チェルパヤル・プズック ― やわらかい丸ごとの緑豆を、乾くまで煮る
豆は丸ごとのまま、やわらかく。唐辛子と小玉ねぎはペーストにせず粗いまま。ココナッツは最後に入れ、仕上がりは乾いた状態にします。
丸ごとの緑豆を、まずやわらかく煮ます。別の鍋では、粗くつぶした小玉ねぎと唐辛子をカレーリーフと一緒に熱いココナッツオイルで炒め、生っぽい匂いが消えるまで火を通します。そこへ豆を入れ、削りココナッツをひとつかみ加えて、豆に残った水気がなくなるまで弱火にかけます。Curry Worldというサイトでヴィーナ・ジャン(Veena Jan)さんが書いたチェルパヤル・プズックは、この順序の料理です。汁をたたえたカレーではなく、豆そのものを味わう乾いた一皿です。
Cherupayar(ചെറുപയർ)は、マラヤーラム語で緑豆(green gram、学名 Vigna radiata、英語ではwhole mungとも)を指す名前です。ケララ州政府の資料は、これをマスールダル(赤レンズ豆)とは別の品目として載せています。英語で「green moong dal」や「green lentils」といった大まかな呼び方をされると、二つが同じものに聞こえるかもしれませんが、この料理は赤レンズ豆では作りません。豆を使うほかのインド料理とも違います。たとえばダル・タドカは、割った豆を煮込んで熱いタルカ(香味油)で仕上げる煮込みで、チャナ・マサラはひよこ豆のカレーです。
YouTubeのKitchen World Of Namiの動画にも、同じ料理名がタイトルに付いています。ただし確認できたのはタイトルとチャンネル名だけなので、このレシピに動画から取り入れた内容はありません。
このレシピのもとと、変えた点
材料とその順序は、ヴィーナ・ジャンさんが書いたレシピに従っています。変えたのは一点、圧力調理に使う水の量と、煮たあとに水を切ることだけです。
このレシピは水の量について自分自身と食い違っています。材料欄には1/4カップとあり、作り方では豆を1/2カップの水で圧力調理するとあります。二つの数字は足し合わせるものではなく、材料欄の1/4カップが何のための水なのかも書かれていません。
どちらの量も、圧力鍋メーカーのHawkinsが示す最低水量には届きません。
| Hawkinsの圧力鍋のサイズ | 加圧最初の10分間の最低水量 |
|---|---|
| 1.5〜3L | 240ml |
| 3.5〜6L | 360ml |
| 6.5〜12L | 480ml |
この最低量を下回らないよう、ここでは水を360ml以上にします。お手持ちの鍋の説明書がそれより多い量を求めているなら、その量にしてください。360mlという数字は、Manorama Onlineの読者レシピ欄にある、別のケララの緑豆料理を参考にしました。そちらは緑豆1カップに水1.5カップを使っています。ただしプズックは乾いた仕上がりが目標なので、豆がやわらかくなったら余った水を切ります。この水切りは、チェルパヤルのトーランの2つのレシピにある手順を借りたものです。
水を増やして水を切る手順は、まだ台所で組み合わせて試していません。豆の煮え方や味が、1/2カップで煮る方法と同じになるとは限りません。また、硬いままの豆に水を足して再び加圧する手順は、ヴィーナ・ジャンさんのレシピにはなく、編集部が加えたものです。この方法がどの圧力鍋でも安全だと示す根拠はありません。必ずお手持ちの鍋の説明書を優先し、説明書と合わない場合は、その鍋でこのレシピを作らないでください。
元のレシピは、にんにくを「1 pod」と書いて任意の材料にしています。podが1かけなのか1玉なのかは書かれていないため、この記事では入れません。カレーリーフも「1 string」を炒める用と飾る用の両方に使うとあるだけで、量の配分は示されていません。さらにカップの容量の定義、人数、全体の所要時間も書かれていないので、この記事でも示しません。
選び方と代用
- 豆: 「whole green gram」「whole moong」「cherupayar」と書かれた丸ごとの緑豆を探します。赤いマスールや割ったムング豆は別の食材なので、ここでは代用としておすすめしません。
- ココナッツ: 菓子用の甘く加工したものではなく、砂糖の入っていない削りココナッツを選びます。
- カレーリーフとココナッツオイル: どちらも材料表のとおりに使います。代用品はすすめません。
- 唐辛子: 品種や大きさで辛さが変わります。
道具
- 浸水用のボウル
- 圧力鍋(説明書も手元に)
- mlの目盛りがある計量容器
- ざる
- すり鉢とすりこぎ、または粗くつぶせる道具
- フライパンなどの鍋
- 盛りつけ用の皿
豆が硬い、水気が残る、香味がペースト状 ― 困ったときの直し方
仕上がりの目安は、やわらかく丸ごとの豆、見えるほどの玉ねぎと唐辛子のかけら、ココナッツの粒、そして汁気がないことです。
| 困りごと | 確かめること | 直し方 |
|---|---|---|
| 豆がまだ硬い | 30分の浸水のあとでは、笛1回では足りないことがある | 水は切らない。鍋の最低水量ぶんの水を足し、1/3の上限を確かめて、数分再加圧する |
| 蓋が開かない | 鍋の中にまだ圧力が残っているかもしれない | 待って、説明書に従う。蓋を無理に開けたり、おもりを持ち上げたりしない |
| 香味がペースト状になった | つぶしすぎた | 次回は粒が残るうちに止める |
