カッパ・プズンギヤトゥ:柔らかいキャッサバと、鋭く辛い生の唐辛子チャツネ
キャッサバの根を、とても柔らかく白っぽくなるまでゆで、湯をしっかり切ります。そこに、生の青唐辛子、小玉ねぎ、カレーリーフ、ココナッツオイルを粗くつぶした火を通さないチャツネを添えます。根はやさしい味のでんぷん質で、辛さと香りはすべてチャツネが受け持ちます。
ケララの食卓では、ゆでたキャッサバの塊が一食の主役になることがあります。湯気の立つ柔らかな白い塊と、その横に置かれた緑色で辛くて塩気のある小鉢。キャッサバの根はマラヤーラム語で「カッパ」(കപ്പ、カナ表記は揺れます)と呼ばれ、「プズンギヤトゥ」はこのゆでた料理を指します。ケララのレシピ執筆者たちは、これを朝食にも、夕方の軽食にも、夕食にも出します。よく合わせるのは、ケララ風の魚のカレー、カンタリ唐辛子のチャツネ、玉ねぎのチャツネなどです。ケララ農業大学(Kerala Agricultural University)も、ケララではゆでたキャッサバを魚のカレーや肉と一緒に食べると記しています。
この記事は、ケララの料理サイト Kothiyavunu.com にある家庭のレシピ「Kappa Puzhungiyathu with Kanthari Mulaku Chammanthi」に沿っています。キャッサバをいったんゆでてその湯を捨て、新しい水に塩と、好みでターメリックをひとつまみ加えて、とても柔らかくなるまで煮ます。チャツネは、唐辛子、小玉ねぎ、カレーリーフをつぶし、ココナッツオイルと塩でまとめるだけです。これはひとつの家庭の作り方であり、ケララの人々がカッパを調理する唯一の方法ではありません。世界ごはん紀行では、このレシピを台所で試作していません。
名前についても触れておきます。ここでいう「タピオカ」は生のキャッサバの根のことで、タピオカパールやタピオカでんぷん、キャッサバ粉ではありません。キャッサバをつぶした「カッパ・プズック」や、肉と一緒に炊く「カッパ・ビリヤニ」とも別の料理です。同じ国のほかの料理は、インドのページをご覧ください。
このレシピは準備10分、調理15分と記し、別の箇所では「20分足らずででき上がる」とも書いています。この数字は食い違っていますし、最初のゆで時間は書かれていません。時計ではなく根の状態を目安にしてください。2回目のゆで時間は10〜15分とされていますが、本当のゴールは中心までとても柔らかくなったキャッサバです。大きな根はもっとかかることがあります。
背景:ケララの台所とキャッサバ

キャッサバはインド南部の半島一帯で栽培されています。ケララ農業大学の作物解説は、これを単なる野菜以上のものとして説明していて、ケララで低所得の人々の食料不足をしのぐうえで栽培が役立ったと述べています。
根そのものの味つけはほとんどなく、ゆで湯の塩と、好みで少量のターメリックだけです。風味は、そばに添えるものが担います。カンタリ・ムラク・チャンマンティは生で粗いままで、新鮮な小さな唐辛子、きりっとした小玉ねぎ、カレーリーフ、ココナッツオイルの香りが主役です。火を通すチャツネではありません。しっかりした食事では、魚のカレーや肉を添えることもあります。こうした組み合わせは任意で、このレシピには含まれません。
キャッサバのゆで方は、家庭や出版物によって違います。ケララ州政府の雑誌 Kerala Calling の2008年3月号には、Indu Narayan によるレシピ「チェンダ・ムリヤン」が載っています。タピオカ1/2kgを縦に3インチの長さに切り、塩、ターメリックひとつまみ、たっぷりの水で煮て、しばらくしたら湯を切り、火が通るまで煮ます。添えるのはカードのチャツネで、カード1/2カップ、青唐辛子2本、しょうが1/2インチ、カレーリーフ1枝、塩を、カード以外すべてすりつぶしてからカードを混ぜるというものです。同じ号には、トーランやupmavなど、ほかのタピオカ料理も紹介されています。これは別の配合で、分量も別の料理です。下のレシピには取り入れていません。
この料理に使える食材・調味料
道具
- しっかりした包丁とまな板
- キャッサバのピースに水がかぶる大きさの深鍋
- ざる
- 柔らかさを確かめるフォークか串
- すり鉢とすりこぎ、または小さなフードプロセッサー
- チャツネ用の小さなボウル
- 盛りつけ用の皿
選び方と代用
キャッサバの根。 硬くて傷のない新鮮な根で、調理用の食用の甘いキャッサバとしてはっきり売られているものを選びます。中南米、アフリカ、南アジア、東南アジアの食材店では、yuca、キャッサバ、タピオカの根などの表示で並ぶことがよくあります。重さで量るのではなく、大きな根を2本選びます。タピオカパール、でんぷん、粉は代わりになりません。別の製品で、根の代用にはできません。
冷凍キャッサバ。 生の根が手に入りにくいときは、冷凍のキャッサバが現実的な代案です。パッケージに食用と書かれ、調理方法が示されているものだけを使い、その指示に従ってください。このレシピの生の根の時間は冷凍品には当てはまらず、食感も違うことがあります。
唐辛子。 カンタリは小さくてとても辛い唐辛子(バーズアイ)です。普通の生の青唐辛子でも代用できますが、品種によって辛さと香りが大きく違います。先に少し味見をし、辛いものなら15本より少なめから始めてください。ししとうのようなマイルドな唐辛子では、同じ持ち味は出ません。
小玉ねぎ。 第一候補は、小さなアジア系のエシャロットです。小さな赤玉ねぎでも代用できますが、辛みも甘みも弱くなります。これは手に入りやすさのための置き換えで、ケララのチャツネの一部ではありません。
