キャッサバ、さつまいも、プランテン、ダンプリングをココナッツミルクで煮たガイアナのメテムギーと揚げた白身魚
🔪下準備40分
🔥調理1時間
🌍料理ガイアナ料理

メテムギーの作り方|ガイアナのココナッツミルクで煮る根菜とダフ

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

根菜を棒状にそろえる(約10分)

手順1: 根菜を棒状にそろえる(約10分)

さつまいもは皮をむき、長さ6〜7cm、太さ2〜3cmほどの棒状にします。冷凍キャッサバは凍ったまま同じくらいの大きさに分け、硬い芯があれば取り除きましょう。薄くすると煮ている間に溶けてしまうので、太めにそろえるのが大事です。切ったものはボウルに入れ、冷たい水で表面のでんぷんを洗い流します。

STEP 22 / 7

プランテンを皮ごとゆでる

手順2: プランテンを皮ごとゆでる

プランテンは皮付きのまま両端を落とし、3等分にします。小鍋にたっぷりの湯を沸かし、中火で約20分ゆでましょう。皮が黒く変わり、竹串がすっと通れば十分です。湯から上げて粗熱を取り、食べやすいように皮をむいておきます。

STEP 33 / 7

ダンプリングの生地を作る

手順3: ダンプリングの生地を作る

ボウルに薄力粉250g、塩ひとつまみ、バター大さじ1を入れ、指先でバターを粉にすり込みます。水200mlを少しずつ加えて混ぜ、粉っぽさがなくなり、手につかない柔らかさになればまとまりです。硬ければ水を大さじ1ずつ、最大240mlまで足します。8等分して厚さ2cmほどの平たい楕円に整え、ラップをかけて冷蔵庫で20分休ませます。

STEP 44 / 7

ココナッツミルクで根菜を煮る

手順4: ココナッツミルクで根菜を煮る

背の高い厚手の鍋に、水気を払った根菜、とうもろこし、3cm角のベーコンを入れます。ココナッツミルク1缶、水360ml、玉ねぎ、にんにく、タイム、塩小さじ1/2、トマトペースト小さじ1を加え、スコッチボネットは破らずに丸のままのせましょう。中火にかけ、ふつふつと煮立ったら弱めの中火に落とし、ふたをして20〜30分煮ます。鍋底が焦げつきやすいので、5分おきに木べらで底からそっと返してください。キャッサバに竹串がすっと通ればこの段階は完了です。

STEP 55 / 7

卵とプランテンを加える

手順5: 卵とプランテンを加える

キャッサバがやわらかくなったら、殻付きの卵3個とゆでたプランテンを鍋に沈めます。野菜ブイヨン1個を崩し入れ、底から一度だけ静かに混ぜましょう。煮汁がとろりと根菜にからみ、具の半分ほどの高さまであれば適量です。それより少なければ、熱湯を100mlずつ足します。弱火で5分煮て、卵の殻のまわりに細かな泡が立てば次へ進みます。煮ている間は、見た目ほど汁が多くないことを覚えておいてください。

STEP 66 / 7

ダンプリングとオクラをのせて蒸し煮にする

手順6: ダンプリングとオクラをのせて蒸し煮にする

休ませたダンプリングとオクラを、根菜の上に重ならないよう並べます。ここから先は混ぜません。ふたをして弱火で15分、ふたを開けずに蒸し煮にしましょう。ダンプリングがひと回りふくらみ、割ると中まで生地の色が均一で、粉っぽさがなければ火が通っています。卵もこの間に固ゆでになります。最後に煮汁の味を見て、塩で調えてください。

STEP 77 / 7

白身魚を揚げ焼きにする

手順7: 白身魚を揚げ焼きにする

煮込みの最後の15分を使って魚を用意します。白身魚に塩、こしょうをふって10分置き、出てきた水気を拭いて薄力粉を薄くまぶします。フライパンに深さ1cmの油を入れて170℃に熱し、片面3〜4分ずつ揚げ焼きにしましょう。表面がきつね色になり、身のいちばん厚いところが白く不透明になれば揚げ上がりです。

スコッチボネットはとても辛い唐辛子です。煮込み中に破れると、煮汁全体が強く辛くなります。取り出すときはお玉ですくい、素手で触った場合は目や顔に触れないよう、すぐに手を洗ってください。

魚を揚げ焼きにする油は、水気が残っているとはねます。魚の水分を拭き取ってから入れ、フライパンから目を離さないでください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

メテムギーに使うキャッサバ、さつまいも、プランテン、とうもろこし、オクラ、ココナッツミルク

カリビアン・トゥデイのレシピを土台に、日本で手に入る材料と分量に置き換えた家庭向けの配合です。

5品目

根菜と野菜

材料 分量 代替・備考
キャッサバ(冷凍) 400g 皮をむいた冷凍品が扱いやすい。生のものは厚い皮を必ずむく
さつまいも 2本(約500g) 皮をむく。ほくほく系の品種が煮崩れしにくい
完熟プランテン 2本 皮が黄色から黒っぽくなったもの。皮付きのまま別ゆでする
とうもろこし 2本 1本を3〜4等分の輪切り。冷凍のぶつ切りでもよい
オクラ 6本 へたの先だけ落とし、丸のまま使う
10品目

