琥珀色のスープに骨付き肉、にんにく、青菜を入れたマレーシアのバクテー
🔪下準備30分
🔥調理2時間10分
🍽️分量4
🌍料理マレーシア料理・華人料理
東南アジアレシピ

バクテーの作り方|肉骨茶を日本で煮る

32分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: スパイスとにんにくを準備する
STEP 11 / 5

スパイスとにんにくを準備する

所要時間10分

火加減/温度: 火は使いません

肉骨茶スパイスパック、八角、桂皮、白こしょう粒を小皿に分けます。にんにくは皮付きのまま1片ずつ外し、泥や汚れがあれば乾いた布で拭きます。白こしょうは粒のまま使います。粉にすると辛味が一気に出て、長く煮た時にざらつきが残ります。

手順2: スペアリブを下ゆでして鍋を洗う
STEP 22 / 5

スペアリブを下ゆでして鍋を洗う

所要時間18分

火加減/温度: 強火で沸騰、沸いてから中火で3分

鍋にスペアリブとたっぷりの水を入れ、強火で沸かします。沸いて灰色の泡が出たら中火に落とし、3分ゆでます。ざるに上げ、流水で骨の周りの汚れを洗います。鍋も一度洗い、下ゆでした肉、にんにく、スパイス、水2Lを入れ直します。ここを省くと、煮込みの後半で濁りとにおいが戻ります。

手順3: 弱火で肉をやわらかくする
STEP 33 / 5

弱火で肉をやわらかくする

所要時間90分

火加減/温度: 弱火、鍋の端がふつふつする90から95度C目安

鍋を中火にかけ、沸き始めたらすぐ弱火にします。ふたを少しずらし、鍋の端から小さな泡が続く火加減で90分煮ます。途中で強く沸いたら火を弱め、肉が水面から出たら湯を100mlずつ足します。白こしょうの香りが湯気に出て、肉を箸で押すと少し沈むくらいが次へ進む目安です。

手順4: しょうゆを入れて色と塩気を決める
STEP 44 / 5

しょうゆを入れて色と塩気を決める

所要時間25分

火加減/温度: 弱火、沸騰させずふつふつを保つ

老抽またはたまり醤油、醤油、オイスターソース、砂糖を入れます。最初から塩を決めず、20分煮てから味を見ます。肉に箸がすっと入り、骨の近くがほろっと外れるなら塩小さじ1/2から調整します。濃くなりすぎたら湯を足すのではなく、次の器でスープを少なめに注ぎ、ご飯と油条で受ける方が味が崩れません。

手順5: 青菜と油条を添えて食卓へ出す
STEP 55 / 5

青菜と油条を添えて食卓へ出す

所要時間7分

火加減/温度: 中火で再加熱し、青菜は1から2分

スパイスパックを取り出し、チンゲン菜を縦半分に切って鍋へ入れます。中火で1から2分、葉が鮮やかになり、茎に火が通ってもシャキシャキした歯ごたえが残るところで火を止めます。油条はトースターで1分温めてちぎります。器に肉とスープを盛り、青菜、にんにく、油条を添え、熱いうちにご飯と中国茶を並べます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
17品目

買い出しの前に

4人分です。豚スペアリブは普通のスーパーで買える骨付き肉で構いません。薬材を全部そろえるより、肉の下ゆで、弱火、白こしょうの量を守る方が仕上がりは安定します。

材料 分量 日本での選び方
豚スペアリブ 900g 骨付き。大きければ6から8cmに切る
にんにく 1玉 皮付きのまま使う。ばらしてよい
2L 下ゆで用は別に用意
肉骨茶スパイスパック 1袋 A1など35g前後。なければ下の香辛料で組む
八角 2個 パックを使う場合は追加しすぎない
桂皮またはシナモンスティック 1本 カシア寄りの強い香りが合う
白こしょう粒 大さじ1 粉ではなく粒。辛味が丸く出る
クコの実 大さじ1 あれば仕上げに色を足す。なくても可
老抽またはたまり醤油 大さじ1と1/2 色をつける。入れすぎると重い
醤油 大さじ2 日本の濃口でよい
オイスターソース 小さじ2 甘みとうま味の補助。苦手なら省く
氷砂糖または砂糖 小さじ1 苦味を丸める量
小さじ1/2から 最後に調整
チンゲン菜 2株 小松菜でも可。最後に短く火を通す
油条 2から4本 なければ焼いたバゲットを添える
ご飯 4膳分 硬めが合う
中国茶 適量 鉄観音、プーアル、ほうじ茶でも可
アレルギーと食べる人への注意

この料理は豚肉、小麦を含む可能性があるオイスターソース、商品によって大豆や小麦を含む調味料を使います。漢方薬材やスパイスに慣れていない人、妊娠中の人、持病や服薬がある人には、薬材を増やして勧めるような出し方は避けてください。ここでは料理としての香りづけに留めます。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

