骨の穴が見える、グレモラータを散らしたミラノ風オッソ・ブーコの皿
🌍料理イタリア料理(ミラノ)

オッソ・ブーコ・アッラ・ミラネーゼの作り方|仔牛すね肉の煮込みとグレモラータ

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

香味野菜を細かく切る

手順1: 香味野菜を細かく切る

セロリ、にんじん、玉ねぎを各50gずつ、細かいさいの目に切ります。元のレシピに大きさの指定はありませんが、小さくそろえておくと、一緒にやわらかくなってソースに溶け込みます。3種類を別々の山にしておき、5の工程まで火にはかけません。

STEP 22 / 8

外側の膜に切れ目を入れ、粉をまぶす

手順2: 外側の膜に切れ目を入れ、粉をまぶす

すね肉の外周には薄い膜があります。膜だけに、浅い切れ目を数か所入れます。骨のまわりの形は崩さず、肉の奥まで深く切ってはいけません。この小さな切れ目は、肉が鍋の中で丸まらず平らに焼けるようにするためのものです。そのあと、薄力粉を全体に薄くまぶし、余分をはたき落とします。

生肉は専用のまな板で扱い、この工程のあとは手、包丁、まな板を洗ってください。

STEP 33 / 8

肉を両面焼く

手順3: 肉を両面焼く

口の広い鍋にオリーブ油大さじ3を熱し、すね肉を両面焼きます。下の面にしっかり焼き色がついたら返します。4切れが重ならない大きさの鍋を使ってください。塩をして、肉をいったん鍋から取り出します。

STEP 44 / 8

白ワインで鍋底を溶かし、汁を取り置く

手順4: 白ワインで鍋底を溶かし、汁を取り置く

同じ鍋に白ワイン1グラスを注ぎ、木べらで鍋底の焼き跡をこそげてワインに溶かします。このワイン汁をボウルに移し、6の工程まで取っておきます。

STEP 55 / 8

野菜をバターでやわらかくし、肉を戻す

手順5: 野菜をバターでやわらかくし、肉を戻す

鍋にバター80gを全量入れ、刻んだセロリ、にんじん、玉ねぎをやわらかくなるまで炒めます。目安は、しんなりして艶が出た状態です。焦げたり茶色くなったりしないようにしてください。バターを使うのはここだけです。焼いておいた肉を鍋に戻し、野菜と数分なじませます。

STEP 66 / 8

パッサータ、ブロード、ハーブを加え、蓋をして煮込む

手順6: パッサータ、ブロード、ハーブを加え、蓋をして煮込む

取り置いたワイン汁にパッサータ大さじ3を混ぜ、肉の上に注ぎます。肉が覆われるまで熱いブロードを足し、セージとローズマリーを合わせたひと束を入れます。蓋をして、弱火で約1時間30分煮ます。

沸騰させ続けず、表面が静かに揺れる程度を保ってください。元のレシピに温度や火力の指定はないので、鍋の様子を見て調整します。煮汁が目に見えて減ったら、熱いブロードを少し足します。肉が骨からはずれやすくなり、フォークがすっと入れば煮上がりです。ハーブの束は、盛りつける前に取り除いても構いません(これは任意の段取りです)。

STEP 77 / 8

グレモラータを作る

手順7: グレモラータを作る

煮込みの終わりごろに、パセリ、にんにく、レモンの皮をまとめて細かく刻み、塩・こしょうと混ぜます。レモンは黄色い外皮だけを使ってください。仕上げの直前に作ると、香りが新鮮なまま保てます。煮込みに入れたセージ・ローズマリーとは別のものとして扱います。

STEP 88 / 8

仕上げて盛りつける

手順8: 仕上げて盛りつける

火を止め、肉とソースにグレモラータを散らして、すぐに食卓へ。骨髄の穴が見えるように盛りつけ、サフランリゾットを添える場合は熱いものを横に置きます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

