ホットバターカトルフィッシュ:さくっとした衣と、熱く辛いバターだれ
甲いかに薄くてさくっとした衣をまとわせ、バター、にんにく、唐辛子のたれは染み込ませずに軽く絡めます。すべては最後に一つになるので、鍋から出してすぐ食べる料理です。
浅い菱形の切れ目を入れた甲いかの帯が、金色にごつごつした衣をまとって油から上がってきます。その直後、泡立つバター、にんにく、玉ねぎ、チリペースト、やわらかくなったバナナペッパーの入った鍋に飛び込み、さっと和えられて、青ねぎを散らして食卓へ。ホットバターカトルフィッシュは、衣のカリッとした歯ざわり、唐辛子の辛さ、そして全体にかかるバターとにんにくのこっくりした香りの対比を楽しむ料理です。
ここで紹介する作り方は、スリランカ生まれの料理家・料理本の著者であるDini Kodippiliさんが The Flavor Bender で公開している一つのレシピを、1倍の分量そのままに採ったものです。ほかのレシピと材料や順序を混ぜていません。著者は、この料理をスリランカ風の料理に中華系(客家〔ハッカ〕)の影響が加わったものと説明し、冷たい飲み物と一緒につまむスナックや軽食として、あるいは蒸しご飯や炒めご飯と野菜に添えて食べるとしています。
このレシピは、世界ごはん紀行で台所での試作をしていません。編集部が加えた点は2つです。ひとつは、甲いかを常温ではなく冷蔵庫で休ませること(FDAの指針に基づく魚介の一般的な取り扱い上の用心であり、このレシピで検証された食品安全の条件ではありません)。もうひとつは、揚げ油の温度と食材の中の温度は別のものだという注記です。
スリランカの食卓で、この料理はどこにいるのか
Dini Kodippiliさんは、ホットバターカトルフィッシュを、スリランカの中華料理や客家料理の影響を受けた融合料理として紹介しています。これは著者の説明であり、正確な歴史や起源はここでは確定していません。はっきり言えるのは料理の組み立てで、薄い衣で揚げた魚介を、別の鍋で香味野菜、唐辛子、バターと合わせて仕上げるというものです。
Explore Sri Lanka の紀行記事は、ネゴンボに水揚げされた魚介がホテルやレストランへ運ばれていく流れを追い、コロンボのヒルトンにある Curry Leaf の厨房で、ホットバターカトルフィッシュが調理される様子を記録しています。熱い油で揚げ、別の鍋で香味素材と合わせるというものです。これは一つのレストラン厨房のやり方であり、家庭のレシピでも分量の根拠でもありません。また Hi Online の食の特集は、何皿も並ぶ中の一皿として出される、親しまれた酒場の料理としてこの一品を紹介しています。人気順位ではなく、どんなふうに食べられているかを伝える描写です。
家庭には、配合の違う別のバージョンもあります。たとえば DailyLife.lk には、甲いか250gに小麦粉とコーンフラワーを使い、ターメリックなどのスパイスを加える版が載っています。この料理の幅を知るには役立ちますが、ここではその味つけも衣も使いません。
島の料理をほかにも知りたい方は、スリランカのほかの料理もご覧ください。
この料理に使える食材・調味料
道具
- まな板と切れ味のよい包丁
- キッチンばさみ(乾燥唐辛子用)
- 下味、衣、切った香味野菜を分けて置くための複数のボウル
- 揚げ物用の深鍋
- 油温計
- 穴あきお玉
- 油を切るためのペーパータオル
- 大きなステンレスか炭素鋼の中華鍋またはフライパン(ノンスティックの鍋はこの高温に向きません)
選び方と代用
甲いかは、下処理済みの胴を生か冷凍で探してください。掃除の手間が省け、均一な大きさに切りやすくなります。いかやカラマリで代用することもできますが、別の生き物で食感も違うので、同じ料理ではなく「いか版」として考えてください。
バナナペッパーの代わりには、ハンガリー産のペッパー、種を除いたハラペーニョ約1カップ、または甘いパプリカ(ベルペッパー)が使えます。パプリカにすると甘くマイルドになり、ハラペーニョは辛みが強まりますが、種を除くと辛さは下がります。
スリランカのチリペーストにはエビが入っていることがあり、うま味の深さを足してくれます。見つからなければ、中華風のチリクリスプかチリオイルを使い、油は注ぎ足さずに唐辛子の固形部分を使います。味もアレルゲンも変わるので、ラベルを読んでください。オイスターソースは任意で、スリランカのチリペーストを使わないときにとくに役立ちます。この版では入れています。
バターの代わりには、マーガリン45gが使えます。乳製品を避ける場合は、マーガリン自体が乳不使用かを確認してください。
コーンスターチの代わりにポテトスターチ(じゃがいもでんぷん)を使うと、同じ材料ではないため、衣のカリッとし方が変わることがあります。薄力粉などオールパーパスフラワー以外の粉を使っても、食感が変わることがあります。