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この料理の買い出し

買い出しガイド

買い出しで迷うもの

近所で買うものは豚スペアリブ、にんにく、青菜、米です。通販や輸入食材店で見る価値があるのは、肉骨茶スパイス、八角、長時間弱火を保てる厚手鍋、肉の火通りを見る温度計です。バクテーは材料名が多く見えますが、初回から薬材を一つずつ集める必要はありません。

肉骨茶スパイスは、初回の味の輪郭を作る近道です。八角、桂皮、甘草、白こしょうなどが袋にまとまっていれば、薬材の入れすぎで苦くなる失敗を減らせます。

八角は、しょうゆの色に甘い香りを足す軸です。肉骨茶パックを使わずに作る場合は必須寄り。余った八角はカオカームーボーコーにも回せます。

薄い鍋で2時間煮ると、底だけが強く当たり、スープが濁ったり肉が鍋底に触れて崩れたりします。厚手の鍋は、弱火の小さな泡を保つための道具です。

スペアリブは骨の近くの色が分かりにくいことがあります。長く煮る料理なので過度に心配する必要はありませんが、温め直しや鶏肉版を作る日は温度計があると判断が早くなります。

掲載商品は、価格・在庫・レビュー傾向・入手しやすさを確認して選定しています。
A1バクテーの素(肉骨茶スパイス)35g
A1バクテーの素(肉骨茶スパイス)35g
リサーチ日時:2026-06-22
八角(スターアニス)50g
八角(スターアニス)50g
リサーチ日時:2026-06-22
厚手の鋳物鍋 22cm
厚手の鋳物鍋 22cm
リサーチ日時:2026-06-22
料理用デジタル温度計
料理用デジタル温度計
リサーチ日時:2026-06-22
📊 栄養情報(1人分)
135
kcal
8.8g
タンパク質
9.0g
脂質
4.0g
炭水化物
0.5g
食物繊維
375mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

夜明けの湯気に、白こしょうと八角が混じる

クランの朝を想像すると、先に立つのは肉の香りより白こしょうです。土鍋のふたを少しずらすと、にんにく、八角、濃いしょうゆの湯気が上がり、近くのテーブルでは油条をちぎってスープに沈める。バクテー(Bak Kut Teh / 肉骨茶)は、そんなマレーシア華人の食卓から広がった骨付き肉のスープです。

名前の「茶」は、スープに茶葉を入れるという意味ではありません。肉骨のスープを食べながら中国茶を飲む食べ方と結びついて語られます。日本で作る時は、豚スペアリブを濃く煮込む料理と考えるより、骨付き肉、白こしょう、にんにく、八角や桂皮の香りを、濁らせずに長く移す料理と捉えると作りやすくなります。

同じマレーシア料理でも、ココナッツとサンバルが主役のナシレマや、鉄板で焼くロティチャナイとは別の入口です。バクテーはもっと静かで、朝食にも夕食にも置ける鍋料理です。

呼び方

肉骨茶は福建語系の読みから「バクテー」「バククテー」と表記されます。英語では Bak Kut Teh、マレー語圏では Bah Kut Teh と揺れることがあります。本記事では日本語の読みやすさを優先し、本文ではバクテーに統一します。

クラン式とシンガポール式は、同じ名前でも香りが違う

クラン港の歴史的な風景。船と倉庫と朝もやの中のバクテー屋台
クランの港町の食文化と結びつけて語られるバクテーは、朝の湯気と茶の時間が近い

日本語でバクテーを探すと、漢方スープ、白こしょうスープ、スペアリブのしょうゆ煮が同じ名前で出てきます。これは間違いというより、地域差です。マレーシアのクラン式は色が濃く、しょうゆ、にんにく、八角、桂皮、甘草などを使います。シンガポールでよく知られる潮州式は、スープが透明寄りで白こしょうとにんにくが前に出ます。

見るところ クラン式寄り シンガポール式寄り
スープの色 濃い琥珀色 透明から薄茶色
香りの中心 八角、桂皮、甘草、しょうゆ 白こしょう、にんにく
肉の印象 骨付き肉に調味料が染みる 肉とこしょうのだしを飲む
日本での作りやすさ 市販の肉骨茶スパイスで安定 白こしょうの量を調整しやすい
合わせるもの ご飯、油条、中国茶 ご飯、油条、青菜

この記事ではクラン式寄りにします。理由は、日本の台所では「何を買えばバクテーらしくなるか」が分かりやすいからです。市販の肉骨茶スパイスを使い、白こしょうと皮付きにんにくで香りを足す。そこまで守れば、豚肉をただ甘辛く煮た料理にはなりません。

日本で再現する時の割り切り

バクテーは「本格薬材を全部そろえた人だけの料理」ではありません。現地の店でも、スープの色、白こしょうの強さ、にんにくの量、肉の部位はかなり違います。日本の家庭では、守るところと替えるところを分ける方が続けて作れます。