煮汁と香り

材料 分量 代替・備考
ココナッツミルク 1缶(400ml) 缶をよく振ってから使う
水 360ml
玉ねぎ 1個 みじん切り
にんにく 3片 つぶす
タイム(生) 3〜4枝 乾燥なら小さじ1/2
スコッチボネット 1個 丸のまま入れる。ハバネロで代用可。辛さが苦手なら省く
青ねぎ 2本 小口切り
トマトペースト 小さじ1
野菜ブイヨン 1個 固形。顆粒なら小さじ2
塩 小さじ1/2 ブイヨンの塩気を見て仕上げに加減する
6品目

具とダンプリング

材料 分量 代替・備考
卵 3個 殻付きのまま煮る
ベーコン(ブロック) 200g 現地の塩漬け牛肉や燻製肉の代わり。3cm角に切る。菜食にするなら省く
薄力粉 250g ダンプリング用。中力粉でもよい
塩 ひとつまみ ダンプリング用
バター 大さじ1 マーガリンでもよい
水 200ml 牛乳でもよい。生地の様子で最大240mlまで
4品目

添える魚

材料 分量 代替・備考
白身魚の切り身 4切れ ティラピアの代わりにたら、すずきなど
塩・こしょう 各少々
薄力粉 大さじ2 魚にまぶす
揚げ油 深さ1cm分 揚げ焼きにする
コツ

プランテンは見た目がバナナに似ていますが、生では硬くて食べられない料理用の品種です。メテムギーには皮に黒い斑点が広がった完熟のものを使うと、煮汁に甘みが溶け出します。輸入食材店や通販で青いものしかなければ、常温で数日置いて追熟させてください。

注意

キャッサバは、皮をむいて中心まで十分に加熱してから食べる食材です。オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)も、キャッサバには有害な物質のもとになる成分が含まれるため、皮をむき、完全に加熱してから食べるよう求めています。生や加熱不足のまま食べないでください。


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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

大鍋のふたを取ると、ココナッツミルクの甘い湯気にタイムの香りが混ざって立ちのぼります。白いスープの中に沈んでいるのは、太く切ったキャッサバとさつまいも、皮ごとゆでた黄色いプランテン、ぶつ切りのとうもろこし。その上に、ふっくらふくらんだ小麦粉のダンプリングとオクラがのっています。皿の端には、からりと揚げた魚がひと切れ。ガイアナの台所でおなじみの根菜をココナッツミルクで煮る一鍋、メテムギー(metemgee)です。短く「メテム」とも呼ばれます。

日本で作るときの難所は、キャッサバとプランテンをどう手に入れるか、そして最後にのせるダンプリングを崩さずに蒸し煮にできるか、の2点です。冷凍キャッサバと輸入食材店のプランテンがあれば、あとは缶のココナッツミルクとふだんの野菜で鍋がひとつ仕上がります。

ガイアナの「プロビジョン」を一鍋に

大鍋で煮たメテムギーを囲むガイアナの家庭の食卓

ガイアナでは、キャッサバ、さつまいも、エドー(さといもの仲間)、ヤムなどの根菜類をまとめて「プロビジョン(provisions)」と呼びます。毎日の食事を支える主食で、メテムギーはそのプロビジョンをココナッツミルクでやわらかく煮込む料理です。英語版のウィキペディアは、メテムギーをプロビジョン、ココナッツミルク、そして「ダフ(duff)」と呼ばれる大きなダンプリングで作る濃いスープの一種とし、揚げた魚や鶏肉と一緒に食べると説明しています。

ニューヨークのカリブ系新聞カリビアン・トゥデイは、メテムを「ガイアナのクレオールのスープのようなもの」と紹介しています。中身はダンプリング、キャッサバ、ヤム、プランテン、オクラで、唐辛子の利いたココナッツミルクのソースで煮るのが基本。そこに塩漬け牛肉や燻製の肉、殻付きのままゆでた卵を加え、揚げた魚を皿の横に添えるのがよくある食べ方だといいます。

豆知識

料理名は「metemgee」「metem」のほか、「mettagee」とつづられることもあります。名前の語源にはアフリカの言葉に由来するという説がありますが、確かな資料では確かめられていないので、ここでは触れずにおきます。

肉を入れるかどうかは家庭しだいです。アメリカの料理資料サイト、クローブ・ガーデン(Clove Garden)は、肉を使わない版を「驚くほど味わい深い菜食の一皿」として紹介し、それでもカリブ海では揚げた塩漬け魚や肉をのせることが多いと書き添えています。主役はあくまで根菜とココナッツミルクで、たんぱく質は添えるものとして自由に選べると考えるとわかりやすいでしょう。

