Kyay Oh――米麺、肉団子、豚スペアリブのだしの家庭の一杯
器に入れるのは、米麺、豚ひき肉と卵だけのシンプルな肉団子、湯通ししたgai choyの三つです。そこに熱い豚スペアリブのだしをかけて、すぐに出します。
やわらかい豚のたねが、煮立っただしの中へスプーンで一つずつ落とされていきます。そのあいだ、麺と青菜はそれぞれ別の鍋で出番を待っています。Yummy Caloriesというサイトの家庭料理人が紹介している、いちばん飾り気のないKyay Ohの姿です。作者は、余分な具のない一杯が自分の好きなKyay Ohだと述べ、夫にはこの料理をcomfort foodと説明しているそうです。これはあくまで一つの家庭の見方で、ミャンマー全体を代表するものとしては扱いません。
作者のレシピには、汁のある版と、si chetと呼ばれる汁なしの版があります。この記事で扱うのは汁あり版だけです。任意とされているフライドガーリックとチリソース、そして作者が追加扱いにしている内臓、魚団子、豆腐、うずら卵などの具は省きます。4人分の分量はそのまま使い、豚ひき肉も500gを全量使います。
作者のページには、準備20分、調理1時間30分と書かれています。方法では、骨のだしを1時間煮ます。前の二つはレシピ全体の時間、あとの一つはその中の一工程の時間です。
編集で判断したところ
作者のレシピには、はっきり書かれていない点がいくつかあります。どう扱ったかを書いておきます。
- だしの塩と砂糖:材料には載っていますが、方法には入れる時点が書かれていません。そこで、だしを煮はじめるときに、作者の分量どおり加えることにしました。
- 誤記と思われる箇所:方法に「Bring the pork back to the oil」とあります。次の行は水、香味野菜、1時間の煮込みの話なので、「oil」は「boil」の誤記と読み、油は加えません。
- 濾す作業:スペアリブと固形の香味野菜を濾して取り除く手順は、器に盛りつけやすくするための編集部の補足です。
- 足し水:作者は「必要に応じて水を足す」と書くだけで、量は示していません。ここでも量は示しません。
- 肉団子の安全確認:作者は、団子が浮くことを火が通った合図にしています。これは見た目の目安としてだけ扱い、公的な食品安全の案内にもとづいて、温度計での確認を加えました。
この記事は、作者が公開しているレシピと公的な案内をもとに書いています。世界ごはん紀行編集部が、このレシピ全体を台所で試したわけではありません。画像は各段階で何をするのかを示すもので、分量、時間、温度、衛生、火通りの確認にはなりません。
途中で見つける、味の決め手
道具
- スペアリブの下ゆで用の大きな鍋
- ざる
- 清潔な寸胴鍋
- 濾し器と、だしを受ける清潔な別の鍋
- 米麺用とgai choy用の、別々の鍋
- 野菜用の別のまな板
- ピーラーか小さなナイフ
- トング
- 卵を割り入れる小さなボウル
- 肉だねを混ぜるボウル
- 肉だねを取り分けるスプーン
- 穴あきおたま
- 食品用の温度計
- おたま
- 盛りつけ用の器
選び方と代用
米麺:300gは乾燥の状態での重さです。戻し方や時間は製品によって違うので、袋に書かれている方法と時間に従ってください。
gai choy:からし菜の仲間です。このレシピの代用品は確認できていないため、ここでは代用はおすすめしません。
コーンスターチ:肉だねにはコーンスターチを使います。片栗粉など別のでんぷんでも同じ仕上がりになるとは考えないでください。
生の豚肉と卵:スペアリブ、ひき肉、卵は、使う直前まで冷蔵庫に入れておきます。野菜用のまな板は別にし、生の豚肉や卵に触れた手や調理器具は、そのつど洗ってください。
うまくいかないとき
| 困りごと | 考えられること | 対処 |
|---|---|---|
| 肉団子は浮いたが、中心が目標に届いていない | 浮いても中心の火通りは分からない | 加熱を続け、中心が75°Cで1分間以上になるまで確認をくり返す |
| 肉団子が白っぽく、火が通ったように見える | 色では火通りは分からない | いちばん大きいものを温度計で確認する |
