牛肉のマチャカと卵を炒め合わせ、小麦粉トルティーヤで巻いたブリート
🌍ジャンルメキシコ料理・ソノラ風

ブリートの作り方|マチャカと卵を巻く北メキシコの一品

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 7

野菜を切り、マチャカのラベルを確かめる

手順1: 野菜を切り、マチャカのラベルを確かめる

白玉ねぎを刻み、トマトは中くらいの角切りにします。マチャカ300gと卵4個も手元に用意します。

唐辛子の下ごしらえは、使う種類で変わります。アナハイムやハッチの青唐辛子を使う場合は、先に焼き、皮をむいてから切ります。ほかの青唐辛子の場合は、この焼いてむく工程を自動的には当てはめず、種と辛さを確認して、小口切りか短冊に切ります。

マチャカの塩気は、肉を味見するのではなく、商品ラベルを読んで確かめます。加熱が必要かどうかもラベルに従ってください。味見をするのは、具に完全に火が通った4の手順です。

辛い唐辛子を触ったあとは手を洗い、目をこすらないようにしてください。

STEP 22 / 7

玉ねぎと唐辛子をやわらかくし、トマトを加える

手順2: 玉ねぎと唐辛子をやわらかくし、トマトを加える

大きめのフライパンに油大さじ2を熱し、玉ねぎと唐辛子を入れて中火で約3分炒めます。玉ねぎが透き通り始めたらよい頃合いです。焦がすと苦くなるので気をつけてください。

トマトを加えて約2分、汁が出て全体がなじむまで炒めます。トマトを煮崩して液状のソースにするわけではありません。この段階でトマトの水分をしっかり飛ばしておくことで、あとで卵が水っぽくなるのを防げます。

STEP 33 / 7

マチャカを加えて温める

手順3: マチャカを加えて温める

マチャカを加え、野菜と混ぜながら3〜4分炒めます。すでに加工された肉を温めて野菜となじませるのが目的です。商品ラベルに調理方法があれば、それに従ってください。長く炒め続けると肉が乾いてしまうので、炒めすぎないようにします。

STEP 44 / 7

卵を加え、液状の卵がなくなるまで加熱する

手順4: 卵を加え、液状の卵がなくなるまで加熱する

卵4個に黒こしょう小さじ1/3を加えて溶き、フライパンに流し入れます。中火のまま、絶えず返すように混ぜ、液状の卵が残らず全体が固まるまで火を通します。

卵は完全に火を通します。厚生労働省の家庭向けの食中毒予防の案内が、家庭で加熱する食品の目安として、中心温度75°Cで1分以上を挙げているためです。温度計がなければ、どこにも液状の卵が見えなくなるまで加熱してください。かかる時間はフライパンと火力によって変わります。

具に完全に火が通ったところで味を見て、必要なら塩をひとつまみ加えます。

STEP 55 / 7

乾いたフライパンでトルティーヤを温める

手順5: 乾いたフライパンでトルティーヤを温める

トルティーヤは、乾いたフライパンかコマルで、片面約30秒ずつ温めます。割れずに折れるやわらかさになれば十分です。冷たいものや乾いたものは巻くときに裂けるので、包む直前に温めるのがコツです。

STEP 66 / 7

具を置いて巻く

手順6: 具を置いて巻く

具を4等分します。温めたトルティーヤの中央より少し手前に1つ分を、小さくまとめて置きます。端まで広げず、左右に余白を残してください。左右を内側に折り込み、手前から巻き上げます。具は入れすぎず、控えめな量のほうがずっと形が崩れにくいです。

STEP 77 / 7

そのまま食べる、または綴じ目を焼く

手順7: そのまま食べる、または綴じ目を焼く

食べる直前に切るか、丸ごと持って食べます。外側に少し焼き色をつけたいときは、乾いたフライパンを低〜中火にかけ、綴じ目を下にして置きます。外側が温まり、綴じ目も落ち着きます。

卵は完全に固まるまで加熱してください。液状の卵が少しでも残っているうちは、火から下ろさないでください。

トマトの水分をしっかり飛ばしてから卵を入れると、卵が水っぽくなりません。マチャカは入れたあとに長く炒め続けず、卵が固まったらすぐ火を止めて、具が乾く前に包みましょう。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

9品目

材料

牛肉のマチャカ、卵、青唐辛子、玉ねぎ、トマト、大判小麦粉トルティーヤを並べたブリートの材料
マチャカ、卵、北部の青唐辛子、白玉ねぎ、トマト、大判小麦粉トルティーヤ。余計なものは入れません

4個分の分量です。マチャカは乾燥肉で、塩気が商品によって違います。そのため塩はひとつまみにとどめ、塩は最後に味を見て決めます。

材料 分量 代替・備考
植物油(aceite vegetal) 大さじ2 玉ねぎと唐辛子をやわらかくするのに使う。癖のない油ならどれでも可
白玉ねぎ(cebolla blanca) 1個 甘みと香りの元。刻む
北部の青唐辛子(chile verde del norte) 3本 青い香りと辛み。下ごしらえは種類で変わる(作り方1を参照)
赤いトマト(tomate rojo) 2個 水分と酸味。中くらいの角切り
牛肉のマチャカ(machaca de res) 300g 乾燥してほぐした牛肉。具の塩気と繊維感を担う
卵(huevo) 4個 具をまとめる。液状の部分が残らないまで加熱する
黒こしょう(pimienta negra) 小さじ1/3 香りづけ
塩(sal) 1つまみ 具に完全に火が通ってから味を見て、必要な場合だけ
大判の小麦粉トルティーヤ(tortillas de harina grandes) 4枚 具を包む皮
注意 アレルゲンと表示

