薄い糖衣をまとい、中央にくぼみのあるバルシャヒを皿に盛った様子
🌍ジャンルインド料理

バルシャヒの作り方|カルダモンとサフラン香るインドの揚げ菓子

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 8

ギーを練り、冷たいヨーグルトを加える

手順1: ギーを練り、冷たいヨーグルトを加える

ボウルに半固形のギー60gを入れ、なめらかで少し軽くなるまで練ります。冷やしたヨーグルト60gを加え、全体が均一なクリーム状になるまで混ぜます。ここで溶かしたギーを使わないでください。半固形の脂が、中のやわらかな食感を作ります。

STEP 22 / 8

こねずにまとめ、15分休ませる

手順2: こねずにまとめ、15分休ませる

小麦粉250g、塩ひとつまみ、重曹ひとつまみ、ベーキングパウダー小さじ1/2を合わせ、ギーとヨーグルトに軽く混ぜます。冷水は大さじ2〜3ずつ加え、合計で大さじ8〜9を上限の目安に、柔らかくまとまったところで止めます。こねてはいけません。軽く押さえて集め、覆って15分休ませます。

生地がべたつく場合は、小麦粉を大さじ1〜2足します。これは救済策で、最初の分量には含めません。

手のひらで押しつけず、指先で粉を寄せ集めるつもりで。強くこねると生地が固くなりやすいので、ざっくりまとまっていれば十分です。

STEP 33 / 8

カルダモンとサフランのシロップを煮る

手順3: カルダモンとサフランのシロップを煮る

小鍋に砂糖200gと水1/2カップを入れ、弱火で溶かします。カルダモンパウダー小さじ1/2〜1とサフラン10〜12本を加え、弱〜中弱火でとろみが出るまで煮ます。お好みでレモン汁を2〜3滴。目指すのはhalf-string(半糸)かone-string(1本糸)のとろみです。少量を皿にとって冷まし、指の間でべたつくかを確かめてください。熱いシロップには決して触れないでください。

STEP 44 / 8

中央をくぼませて成形する

手順4: 中央をくぼませて成形する

生地を小〜中の大きさに分けます。それぞれ軽く丸めて少し平らにし、中央を指でくぼませます。残りの生地は乾かないよう覆っておきます。一度に揚げるのは鍋の大きさに合わせて5〜7個です。これは1回分の個数で、全体の個数ではありません。

STEP 55 / 8

油の状態を確かめ、最初のバッチを入れる

手順5: 油の状態を確かめ、最初のバッチを入れる

揚げ用の油(またはギー)を熱し、ごく小さな生地片を落とします。生地片がゆっくり、一定に浮き上がってくるのが目安です。この方法で判断してください。鍋をいったん火から外し、成形した生地をそっと滑り込ませます。重ならないように入れ、鍋を弱〜中弱火に戻します。

STEP 66 / 8

ゆっくり揚げて、きつね色にする

手順6: ゆっくり揚げて、きつね色にする

片面が固まって淡い金色になったら返します。弱〜中弱火のまま、ときどき返しながら、全体がきつね色でかりっとするまで揚げます。目安は1回分12〜15分で、6個なら14分ほどです。ただし鍋や火力、生地の大きさで変わるので、時間だけで判断しないでください。高温で急ぐと、中が追いつく前に外側だけが色づきます。穴あきお玉で引き上げ、キッチンペーパーに置きます。

揚げ油は高温になります。鍋の前を離れず、水気のあるものを油に入れないでください。生地は鍋に滑らせるように入れ、油はねややけどに気をつけます。

STEP 77 / 8

熱いうちに温かいシロップへ浸す

手順7: 熱いうちに温かいシロップへ浸す

数分油を切ったら、まだ熱いうちにシロップ(熱い〜温かい状態)に入れます。両面にシロップがからむように返しながら、14〜15分浸します。その後、網か皿に引き上げます。冷めるにつれ、表面の砂糖が結晶化します。

STEP 88 / 8

飾って、全量を揚げ、糖衣を落ち着かせる

手順8: 飾って、全量を揚げ、糖衣を落ち着かせる

お好みで、刻んだピスタチオ大さじ1〜2を軽く押さえるように散らします。残りの生地も同じように揚げ、バッチごとに同じシロップへ順に浸します。室温に置いて糖衣が落ち着いてから供します。

全体にかかる時間は、作る個数と鍋に入る数によって変わります。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