骨髄入りの仔牛すね肉の輪切り、玉ねぎ、セロリ、にんじん、白ワイン、パッサータ、グレモラータの材料
すね肉4切れ、さいの目の野菜、煮込みの液体、グレモラータの材料を分けて並べた
12品目

煮込みの材料

材料 分量 代替・備考
骨髄入り仔牛すね肉の輪切り(ossibuchi di vitello) 大きめ4切れ 料理の主役。厚さ約3〜4cm。1切れあたりの重さは指定なし
薄力粉 薄くまぶす量 肉にまぶして余分をはたく
セロリ 50g 細かいさいの目
にんじん 50g 細かいさいの目
玉ねぎ 50g 細かいさいの目
オリーブ油 大さじ3 肉を焼く
バター 80g 全量を一度に使い、野菜をやわらかくする
白ワイン 1グラス 鍋底の焼き跡を溶かす。グラスの大きさは指定なし
トマトのパッサータ(裏ごしトマト) 大さじ3 取り置いたワイン汁に混ぜる
熱いブロード 肉が覆われる量 別鍋で熱くしておく
セージとローズマリー 合わせて1束 2種類でひと束。それぞれ1束ずつではない
塩 適量 焼いた肉と煮込みの味つけに
4品目

グレモラータの材料

材料 分量 代替・備考
パセリ 指定なし みじん切り
にんにく 指定なし みじん切り
レモンの皮 指定なし 黄色い外皮だけ
塩・こしょう 適量 グレモラータに混ぜる
1品目

添える料理(お好みで)

材料 分量 代替・備考
仕上げ済みのサフランリゾット 適量 別に作る付け合わせ。サフランも米も煮込みには入れない

分量はLa Cucina Italianaの4人分レシピに合わせています。分量の記載がない材料は、重さをでっち上げず、どのくらい使うかを言葉で示しています。

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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

オッソ・ブーコの蓋を開けると、輪切りのすね肉が、やわらかく煮えた野菜とトマトのソースに低く沈んでいます。どの肉も、中央に骨髄を抱えた丸い骨を肉が取り巻いています。そこへ、刻んだレモンの皮とパセリの明るい香りが、食べる直前に散らされます。横の皿には、黄色いサフランリゾットがこんもりと盛られています。

これがミラノの仔牛すね肉の煮込み、オッソ・ブーコ・アッラ・ミラネーゼです。名前は見たままを表していて、ミラノ方言のos büs(穴のあいた骨)に由来し、中心に骨髄のある、すね肉の厚い輪切りを指します。ロンバルディア州の料理紹介ページには、骨の穴に残った骨髄を専用のスプーンですくって食べる習わしが記されています。骨の穴ごと味わう煮込み、それがこの料理です。

オッソ・ブーコ ― 穴のあいた骨と、その中の骨髄

豆知識

この鍋に欠かせないのは、骨髄が骨に残った仔牛すね肉の厚切り、静かで長い煮込み、そして最後に散らすパセリ・にんにく・レモンの皮の生の香りです。

この記事で作るのは、La Cucina Italianaが紹介している4人分のオッソ・ブーコ・アッラ・ミラネーゼです。全体で約2時間、そのうち蓋をした煮込みが約1時間30分です。このレシピに分量の指定がない材料は、数字を作らず「適量」のままにしてあります。ロンバルディア州のレシピは、歴史と食べ方の話にだけ使い、別の分量は混ぜていません。

同じイタリアの料理をもっと見たい方は、イタリアの国ページへどうぞ。

オッソ・ブーコとは ― 部位がこの料理を決める

オッソ・ブーコの核心は部位にあります。単なる「すね肉の煮込み」ではなく、仔牛のすね肉を骨ごと横に輪切りにし、丸い骨の中に骨髄があって、その周りを肉の輪が囲む形のものです。La Cucina Italianaは、厚さ約3〜4cmの切り身を説明していて、後ろ脚のほうが肉が多いとも述べています。