ガイアナ料理といえば、カサリープで肉を黒く煮込むペッパーポットや、豆と米をココナッツミルクで炊くクックアップライスも有名です。メテムギーはそのどちらとも違い、米を使わず、ほくほくの根菜とダンプリングで腹を満たす料理。同じココナッツミルクを使っても、食べたときの印象はずいぶん違います。


ダンプリングを崩さない煮方のコツ

根菜の上でふくらんだメテムギーのダンプリング

カリビアン・トゥデイのレシピも、ダンプリングとオクラは根菜の上へそっと置き、鍋をあまりかき混ぜないよう念を押しています。ダンプリングは煮汁に沈めてゆでるのではなく、根菜の上で湯気に当てて火を通すイメージです。根菜の層が台になってくれるので、ここで汁を足しすぎないことが大切になります。

コツ

クローブ・ガーデンは、ダンプリングが大きくふくらむと注意しています。鍋に並べるときは、隣どうしの間を1〜2cmあけましょう。くっつくと、接した面が生焼けになりやすくなります。

コツ

鍋が小さくて全部のせられないときは、ダンプリングだけ別の鍋の塩湯で15分ほどゆで、仕上げの5分に煮込みの上へのせて温める方法もあります。クローブ・ガーデンも、ダンプリングを別に作る方法を紹介しています。

煮汁は、とろりと根菜にまとわりつくくらいが目安です。キャッサバとさつまいもから溶け出したでんぷんで、ココナッツミルクに自然なとろみがつきます。とろみが足りないと感じても粉は足さず、ふたを開けて弱火で5分ほど煮詰めれば十分です。

菜食版と、肉を足す版

肉を入れない菜食版のメテムギー

肉を使わず、根菜、プランテン、ダンプリング、オクラだけで作る菜食版は、ココナッツミルクの甘みがいちばんよく伝わる作り方です。カリビアン・トゥデイも、ヴィーガンにするなら肉、卵、魚を省けばよいと書いています。その場合はダンプリングのバターを植物性のマーガリンに替え、牛乳ではなく水で練ってください。

ベーコンの代わりに、塩漬けの豚肉やスモークターキーを使うと、現地のレシピに近い燻香が出ます。日本で買いやすいものなら、骨付きの燻製ハムやスペアリブを下ゆでして使う手もあります。魚は揚げるだけでなく、塩だらをほぐしてトマトと玉ねぎで炒め煮にしたものを添えても、塩気が根菜の甘さを引き立てます。

食べ方

揚げた白身魚と殻付きの卵を添えたメテムギーの完成写真
根菜とダンプリングを盛り、揚げた魚を皿の横に添える

深めの皿に根菜、プランテン、ダンプリング、オクラを盛り合わせ、煮汁をたっぷりかけます。カリビアン・トゥデイによると、揚げた魚は皿の横に添え、卵は殻付きのまま出すのが流儀です。食べる人がそれぞれ殻をむき、黄身を煮汁に崩しながら食べます。

ココナッツミルクで炊いたガイアナの料理をもうひとつ作るなら、豆と鶏肉を米と一緒に炊くクックアップライスを。カサリープで肉を黒く煮込むペッパーポットと並べると、同じ国の料理の幅がよくわかります。根菜とダンプリングをココナッツミルクで煮る料理は、グレナダのオイルダウンにも通じています。

よくある質問

冷凍キャッサバとプランテン、ココナッツミルクの缶を並べた写真

キャッサバが手に入らないときは?

さつまいもを増やし、じゃがいもやさといもを足して作れます。キャッサバのもちっとした食感は出ませんが、ココナッツミルクで根菜を煮る料理としては十分に成り立ちます。さといもはガイアナのエドーに近い仲間です。

プランテンの代わりにバナナを使えますか?

生食用のバナナは煮ると溶けやすく、甘さも強く出ます。使うなら少し青みの残る硬めのものを選び、下ゆでせず最後の10分に加えてください。プランテンとは別物の仕上がりになります。

辛さを抑えるには?

スコッチボネットを入れずに煮て、食卓で好みの辛いソースを足してください。丸のまま入れた場合でも、破れなければ辛さは控えめです。辛さが強く出すぎたら、早めに取り出します。

作り置きできますか?

煮込みは冷めると根菜が汁を吸って固まり、ダンプリングも締まります。冷蔵して翌日に食べる場合は、水を少し足して弱火で中心まで温め直してください。保存日数のはっきりした目安は示せないので、早めに食べきりましょう。揚げた魚は別に保存します。

アレルギーで気をつける材料は?

ダンプリングと魚の衣に小麦、具に卵、ダンプリングに乳(バター・牛乳)を使います。小麦を避ける場合はダンプリングを省いて根菜を増やし、卵と乳は省いても作れます。

主な参考リンク

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