| 鍋が湿っている | 豆の水切りが足りなかったか、最後の加熱が早く終わったかもしれない | 乾くまで弱火で加熱を続ける。鍋の中で水は足さない |
| 辛すぎる | 唐辛子は品種で辛さが違う | 次回はマイルドな唐辛子にするか本数を減らす。ただし材料表の分量とは変わる |
食べ方 ― カンジと、ほかの食卓

ヴィーナ・ジャンさんは、このプズックを米の粥であるカンジと食べるようすすめ、よい組み合わせだと書いています。カンジは別の料理で、別に作って別に盛ります。
ほかの組み合わせも記録にあります。Kerala Tourismは、チラッタ・プットゥとチェルパヤルをケララでよく食べられる組み合わせとして紹介しています(豆のレシピは独自のものです)。また、2013年のThe New Indian Expressの記事には、パラッカド出身の主婦が、ヴィシュ・カンジと一緒に出すチェルパヤル・プズックを語る一節があります。これは一人の地元の証言であり、ケララのすべての家庭の話ではありません。
同じ緑豆でも別の料理 ― 混ぜない配合
次の料理は同じ豆を使いますが、配合が別なので、上のレシピに材料を混ぜないでください。
| 版 | 違うところ |
|---|---|
| Kerala TourismのCheru Payar | 豆を1時間浸し、少量の塩でゆでる。ココナッツオイルでマスタード、赤唐辛子、カレーリーフ、小玉ねぎを熱してから、豆と削りココナッツを混ぜ合わせる。チラッタ・プットゥと食べる |
| Manorama Onlineのヴィーナ・ジャンさんによるチェルパヤルのカレー | 圧力調理した豆に、ココナッツ、クミン、青唐辛子、カレーリーフをすりつぶしたペーストを加え、必要に応じて水を足して煮る。仕上げにテンパリングをする。乾いた料理ではなくカレー |
| にんにくを入れる場合 | プズックの材料欄ではにんにくは任意。入れるなら手順3で香味と一緒につぶす。「1 pod」が何を指すか不明なので、量は自分で決める |
名前と、ケララの食卓での位置
グンデルト(Gundert)のマラヤーラム語辞書は、puzhunguka を「ゆでる、下ゆでする」と説明し、puzhukku を食べ物としては、ゆでた果物や野菜の料理としています。この言葉が決まった食感や調理法を指すわけではなく、この料理の乾いた仕上がりは、名前ではなくヴィーナ・ジャンさんのレシピから来ています。
この記事のもとになった資料から分かるのは、いくつかのレシピでの組み合わせと、パラッカドの一家庭の話までです。料理の起源も、歴史も、ケララ全体でどれほど食べられているかも示してはいないので、この記事ではそうしたことは書きません。
よくある質問
赤レンズ豆のカレーですか?
いいえ。丸ごとの緑豆(Vigna radiata)を使います。ケララ州政府の資料では、マスールダルとは別の品目として載っています。また、汁のあるカレーではなく、乾いた仕上がりです。
圧力鍋は何分かけますか?
分数は示されていません。ヴィーナ・ジャンさんのレシピは、笛1回、10分後に開け、煮えていなければさらに数分、と書いています。笛の回数を分に確実に換算することはできないので、豆のやわらかさで判断し、説明書に従ってください。また、30分の浸水のあと、笛1回でいつも足りるかどうかは確かめられていません。
開ける前に10分待てば十分ですか?
それだけでは足りません。10分はレシピの言い回しであって、圧力が下がった証拠ではありません。チェルパヤルのトーランのレシピのひとつには、圧が下がるまで10〜15分とありますが、鍋によって違います。Hawkinsは、鍋が冷めて内部の圧力が下がるまで、無理に開けたり、冷めないうちに開けたりしないよう案内しています。必ずお手持ちの説明書を確認してください。
水は1/4カップと1/2カップのどちらですか?
材料欄は1/4カップ、作り方は1/2カップと書かれています。この記事はどちらも使いません。どちらもHawkinsの最低水量を下回るためです。360ml以上を、mlで量って使ってください。200mlのカップで1.5杯では300mlにしかなりません。鍋の説明書がもっと多い量を求めているなら、それに従います。6.5〜12LのHawkinsの鍋では480ml以上が必要です。
この安全の説明は、どの鍋にも当てはまりますか?
いいえ。最低水量、豆類は1/3までという充填の上限、開け方の決まりは、Hawkinsの鍋についてのものです。他社の鍋は、その説明書を優先してください。Hawkinsのページは、開けたあとに水を切ることには触れておらず、このレシピを保証するものでもありません。
圧力鍋なしでも作れますか?
普通の鍋での作り方は確認できていないため、水の量も加熱時間も示しません。
汁気は残してもいいですか?
いいえ。ヴィーナ・ジャンさんのレシピは乾いた料理で、ココナッツを入れたあとに豆の水気がなくなるまで火にかけるとしています。汁のある料理がよければ、上で紹介した別のチェルパヤルのカレーのようなレシピを探してください。
何と一緒に食べますか?
ヴィーナ・ジャンさんはカンジをすすめています。Kerala Tourismは自分たちの版をチラッタ・プットゥと組み合わせ、パラッカドの記事ではヴィシュ・カンジが挙がっています。
どのくらい日持ちしますか?
ヴィーナ・ジャンさんのレシピには保存や温め直しの説明がないため、ここでも保存の日数や方法は案内しません。















