手で丸め、直火で仕上げる、ジョワール・バクリ
ジョワール粉と熱湯、少量の塩を手のひらで丸く押し広げます。生地にもフライパンにも油は使いません。まずタワで火を通し、上面に水を広げ、最後は直火で両面を仕上げます。
淡い色のソルガム粉に熱湯を注ぎ、スプーンで混ぜます。手で触れるくらいに冷めたらこねて、両手のひらで丸く押し広げ、熱くしすぎないタワにのせます。上面に水を広げ、その水が蒸発し始めたら返して反対面を焼き、最後にタワから外して火にかざします。
これがジョワール・バクリ、マラーティー語で ज्वारीची भाकरी(jwarichi bhakri)です。バクリという言葉はいくつもの穀物、いくつもの地域のパンを指します。この記事はそのすべてを扱わず、ジョワール(ソルガム)粉で作るマハラシュトラ風の一種類に絞ります。
このレシピは、Madhura Bachal が Madhura's Recipe で紹介している jwarichi bhakri に沿っています。ジョワール粉1カップ、米粉大さじ2(お好みで)、塩適量、熱湯約1/4カップで、2人分と表示されています。ただし、この元レシピには生地で何枚焼けるかが書かれていません。ヘッダーの時間(準備5分・調理5分)も、最低5分のこね、反対面の約2分、直火の仕上げを含む工程とは合いません。そのため、この記事では合計時間も枚数も示しません。世界ごはん紀行では試作していません。
同じインドの料理はインドのページからご覧ください。
このバクリは何か:ひとつの穀物、ひとつの地域、ひとつの作り方
この記事が扱うのは、マハラシュトラで作るジョワール・バクリであり、バクリと呼ばれるすべてのパンではありません。 ほかに公開されているレシピは、かなり違う道筋をたどります。Indian Cooking Manual の Nag Ratna Sahu による「Jowar/Jowarichi (Any Millet) Bhakri」は、粉を水で加熱して蓋をして休ませ、それから成形してタワで焼きます。材料欄はジョワール粉2カップ、塩小さじ1/2、水3カップですが、水の量は「必要なら足す」という工程の指示と釣り合いません。マイソールの Bharatha Yoga Shala が紹介するのは北カルナータカの文脈の作り方です。ジョワール粉250gに沸騰水とぬるま湯を使い、乾いた粉を取り分けておき、タワの上で湿らせた布で押さえ、色がついたら返します。どれも独自の配合と手順を持つ別の作り方で、下のレシピには混ぜていません。
日々の食卓でのバクリを最も詳しく伝えているのは、Shahu Patole の著書『Dalit Kitchens of Marathwada』の抜粋です。Bhushan Korgaonkar の翻訳で Scroll.in に掲載されています。パトレによれば、マラートワーダ地方のダリットの家庭では、バクリは毎日の食事の中心でした。ジョワールまたはバジュラで作られ、雨季作の黄色いジョワールも使われたそうです。生地は tagari(タガリ)または katvat(カトヴァト)と呼ぶ大きくて深い皿でこね、パンは手で成形すると書かれています。また、調理道具や乳製品を手に入れられるかどうかに、カーストによる差があったことも記録されています。これは特定の地域と共同体について、その中の著者が記した記録です。マハラシュトラ全体の姿ではありません。そこに書かれた困窮も物語の一部であり、郷愁の背景として扱うものではありません。
料理の起源や古さについては、これらの資料に書かれていないため、この記事では述べません。
この料理に使える食材・調味料
選び方と代用
粉はジョワール粉、またはソルガム粉の名前で、インド食材店や輸入食材店、通販で探します。同じ穀物の別名なので、両方の名前で検索するとよいでしょう。
- 米粉は入れなくてもかまいません。省いてもジョワール・バクリです。入れる場合と省く場合で、どんな差が出るかは断言しません。
- 小麦粉は代用になりません。小麦で作ったパンは食感の違う別のパンで、ジョワール・バクリとは呼べません。
- バジュラなどほかの雑穀は、別のバクリとして別の作り方があります。ここに書いた分量はジョワール粉だけの分です。
- 打ち粉には、生地と同じ穀物になるよう、ジョワール粉を少し追加して使います。