| 1時間の煮込みの途中でだしが減ってきた | 水が蒸発している | 必要に応じて水を足し、出す前に味を見る |
| だしの味がぼやけている | 塩と砂糖は「好みで」の幅のある量 | 塩か砂糖を少し足して、もう一度味を見る |
| たねがとてもやわらかい | すくえるやわらかさが正しい | やわらかいままにする。粉を足したり、あらかじめ丸めたりしない |
| だしに濁りや脂の粒がある | 豚スペアリブのだしでは自然に起こりうる | 固形物を濾して先へ進む。完全に澄んでいる必要はない |
| 麺が硬すぎる、またはやわらかすぎる | 時間や方法は製品で違う | 袋の表示を確かめ、次回はそのとおりにする |
ほかの組み立て方
以下は、このレシピの外にある作り方です。この料理の幅を知るために挙げるだけで、分量や作り方は示しません。このレシピには含まれません。
- si chet:作者の汁なし版で、しょうゆやオイスターソースなど、別の調味料を使います。
- フライドガーリックとチリソース:作者は汁あり版では任意としています。フライドガーリックを浸したピーナッツ油も作者の材料表にありますが、ここでは省きます。
- 追加のトッピング:作者は、内臓、魚団子、豆腐、うずら卵、のせる卵などの追加を挙げています。具を足す場合は肉団子を半量にしてもよいとも書いていますが、この版は具を足さないので、ひき肉を全量使います。
- 別の肉団子:MyFood Myanmarの家庭風のレシピには、魚のすり身、小麦粉、卵白で作る肉団子があり、ある例には内臓も入っています。対照的で参考になりますが、このレシピの土台ではありません。
一つの料理、いくつもの器
Kyay Ohは台所ごとにかなり違う姿になるので、ここで紹介する一杯を唯一の正解として扱いません。Yummy Caloriesのレシピは、ある料理人が家庭で好む一杯を映したものです。ほかの例は、それぞれ特定の店やサイトのものです。
The Nation Thailandは、ヤンゴンの屋台を取り上げ、店主のThan Than Htikeに取材しています。その記事には、汁ありと汁なしの両方の形、豚肉だけの肉団子と澄んだスープが出てきます。The Strand Cafeのミャンマー料理のメニューには、豚肉と卵などを使った店のKyay Ohの説明があります。どちらも分量や完全な作り方は載っていないので、比較のためだけに使い、このレシピには使っていません。
ほかのミャンマー料理は、ミャンマーのページでご覧いただけます。
よくある質問
肉団子が浮いても、温度計を使うのはなぜですか?
作者は、浮くことを火が通った合図にしています。でも、中心がどれだけ熱くなったかまでは分かりません。日本の厚生労働省は、家庭では食品の中心を75°Cで1分間以上加熱するよう案内しており、この記事もそれに従っています。米国のFoodSafety.govは、ひき肉について、食品用温度計で測る71°C(160°F)を挙げています。二つの数値は別々の機関のもので、どちらも作者のレシピの一部ではありません。
だしの塩と砂糖は、いつ入れますか?
作者の方法には書かれていません。この記事では、だしを煮はじめるときに、作者の分量のまま、塩大さじ2と砂糖大さじ1(どちらも好みで調整)を加えます。
煮ているあいだ、水はどのくらい足せばよいですか?
作者は「水約3Lに、必要に応じて足す」と書いていますが、足す量や回数は示していません。鍋の様子を見て必要な分だけ足し、出す前にだしの味を見てください。
スペアリブの肉をトッピングに使えますか?
作者のレシピには、再利用の指示がありません。そのため、この版では器に入れません。
gai choyやコーンスターチは、ほかの食材に替えられますか?
どちらも代用品を確認できていないので、おすすめするものはありません。とくに、このレシピではコーンスターチと片栗粉を同じものとして扱いません。
作り置きや温め直しはできますか?
この記事で扱うのは、火を通したてをすぐに出す一杯だけです。レシピには保存や温め直しの案内がないので、ここでも案内しません。











