カレーリーフ。 生か冷凍が最も香ります。乾燥は香りが弱い代案です。
チャツネを作れないとき。 ゆでたキャッサバをそのまま、または別のレシピで作ったケララ風の魚のカレーと一緒に出します。代わりのチャツネを作って、本来のものとして出すことはしないでください。
キャッサバの根には青酸配糖体(シアン化合物を生じる成分)が含まれていることがあり、下ごしらえが重要です。甘いキャッサバは、皮をむいてよく加熱すれば安全に調理できます。苦いキャッサバは、この簡単なゆで方よりはるかに手の込んだ処理が必要で、表示のない根を甘いキャッサバだと思い込んではいけません。直接調理用の食用の甘いキャッサバとして売られているものだけを使ってください。表示がない、または種類がわからない根は、このレシピに使わないでください。キャッサバを生で味見してはいけません。皮を完全にむき、中心までとても柔らかくなるまで加熱し、2回のゆで湯はどちらも捨ててください。チャツネにもカレーにも、ほかのどんな料理にも使わないでください。このレシピは、苦いキャッサバを安全にするものではありません。
チャツネにはココナッツオイルを使います。ココナッツを避けている人に出す場合は、前もって伝え、市販の材料の表示も、コンタミネーションの有無も含めて確認してください。魚のカレーなど任意の添えものには、魚やほかのアレルゲンが含まれることがあります。
うまくいかないとき:中心が硬い、ゆで汁が濁る、苦い根
| 困りごと | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ピースの中心がまだ硬い | 大きな根や古い根、ピースが太すぎる | ゆで続けて、もう一度フォークで確かめる。すべてのピースが中心までとても柔らかくなってから出す |
| 柔らかいピースと硬いピースがある | ピースの大きさがばらばら | 柔らかいものを先に取り出し、残りを煮続ける |
| ゆで汁が濁っている、とろみがある | 根から出る普通のでんぷん | 作り方のとおり捨てる。どちらのゆで汁も取っておいたり再利用したりしない |
| ピースに薄い皮が残っている | 茶色い外皮でむくのをやめた | ゆでる前に、残っている皮をすべてむく |
| どんな根かわからない | 甘いキャッサバではないかもしれない | 食べずにやめる。調理用の食用の甘いキャッサバとしてはっきり売られているものを買う |
| チャツネがなめらかなペーストになった | つぶしすぎ | 次回は手でつぶすか、短く区切って回す。味は変わらずおいしいが、食感が弱い |
| チャツネが辛すぎる | とても辛い唐辛子 | 少量ずつ出す。次回は唐辛子を減らして始める |
| チャツネの味がぼんやりしている | 塩が足りない | 少しずつ塩を足して、もう一度混ぜる |
アレンジ
- カンタリではなく青唐辛子で。 普通の生の青唐辛子で代用できます。唐辛子によって、チャツネは辛さも香りも変わります。
- 魚のカレーと一緒に。 ゆでたキャッサバは、別に作ったケララ風の魚のカレーのそばに置きます。キャッサバはゆでて湯を切ったままで、カレーを鍋の中でかけたりはしません。
- 冷凍キャッサバで。 食用の冷凍キャッサバは、パッケージの調理方法に従ってから、同じチャツネを添えます。時間も食感も、生の根とは違います。
- ほかのゆでキャッサバの配合。 カードのチャツネを添えるチェンダ・ムリヤンは、別の分量の別の料理です(背景の節を参照)。つぶしたカッパ・プズックやカッパ・ビリヤニも、また別の料理です。
よくある質問
タピオカパールと同じものですか?
いいえ。カッパは生のキャッサバの根で、皮をむいてピースにしてゆでます。タピオカパールやでんぷんは、キャッサバから取り出して加工した製品です。この料理で根の代わりにはなりません。
生のキャッサバを味見して確かめてもいいですか?
いけません。キャッサバにはシアン化合物を生じる成分が含まれています。WHO西太平洋地域事務局の監視報告誌に載った2015年の食中毒調査は、皮をむいてよく加熱して調理する甘いキャッサバと、はるかに手の込んだ処理が必要な苦いキャッサバを区別しています。直接調理用として知られている食用の甘いキャッサバだけを使い、生では絶対に食べないでください。
なぜ2回ゆでるのですか?
この記事が沿っているケララのレシピは、キャッサバをいったん沸かして湯を捨て、新しい水でもう一度煮て、最後にもう一度湯を切るよう指示しています。Kerala Calling の版でも、途中で最初の湯を切ります。2回の湯切りはどちらも守り、どちらの湯も捨ててください。2回ゆでればどんなキャッサバでも安全になる、とこの記事は述べていません。正しい種類の根を選ぶ代わりにもなりません。
2回目のゆで時間はどのくらいですか?
レシピは10〜15分としています。根の大きさで変わるので、ピースが中心までとても柔らかくなるまで煮て、そうでなければ続けてください。ページにある「20分足らず」は、同じページに書かれた準備と調理の時間と食い違うので、当てにしないでください。
カンタリ唐辛子の代わりに青唐辛子を使えますか?
使えます。レシピは、バーズアイ唐辛子か青唐辛子と書いています。辛さは大きく違うので、先に味見をして、本数を調整してください。
魚のカレーは必要ですか?
必要ありません。レシピは、魚のカレーを組み合わせの一例として挙げていて、ケララ農業大学も魚のカレーや肉と食べると記しています。唐辛子のチャツネだけでも一皿として完結します。














