ベサン・チーラ:数分で流して、広げて、返す薄焼き
流れる程度に厚い生地にして、できるだけ薄く広げ、縁が離れるのを待ってから裏返します。表面に茶色い斑点が出たら焼き上がりの合図です。
熱した鉄板の中央に、黄色い生地をお玉一杯落とし、外へ押して薄い円に広げます。縁に油を少し回すと、縁が浮き始めます。そこで裏返して押さえ、茶色い斑点が出るまで焼きます。このレシピに従っているSwasthi Shreekanthは、ベサン・チラを手早い朝食やおやつとして紹介し、屋台でも焼かれていると述べています。
チーラ(cheela、chillaとも書きます)は、一つに決まったレシピではありません。粉やレンズ豆、穀類の生地で作る、塩味や甘味のインドのパンケーキ類をまとめて指すことがあります。この記事で作るのは、その中の北インドのベサン・チーラです。ベサン(ひよこ豆粉)に水を混ぜ、細かく刻んだ玉ねぎ、トマト、青唐辛子、しょうが、コリアンダーの葉、アジョワンを加えます。浸水もすりつぶしも発酵もなく、生地はそのままフライパンに入ります。
材料の分量と作り方は、Swasthi Shreekanthのベサン・チラのレシピに従っています。このレシピページには、収量4〜5枚、準備6分、加熱14分と書かれています。これはそのページに載っている数字です。世界ごはん紀行では、このレシピを実際に試作していません。枚数や所要時間は、フライパン、火力、1枚の大きさによって変わります。
同じ国のほかの料理は、インド料理のレシピ集もご覧ください。
英語ではcheelaまたはchillaと書かれ、ひよこ豆粉の版を指すときはbesan chillaやbesan ka cheelaとも呼ばれます。Swasthi Shreekanthのページは、関連する呼び名としてpudlaとpudaを挙げています。Dassana Amitのページは、地域ごとの呼び名としてpuda、pudla、poliを挙げています。一方、Goan Observerのコラムは、グジャラートのpudlaはベサン・チーラとよく似ているが違いもある、と書いています。呼び名は重なり合いますが、どの地域でも同じレシピを指すとは限りません。
チーラとは:ベサン版と豆を挽く版
チーラの仲間は幅広く、粉から作る版もあれば、丸ごとの豆から始める版もあります。たとえばムング豆のチラ(moong dal chilla)は、ムングダルを浸水してすりつぶし、生地にします。Swasthi ShreekanthもDassana Amitも、これをベサン・チラとは別のレシピとして扱っています。Dassana Amitは、ダル(豆)の生地を使う料理として、アーンドラのペサラットゥ(pesarattu)にも触れています。これらの版には、それぞれ別の配合と手順があります。下の作り方には、どれも混ぜていません。
ドーサは見た目が似ていても別の料理です。生地は米とウラドダルを浸水してすりつぶしたもので、焼く前に発酵させます。ベサン・チーラは発酵させない生地で、ひよこ豆粉、水、野菜、スパイスを混ぜて、すぐに焼きます。
ここで紹介する版は、あえてシンプルにしています。油で焼いて熱いうちに、そのまま食べます。レシピの中に、具を包んだり、のせたり、ソースを添えたりする工程はありません。
ベサン・チーラの材料(4〜5枚分)

| 材料 | 分量 | 代替・備考 |
|---|---|---|
| ベサン(ひよこ豆粉) | 1カップ(110g) | 生地のもとになる粉 |
| アジョワン | 小さじ1/2 | 香りづけの種のスパイス |
| 海塩 | 小さじ1/3〜1/2(または好みで) | 味つけ |
| ターメリック | 小さじ1/8 | 生地に入れるスパイス |
| 玉ねぎ | 大さじ3(30g)、小1個ほど | 細かく刻む。生地に入れる野菜 |
| トマト | 大さじ3(40g)、小1個ほど | 細かく刻む。生地に入れる野菜 |
| 青唐辛子 | 1本 | 細かく刻む。辛み |
| しょうが | 小さじ1 | すりおろす。フレッシュな香り |
| コリアンダーの葉 | 大さじ2 | 細かく刻む。ハーブの風味 |
| 水 | 2/3〜1カップ(160〜240ml) | 生地を、厚みがあっても流れる濃さにする |
| 油 | 大さじ2(30ml)、必要に応じて | フライパンに塗る分と、1枚ずつ焼く分に使う。この量から1枚あたり小さじ1/2〜3/4ほどを使う |
道具
- ボウル
- スプーンまたは泡立て器
- 計量カップと計量スプーン
- タワ(tawa)、グリドルまたはノンスティックのフライパン
- お玉
- 平らなへら
- 油を回しかける小さじ
選び方と代用
ラベルに「ベサン」または「gram flour」とあるものを選びます。 「チックピーフラワー(chickpea flour)」として売られている粉の中には、白いカブリチャナ(kabuli chana)から作られたものがあります。ベサンやgram flourは、カラチャナ(kala chana)から作られた粉です。できれば「ベサン」か「gram flour」と書かれた袋を選んでください。乾燥ひよこ豆を家庭で挽いたものは、同等とは扱いません。
ギーではなく油を使います。 この版では最初から最後まで油を使い、ギーは使いません。ふだん使っている食用油で作れます。
作り方
休ませる時間も発酵させる時間もありません。生地を混ぜたら、そのままフライパンに進みます。
ボウルにベサン、アジョワン、塩、ターメリックを入れて混ぜます。先に混ぜておくと、水を入れる前に粉全体へ味が行き渡ります。