14品目

材料

バルシャヒの生地とシロップに使う材料一式
生地の材料とシロップの材料を分けて並べたところ

約17個できます。冷水は最大の目安であり、一度に全部入れる量ではありません。

材料 分量 代替・備考
小麦粉(maida / मैदा、all-purpose flour) 250g 生地の骨格になります
ギー(घी)、半固形 60g 中をほろりとさせる脂。溶かしたギーは使わない
ヨーグルト(dahi / दही)、冷やしたもの 60g 生地をまとめます
冷水 大さじ8〜9、必要に応じて少しずつ 生地が柔らかくまとまったら止める。全量は要らないこともある
塩 ひとつまみ 生地の味を整えます
重曹 ひとつまみ 生地をふくらませる助けになります
ベーキングパウダー 小さじ1/2 生地をふくらませる助けになります
砂糖 200g シロップ用
水 1/2カップ シロップ用
カルダモンパウダー 小さじ1/2〜1 シロップの香り
サフラン 10〜12本 シロップの香りと色。省略可だが香りが変わる
レモン汁 2〜3滴(なくてもよい) シロップの結晶化を防ぐ提案
揚げ油またはギー 揚げる分量 揚げ油用
ピスタチオ(刻む) 大さじ1〜2(なくてもよい) 飾り用
アレルゲン

小麦と乳成分(ギー、ヨーグルト)を含みます。ピスタチオを使う場合は木の実も含みます。

栄養成分の数値は載せていません。菓子が吸う油の量や、仕上がりの重さを測っていないためです。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

小さく丸めた生地の真ん中を指でぎゅっと押し、油を張った鍋にそっと滑り込ませます。しばらくすると、生地はゆっくり浮かび上がってきます。弱めの火で淡い金色から深い金色へ。そこへ、カルダモンとサフランの香りをまとわせた温かいシロップが待っています。網の上で冷めていくうちに、表面のシロップはつやのある膜から細かな砂糖の殻へと変わり、菓子の輪郭がすっと変わっていきます。

これがバルシャヒ(बालूशाही)です。中央のくぼみはドーナツに少し似ていますが、中身は別物です。生地はmaida(中力〜薄力にあたる小麦粉、英語でall-purpose flour)、半固形のギー、冷たいダヒ(ヨーグルト)で作り、ほとんどこねません。低めの火でじっくり揚げ、やや濃いめの砂糖シロップに浸して仕上げます。目指すのは、外は砂糖の薄い結晶に包まれてさっくり、中はほろりとやわらかい食感です。

このレシピは、Dassana's Veg Recipesで公開されている一つの配合と手順に沿っています。配合の違うバルシャヒは他にもあり、文化の節で別の例として紹介しますが、このレシピとは混ぜていません。同じ国の料理はインドのページからどうぞ。

この菓子で守りたいこと

生地はこねずに軽くまとめ、低〜中弱火でじっくり中まで揚げ、熱いうちに温かいシロップへ浸します。そうすると、外側に薄い糖衣だけがつきます。

試作は未実施です

このレシピは世界ごはん紀行編集部では試作していません。分量、15分の休ませ時間、1回分12〜15分の揚げ時間、14〜15分の浸し時間は、いずれも元のレシピの目安です。鍋やコンロ、生地の大きさで結果は変わるので、時計だけに頼らず、色、固さ、生地の様子で判断してください。


道具

  • ボウル
  • 生地を休ませるときにかける清潔な布またはふた
  • シロップ用の小鍋
  • 冷ましたシロップを試すスプーンと小皿
  • カダイ(インドの揚げ鍋)または深めの鍋
  • 穴あきお玉
  • キッチンペーパー
  • 冷ますための網または皿

選び方と代用

  • 小麦粉: maida(all-purpose flour)を使います。強力粉は避けてください。やわらかい粉のほうがこの生地には向きますが、違う粉では食感が変わる可能性があります。
  • ギー: 練るとなめらかになる程度の、溶けていない半固形のものを使います。無塩バターは香りも水分も違うため、同量で置き換えられるとは確認できていません。
  • ヨーグルト: プレーンヨーグルトをダヒの代わりにできます。ホエイの量によって冷水の必要量が変わるので、水は少しずつ加えます。
  • サフラン: 省いてカルダモンだけにしてもかまいません。シロップの香りは変わります。
  • 揚げ油: 油でもギーでもかまいません。クセの少ない植物油は、ギーよりも香りが軽くなります。
  • ピスタチオ: なくてもかまいません。ナッツなしでも菓子として成り立ちます。

うまくいかないとき

症状 考えられる原因 直し方
生地が固くなった こねた、または強く押した 粉気がなくなったら混ぜるのをやめ、軽い力で扱う
生地がべたつく 使ったヨーグルトに対して水が多い 次回は水を少しずつ加える。元のレシピは粉を大さじ1〜2足して直すことを勧めている
外側だけ先に色づき、中まで火が通らない 油が熱すぎた 生地片がゆっくり浮く状態を確かめ、火は低〜中弱火を保つ
浸したあと、表面がべたべたする シロップが薄く、吸いすぎた 冷ましたしずくが指の間でべたつくまでシロップを煮詰める
鍋の中でシロップが結晶化した 浸す前または浸している間にシロップが固まった 元のレシピは水大さじ2〜3を加え、弱火で温め直すことを勧めている
冷めたら白い砂糖の殻ができた 想定どおりの仕上がり 元のレシピが描く、結晶化した糖衣そのもの

