香港式エッグタルト:層になったさくさくの生地と、淡く固まったばかりのカスタード
層のあるさくさくの生地と、なめらかで淡い黄色の、ちょうど固まったばかりのカスタード。表面に濃い焦げ色の斑点は出しません。
香港式エッグタルトは、街のベーカリーや、気軽に入れる喫茶店・茶餐廳(チャチャンテン)で親しまれている菓子です。Hong Kong Tourism Board は、エッグタルトを香港で味わいたい伝統的な甘味のひとつに挙げ、パイ生地に卵のカスタードを詰めた菓子として紹介しています。
香港式エッグタルトにはいくつかの型があります。ほろっと崩れるクッキーのような生地のものもあれば、薄い層が何枚も重なった生地のものもあります。この記事で扱うのは、層のある生地の一例です。King Arthur Baking が公開している Genevieve Yam のラフパフ(簡易折りパイ)のレシピで、3インチの型で15個分を焼きます。バターの生地を合計5回折って層を作り、カスタードはエバミルク、全卵、卵黄を1個分足した卵液を、焼く前に休ませて仕上げます。
世界ごはん紀行編集部は、このレシピを通しての試作はしていません。分量は15個分のまま、アメリカのカップ・スプーンの量にグラム表記を添えて、インチの寸法、華氏の温度、オーブンの最下段に置くベーキングスチール(鉄板)かストーン(石板)まで、そのまま載せています。かっこ内の摂氏は概算です。これは家庭で再現できる一つの版であり、香港のエッグタルトの唯一の標準ではありません。
どの写真も、説明している段階の様子を写したものです。作り方のイメージを示すもので、試作の記録ではなく、分量・折る回数・時間・温度を裏づけるものでもありません。数値や目安は、文章に書いたものを使ってください。
このレシピの香港式エッグタルトについて
バターのラフパフ生地で作る、層のある香港式エッグタルトです。 Hong Kong Science Museum は、パイ生地のエッグタルトがさくさくの層になる理由を、水の生地と油の生地を重ねるところにあると説明し、その文脈でラード(豚脂)にも触れています。このレシピは、それとは別の、家庭向けの道筋で層を作ります。冷たいバターを指で平たくつぶして粉にまとわせ、生地を伸ばして三つ折りにし、その折り込みを繰り返します。
同じ博物館は、香港式の層のあるエッグタルトを、ポルトガルのパステル・デ・ナタとも区別しています。マカオでもなじみのあるポルトガル風のタルトは、カスタードの表面に濃い焦げ色の斑点が出るのが特徴です。このレシピの香港式はその反対で、淡くなめらかなカスタードがちょうど固まったところでオーブンから出す仕上がりを目指します。
選び方と代用
粉は all-purpose flour、乳はエバミルクを使います。エバミルクを普通の牛乳や加糖練乳に替えたり、別の粉を使ったりすると、配合が変わってしまいます。バターは無塩を使い、生地用の塩は別に量ります。
生地は冷たい油脂と冷たい液体で成り立っています。バターは始める前に1/2インチ角に切り、ボウルに入れるまで冷やしておいてください。
道具
- 大きめのボウルと泡立て器
- クリームと水を混ぜる別の小さな容器
- めん棒
- 生地を分けるためのナイフかスケッパー
- ラップ
- エバミルクを温めるための小鍋と温度計
- 目の細かい濾し器
- カスタードを休ませるためのボウルと覆い
- 3 3/4インチの丸い抜き型
- 3インチのタルト型(15個分)
- フォーク
- 縁を切り落とす小さなナイフ
- 天板
- ベーキングスチール(鉄板)かベーキングストーン(石板)
- 型から外しにくいときのための、小さなオフセットスパチュラか箸
- 任意の温め直し用:網と、縁のある天板
うまくいかないとき
| 見た目の状態 | 対処 |
|---|---|
| こねたあとも乾いた粉が残っている | 水を小さじ1/2ずつ足し、生地がまとまるところまでだけ加える |
| 休ませたカスタードに塊がある | タルト台に詰める前に、もう一度濾す |
| 型の中の生地の下に空気だまりがある | 型に敷くときに押し出し、底をフォークで刺しておく |
| 20分たってもカスタードが液状のまま | 350°Fのまま焼き続けて、もう一度確かめる。焼き時間は合計20〜25分 |
| タルトが型にくっつく | 5分冷ましたあと、小さなオフセットスパチュラか箸で浮かせて外す |