- 野菜とハーブを加える
細かく刻んだ玉ねぎ、トマト、青唐辛子、すりおろししょうが、刻んだコリアンダーの葉をボウルに加えます。

- 水を加えて、厚みがあっても流れる生地にする
水3/4カップを注いでよく混ぜます。お玉から流れる程度に厚い生地になるまで、必要に応じて水を足します。合計は2/3〜1カップ(160〜240ml)の範囲に収めます。粉のだまは混ぜてなくします。
決まった量で止めるのではなく、生地の流れ方で判断してください。

- フライパンを熱し、お玉一杯を落とす
タワ、グリドル、またはノンスティックのフライパンを熱し、油を少量薄く塗ります。十分に熱くなったら、火を中火に落とします。生地をお玉一杯、フライパンの中央に流し入れます。

- 薄く広げて、縁に油を回す
生地を中央から外へ、できるだけ薄く広げます。縁のまわりに油を小さじ1/2〜3/4ほど回します。中火のまま触らず、縁がフライパンから離れ始めるのを待ちます。それより前にはがそうとすると、破れることがあります。

- 返して押さえ、茶色い斑点が出るまで焼く
チーラを裏返し、2面目を焼きながら平らなへらで押さえます。表面に茶色い斑点が出たら、フライパンから取り出します。何ものせずに、熱いうちに食べます。残りの生地も同じように焼き、1枚ごとに油を少し足します。

厚い、破れる、色が薄い:フライパンでの直し方
| 見た目 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 生地が薄く広がらない | 生地が濃すぎる | 2/3〜1カップの範囲内で水を少し足し、お玉から流れる状態にする |
| 中心がやわらかい、または生っぽい | 生地か広げ方が厚すぎる | 次のお玉一杯はもっと薄く広げる。必要なら生地を少しゆるめる |
| 返すときに破れる | 縁が離れる前に返した | 縁が自然にフライパンから浮くのを待ってから返す |
| 表面の色が薄い | 取り出すのが早すぎた | 返したあとも、へらで押さえながら茶色い斑点が出るまで焼く |
| ひどくくっつく | フライパンに油を塗っていない、または熱が足りない | 油を薄く塗り、十分に熱してから、中火に落として流し入れる |
チーラの食べ方
Swasthi Shreekanthは、ベサン・チラを手早い朝食やおやつとして紹介しています。屋台で注文を受けてから焼くこともある、という位置づけです。Goan Observerのコラムは、ベサン・チーラを日常の家庭の食事の一つとして描いています。玉ねぎ、しょうが、トマトを入れたシンプルな生地で作り、チャトニーを添えると書かれています。このレシピは、あくまでプレーンな形です。縁が浮き上がり、両面に茶色い斑点のついた、薄くて丸い一枚を熱いうちに食べます。
チーラ類の関連する作り方
これらは別々のレシピで、上の作り方を変えたものではありません。
| 版 | 特徴 |
|---|---|
| ベサン・チーラ(このレシピ) | ひよこ豆粉、水、刻んだ野菜、スパイスを混ぜ、休ませずに焼く |
| ムング豆のチラ(moong dal chilla) | ムングダルを浸水してすりつぶした生地。配合は別 |
| ペサラットゥ(アーンドラ) | Dassana Amitが、ダルの生地から作る料理として挙げている |
| プドラ/プダ(pudla / puda) | 関連する呼び名、または地域の呼び名として挙げられている。Goan Observerのコラムは、グジャラートのpudlaはベサン・チーラに近いが同じではないと書いている |
| ドーサ | 米とウラドダルの発酵生地。別の料理 |
レシピページ同士でも違いがあります。たとえばDassana Amitのベサン・チラは、ベサン1カップを100gとし、スパイスの組み合わせ、水の量、フライパンの火加減も違います。その分量は、このレシピには混ぜていません。
よくある質問
生地は休ませる必要がありますか?
Swasthi Shreekanthのレシピに休ませる工程はなく、ここでも加えていません。生地を混ぜたら、すぐに焼き始めます。
水の量が範囲で書かれているのはなぜですか?
Swasthi Shreekanthのページのレシピカードには、水2/3〜1カップ(160〜240ml)と書かれています。同じページの手順は3/4カップから始めて、必要に応じて足す形で、著者は1カップ弱になったと書いています。3/4カップから始めて、厚みがあっても流れる生地になったところで止めてください。
ひよこ豆粉なら何でもよいですか?
できるだけ「ベサン」または「gram flour」と書かれた粉を選んでください。Swasthi Shreekanthのページには、「チックピーフラワー」として売られている製品の中に白いカブリチャナから作られたものがあり、カラチャナから作られたベサンとは仕上がりが違う可能性がある、という読者コメントがあります。
ギーで焼いてもよいですか?
Swasthi Shreekanthのレシピでは、油とギーのどちらも使えます。この版は油だけで書いています。
チーラとドーサは同じですか?
違います。ドーサは米とウラドダルの発酵生地から作ります。ベサン・チーラは、発酵させないひよこ豆粉の生地を混ぜて、すぐに焼きます。
チーラとプドラは同じですか?
呼び名は重なっています。レシピページの中には、pudlaとpudaを関連する呼び名、または地域の呼び名として挙げているものがあります。ただしGoan Observerのコラムは、グジャラートのpudlaとベサン・チーラには違いがあると書いています。どの地域でも同じレシピとして扱わないほうが安全です。
何枚できますか?
Swasthi Shreekanthのページには4〜5枚と書かれています。このレシピは試作していないため、枚数はフライパンの大きさや1枚の大きさによって変わります。








