マサレ・バート:米と野菜とゴダ・マサラをひとつの鍋で
香りはゴダ・マサラにまかせ、野菜は形がわかる大きさで残し、米は時計ではなく食感で見極めます。ギーは、米を休ませたあとに一度だけ入れます。
熱した油の中で、マスタードシードがインドのローリエ(インド月桂樹の葉)1枚と一緒にはぜます。そこへカリフラワー、にんじん、なす、緑のピーマン、トマトを入れ、続けてゴダ・マサラ、浸水した米、熱湯。蓋をして火を弱めると、米が野菜と一緒に炊き上がり、おろしココナッツ、香菜、金色のカシューナッツをのせて仕上げます。これがマサレ・バート(マサラ・バート、masala bhaatとも書きます)、インド西部マハラシュトラのスパイス野菜ごはんです。
この名前で公開されているレシピは数多くあり、材料は一致しません。この記事は、そのうちのひとつ、Veg Recipes of IndiaでDassana Amitが公開しているマハラシュトラ風マサレ・バートに沿って書きました。分量と手順の順序はそのままにして、ほかのレシピの材料は混ぜていません。ひとつのまとまった鍋が作れるようにするためです。同じ国のほかの料理はインドのページからどうぞ。
このレシピは世界ごはん紀行編集部では調理確認をしていません。分量、3〜4人分という人数、手順の順序は、もとになった公開レシピに従っています。塩と、足す場合の水は、炊きながら調整してください。
マサレ・バートとは:マハラシュトラの一鍋野菜ごはん
マサレ・バートは、米と野菜をひとつの鍋で一緒に炊き、ゴダ・マサラで香りをつけた料理です。 Dassana Amitのレシピは、これをマハラシュトラ料理として紹介し、米、数種類の野菜、そして料理の個性を決めるスパイスミックスのゴダ・マサラ(カラ・マサラとも呼ばれます)を軸に組み立てています。著者は、食感はプラオに近いものの、味と香りは別物だと述べています。これは著者によるこの料理の受け止め方で、決まった定義ではありません。
同じページには、著者がマハラシュトラの婚礼の食事でマサレ・バートを食べた記憶も書かれています。あくまでひとりの料理人の思い出で、この料理が地域のどこでも婚礼の食事だという根拠にはなりません。また、この記事のもとになった資料からは歴史や起源は確かめられていないので、由来の話は書きません。
レシピカードには3〜4人分、下ごしらえ30分、調理35分(合計1時間5分)と載っています。これはそのレシピに印刷された数字で、この記事のために計った時間ではありません。米、鍋、コンロによって、実際の進み方は変わります。
同じマサレ・バート(マサラ・バート)でも、公開されているほかのレシピはかなり違います。ウッタラーカンド公開大学の地域料理の講座テキストは、ギー、クミン、玉ねぎ、青唐辛子、しょうが・にんにくペースト、カシューナッツ、短粒米を使います。NDTV Foodのマハラシュトラ風マサラ・バートは、野菜にツィンドラ(tendli)を使い、ピーナッツとジャガリー(きび砂糖の一種)も入れます。この名前にひとつの決まった配合があるわけではないので、この記事は最初から最後までひとつの版で通します。
この料理に使える食材・調味料
道具
- 米を浸水するボウル
- 米の水を切るざる
- 包丁とまな板
- 弱火で米を炊くための、蓋つきの厚手の鍋
- お湯を沸かす別の小鍋またはケトル
- カシューナッツを乾煎りする小さな別のフライパン
選び方と代用
マサレ・バートの材料には、どちらか一方を選ぶものがあります。この記事では、鍋の味がぶれないようにひとつの組み合わせに決めています。
| 選択 | この記事で使うもの | 別の選択肢 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 酸味 | トマト小〜中1個 | ヨーグルト大さじ2 | どちらか一方だけ使う |
| 葉の香り | インドのローリエ1枚 | カレーリーフ7〜8枚 | どちらか一方だけ使う |
| じゃがいも | 入れない | じゃがいも小1個(刻む) | 任意。この版では入れない |
ゴダ・マサラ。 マサレ・バートらしい味をつくるのはこのミックスなので、インド食材店で「ゴダ・マサラ」または「カラ・マサラ」の名前で探す価値があります。ガラムマサラとカレー粉は別のブレンドです。入れ替えると、できあがるのは別のごはんになります。
