
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

ブブール・クタン・ヒタム:やわらかくほどける黒もち米の甘い粥

仕上がりの目安

黒もち米を、粒がつぶせるほどやわらかくなり、粥にとろみがつくまでじっくり煮ます。甘さは控えめにして塩ひとつまみも忘れずに入れ、コクは食卓で加える少量のココナッツクリームにまかせます。

スプーンですくうと、粥は深い紫黒色でとろりと重く、やわらかくなった粒が崩れかけながらも、まだかろうじて見分けられます。上には白いココナッツクリームが細く一筋。口に入れると、ほんのり甘いもち米にココナッツのまろやかさが重なります。これがブブール・クタン・ヒタム(bubur ketan hitam)、家庭のデザートやおやつとして食べられているインドネシアの甘い黒もち米粥です。

名前は料理の中身そのままです。buburは粥、ketan hitamは黒もち米を意味します。同じ粥は地域によって別の名前でも呼ばれます。スマトラの一部ではお米をpulut hitam(プルット・ヒタム)と呼び、この名前はシンガポールやマレーシアでも使われています。バリには、近い粥としてbubur injun(ブブール・インジュン)があります。

ここで紹介するのは、インドネシア料理のサイト Cook Me Indonesian にある家庭向けレシピで、4人分です。黒もち米150gと水2リットルを合計およそ2時間煮て、途中で粗糖、塩、パンダンを加えます。分量、人数、加熱時間はこのレシピのとおりで、この記事のために台所で試作したものではありません。お米やコンロによって仕上がりは変わるので、終わりの判断は時計だけでなく粒の状態で行ってください。

家庭で作るときの要は、うるち種の黒米ではなく黒もち米を使うこと、そして長く静かに煮ることです。インドネシアのほかの料理はインドネシア料理の一覧もご覧ください。


道具

  • お米と水2リットルが余裕で入る、大きくて厚手の鍋
  • お米を浸水させて洗うためのボウル
  • 鍋底をかき混ぜる木べら
  • 状態を確かめるためのスプーン
  • 盛りつけ用の器

選び方と代用

お米は必ずもち米を選んでください。 アジア食材店や通販で、「black glutinous rice」「ketan hitam」「pulut hitam」と書かれたパックを探します。もち米ではない一般的な黒米は、粘りも崩れ方も異なり、同じ粥にはなりません。黒米の製品や雑穀ブレンドの中にはもち米ではないものもあるので、色ではなく表示を確認しましょう。150gという重さは乾燥した黒もち米の重さです。乾いた粒と、浸水して洗った粒は見た目がかなり違うので、浸水後に目分量で量らないでください。

パンダンはアジア食材店で冷凍品が売られていることが多く、この料理らしい香りにいちばん近づけます。見つからなければ省いてかまいませんが、草のような甘い香りはなくなります。バニラなど別の香りづけでは、同じ香りにはなりません。

粗糖はこのレシピの甘味料です。精製されていない軽めのきび砂糖でも、近いものになります。パームシュガー(ジャワのgula Jawaなど)や色の濃い未精製のきび砂糖を使うと、深みのある強い風味になります。それはそれでおいしい粥ですが、同じレシピというより別の風味だと考えてください。

ココナッツクリームは無糖のものを選び、砂糖入りのココナッツ製品と取り違えないようにします。濃いクリームなら少量でコクが出ます。ココナッツクリームがなければ、ココナッツミルク缶の上にたまった濃い層で代用できますが、銘柄や分離の具合によります。ココナッツミルクだけだと、仕上がりは軽くなります。

硬い・焦げる・水っぽいときの鍋の中での直し方

症状 考えられる原因 対処
粒の中心がまだ硬い 浸水が短い、または煮込み不足 弱火で煮続け、スプーンの背でもう一度確かめる。時計だけで止めない
鍋底に焦げつく とろみが出るころに火が強すぎる 火を弱め、ときどき鍋底をこそげるように混ぜる。終盤はこまめに
水っぽい 煮詰まり方がまだ足りない スプーンにいくらか重みが出るまで煮続ける。でんぷんや粉は要らない
甘すぎる 好みの問題 大さじ3のとおりに作り、盛る前に味をみる。次回は少し控えめにして、食卓で各自が砂糖を足してもよい