ミラノ風には、さらに決まった目印があります。長くおだやかに煮て、肉をやわらかく、煮汁を濃く仕上げること。パセリ・にんにく・レモンの皮のグレモラータで仕上げること。そしてサフランリゾットを添えることです。材料は地域や家庭によって変わるので、イタリア中のオッソ・ブーコが同じ作り方というわけではありません。ここで紹介するのは、資料で裏づけられたミラノ風のひとつの形です。


道具

  • 4切れの肉が重ならずに焼ける、厚手で口の広い蓋つきの鍋
  • ブロードを熱くしておくための別の小鍋
  • ワイン汁を取り置くボウル
  • 木べら
  • 包丁とまな板(生肉用は別に用意する)
  • 肉を返すためのトング
  • 残りを温め直したときに中心温度を確かめたい場合は、料理用温度計

生肉用のまな板は別にするのが、この料理の下ごしらえで守りたい一点です。

すね肉の選び方と代用

骨髄の穴が真ん中にある切り身を選びます。 厚さ約3〜4cmの輪切りで、丸い骨と骨髄が中央に残っているものを頼んでください。後ろ脚の切り身は肉が多めです。 この部位の仔牛すね肉は、精肉店で相談するか、取り寄せるのが探しやすいでしょう。

仔牛の代わりに牛すね肉を使う場合。 仔牛が手に入らなければ、牛すね肉の輪切りが現実的な代用になります。ただし、これは元のレシピにない編集部の提案です。風味は強くなり、煮込みも長くなるかもしれません。元の1時間30分は仔牛の場合なので、牛なら時計ではなく肉の状態で判断し、同じ料理ではなく変化形として受けとめてください。

ワインの「1グラス」。 元のレシピは容量を書かずに「1グラス」としているため、ここでもそのままにしています。標準のグラスの容量は資料で確認できないので、ミリリットルへの換算は載せません。

ブロード。 種類も量も指定はなく、熱いまま、肉が覆われる量を使うというのが唯一の決まりです。市販のブロードを使うときは、アレルゲンと塩分を表示で確かめてください。

ほかのレシピの分量を借りないでください。 ロンバルディア州のレシピは、人数も分量も違います。両方を混ぜると、どちらの資料にも載っていない配合になってしまいます。

反る、硬い、薄い ― 鍋の中の困りごとと直し方

困りごと 考えられる原因 対処
鍋の中で肉が丸まる 加熱で外側の膜が縮む 次回は粉をまぶす前に、膜だけに浅い切れ目を入れる。深く切ると形が崩れる
決められた時間を過ぎても肉が硬い 厚さや部位が違う。牛すね肉はもっと時間がかかることがある 弱火で煮続け、フォークで確かめる。時計だけに頼らない
煮汁が薄く見える 肉を覆うためにブロードをたっぷり使った 急に強火にしない。静かな煮立ちを保ち、鍋底を確かめる。さらに煮詰めるのは元のレシピにない調整
鍋底が焦げつきそう 煮汁が減った、または火が強すぎる 火を弱め、熱いブロードを少し足し、静かに煮えていることを確認する
5の工程で野菜が茶色くなった バターの下の火が強すぎた 火を弱める。目指すのは色づきではなく、やわらかく艶のある野菜
仕上がりがぼんやりした味になる グレモラータを早く作りすぎた、または省いた 煮込みの終わりごろに刻んで、食べる直前に散らす
コツ

元のレシピの1時間30分は、肉をやわらかくするための目安です。やわらかさと食品の安全性は別の問題で、食品安全の確認ではありません。残りの扱いは、次の注意に従ってください。

アレルゲン、残りの扱い、再加熱

注意

このレシピには乳(バター)と小麦(薄力粉)が入っています。市販のブロードを使う場合は、ほかのアレルゲンが入っていないか表示を確認してください。生肉は専用のまな板で扱い、触ったあとの道具は洗ってください。

