洗ったほうれん草を、沸かしたての塩入りの湯に入れて約1分。引き上げたら、すぐに氷水のボウルへ移します。この短い往復が、パラクパニールの出来を決めるといっても言い過ぎではありません。palak(パラク)はほうれん草のこと。ほうれん草をなめらかなピュレにして、軽くスパイスをきかせた玉ねぎとトマトのマサラで煮込み、フレッシュチーズのパニールを角切りのまま合わせます。緑のソースに白いパニールが浮かぶ、見た目にもはっきりした一皿です。
パラクパニール — ほうれん草のソースに、やわらかいパニールを浮かべる
この鍋で守りたいのは3つ。ほうれん草の緑と青々とした香り、穏やかな玉ねぎとトマトの土台、そして崩さないパニールの角切りです。このあとの工程は、どれもこの3つのうちのどれかを守るためにあります。
このレシピは、Dassana's Veg RecipesのDassana Amitさんが北インドのレシピとして紹介し、母から受け継いだ家庭版だと説明しているものにそろえました。玉ねぎとトマトが入り、ほうれん草は湯通しして冷ましてから撹拌します。同じ出典にはレストラン風の別レシピも載っていますが、ここでは使っていません。採用したのは家庭版の1本だけです。
同じ国のほかの料理は、インドのページから探せます。
この料理に使える食材・調味料
道具
- 湯通し用の鍋
- 氷水用のボウル
- ざる
- ブレンダーまたはハンドブレンダー(なめらかなピュレにするのに必要)
- 厚手の鍋
- 計量スプーンと計量カップ
代用と選び方
しょうが、にんにく、塩は工程ごとに出てきますが、役割が違うのでそれぞれ別に計量してください。
パニールはインド食材店、輸入食品店、通販で探せます。商品によって塩気や硬さが違うので、表示と原材料を確認しましょう。市販品や冷凍品を使う場合は、まずその商品の解凍・加熱の指示に従ってください。このレシピの「加えて火を止める」という手順は、どの製品でも安全に加熱できることを保証するものではありません。
豆腐でパニールの代用もできます。ただし別の食べ物なので、乳のコクがなくなり、食感も変わります。
青唐辛子は、辛さを控えたいなら1本、しっかり辛くしたいなら2本です。代わりにserrano 1本、またはAnaheim 1〜2本でもかまいません。
赤唐辛子粉は、cayenneでもpaprikaでもかまいません。paprikaは辛みが弱く、おもに色づけになるので、辛さは控えめになります。
tej pattaはインドのベイリーフで、ヨーロッパの月桂樹とは香りが違います。同じものとして扱わず、見つからなければ省いてください。
ヒングとkasuri methiはどちらも任意です。なくても香りの奥行きが少し減るだけで、基本のレシピは成り立ちます。買わなければ作れない材料ではありません。
ほうれん草は、ほうれん草のままにしてください。ほかの青菜を混ぜると、パラクパニールよりもサーグ寄りの料理になります。
パニール、ギー、クリーム、バターはどれも乳製品です。rotiは小麦を含み、ヒングの製品には小麦が混ぜてあるものもあるので、グルテンを避ける方は表示を確認してください。パニールを豆腐に替えると大豆が加わります。ギーやクリームを使い続けるなら、乳不使用の料理にはなりません。
色、青臭さ、水っぽさ、パニールの崩れを直す
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 緑がくすむ | 湯通し後すぐに冷やさなかった、またはピュレを長く煮た | 湯通ししたらすぐ氷水に移し、ピュレを長時間煮ない。ほうれん草や鍋によって色に差が出ることもある |
| 青臭さが残る | 湯通しや煮込みが足りない | 湯通し1分、グレービーで6〜7分を確保する。煮込みを延ばすなら、味を見ながら少しずつ |
| ソースが水っぽい | ほうれん草の水切りが甘い、または仕上げ用の水を一度に入れすぎた | 撹拌前に余分な水を押し出し、水は少しずつ加える |
| パニールが崩れる | 強く混ぜた、または加熱し続けた | そっと混ぜ、加えたら火を止める |
| にんにくやバターが焦げる | 火が強い | 火を弱める。バターは色づく前に次の材料へ進む |
| クリームが浮く・なじまない | 火にかけたまま入れた | クリームは火を止めてから加える |
残ったとき
出典には保存期間の記載がなく、この記事でも日数は示しません。家庭での食品の取り扱いは、厚生労働省の一般的な考え方に従ってください。残りは浅い容器に小分けして早く冷まし、すぐに冷蔵庫へ入れます。室温に長く置かないでください。温め直すときは、中心が75°Cで1分以上になるまでしっかり加熱します。
アレンジ
ここで挙げるのは、上のレシピからの任意の変更です。ほかの伝統的な作り方というわけではありません。
- 辛さ控えめ: 青唐辛子を1本にして、食べるときに辛みを足します。
- 青菜の風味を前に出す: クリームを表の量より少なくして、ほうれん草の香りと色を際立たせます。出典の量からの編集案です。
- パニールを焼く: 出典が選択肢として挙げています。少量の油でパニールの表面に軽く焼き色をつけてから使います。グレービーに入れたあとは煮ません。香ばしさが加わる代わりに、やわらかさは少し減ります。
- パニールを豆腐に: 出典が挙げる選択肢です。食感も乳のコクも変わり、大豆が加わります。
- kasuri methiとヒングを省く: どちらも任意です。香りはやや平らになりますが、料理としては成り立ちます。
パラクとサーグ、似た名前の料理
料理名のとおり、palak(ほうれん草)とpaneer(パニール)の組み合わせです。ただ、ほうれん草とパニールのレシピがすべて同じというわけではありません。ほかの料理家は、湯通しの時間やパニールの量が違う作り方を公開しているので、ここで紹介したのは数ある家庭風の一つです。
Saag(サーグ)は複数の葉物を指すことがあります。そのため、「サーグパニール」と「パラクパニール」が、いつも同じ料理を指すとは限りません。インド政府観光省は、パンジャーブのsarson da saagを、からし菜、ほうれん草などの葉物を使い、makki di rotiと合わせて食べることが多い料理として紹介しています。同じアムリトサルの案内には、別の北インド、パンジャーブのパニール料理として、shahi paneerも挙がっています。
さらに北のカシミールでは、婚礼などの宴会料理ワズワンに、Waza Palak(ほうれん草と小さな肉団子)やRuangan Chaman(パニールのトマトとミルクのグレービー)が含まれます。どちらも別の料理で、ほうれん草やパニールを使うからといってパラクパニールの変種とは言えません。
よくある質問
パラクパニールとサーグパニールは同じですか?
必ずしも同じではありません。サーグはいくつかの葉物を指せますが、palakはほうれん草のことです。このレシピは、ほうれん草だけで作る版です。
冷凍ほうれん草は使えますか?
出典によると、冷凍ほうれん草は湯通し済みのことが多く、その場合は解凍して水を絞れば湯通しを省けます。パッケージの表示に従ってください。冷凍品は水分を多く含むことがあるので、仕上げの水は加減します。
パニールが手に入らないときはどうしますか?
出典は豆腐を代わりの選択肢としています。乳のコクが減り、食感も変わるうえ、大豆が加わります。
何と一緒に食べますか?
出典の例は、roti、naan、paratha、jeera riceです。食卓では、しょうがの千切りとレモンまたはライムを少し添えると、味が引き締まります。
