判断するもの 守るとよい線 代替するなら
骨付きスペアリブ 骨付き鶏もも。煮込みは60分ほどに短縮
薬材 肉骨茶パックまたは八角と桂皮 白こしょう、にんにく、しょうゆだけでシンガポール式寄りにする
しょうゆ 色づけ用と塩味用を分ける たまり醤油少量と濃口醤油で近づける
油条 スープを吸う揚げパン 焼いたバゲット。食パンは甘みが出やすい
鉄観音やプーアル ほうじ茶、烏龍茶。甘い飲み物は避ける

薬材を足しすぎるより、白こしょうとにんにくをきちんと使う方が家庭ではまとまります。苦味が出たバクテーは直しにくいので、初回は市販パック1袋を上限にし、八角を足すなら2個までにしてください。

食卓での食べ方、スープだけを主役にしない

ドライバクテー。濃厚な醤油ダレでスペアリブを炒め煮にした一品
バクテーは汁ありだけでなく、濃い煮汁をからめるドライタイプにも広がる

バクテーは、スープを飲み切る料理ではありますが、飲み物のように扱うと塩気が強く感じます。ご飯へ少しずつかけ、油条を浸し、肉をほぐしながら食べると、しょうゆの濃さと白こしょうの辛味が分散します。

店ではスープを足してくれることがあります。家庭でも同じ感覚で、最初から大きな器に全部盛るより、熱いスープを鍋に残しておき、食べながら少し足す方が冷めにくくなります。合わせるなら、同じマレーシアのロティチャナイを別日に作ると、油と小麦の使い方の違いが見えます。スパイスの多い麺料理へ広げるならラクサが次の入口です。

失敗しやすいところと直し方

バクテーの漢方スパイスがお茶パックに詰められた状態
薬材は袋に入れると取り出しやすく、煮すぎによる苦味を避けやすい
困った状態 起きやすい原因 直し方
スープが灰色に濁る 下ゆで不足、強火で煮続けた 下ゆでは別鍋で3分。煮込みは弱火に戻す
苦い 薬材を多く入れた、長く煮すぎた パックを早めに出し、次回は半量から試す
肉が硬い 強火で縮んだ、しょうゆを早く入れた しょうゆは後半。泡が小さい火加減にする
塩辛い しょうゆと塩を同時に決めた 塩は最後。ご飯と油条で食べる前提にする
香りが薄い 白こしょうが粉、にんにくが少ない 白こしょう粒を使い、皮付きにんにくを1玉入れる
油っぽい 脂の多い肉、冷ます時間なし 一度冷やして表面の脂を少し外す

保存と温め直し

バクテーは冷蔵で2日までが扱いやすいです。肉とスープを一緒に保存し、青菜と油条は分けます。冷めた表面に脂が固まったら、全部取らずに半分ほど残します。脂をすべて外すと香りが細くなり、全部残すと温め直した時に重くなります。

温め直しは小鍋で弱火です。沸騰させると肉が崩れ、白こしょうの辛味が強く出ます。1人分ならスープと肉を小鍋に入れ、弱火で8分ほど温めます。電子レンジを使う場合は、深い器に入れ、ふんわりラップで600W 2分、混ぜて追加30秒ずつにします。青菜は食べる直前に足してください。

冷凍もできますが、にんにくと青菜の食感は落ちます。冷凍するなら肉とスープだけにし、2週間を目安にします。解凍は冷蔵庫で半日。油条は冷凍せず、食べる日に用意する方が軽くなります。

よくある質問

肉骨茶スパイスがない場合は作れますか?

作れます。八角2個、桂皮1本、クローブ3粒、白こしょう粒大さじ1、にんにく1玉、醤油で、シンプルな家庭版になります。当帰や甘草がないと薬材らしい奥行きは弱くなりますが、無理に増やすより苦味を避ける方が食べやすいです。

シンガポール式に寄せるにはどうしますか?

しょうゆを大さじ1まで減らし、老抽を使わず、白こしょう粒を大さじ1と1/2に増やします。八角や桂皮は入れないか、ごく少量にします。スープの色は薄くなりますが、白こしょうとにんにくの香りが前に出ます。

豚肉を使わずにできますか?

骨付き鶏ももで作れます。鶏の場合は下ゆでを短くし、煮込みは弱火で45から60分ほど。中心まで火が入り、骨の近くの肉が白くなったら止めます。味は軽くなるので、しょうゆを増やすより白こしょうとにんにくで補う方が向いています。

油条がない場合は何を添えますか?

バゲットを厚めに切り、トースターで軽く焼いて添えます。食パンは甘みと柔らかさが出るため、スープを吸うと日本の朝食寄りになります。できれば硬めのパンを小さくちぎって、食べる直前に沈めてください。

スープを全部飲んでもいいですか?

塩分が高くなりやすいので、全部を飲み切る前提にしない方が無理がありません。ご飯や油条に少し吸わせ、足りなければ熱い湯を少量足して卓上で調整します。減塩が必要な人には、しょうゆを減らし、スープを少なめに盛ってください。

主な参考リンク

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