ジョワール粉、米粉、塩、水には、小麦・乳・卵は材料として含まれません。ギーは乳製品なので、乳アレルギーの方には添えないでください。粉類は共用ラインで製造されている場合があるため、包装のアレルゲン表示や共用設備の表示を確認してください。交差接触がないことは保証できません。
道具
- 生地を混ぜ、こねるための深めの皿か、広くて浅いボウル
- 熱湯を混ぜ入れるスプーン
- 生地を手で広げる、清潔な作業台かまな板
- タワ(平らな鉄板)。厚手で平らなフライパンでも代用できますが、同じ仕上がりになるとは限りません
- 平らな金属のターナー
- 直火で仕上げるときに使う金属のトング
- 最後の工程で使う、直火の出るガスコンロ
うまくいかないとき
タワを極端に熱くしないでください。下の表のほかの項目は試作していない実用的な目安なので、保証ではなく手がかりとして使ってください。
| 症状 | 考えられる原因 | 試すこと |
|---|---|---|
| 置いたそばから焦げる | タワが熱すぎる | 火を弱め、次の1枚の前にタワを落ち着かせる。最初から最後まで最大火力で焼かない |
| 広げるときに生地が割れる | 粉によって吸水が違う | 熱湯を少しずつ足し、足した量を記録する。試していない提案です |
| 生地が台にくっつく | 打ち粉が足りない | 乾いた粉を少し足してから押し広げる |
| 混ぜるとき手が熱い | こね始めが早すぎる | スプーンで混ぜ続け、触れる温度になるまで待つ |
| 指が火に近づく | 手でパンを持っている | 直火の仕上げは必ずトングを使い、この間タワはコンロから外しておく |
別の作り方では、こねすぎると生地が柔らかくなることがあります。作り方が違うため、この生地にそのまま当てはまるとは限りませんが、生地がゆるいときの参考にしてください。
食べ方:温かいうちに

ジョワール・バクリは、火から下ろしたばかりの温かいところをいただきます。ギーは小さな器に入れて添えるお好みのもので、生地には混ぜません。保存や温め直しは扱わず、焼きたてを食べるレシピとして紹介しています。
添えるものとして、ピタラ(pithala)、ズンカ(zunaka)、テチャ(thecha)、ヨーグルト、Lasuni Methi、Baingan Bharta、野菜カレー、サラダ、チャツネなどがあります。北カルナータカでは、ジョワールのパンとなすのカレーを組み合わせる食べ方もあります。当サイトでは、ダル・タルカ、ライタ、ビンディ・フライと並べるのもよいでしょう。これは家庭の食卓での組み合わせ案であり、決まった地域の定番という意味ではありません。
よくある質問
ジョワール粉はどこで買えますか?
インド食材店や輸入食材店、通販で、「ジョワール粉」と「ソルガム粉」の両方の名前で探してください。取り扱いは店によって違うので、献立を決める前に確認しておくと安心です。
米粉なしでも作れますか?
作れます。Madhura's Recipe でも米粉は「お好みで」とされています。入れない場合はジョワール粉だけで作ります。食感にどんな違いが出るかは、この記事では断言しません。
小麦粉で代用できますか?
代用にはなりません。小麦で作ると食感の違う別のパンになります。ジョワール粉が手に入らないときは、ジョワール・バクリと呼ばず、小麦のパンとして専用のレシピで作るほうがよいでしょう。
麺棒で伸ばしてもよいですか?
このレシピは手で成形する作り方で、パトレが記録したマラートワーダの様子でも手で成形するとされています。麺棒で伸ばすことはこの方法に含まれておらず、仕上がりがどう変わるかはこの記事では言えません。
ギーは必須ですか?
必須ではありません。お好みで別に添えるものです。乳製品を避ける食事では省いてください。
何枚焼けて、どのくらい時間がかかりますか?
Madhura's Recipe は2人分と表示していますが枚数は書いておらず、ヘッダーの時間も工程と合いません。世界ごはん紀行では試作していないため、枚数も合計時間も示していません。
ガスの直火は必要ですか?
この方法では、タワを外したあと、トングで持って直火で仕上げます。直火のないコンロでの代わりの方法は、参照した資料に書かれていないため、ここでも案内しません。