残りは浅い容器に小分けして早く冷まし、すぐ冷蔵庫へ。室温に長く置かないでください。厚生労働省の家庭向け食中毒予防の案内では、食品の中心を75°Cで1分以上加熱するとされています。温め直すときは、中心が75°C以上になるまで加熱してください。このレシピは保存期間を定めていないため、日数は載せません。

伝統の中のバリエーション

オッソ・ブーコには、ほかにもいくつかの作り方や出し方があります。それぞれ別々の版であり、上の材料表に混ぜるものではありません。

バリエーション 変わる点 備考
トマトなし パッサータを使わない「白い」煮込み ロンバルディア州の料理紹介ページは、18世紀の定義ではトマトなしだったと説明している
別のハーブのグレモラータ ローズマリーやセージを加える版 パセリ・にんにく・レモンの基本に対する地方の変化として、州のページに記録がある
牛すね肉 風味が強く、煮込みが長くなるかもしれない 入手のための編集上の代用で、同じ料理ではない
ポレンタやマッシュポテト 肉に添える料理が変わる ミラノではサフランリゾットが定番だが、ポレンタやじゃがいものピュレも添えられる
肉料理として出す 青菜、豆、ピュレを添える リゾットではなく肉のコースとして出すときの添え方が、州のページに書かれている

ミラノの食卓 ― 黄色いごはん、骨髄、変わっていくレシピ

サフランリゾットが定番の相手です。 ミラノでは、オッソ・ブーコは黄色いサフランリゾットと一緒に食べられます。La Cucina Italianaもロンバルディア州の料理紹介ページも、この組み合わせを紹介しています。ポレンタも添え物のひとつです。ここで言うリゾットは別に作る一皿で、煮込みの鍋には何も入れません。

骨髄も食事の一部です。 ロンバルディア州のページには、骨の穴に残った骨髄を、「徴税人」というあだ名の専用スプーンですくう習慣が紹介されています。これは州の資料が伝える話であり、今どの家庭でもそうしているという意味ではありません。

トマトは後から入りました。 同じ州の資料によると、18世紀の定義のオッソ・ブーコにはトマトがなく、18世紀の終わり以降はほぼ常にトマトが加わるようになったそうです。ここで作るLa Cucina Italiana版にはパッサータが入っているので、これは現代の形のひとつであって、唯一の古典ではありません。時代と家庭によって変わってきた歴史であり、動かない一つのレシピではないのです。

グレモラータが効く理由。 長く煮込んだ肉と骨髄は、濃くて重い味になります。仕上げに生のまま加えるレモンの皮、パセリ、にんにくが、その重さをすっと切って、皿全体を持ち上げてくれます。

よくある質問

「オッソ・ブーコ」はどういう意味ですか?

ミラノ方言のos büs、「穴のあいた骨」に由来します。骨の中央に骨髄がある、すね肉の厚い輪切りのことです。

トマトなしでも作れますか?

トマトなしの歴史的な版があり、ロンバルディア州の料理紹介ページも18世紀の定義をそう説明しています。このレシピはLa Cucina Italiana版で、パッサータを大さじ3使います。トマトを抜くと、小さな変更ではなく別の版を作ることになります。

何を添えますか?

ミラノでは、サフランリゾットが定番です。ポレンタやじゃがいものピュレも添えられます。

仔牛の代わりに牛すね肉を使えますか?

使えますが、入手のための代用であり、同じ料理ではありません。牛すね肉は風味が強く、やわらかくなるまで1時間30分より長くかかることがあります。書かれた時間ではなく、フォークで確かめてください。

グレモラータとは何ですか?

細かく刻んだパセリ、にんにく、レモンの皮に、ここでは塩・こしょうを混ぜた、仕上げの薬味です。食べる直前に肉へ散らします。

粉、ブロード、ハーブの分量がないのはなぜですか?

元のレシピが分量を示していないからです。数字を作らず、使う量を言葉で書いています。粉は薄くまぶす程度、熱いブロードは肉が覆われる量、セージとローズマリーは合わせてひと束です。

主な参考リンク

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