主なアレルゲンは卵と小麦(小麦粉トルティーヤ)です。マチャカは加工品なので、大豆などの添加物や、同じ設備で作られた食品についての表示を、商品ごとのラベルで確かめてください。トルティーヤも同様です。

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やわらかな小麦粉トルティーヤに、塩気のある牛肉と卵

乾いたフライパンで大判の小麦粉トルティーヤが温まっていく横で、玉ねぎと青唐辛子、トマトがじゅうじゅうと音を立てています。そこへほぐした乾燥牛肉を入れ、溶き卵を流すと、具はひとまとまりになって、片手で持てる形に巻けるようになります。ソノラ風のマチャカ・コン・ウエボ(machaca con huevo)を、ブリートに仕立てた一品です。

豆知識 このブリートが守るもの

やわらかく曲がる小麦粉トルティーヤ、乾燥肉ならではの塩気と繊維のある歯ごたえ、そして卵と青唐辛子が肉とひとつにまとまった具。中に入れるのはこれだけで足ります。

ブリートと聞くと、ごはん、豆、チーズをぎっしり詰めた大きな巻き物を思い浮かべる人も多いでしょう。けれどもメキシコ北部では、小麦粉トルティーヤで火の通った具をひとつだけ巻いたものがよくあり、その具は地方ごとに変わります。この記事で作るのはそのうちの一例で、Recetas Mexasが公開しているソノラ風のレシピに沿った、牛肉のマチャカと卵のブリート4個です。北部のブリートの唯一の形でも、メキシコ全体の基準でもありません。家庭で作りやすい、はっきりした素朴な一例として紹介します。

国別ガイドはメキシコをご覧ください。トルティーヤを使うほかのメキシコ料理に興味が出たら、タコスやチラキレスも合わせてのぞいてみてください。


マチャカはひき肉でもジャーキーでもない

マチャカは、乾燥させてほぐした牛肉です。牛ひき肉とは別のもので、ビーフジャーキーと同じ扱いにもできません。探すときは「machaca de res」「beef machaca」といった一般名で、専門店や輸入食材店を当たってみてください。調理の前に、商品ラベルで塩分の量と、加熱が必要かどうかを確かめます。

見つからなければ、牛の薄切り肉を炒めて使う手があります。ただし乾燥肉ならではの塩気と繊維の歯ごたえはなくなり、マチャカ・コン・ウエボの再現ではなく、別の家庭風の具になると思っておいてください。

青唐辛子は、北部の青唐辛子が手に入らなければ、入手できる別の青唐辛子を味を見ながら加えます。香りも辛さも同じにはならないので、量は調整するものとして考えてください。

トルティーヤは大判の小麦粉のものを選びます。小さいものや硬いものは、巻くときに割れやすくなります。コーントルティーヤではこのやわらかく包む食感にならないので、同じ具でも別の食べ方になります。

玉ねぎとトマトは、ふつうの玉ねぎで白玉ねぎの代わりにできますが、甘みと水分は玉ねぎごとに違います。トマトも品種や大きさがまちまちなので、火の通し加減は時計だけでなく、目で見て決めます。

使う道具

  • 大きめのフライパン(またはコマル)。具がこぼれない広さのもの
  • トルティーヤを温めたり、巻いたあとに軽く焼き色をつけたりするための、平らで乾いたフライパン(拭いてきれいにすれば、同じフライパンで構いません)
  • 包丁とまな板
  • 卵を溶くボウル
  • ヘラ
  • あれば食品用の温度計

専用の器具は要りません。家にあるフライパンで十分作れます。

割れる、漏れる、塩辛い、水っぽい

原因は、皮の温度、具の量、マチャカの塩気、水分と火入れ、のどれかです。症状から原因をたどれば、鍋の中で直せます。

症状 考えられる原因 対処
トルティーヤが割れる 皮が冷たい、または乾いている 包む直前に両面を温め、らくに曲がるようにする
巻いた具が漏れる 具が多すぎる、広げすぎている 1個分を小さく中央にまとめ、周囲に折り込む余白を残す
塩辛い マチャカの塩気 完全に火が通った具を味見してから塩を加える。トマト、卵、トルティーヤとの割合でも調整する
卵が水っぽい トマトの水分が飛んでいない 卵を入れる前にトマトをもう少し炒め、そのあと卵が完全に固まるまで加熱する
具がぱさつく マチャカを炒めすぎた マチャカを入れたあとは炒め続けない。卵を完全に固めたら、具が乾く前に止める