米。 普通の米か長粒米で作れます。鍋に入れるのはひと種類にして、何種類も混ぜないでください。
香りと米の炊き上がりを整える
最初にテンパリングした油に野菜を入れ、そのあとでようやくゴダ・マサラ、唐辛子粉、ヒングを入れて1分炒めます。スパイスは野菜のあとに入れるという順番です。米はその次に1分炒めてから、熱湯を注ぎます。使うスパイスは、この版に書いたものだけにしてください。
| 状況 | 確認すること | 対処 |
|---|---|---|
| 水がなくなったのに米がまだ硬い | 米が柔らかく中まで火が通っているか | 熱湯を少し足して蓋をし、弱火で炊き続ける |
| 米は柔らかいが、炊けているか自信がない | 米粒の中まで火が通っているか | 火を止めて、ギーの前に5分休ませる |
| カシューナッツがすぐ色づく | ナッツの色 | 混ぜ続け、金色になったらすぐ火から下ろす |
| 思っていた味にならない | どのスパイスミックスを入れたか | ゴダ・マサラを使う。ガラムマサラやカレー粉では別の料理になる |
| 味がぼんやりする | 塩 | 味を見て塩を調整する |
水は「2.5カップ(状況に応じて)」としているので、足す分は判断になります。水が引いて米がまだ硬ければ、熱湯を少し足して炊き続けてください。
配合の幅と、ほかの公開レシピとの違い
このレシピの中でも、いくつかは選べます。
- トマトの代わりにヨーグルト。 ヨーグルト大さじ2でトマトの代わりにできます。
- ローリエの代わりにカレーリーフ。 カレーリーフ7〜8枚でインドのローリエの代わりにできます。
- じゃがいも。 小1個を入れてもかまいません。
- 米。 アンベモハール、ソナ・マスーリ、コラムといった品種も使えます。材料表にあるのは普通の米か長粒米です。
- 野菜。 野菜は好みで選べます。変えた場合は、ここに書いた版ではなく、自分なりのアレンジとして考えてください。
同じ名前のほかのレシピは、別の方向に進みます。ウッタラーカンド公開大学の講座テキストのマサレ・バートは、ギー、クミン、玉ねぎ、青唐辛子、しょうが・にんにくペーストを土台に、短粒米とカシューナッツを使います。NDTV Foodのレシピはピーナッツとジャガリーを加え、ツィンドラのような野菜を使います。どれもそれぞれで完結したレシピです。材料を混ぜると、どのレシピにも載っていない鍋になります。
マサレ・バートの食べ方
マサレ・バートは、ココナッツ、カシューナッツ、香菜をのせて、熱いうちに食べます。添え物にはヨーグルト、バターミルク、ライタが合い、スパイスをきかせたごはんに添えて食べられます。
よくある質問
ゴダ・マサラの代わりにガラムマサラを使えますか?
この版ではゴダ・マサラを使ってください。ガラムマサラは別のブレンドなので、入れ替えると別のアレンジになります。
このマサレ・バートはヴィーガンですか?
いいえ。この版は仕上げにギーを使い、ギーは乳製品です。Dassana Amitのレシピはトマトの代わりにヨーグルトも挙げていますが、それも乳製品です。
水がなくなったのに米がまだ硬いときは?
熱湯を少し足して鍋にまた蓋をし、弱火で炊き続けます。途中で1〜2回様子を見て、水は一度にではなく少しずつ足してください。
玉ねぎやにんにくを入れてもよいですか?
ここで使っているレシピには、玉ねぎもにんにくも入りません。ウッタラーカンド公開大学の講座テキストのように、玉ねぎやしょうが・にんにくペーストを使う公開レシピもありますが、それは別の配合です。
ギーの前に米を休ませるのはなぜですか?
レシピカードには、米が炊けたあとの鍋の中での5分の休ませがあり、そのあとにギーを入れる順序になっています。この記事も、その順序を守っています。ギーは休ませたあとに一度だけ加えてください。
野菜を入れ替えてもよいですか?
著者は野菜を選べるとしています。ここに書いた分量と手順は、カリフラワー、にんじん、なす、ピーマン、トマトのためのものです。ほかの野菜を使うと、それはあなた自身のアレンジになります。





