仕上げの味つけは塩でも醤油でも構いません。この版では塩を使います。両方は要りません。
辛さを抑えたいときは、乾燥唐辛子の種を除くか入れないか、甘いパプリカを使います。チリペーストを少し減らすと、辛さとともに風味もやわらぎます。
うまくいかないときの直し方
| 問題 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 甲いかに火が通る前に衣が色づく、または甲いかが硬い | 油が熱すぎる、または冷たすぎる。厚みがふぞろい。揚げすぎ | 油を180°Cに保ち、少量ずつ揚げ、金色になって中まで火が通ったら油に入れたままにせず引き上げる |
| 衣がやわらかくなる | 鍋に詰め込みすぎ、たれの水分が多い、出すまでに待った | 詰め込まずに揚げ、甲いかを入れる前にたれを濃く保ち、和えたらすぐに出す |
| にんにくが苦い | バターと油が熱すぎる、にんにくの加熱が長い | 玉ねぎのあとににんにくを入れ、30〜60秒で次へ進む。鍋が熱すぎたら火から外す |
| 辛すぎる | 唐辛子の種、辛いペッパー | 乾燥唐辛子の種を除くか入れない、甘いパプリカにする、チリペーストを少し減らす(風味もやわらぐ) |
| 味がきつい、または平たい | 砂糖のバランスが合っていない | 砂糖は小さじ1/2から始め、必要なときだけ小さじ1まで増やす |
- 生の魚介をほかの食品から離してください。扱ったあとは手、まな板、包丁、作業台を洗います。
- 魚介は購入後すぐに冷蔵または冷凍します。2日以内に使うなら、4.4°C以下の冷蔵庫で保管します。
- 魚介は十分に加熱してください。魚介の内部温度は華氏145度(約63°C)が一般的な目安です。これは甲いか専用の時間や温度ではありません。このレシピの180°Cは油の温度であり、甲いかの中の温度ではありません。色、揚げ時間、写真は安全の保証にはなりません。
- 食感は作りたてが最良です。その日のうち、できれば1時間以内に食べてください。これは食感の話です。安全面では、調理済みの魚介を室温に2時間を超えて置かないでください(気温が32°Cを超えるときは1時間)。食べ残しは粗熱を取り、覆いをして、すぐ冷蔵します。この料理は作り置きに向きません。
アレンジ
- いか版:甲いかの代わりにいかやカラマリを使います。食感は変わります。
- マイルド版:バナナペッパーの代わりに甘いパプリカを使い、乾燥唐辛子は種を除くか入れません。
- チリクリスプ版:スリランカのチリペーストの代わりに、中華風チリクリスプかチリオイルの固形部分を使い、油は足しません。とくにこの場合は、オイスターソースを入れたままにします。
- 醤油仕上げ:最後に塩の代わりに醤油を少し使って調整します。大豆がアレルゲンとして加わることに気をつけてください。
- 食べ方:冷たい飲み物のお供のおつまみとして、あるいは蒸しご飯や、炒めご飯と野菜に合わせた食事として。
よくある質問
甲いかの代わりにいかを使えますか?
使えます。Dini Kodippiliさんは、いかやカラマリでも作れると書いています。甲いかとは別の種なので食感は同じになりません。切れ目、衣、揚げの手順は同じにして、金色になって中まで火が通るのを見てください。
バナナペッパーの代わりに何を使えますか?
著者は、ハンガリー産のペッパー、種を除いたハラペーニョ約1カップ、または甘いパプリカを挙げています。パプリカなら甘くマイルドに、ハラペーニョなら辛くなります。
スリランカのチリペーストが見つかりません。どうしたらいいですか?
著者の提案は、中華風チリクリスプかチリオイルの唐辛子の固形部分を、油を足さずに使うことです。スリランカのチリペーストにはエビが入っていることがあるので、代用品では味が変わり、アレルゲンも違うかもしれません。ラベルを確認してください。
なぜ揚げ時間に幅があるのですか?
厚みによるためです。レシピの本文では約1〜2分、厚いものは最大3分とあり、レシピカードでは小さいものは約1分、厚いものは最大2分とあります。どちらも目安です。頼りになる目印は、油を180°Cに保つこと、衣が金色でカリッとしていること、甲いかの中まで火が通っていることです。長く揚げすぎると硬くなります。
なぜ衣がやわらかくなってしまったのでしょう?
多くは、揚げ鍋に詰め込みすぎた、たれの水分が残りすぎた、食べるまで待った、のどれかです。少量ずつ揚げ、甲いかを入れる前にたれを濃く保ち、手早く和えて、すぐに出してください。
なぜ甲いかを冷蔵庫で休ませるのですか?
下味をつけた甲いかは15分以上、最長1時間休ませます。そのあいだ覆いをして冷蔵庫に入れておくのは、FDAの一般的な魚介の取り扱い指針に基づく編集部の用心で、レシピとして検証された要件ではありません。





























