チェナ・タディア:シロップを吸う、なめらかなチーズの輪
小麦粉を入れないフレッシュなチェナを、なめらかになるまでこねる。中央をあけた平たい輪に整える。ギーで黄金色に揚げる。熱いまま、すでに冷めているシロップに入れる。
作りたてのまっ白なチェナを小さく丸め、平たくのばして真ん中をあけると、輪の形になります。熱いギーに入れて全体が黄金色になるまで揚げたら、鍋から上げてすぐ、丸ごとのカルダモンとサフランと少しのライムで香りをつけた、冷ましておいた砂糖シロップへ。そのまま8時間以上おきます。
これがチェナ・タディア(オディア語:ଛେନା ତାଡ଼ିଆ)です。インド東部オディシャ州の料理として紹介されている菓子で、同じオディシャの菓子チェナ・マンドゥアとは見た目も仕上げもかなり違います。チェナ・マンドゥアは、小麦粉を加えたチェナの生地を平たくのばして揚げ、粉糖をふるものです。名前が重なり合うので、この記事で作るのは小麦粉なしの輪を、シロップで仕上げる版だとはっきりさせておきます。同じ国のほかの料理は世界ごはん紀行のインド料理もご覧ください。
チェナ・タディアとは:揚げた輪をシロップに浸す菓子
チェナとは、沸かした牛乳に酸を加えて固め、凝固した部分を布で水切りしたフレッシュチーズです。チェナ・タディアでは、このチェナに小麦粉もセモリナも混ぜません。手でなめらかになるまでこね、平たい輪に整えてギーで揚げ、シロップに浸します。
ここで手本にしたレシピは、ブログ「PriyaShree Food&Fashion」の記事です。英語とオディア文字で「CHHENA TADIA / ଛେନା ତାଡ଼ିଆ」と題され、オディシャ料理の項目に入っています。記事のタグは、この菓子をジャガンナート神にささげる食べ物である56品のボーグ(56 bhog)と結びつけています。ただし、これは筆者自身の位置づけです。寺院の公式レシピではなく、この記事も「唯一の正しい寺院の配合」として紹介したり、特定の祭礼の日と結びつけたりはしません。
Odisha Astrologyが公開している「Sree Jagannath Chhapan Bhoga」の一般的な一覧には、チェナ・タディア(28番)とチェナ・マンドゥア(48番)が別の項目として載っています。この一覧にレシピはないため、二つの名前が別々に載っているという事実の裏づけにしかなりません。二つの名前が常に別の料理を指すことの証明にはなりません。
この記事で作る配合:一つのレシピと、その目安と空白
このレシピは、世界ごはん紀行では台所での試作確認をしていません。以下の分量・火加減・時間は PriyaShree Food&Fashion の記事に沿っています。その記事に書かれていない部分は、埋めずに空白のまま示します。
このレシピについて、先に押さえておきたい点があります。
- 酢について。 記事の材料欄に酢はありませんが、作り方では牛乳を固めるために酢大さじ2を加えています。この記事では作り方に従います。シロップに使う水・カルダモン・ライム・サフランも、作り方の中で分量が示されています。
- チェナの量について。 牛乳2Lから、濾して絞ったチェナが約750 gできると記事は見積もっています。これは筆者の目安で、収量の保証でも目標の重さでもありません。2Lの牛乳から実際にできたチェナをそのまま使い、750 gに合わせてチーズを足さないでください。
- 個数について。 できあがりは約12〜14個という目安です。これは個数であって人数ではなく、輪の作り方によって変わります。
- 砂糖について。 砂糖1カップ(250 g)はシロップ用の1回分だけです。チェナには砂糖を入れません。
- 書かれていないこと。 カップの基準、シロップの温度、牛乳を沸かす時間、輪の大きさや厚み、油の温度、人数、保存、栄養については、記事に記載がありません。この記事でも補いません。
この料理に使える食材・調味料
選び方と代用
- カルダモン: シロップには、粉末ではなくさやのままのものを使います。
- ライム: 生のライム果汁を使います。このレシピではレモンに替えません。
- ギー: 輪はギーで揚げます。
- 市販のチーズ: カッテージチーズや固いパニールが、作りたてのチェナと同じように使えるという比較は確認できていません。そのため、出来合いの代用品はすすめません。チェナは牛乳から作ってください。
- 足さないもの: 小麦粉、セモリナ、粉糖、クローブ、ほかの液体は加えません。
道具
- 牛乳を沸かす鍋
- 水切り用の薄くて清潔な木綿の布とボウル
- シロップ用の厚手の小鍋
- シロップを冷まし、輪を浸すボウル
- こねるための広いボウル
- 揚げ物用の深くて厚手の鍋
- 穴あきおたま
沸いた牛乳、熱いホエー、熱いシロップ、揚げているギーは、どれもやけどのもとです。固まった牛乳は、布で絞る前に手で持てるくらいまで冷ましてください。ギーがはねる場所に手を近づけないでください。揚げたての熱い輪は、素手ではなく穴あきおたまで動かします。この菓子には牛乳とギーが使われています。
うまくいかないときは
| 見た目・状態 | 対処 |
|---|---|
| 冷めたシロップが濃くなりすぎた | 熱湯を少し加えて混ぜ、のばす |