食べ方と残った具

ローストしたトマトのサルサを添え、食卓に出したソノラ風のマチャカと卵のブリート
1個を一度だけ切り、小さなボウルのサルサを横に添える

ブリートはこれ一つで完成しています。サルサを小さな器に添えるのは好みで、基本のレシピには含みません。TV Aztecaの別のマチャカのブリートのレシピは、サルサを添えて出しています。

卵の入った具は、室温に置いたままにしないでください。余った場合は、浅くて清潔な容器に小分けして早めに冷蔵し、食べるときは十分に再加熱します。食べるタイミングや冷やし方で日持ちは変わるため、このレシピでは保存日数を決めて示すことはしません。

変えてみる楽しみ、基本とは分けて

基本の味わいが変わるアレンジなので、意図して試してください。基本のレシピには混ぜません。

  1. 豆を塗る。 TV Aztecaのマチャカのブリートは、トルティーヤにリフライドビーンズ(フリホレス・レフリトス)を塗ります。試すなら薄く塗るところから始めてください。豆の水分で巻きやすさが変わり、重い味わいにもなります。
  2. チーズを足す。 溶けるチーズを使うなら、具が熱いうちに巻きます。チーズ自体に塩気があるので、塩の足しすぎに注意してください。
  3. 薄切り牛肉を使う。 手に入りやすい反面、マチャカの乾燥した塩気と繊維の歯ごたえはなくなります。別のアレンジとして楽しんでください。
  4. 唐辛子の辛さを調整する。 少しずつ加えます。辛さを抑えるには種とワタを取りますが、香りも弱くなります。
  5. 小さめに包む。 具を小さなトルティーヤに分けると巻きやすくなりますが、具と皮の割合や食べ応えは、大判のものとは変わります。
  6. フアレス風の具にする。 フリホレス・コン・ケソ(frijoles con queso)、バルバコア、アサード、赤や緑のグイサード(煮込み)は、それぞれ別の具です。マチャカに混ぜず、別のブリートとして作ってください。

持ち歩けるメキシコ北部の食事

ブリートは、小麦粉トルティーヤでグイサード(guisado、火を通した煮込みや炒めの具)を包み、紙やアルミなどにくるんで持ち歩く食事です。皿もカトラリーも要らず、働く人が携えていける食事だと説明されていて、それが北部の食べ方として根づく一因になりました。ごはんや豆、チーズは必須ではありません。

シウダー・フアレスでは、ブリートは街の個性の一部です。市の広報は、市制363周年の記念パレードを伝える記事で、ブリートを「フアレスの誇り」と呼んでいます。市はまた、ロバで食べ物を運んでいた売り手フアン・メンデスの話を、名前の由来として語っています。ただしこれは地元の言い伝えであって、確定した歴史ではありません。由来には別の説明もあり、革命期のロバ売りの話より前から辞書に載っていたことを示す資料もありますが、その資料ごとに年が食い違っています。地域によっては burro(ブロ)や burrita(ブリータ)とも呼ばれます。

豆知識 北部で変わるブリートの具

フアレスの紹介には、フリホレス・コン・ケソ、バルバコア、アサード、赤や緑のグイサードが挙がります。ソノラにはマチャカ・コン・ウエボがあり、マチャカはチワワやバハ・カリフォルニアでも見られます。シナロアにはチロリオがあります。ソノラは、非常に大きな小麦粉トルティーヤ「トルティーヤ・ソバケラ(tortilla sobaquera)」や、肉やチーズ、野菜などを詰める大きな巻き物「ブロ・ペルチェロン(burro percherón)」の土地でもあります。

北部でも具は地域ごとに違います。このページのレシピは、そのうちのソノラ風マチャカ・コン・ウエボという一例で、フアレスの標準的なブリートではありません。

米国で一般的になった、ごはんや豆、チーズなどをまとめて包んだ大きな巻き物は、ブリートが独自に発展したものです。知っておく価値はありますが、メキシコのすべてのブリートの型ではありません。

よくある質問

メキシコのブリートにごはんは普通に入っていますか?

決まりではありません。具は地域によって違い、米国で広まったごはんと豆を詰めた大きなタイプが、メキシコ北部のブリート全体の基準になっているわけではありません。このソノラ風の一品に入るのは、マチャカと卵と野菜だけです。

コーントルティーヤでも作れますか?

具をコーントルティーヤで食べることはできますが、大判の小麦粉トルティーヤのようにしなやかではないので、このように巻いた形にはなりません。同じ具の、別の食べ方になります。

ブリートはフアレス発祥と決まっているのですか?

決まっていません。フアレスは由来を力強く、誇りをもって語りますが、料理と名前の由来には複数の説明があり、どれも事実として言い切ることはできません。

余った具はどうすればいいですか?

早めに浅くて清潔な容器に移して冷蔵し、食べるときは十分に再加熱してください。ここでは、安全といえる保存日数を一律には示せません。

マチャカが見つからないときは何を使えばいいですか?

牛の薄切り肉を炒めて使うのが現実的な方法ですが、別の具になります。マチャカのような乾燥肉の塩気と繊維の歯ごたえはありません。牛ひき肉やビーフジャーキーも、代わりにはなりません。

主な参考リンク

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