砂糖を早く入れても、硬い粒はやわらかくなりません。大切なのは、お米そのものがやわらかくなっていることです。

盛りつけ:ココナッツクリームを添えて、温かくても冷たくても

ココナッツクリームを添えた黒もち米の粥を、温かい器と冷たい器で並べる
同じ粥を、左は温かく、右は冷やして

ココナッツクリームは加熱せず、各椀の上に少しかけるだけです。白いクリームが黒っぽい粥に映え、コクの量は食べる人が自分で決められます。

マレーシアとプラナカンの家庭料理を紹介するサイト Nyonya Cooking は、プルット・ヒタムを温かくても冷やしても食べると説明しています。この記事では、粥を冷やす方法や時間、温度、残りを保存する方法は案内しません。

料理の本質を変えずに、一椀を変える方法をいくつか挙げます。

  • クリームは別添えにする。 粥だけを出し、ココナッツクリームを回して、食べる直前に各自がかけます。
  • 温かく食べる。 プルット・ヒタムの食べ方として挙げられている二通りのうちの一つです。
  • 冷やして食べる。 もう一つの食べ方です。
  • 砂糖を控えめにする。 少なめに仕上げ、足したい人のために砂糖を食卓に置きます。
  • パームシュガーや色の濃い未精製糖を使う。 風味が変わるので、同じレシピではなくアレンジとして考えてください。

地域で変わる呼び名とレシピ

スローフード財団のArk of Tasteによると、ketan hitamはジャワ、バリ、スマトラなどの食文化に根づいています。スマトラの一部ではpulut hitamと呼ばれ、バリではそれで作る粥がbubur injunとして知られています。Cook Me Indonesianは、シンガポールとマレーシアでもこの料理がpulut hitamと呼ばれ、マレー系やプラナカンの家庭や食堂で見られると書いています。これらの呼び名は重なり合っていて、どれか一つの地域の作り方が全国の標準というわけではありません。

レシピにも違いがあります。インドネシアの食品メーカーSasaのレシピは、一晩浸水したketan hitam 250gを使い、浸水に使った水1リットルで塩とパンダンと一緒にやわらかくなるまで煮ます。煮上がりが近づいたところでgula Jawaを200g加え、ココナッツミルクは別鍋で温めて後からかけます。砂糖の種類も入れる時点も別鍋のココナッツソースも、このページのレシピとは異なるため、両者を混ぜることはしていません。Nyonya Cookingのプルット・ヒタムも、また別のレシピです。

黒もち米は、乾いているときは黒く見えますが、煮ると深い紫黒色になります。この料理の正確な起源や古さについては、ここで使った資料からは確かめられないため、歴史についての主張は書いていません。

よくある質問

黒米ならどれでも使えますか?

いいえ。黒もち米を使ってください。一般的な黒米はもち米ではないため、粘りが違い、同じようなとろりとした粥にはなりません。

お米は浸水しないといけませんか?

Cook Me Indonesianは最低3時間、できれば一晩の浸水を勧めていて、レシピカードでは一晩の浸水を指定しています。浸水しないお米が煮えるまでにどれくらいかかるかは、ここでは確かめられていません。

砂糖はいつ入れますか?

このレシピでは、お米を水で約1時間煮たあと、塩とパンダンと一緒に入れます。Sasaのように、煮上がり近くで砂糖を入れるレシピもあります。

温かくても冷たくても食べられますか?

どちらの食べ方もあります。Nyonya Cookingは、温かくても冷やしても食べると説明しています。この記事では、冷やす時間や保存の目安は案内していません。

プルット・ヒタムとブブール・インジュンは別の料理ですか?

場所によって呼び名が違う、黒もち米の粥です。プルット・ヒタムはスマトラの一部とシンガポール、マレーシアで、ブブール・インジュンはバリで使われます。材料や配合は地域や家庭によって異なります。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る