| チェナがまだぽろぽろ、ざらざらしている | なめらかになるまで手でこね続ける。通しでこねる時間は約30分 |
| 整えた輪の表面にひびがある | 揚げる前に、指で表面をなでてならす |
| 成形中にチェナがくっつく | 小麦粉は別の版のものなので使わず、こねてなでる作業を続ける |
| 揚げ終わりの見極めがつかない | 全面がむらなく黄金色になるのを目安にする |
| 輪ができたのにシロップがまだ温かい | 熱い輪を入れるときには、シロップはすでに冷めている必要がある。シロップは先に作り、チェナをこねる前に冷ましておく |
ほかの公開レシピ:パティ、平たいピタ、粉糖仕上げ
チェナ・タディアの作り方は一つではありません。Mahaprasadaブログには、同じ筆者による別々の記事が二つあり、比べる材料になります。どちらも、上のレシピには混ぜていません。
| 版 | 生地 | 形 | 仕上げ |
|---|---|---|---|
| PriyaShree Food&Fashion「Chhena Tadia」(この記事) | フレッシュなチェナのみ。約30分こねる | 中央をあけた平たい輪 | ギーで揚げ、丸ごとのカルダモン・ライム・サフランの冷めたシロップに浸す |
| Mahaprasada「Tadia or Chena Tadia」 | チェナ1カップに、全粒粉大さじ1と粉状のカンド | 丸いパティ | 油で弱めの中火で揚げ、カルダモンとサフランの砂糖シロップに浸す |
| Mahaprasada「Chenna Tada / Chenna Mandua」 | チェナ1カップに、小麦粉1/2カップ、カルダモン、クローブ | 平たい丸 | 揚げてから粉糖をふる |
Mahaprasadaの「Tadia or Chena Tadia」は、シロップに浸すタディアにも少量の小麦粉を使う例があることを示しています。つまり、小麦粉なしの輪だけがタディアではありません。その記事の分量にはややあいまいな点もあります。粉状のカンドは1/2カップと材料に書かれる一方、工程の写真説明ではチェナに加えるのが大さじ1、シロップに使う砂糖が1/2カップとなっています。
タダ、タディア、マンドゥア:重なり合う名前
呼び方や綴りは、資料によって揺れます。Mahaprasadaの同じ筆者は、チェナ・マンドゥアの記事を「Chenna Tada / Chenna Mandua」と題し、小麦粉でまとめた平たい粉糖仕上げのピタを「tada」と呼んでいます。同じ筆者が別に、シロップに浸す「Tadia or Chena Tadia」を別のレシピとして載せています。Odisha Astrologyの一覧にも、チェナ・タディアとチェナ・マンドゥアが別の項目として並んでいます。
名前は重なり合っていて、はっきり分かれてはいません。言えるのは、ここで作るレシピがはっきりした一つの形だということです。小麦粉なしのチェナの輪を、ギーで揚げてシロップに浸す菓子です。PriyaShreeの記事と同じように、Mahaprasadaの二つの記事も、それぞれの菓子をジャガンナートへのお供えと結びつけています。いずれも個人の家庭のレシピで、寺院の公式な基準ではありません。
よくある質問
チェナ・タディアに小麦粉は入りますか?
ここで作る版には入りません。チェナだけをこね、小麦粉もセモリナも加えません。Mahaprasadaブログに載っている別のチェナ・タディアは全粒粉大さじ1を加えて丸いパティにしていて、レシピによって違いがあります。
シロップはいつかけますか?
シロップは先に作って冷ましておきます。輪はギーで揚げた熱いうちにシロップへ入れ、そのまま8時間以上おきます。
いくつできますか?
PriyaShreeの記事では約12〜14個と見積もっています。これは目安で、人数ではありません。輪の大きさによって個数は変わります。
チェナが750 gに足りなかったら?
750 gは牛乳2Lから得られる量として記事が見積もった数字で、目標の重さではありません。実際に水切りしたチェナをそのまま使い、重さを合わせるためにチーズを足さないでください。
揚げ時間の2〜3分は、1個ごとですか、全部ですか?
記事は2〜3分と書いていますが、1個あたりなのか、鍋に入れた1回分なのかは書いていません。全体の時間を計るより、全面が均一な黄金色になるのを見て判断してください。
チェナ・タディアはチェナ・マンドゥアと同じですか?
名前は重なっていて、Mahaprasadaの記事の一つはチェナ・マンドゥアを「tada」と呼んでいます。そこで紹介されているチェナ・マンドゥアは、小麦粉入りの生地を平たく成形し、粉糖で仕上げます。この記事のチェナ・タディアは小麦粉を使わず、輪に整えてシロップに浸します。
ギーの代わりに油で揚げてもいいですか?
PriyaShreeの記事の材料欄には、食用油またはギーとありますが、作り方はギーで揚げています。この記事もギーに従います。
残ったらどう保存しますか?
手本にしたレシピには、保存・冷蔵・温め直しの案内がないため、ここでも案内しません。この菓子は牛乳とギーでできていることに留意してください。
