| カスタードに濃い焦げ色の斑点が出る | ポルトガル風のタルトの姿で、このレシピのものではありません。ここで目指すのは、淡い色のまま固まったばかりのカスタードと、色づき始めたばかりの縁です |
補足:翌日の温め直しと余り生地
この2つは、本編のレシピの外にある補足です。タルトは、型から外したあと、あまり時間をおかず温かいうちに食べるものです。
翌日に残りのタルトを温め直す場合。 型から外したタルトを、縁のある天板にのせた網の上に置き、300°Fで8〜10分温め直します。このタルトの保存期間は示されていません。翌日に温め直せるからといって、どのくらい日持ちするかを保証するものではありません。

余り生地を焼く場合。 余った生地に、溶き卵かエバミルクを刷毛で塗り、シナモンシュガーを少しふって、こんがりきつね色にさくっとするまで焼きます。

香港のエッグタルト:ベーカリー、茶餐廳、そして一つではない生地
Hong Kong Tourism Board は、エッグタルトを、ベーカリーや茶餐廳で見かける香港の人気の菓子として紹介しています。特別な日だけでなく、香港の日々の食卓に近い甘味です。
香港のなかでも、生地にはいくつかの型があります。Hong Kong Science Museum は、層のあるエッグタルトの説明で、水の生地と油の生地を重ねてさくさくの層を作るしくみを取り上げ、その文脈でラードにも触れています。この記事のラフパフ版は、層をバターで作ります。伸ばして折る作業を繰り返すやり方で、家庭の台所に向いています。博物館の説明はこの型の背景であり、このレシピの分量や手順を変えるものではありません。
博物館は、香港式の層のあるエッグタルトとポルトガルのパステル・デ・ナタも区別しています。この違いを頭に置いておくと、焼き加減を見分けやすくなります。香港式は、カスタードがまだ淡くなめらかなうちに焼き上げます。
よくある質問
ポルトガル風やマカオ風のエッグタルトと同じですか?
違います。Hong Kong Science Museum は、香港式の層のあるエッグタルトを、ポルトガルのパステル・デ・ナタと区別しています。このレシピが目指すのは、淡く滑らかで、濃い焦げ色の斑点のない、ちょうど固まったばかりのカスタードです。
エバミルクの代わりに普通の牛乳を使えますか?
このレシピはエバミルクを前提に作られていて、代わりのものは示されていません。そのため、この記事でも代用は案内しません。普通の牛乳や加糖練乳を使うと、ここで説明しているものとは別のカスタードになります。
牛乳を90°Fまで温めれば、カスタードは味見しても安全ですか?
いいえ。エバミルクと水を約90°F(約32°C)に温めるのは、卵を入れる前に冷たさを取るためだけです。生のカスタードや生の生地は味見しないでください。カスタードはオーブンの中で火が通り、ちょうど固まったときが焼き上がりです。
先に作っておける工程はありますか?
はい。ただし、レシピ自身が示す時間の範囲内です。包んだ生地は最低1時間、最長24時間冷蔵でき、覆ったカスタードは30分から2時間休ませます。King Arthur Baking のレシピのページには、冷凍する方法を含む作り置きのメモもありますが、この記事では冷凍の時間は案内しません。
焼き上がったタルトはどのくらい日持ちしますか?
保存期間は示されていません。タルトは温かいうちに出すものです。King Arthur Baking のレシピには、翌日に、縁のある天板にのせた網の上で300°F、8〜10分温め直す方法が任意で載っていますが、これは温め直しの方法であり、どのくらい日持ちするかを約束するものではありません。
折り込みの回数は、なぜそんなに大事なのですか?
伸ばして、三つ折りにして、回すたびに、バターと生地の薄い層が重なっていきます。このレシピでは、最初の1回も含めて合計5回行います。写真には1回分の折りと、折り終えた生地が写っていますが、5回という回数は手順から来ているもので、写真から読み取れるものではありません。
香港式エッグタルトの作り方は、これだけですか?
いいえ。香港のエッグタルトには、いくつかの種類の生地があります。Hong Kong Science Museum は、水の生地と油の生地を重ねた層のある生地について説明しています。この記事は、King Arthur Baking の Genevieve Yam によるラフパフ生地のレシピを、家庭の台所向けの香港式の一つとして取り上げています。











