バリエーション

  • カルダモンだけにする: サフランを省いてカルダモンを残します。元のレシピはサフランを任意としています。香りと色は変わります。
  • ピスタチオなし: 飾らなくても菓子として成り立ちます。
  • ギーではなく油で揚げる: 元のレシピはどちらでもよいとしています。油はギーより香りが軽くなります。
  • 水の量を調整する: 冷水大さじ8〜9のうち、ヨーグルトのホエイの量に応じて減らしたり増やしたりします。

後で紹介するチェナとセモリナ粉のバルシャヒは、この配合の代わりではなく別のレシピです。


バルシャヒ、バドゥーシャ、そして地域ごとのかたち

ここでは、バルシャヒを北インドの呼び名として扱います。Dassana's Veg Recipesは、南インドでバドゥーシャ(badusha)と呼ばれるごく近い菓子があると説明し、地域によって違いがあるとしています。これはそのサイトの説明であり、どの地域でも同じ配合・食感の菓子を作っているとは言いません。

同じ名前でも、まったく違う作り方が存在します。ビハール州政府観光局(Department of Tourism, Government of Bihar)は、シータマリー県ルンニ・サイドプルのバルシャヒを、チェナ(フレッシュなカード状のチーズ)、小麦粉、セモリナ粉で作り、砂糖シロップに浸す土地の菓子として紹介しています。観光局はこれを「centuries-old tradition(何世紀も続く伝統)」と呼んでいますが、年代や史料は示されていないため、確定した歴史としては扱いません。さらにNDTV Foodには、ヨーグルトを使わず、maida 1/2 kg、ギー300g、砂糖1/2 kg、重曹1/8 tspで作る別のレシピ(英語版とヒンディー語版)もあります。高火力で揚げはじめてから火を弱め、one-thread(1本糸)のシロップに5〜10分浸す方法です。どれも「これが唯一の本物のバルシャヒ」とは言えません。

呼び名の話

同じ「バルシャヒ」でも、ヨーグルト入りの生地、チェナ入りの生地、ヨーグルトなしの生地と、土地や家庭によって中身が違います。北のバルシャヒと南のバドゥーシャも、近縁の菓子として並べて語られます。

バルシャヒという名前の由来や意味は、今回確認した資料からは分からなかったため、ここでは未確認としておきます。

食べ方と保存

室温に冷めたバルシャヒを紅茶と一緒に供したところ
菓子が冷めて糖衣が落ち着いてから供する

室温まで冷めて、砂糖の衣が落ち着いてから供してください。

保存について、元のレシピの筆者は密閉容器に入れて室温で5〜6日という案を挙げています。これは筆者自身の提案であり、独立して確認された食品安全の基準ではありません。保存環境によっても変わります。作り置きするときは、清潔な密閉容器を使い、食べる前に状態を確かめてください。

よくある質問

ドーナツとどう違いますか?

中央のくぼみは似ていますが、このバルシャヒは低めの火でゆっくり揚げ、シロップに浸して薄い砂糖の衣を作ります。くぼみは指で押して作るもので、穴は貫通しません。

生地はこねたほうがいいですか?

こねません。粉気がなくなるまで軽く押してまとめ、覆って15分休ませます。強く扱うと生地が固くなりやすくなります。

1回に何分揚げますか?

元のレシピの目安は、低〜中弱火で1回分12〜15分です。返す前に片面が固まって淡い金色になること、全体がきつね色でかりっとすることも合わせて見てください。鍋や生地の大きさで差が出るので、時間だけでなく色や固さでも判断します。

シロップはどのくらい煮詰めればいいですか?

元のレシピが目指すのは、half-string(半糸)かone-string(1本糸)のとろみです。少量を皿にとって冷まし、指の間でべたつくか確かめてください。熱いシロップには触れないでください。シロップが薄いと菓子が吸いすぎて、外側がべたつきます。

バドゥーシャは別の菓子ですか?

南インドでの近縁の菓子の呼び名として説明されています。呼び名が重なっていても、どの地域でも同じレシピという意味ではありません。

どのくらい日持ちしますか?

元のレシピの筆者は、密閉容器で室温5〜6日を提案しています。これは筆者の提案であり、保証ではありません。容器を清潔に保ち、食べる前に状態を確かめてください。

主な参考リンク

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